開演を前に⾏われた囲み取材で、平原は「こどもたちに少しでも笑顔になってほしいという思いで11年続けてきましたが、少しずつ認識されてきたことも嬉しく思っています。張り切って歌いたいと思います」と意気込む。  2003 年にデビューし、翌年の新潟中越地震を機に「⾳楽でどうやって役に⽴てるだろうか」と考えるようになったという平原。避難所で「Jupiter」に励まされていたという声に、歌う意味を感じたという。

2015 年にJupiter 基⾦を⽴ち上げて以降、毎年チャリティコンサートを開催し、様々な団体に寄付を⾏っている。  今回はフルオーケストラとのコラボに加え、スペシャルゲストとして井上芳雄が出演する。ミュージカル作品で共演した縁が今回のゲスト出演に繋がったそうだ。  井上は「今回、「平原綾⾹ Jupiter 基⾦コンサート」のゲストとして参加させてもらえて、とても光栄です。 あーやのことは歌⼿としても、ミュージカル⼥優としてもとても尊敬しています。いつでも、どんなパフォーマンスにもありったけの思いを込めてお客様に届ける姿には、刺激をもらってばかりです。平原綾⾹が⾳楽を愛し、そして⾳楽に愛されていることを感じます。そんなあーやが⾃分の⾳楽をシェアしながら、⼦どもたちのための活動をしていることに⼼から賛同します。少しでもその⼒になれるように、僕も⼼を込めて歌わせてもらいたいです。どうぞよろしくお願いします︕」とコメントを寄せた。  

平原は、コンサートを楽しみにしている⽅、ニュースをきっかけに Jupiter 基⾦を知った⽅に向けて、「寄付というのはとても難しいものでもあると思います。寄付しようと思った時に、どこに寄付をしたらいいか悩むと思うし、⾃分の寄付⾦がどう使われるか不安になるのもわかる。だから、寄付しやすい状況を私たちが作ることが⼤事だと思っています。コンサートに来ていただくことが寄付につながりますし、寄付⾦がどれくらい集まってどこに寄付されるか、しっかり皆さんにお伝えします。ぜひ安⼼して、騙されたと思って(笑)、コンサートに来ていただけたらと思います」 と呼びかけた。  

コンサートが始まると、平原は「おひさま〜⼤切なあなたへ」で会場を包み込むような歌声を聴かせる。2024年から引き続きタッグを組んでいる洗⾜学園ニューフィルハーモニック管弦楽団の演奏が平原の優しく⼒強い歌声に寄り添い、⾒事なハーモニーを奏でていた。

他にも、平原の多彩な歌声を味わうことができる「The Sound Of Music Medley」、 ボ イ ス パ ー カ ッ シ ョ ン が印象的な「アランフェス協奏曲〜Spain」など、歌⼿としてのスキルの⾼さで観客を楽しませる。  また、今回の寄付先は、全国のこども⾷堂を⽀援・応援を通して誰も取りこぼさない社会の実現を⽬指す中間⽀援団体「認定NPO法⼈全国こども⾷堂⽀援センター・むすびえ」。

 MC では「むすびえ」の活動を紹介するだけでなく、平原の疑問という形で「こども⾷堂は⼤⼈も利⽤していいの︖」、「味ってどうなの︖」といった質問をする。団体理事⻑・三島理恵らにより、全国のこども⾷堂の多くが地域社会のコミュニティとして機能していること、地域の⾷材を活⽤していることなどが説明された。  

スペシャルゲストの井上芳雄が登場すると、客席からの拍⼿が⼀際⼤きくなる。「あーや」コールに加えて「芳雄」コールも起き、その熱量に井上も驚きと喜びを⾒せていた。 井上は平原とのデュエットで「Circle of Life」や共演作『ムーラン・ルージュ︕ザ・ミュージカル』のナンバー「Your song」などを披露。さらに「⾵のオリヴァストロ」では井上の歌と平原のサックス演奏によるレアなセッションも。⽢く哀愁を帯びたサックスの⾳⾊、温かみのある井上の声によって、楽曲に新たな魅⼒を与える。 素晴らしいハーモニーを聴かせてくれた⼆⼈だが、MCでは客席を笑わせる場⾯も。共演した『ムーラン・ルージュ︕ザ・ミュージカル』で、平原の振り覚えの早さに驚いたという話や、井上が今後挑戦したい作品は『パディントン』であること、「あーや」コールを久々に聞いた井上が懐かしさを覚えたことなど、様々なテーマでトークを繰り広げた。

 また、今回は11回⽬となるJupiter 基⾦コンサートに井上がゲストとして出演したが、2026年7⽉1⽇(⽔)に井上の呼びかけによって実現した『TSURUMI こどもホスピス開設 10 周年記念事業チャリティコンサート2026』には平原が出演する。互いのチャリティーに⼒を貸し、win-winの関係にできたらと笑顔を⾒せていた。  

公演の締めくくりは、コンサートのタイトルにもなっている「Jupiter」。 平 原 の「これからもこの活動を続けます。時々思い出して、このコンサートにいらしてください」という⾔葉に、ファンからは⼤きな「あーや」コールが起きる。オーケストラの壮⼤なサウンドと平原のパワフルな声に、観客はじっと聞き⼊っていた。  アンコールに応えて再登場した平原は、「虹の予感」で客席のクラップを煽って会場を盛り上げると、フルオーケストラアルバムの発売とオーケストラコンサートの開催を発表。続く「JOYFUL,JOYFUL」では、コール&レスポンスによって、この⽇⼀番の⼀体感を⽣み出していく。  

最後にもう⼀度井上を迎え、ミュージカル『ウィキッド』の「あなたを忘れない」で美しく温かいハーモニーを紡ぐ。観客も⼆⼈が作り出す世界に酔いしれるように聞き⼊り、万雷の拍⼿を送っていた。

 尚、今回の公演で集まった寄付⾦額や寄付報告については、後⽇平原綾⾹Jupiter 基⾦の公式HPで公開される。 

Photo by Hiroki Nishioka.

公演概要

第11回 平原綾⾹ Jupiter 基⾦ My Best Friends Concert  〜 顔晴れ(がんばれ)こどもたち 〜 with Orchestra スペシャルゲスト : 井上芳雄 

第11 東京公演>
日時:2026年2⽉21⽇(⼟) 開場17:15 開演18:00  
会場:東京国際フォーラム ホールC (東京都) 
【出演】
平原綾⾹ スペシャルゲスト︓井上芳雄 指揮 : 渡辺俊幸 演奏 : 洗⾜学園ニューフィルハーモニック管弦楽団  ドラム︓則⽵裕之 ピアノ︓⼤貫祐⼀郎 

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