史上初の3日間フル開催に沸く「HY SKY Fes 2026 & Special Night」は、興奮冷めやらぬまま2日目を迎えた。
初日の感動をバトンとして受け取り、音楽の街・沖縄市の熱量はさらに加速していく。キャンプエリアから漂う香ばしい朝食の匂いと、朝一番の遊具に駆け出す子供たちの歓声。この場所には、2日目だからこそ生まれる、心地よくもエネルギッシュな連帯感が漂っていた。
12時の開演とともに、会場はまさにジャンルの境界線が消え去る祝祭へと変貌を遂げる。アーティストとしての強烈なアイデンティティを見せつけるステージから、世代を超えて会場がひとつになるダンスアンセムまで。多種多様な表現者たちが沖縄の風と混ざり合い、会場のボルテージを押し上げていく。
メインステージが午後の熱狂に包まれるなか、グリーンステージではもうひとつの大切な物語が静かに動き出していた。HYメンバーと地元企業が沖縄の未来を語り合うパネルディスカッションだ。
2日目のテーマは「沖縄コーヒープロジェクト」。昨年、このプロジェクトをテーマに楽曲を書き下ろすほど、メンバーが深く共感し、向き合ってきた活動だ。セッションでは、沖縄の豊かな土壌で育まれるコーヒーの可能性や、そこから広がるコミュニティの輪について、専門家を交えた温かな対話が繰り広げられた。
爆音のライブに身を委ねる時間もあれば、すぐ隣にある学びの場で、この島の明日に思いを馳せる瞬間もある。そんな「動」と「静」が地続きに共存するSKY Fesの自由な空気は、参加する一人ひとりの心に、音楽以上の深い余韻を刻んでいった。
Opening Act:Neil
2日目の幕開けを告げたのは、沖縄の潮風よりも瑞々しい、未来を担う若き才能の歌声だった。オープニングアクトを飾ったのは、弱冠10代にして世界基準の感性を放つNeil。
あいにくの曇り空で天気が危ぶまれるなか、ステージから放たれる熱気は凄まじかった。1曲目から、卓越したリズム感と、縦横無尽に響き渡る圧倒的な歌唱力で観客の心を鷲掴みにする。その堂々たる佇まいは、もはや次世代という言葉では片付けられないほどの輝きを放っていた。
続く「いちばん近くに」では、新里(HY)がサプライズで登場。師弟のようでもあり、音楽を愛する仲間同士でもあるふたりの温かなハーモニーが、会場を優しい光で包み込む。そしてラストの「Break Through」では、その名の通り限界を突き破るようなエネルギッシュな歌声を響かせ、割れんばかりの拍手喝采を巻き起こした。
どんよりとした空を吹き飛ばすほどの、熱いステージ。近い将来、伝説として語られるであろう「才能の目撃」に、SKY Fesの未来への希望が重なった。
YURIYAN RETRIEVER
新里(HY)の「僕も楽しみ」という期待感に満ちた紹介とともに、正午のステージに現れたのはYURIYAN RETRIEVER。その姿を見つけるやいなや、子どもたちが続々とステージ前へ駆け寄り、会場は大きな歓声に包まれた。
幕開けはHYの名曲「NAO」。キーボードでしっとりイントロを奏でると、自然と手拍子が沸き起こる。しかし、途中で緊張からかピアノの旋律が止まってしまうハプニングが。アカペラになった彼女を会場の手拍子が温かく支え、さらに舞台脇からは仲宗根(HY)がコーラスで加わる。最後はふたりで熱唱し、会場全体がひとつになって「YURIYAN RETRIEVERのNAO」を完走させるという、このフェスでしか有り得ない奇跡のような一体感が生まれた。
続いて、自身の片想いを綴った「難波ナンバーワン」の原曲を、ギターの弾き語りで披露。切ない歌声に聴き入ったのも束の間、曲は一変して「難波ナンバーワン」へ。DJとキレキレのダンサーが加わり、会場は一気に縦乗りのクラブサウンドへと変貌する。最高にクールな音に乗せられた「よく聴くと笑える歌詞」に、観客は爆笑しながら体を揺らした。
さらに、未発表曲「私の事好きな人この世にいるのかな」をオペラ調に歌い上げると、会場は爆笑の渦に。シュールな笑いと、横でキレキレに踊るダンサーたち。その「脳が追いつかない」ほどのギャップに、観客は心を掴まれていく。
ステージの上から一方的に届けるのではなく、来場者とのリアルな掛け合いを楽しみ、その場で生まれる笑いを音に乗せていく。気づけば、ステージ前を埋め尽くした観客全員が彼女のパフォーマンスの「共演者」となっていた。
スタンディングエリアの観客はもちろん、離れた場所で聞いていた人たちも彼女の圧倒的なエネルギーに引き込まれ、ステージ前にはさらに人が膨れ上がっていく。自由で、型破りで、どこまでも温かい。ジャンルという壁をぶち開けるステージは、まさに「沖縄らしく、YURIYAN RETRIEVERらしい」至福のエンターテインメントだった。
アイナ・ジ・エンド
一声発した瞬間に、会場を息を呑むような「表現の聖域」へと塗り替えたのは、唯一無二の歌声を持つアイナ・ジ・エンドだ。
