ミューラルはこれまでに乃木坂46や柴咲コウの衣装制作などを行っており、アーティストや俳優の衣装制作は今回で4回目となる。衣装はライブの前半と後半に分けて2体制作された。

1体目はミレイ本人からの希望を汲み取り、赤いフリンジドレスを制作。ブランドのアイデンティティーである繊細さと、重なり合うさまざまな赤で奥行きを表現した。動くたびに揺れるフリンジは22-23年秋冬コレクションで用いた手染めの手法を取り入れたものを採用している。およそ30メートルにもなるフリンジを、デザイナー自らが色の配分を確かめながら2日間かけて手作業で染めあげている。ステージ上では手染めのフリンジが揺れる繊細さと力強さを感じられる仕上がりとなった。

2体目の衣装は、アクティブな姿を表現するため、シルエットや重なり合うチュールの配分を重視して制作された。黒の生地はジャカードとストレッチの効いたサテンを採用し、立体感が出るように仕上げられた。トップスのアシンメトリーなチュールは全40種のパーツから構成されており、独特なボリューム感とチュールの大胆な動きが特徴的で、会場のどの方向から見ても美しいシルエットに映るよう仕立てられた。

MURRAL
2013年にデザイナー村松祐輔と関口愛弓のデザイナーデュオによりブランドが発足。「平凡な日常に少々のドラマチックを」をコンセプトに、日常に溢れる題材を繊細かつ大胆なニードルワークや色使い、シルエットに落とし込んだアイテム作りが特徴。ブランド名の「MURRAL」は「MURAL = 壁画」から由来し、「壁を彩る壁画のように飾られた状態でもヒトを魅了する洋服を作っていきたい。ヒトの日常の中にある壁を彩っていきたい。」という思いから名付けた。

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