アイドルのような可憐さとロックな魂が同居する独特の佇まい。90年代のポップミュージックを彷彿とさせる洗練された軽やかさを見せたかと思えば、次の瞬間には、周囲が炎で燃えたぎるような激しいロックへと変貌を遂げる。
その鮮烈なコントラストが、もっとも色濃く現れたのが「Love Sick」だった。お洒落なポップネスをなぎ倒すような、剥き出しの感情と空気を切り裂くような鋭い歌声。内側から溢れ出す情念をぶつけるようなパフォーマンスに、観客は彼女の世界から目が離せなくなっていった。
「HYは私の青春です」。そう語り、かつて自分にとってお守りのような存在だったという「366日」を一節、大切に歌い上げる。その切なくも温かな余韻を抱いたまま、「アイコトバ」へ。さっきまでの激しいロックが嘘のような、包容力のある柔らかな歌声が、会場をゆったりと包み込んでいった。
ステージ全体を駆け回り、自由奔放で全身全霊のパフォーマンス。それはもはやフェスの一幕というより、彼女自身の単独公演と錯覚してしまうほどの圧巻のステージだった。
ふと終わり際に会場を見渡せば、ステージが辛うじて見えるほど遠くにいる来場者までもが、一様に惜しみない拍手を送っていた。会場全体を飲み込む圧倒的な力強さ。彼女がSKY Fesの歴史に刻んだ爪痕は、あまりにも深く、そして美しかった。
Little Glee Monster
空高く突き抜ける清涼な和音が、優しく、そして力強く解き放たれていく。圧倒的な歌唱力と緻密なコーラスワークを誇るLittle Glee Monsterの登場だ。
幕開けは、楽器を一切使わないアカペラ。6人の声だけが重なり、混じり合い、沖縄の空へと放たれていく。一瞬で耳を奪うその純度の高い響きに誘われるように、スタンディングエリアには一人、また一人と観客が押し寄せていく。「ECHO」では、卓越した技術を持つ6人が全身全霊で声をぶつけ合う迫力に圧倒。会場のあちこちから感嘆の声が上がった。
しかし、彼女たちの真価は歌唱力だけに留まらない。「WONDER LOVER」では一転、ダンスパフォーマンスグループさながらのキレのある動きを見せ、視覚的にも観客を魅了した。
中盤には、HYの名バラード「Song for…」をカバー。ひと言ひと言に心を込めた丁寧な歌唱は、オリジナルへの深いリスペクトに溢れ、聴く者の心の奥底へと染み渡っていく。名曲「世界はあなたに笑いかけている」では、会場全体がひとつになって「歌い、踊る」喜びに満たされた。
聴く者の心にダイレクトに届く彼女たちの歌声は、世代を超えて観客全員の心を潤していく。それが証明された40分となった。
TRF
アタックV(紹介映像)で90年代の音楽シーンを一世風靡した彼らの軌跡が流れるやいなや、キャンプエリアや後方で寛いでいた大人たちが、弾かれたようにスタンディングエリアへと詰めかけていく。あっという間に埋め尽くされたフロアに現れたのは、日本のダンスミュージック界のレジェンド、TRFだ。
そこはもうフェス会場ではなく巨大な屋外クラブと化した。「masquerade」から「Overnight Sensation〜時代はあなたに委ねてる〜」へと続くヒットメドレーに、会場のボルテージは一気に最高潮へ。YU-KI(Vo)の突き抜ける歌声は驚くほどパワフルで、DJ KOOのキレのあるラップと熱い煽りが響くたび、オーディエンスはそれに応えるように激しく拳を突き上げる。
中盤、「LEGEND OF WIND」や「BOY MEETS GIRL」を経て、誰もが待ち望んだ「CRAZY GONNA CRAZY」から「EZ DO DANCE」へのメドレーが繰り出される。平成初期を生きた人なら誰もが知っているであろう、名曲のオンパレード。圧倒的な認知度とノリの良さを前に、会場の隅々までタオルが激しく宙を舞った。
クライマックスは、「survival dAnce 〜no no cry more〜」。鳴り止まない拍手と歓声、そしてあちらこちらで大人たちが自由に踊り明かす光景は、まさに圧倒的な空気に包まれていた。あまりにも濃密で、あまりにも短く感じられた40分間。
会場を熱狂の渦に叩き込んだその姿は、まさにレジェンドの名に相応しい圧巻のパフォーマンスだった。
木村カエラ
1曲目の「BEAT」が鳴り響き、ひときわ鮮やかな色彩をまとったポップアイコンがステージに現れた。常に時代の先端を走り続ける木村カエラだ。
ポツポツと小雨が降りはじめた会場。しかし、彼女が身にまとう衣装の鮮やかさと、放たれるハッピーなオーラで、会場の景色を瞬く間に明るく塗り替えていく。パンキッシュに観客を盛り上げ、一気に熱量を引き上げていった。
MCでは、「SKY Fesにずっと出たかった。やっと叶った」と、少女のような笑顔で語る。HYの名曲「366日」を初めて聴いた時、感動で涙が止まらなかったというエピソードなど、HYとの深い縁についても触れた。
圧巻だったのは、その透き通るような歌唱力だ。「リルラ リルハ」では変わらぬ瑞々しい感性を見せつけ、名曲「Butterfly」では、祈るような優しい歌声が会場を包み込む。さらに「HOLIDAYS」でのコール&レスポンスを経て、ラストの「Magic Music」へ。「飛べー!」という彼女の煽りに合わせ、会場中がジャンプして踊り楽しむ。
舞台を縦横無尽に駆け回り、全身で「音」を遊ぶ。その姿は、自分の「好き」を貫く素晴らしさを体現しているようだった。自由奔放でチャーミング、それでいて芯の強いパフォーマンス。沖縄の空の下で弾けるような輝きを放ち、最高に楽しい時間をプレゼントしてくれた。
DA PUMP
2日目のトリを飾るべく、沖縄が生んだ最強のエンターテイナーたちがステージへと降り立つ。DA PUMPの登場だ。小雨をものともせず、スタンディングエリアは彼らを待ちわびた観客で埋め尽くされた。
「Feelin' Good -It's PARADISE-」からスタート。サビの「フォー!」という掛け声で見せた観客との阿吽の呼吸は、まさにホームグラウンドならではの連帯感だ。
中盤、「if...」のイントロが流れると、会場全体の空気が一段と跳ね上がり、割れんばかりの喝采に包まれた。激しく踊りながらも一切ブレないISSAの歌唱力は唯一無二。さらにこの日は特別な瞬間が待っていた。「沖縄でやると地からのパワーを感じられる」と語り、急遽アカペラで披露したのはISLANDの名曲「STAY WITH ME」。その圧倒的な美声には、ともにステージに立つメンバーですら拍手喝采を送るほどだった。
「Dream on the street」で世界レベルのダンスを見せつけ、ボルテージは最高潮のままラストの「U.S.A.」へ。イントロが鳴り響いた瞬間、キャンプエリアの子供たちも一斉に体を揺らし始める。そんな多幸感あふれる光景のなか、ステージには舞台袖にいたHYのメンバーが呼び込まれた。仲宗根のキレキレなダンス(しかもセクシー!)も加わり、会場の歓声ははち切れんばかりに。視界を埋め尽くすほどの一体感のなか、今日一番の「いいねダンス」で会場中が笑顔に包まれた。
一度は幕を閉じたものの、鳴り止まないアンコールに応え、再びHYと共に「U.S.A.」を全力でパフォーマンス。世代もジャンルも超えて、会場全体がひとつになった最高の一体感。
沖縄の夜に特大の熱狂を刻みつけ、SKY Fesはいよいよ最終日へと突入する。
文:五十嵐梨花
<イベント概要>
タイトル:「HY SKY Fes 2026 & Special Night」
会場:沖縄県総合運動公園 多目的広場
【DAY1】 2026年3月20日(金)
10:00開場/12:00開演
出演者:HY、肝高の阿麻和利、Chevon、C&K、尾崎匠海 & 藤牧京介(INI)、コブクロ、玉城千春(※HY以外出演順 ※敬称略、全7組)
【DAY2】 2026年3月21日(土)
10:00開場/12:00開演
出演者:Neil(Opening Act)、YURIYAN RETRIEVER、アイナ・ジ・エンド、Little Glee Monster、TRF、木村カエラ、DA PUMP(※出演順 ※敬称略、全7組)
【DAY3】 2026年3月22日(日)
10:00開場/12:00開演
出演者:HY、岡崎体育、FRUITS ZIPPER、石井 竜也、Suchmos、きゃりーぱみゅぱみゅ(※HY以外出演順 ※敬称略、全6組)
【GREEN STAGE】 2026年3月20日(金)21日(土)22日(日)
ありんくりん、MASA MAGIC
―SKY Fesオフィシャルサイトー https://skyfes.net/
【HY OFFICIAL】
≪オフィシャルサイト“HY ROAD”≫ https://hy-road.net/
≪UNIVERSAL MUSICサイト≫ http://www.universal-music.co.jp/hy/
≪LINE OFFICIAL BLOG≫ http://lineblog.me/hyline/
≪X≫ https://twitter.com/hy_road
≪Instagram≫https://www.instagram.com/hy_road_922/
≪TikTok≫https://vt.tiktok.com/ZSdWU9Xnw/
≪Official Smart Phone Site “HYクイナーズ”≫ https://quiners.net/
≪YouTube≫ http://www.youtube.com/user/hyofficial922
≪YouTube「HYのクレームは一切受け付けません!!」≫
https://www.youtube.com/channel/UC9AudnUv9qNEuT4ivOopuYg
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