THE JET BOY BANGERZ「What Time Is It?」インタビュ─（後編）─―宇原雄飛・石川晃多・桑原巧光・佐藤陽・中村碧

──「What Time Is It?」は、デビュー曲「Jettin’」とも2ndシングルの「PHOTOGENIC」とも違ったテイストの楽曲になりました。みなさんの中で、この楽曲のレコーディングやMV撮影でこだわった部分があったら、それを教えてください。

佐藤陽「この「What Time Is It?」は、おっしゃった通り今までの自分たちにはなかったような楽曲ですし、パフォーマンスの面でも、高度なテクニックを使った振付があって、MVでもカッコイイ演出があるんです。だから、MVでは、ダンスはもちろん、その世界観も楽しめると思います。しかも、初めてパフォーマーチームがソロで踊っていて、それがMVの部分部分で使われたりもしているので、すごく新しい要素が詰め込まれた作品になっています」

──パフォーマーのみなさんもひとりひとりがフィーチャーされているんですね。

陽「はい。ボーカルの3人もフィーチャーされているところがあって、自分のお気に入りは（宇原）雄飛くんが鏡の中にいるところです。そこで雄飛くんが目をフッと開くんです」

宇原雄飛「結構コアなところなので、なかなか、そこまで見る人はいないと思います（笑）」

陽「でも、僕はそこが大好きです！」

桑原巧光「今回は“時間”をテーマにした楽曲なので、振付もかなり“時間”に関連したものが多いんですよ。例えばサビの時計の針に合わせた“ストロボ”っていう動きとか…」

──さきほど田中さんから聞きました！コマ送りみたいな動きですよね。

桑原「そうです。そこもひとつのポイントですし、個人的にお気に入りなのが1Bの＜ズレる時間軸＞っていう歌詞の部分で、千手観音みたいな感じに1列になって、みんなで時計の針を表しているんです。そこから徐々に針が歪んでいくっていう振付になっていたりと、振付の中に時計や時間に関する細かい表現が散りばめられています。だから、何回もMVを楽しめると思います」

石川晃多「「What Time Is It?」はパフォーマンス中心の楽曲ということもあって、パフォーマーだけではなく、ボーカルもガッツリ踊りに参加させてもらっているんです。だから、今までの楽曲では歌いながら踊るっていうことはあまりやっていなかったんですけど、今回は僕らも歌いながら踊っています。特にMVの最後、ダンスパートは10人全員で踊っているので、壮大かつ迫力があると思います。曲のエンディングにかけての、ひとつの目玉になっていると思うので注目してほしいです」

──ボーカルの3人は大変だったんじゃないですか？

石川「めちゃくちゃ楽しかったです。いつも、もっと高められるところは高めたいと思っていたので、新しい挑戦ができてよかったと思っています」

中村碧「「What Time Is It?」は、サビに中毒性があるリズムになっていると思うんです。でも、1サビと2サビで、ちょっとだけ振りのテイストだったり、曲の感じが変わっているんです。例えば1サビは手を使った細かい動きで“時間”を表しているんですけど、2サビはリズムに乗る感じで振付も大きくなっていて。そうやって変化するからこそ見ていて面白いですし、飽きないんじゃないかと思います」

──そういう工夫があると、見ていてもハッとさせられますよね。

宇原「僕は以前から（今回の楽曲の作・編曲をしているひとり）Chaki Zuluさんチームとやってみたいと思っていたんです。WOLF HOWL HARMONYは、ずっとChaki Zuluさんチームとやらせてもらっていたんですけど、僕らは今回が初めてだったので、まずそれがめちゃ嬉しかったです。だから、どういうふうに歌おうかって、自分なりに歌詞を解釈していました」

──独特な歌詞ですよね。

宇原「はい。“面白いな”って思いました。大まかにいうと、“時間を無駄にせず、自分の夢のために費やすべき”っていうことだと思うんです。でも、それを“君”っていう人がちょっとジャマしてくる感じになっているんです。僕は、“彼女がそういう人なのかな？”って解釈しました」

桑原「＜無意味な束縛＞って歌詞もあるし（笑）」

宇原「そう（笑）。でも、＜Too busyでAll スルー＞っていう（笑）。それに＜君と過ごす一瞬／100 hoursのPractice／同じくらいにPrecious＞って歌詞もあるので、“すごく遊び心があるな”って思いました。しかも、自分たちは夢を叶えるために時間を過ごすっていう力強い意味も入っていて。だから、曲調的には経験したことのないタイプだったんですけど、歌っていて楽しかったです」

──それはご自身も共感するからですか？

宇原「します！　束縛は嫌っすね（笑）」

石川「そこかい！（笑）」

宇原「僕もスルーしちゃいますよ（笑）」

──みなさん自身も夢に向かっている大切な時期ですからね。

──そして、この楽曲は先ほどからお話に出ているように“時間”がテーマになっています。では、みなさんが自分の中で大切にしていたり、こだわって過ごしていたりする“時間”はありますか？

石川「僕はお風呂の時間です。たぶんメンバーはみんな知っていると思うんですけど、お風呂につかったら、マジで長いんですよ」

桑原「本当に長いです！ヤバい。びっくりしちゃいますよ」

石川「僕、お風呂で携帯をいじっちゃうんです。その時間が、なんか落ち着いてすごく好きで。映像を見たりもしちゃうので長くなるんですけど、それは睡眠と同じくらい僕の中では大事な時間かもしれないです」

桑原「2時間半くらい入ってますよ」

石川「ひどいときは、それくらいは入っています（笑）」

──指がシワシワになりますよね（笑）。

石川「マジでシワシワっすね！（笑）さすがに空気も悪くなるので、途中で換気とかもしています」

──2時間半は女子より長いと思います。

石川「いつも2時間半じゃないですよ。だいたいは1時間半です」

──十分長いと思いますけど（笑）。でも、身体がほぐれてリラックスできますよね。

石川「はい。そのあと寝ると最高です！　それに汗もかくので次の日もすっきりしてビジュアルも調子いいです（笑）。だから、いろんなメリットがあるんです」

佐藤「僕が大切にしているのは、朝目覚めてからの10分ですね。アラームで起きたら、まず何も見ずにベッドでボーっとする時間があるんです」

中村「わかる！俺もそういう時間がある」

──よく二度寝しないですね。

中村「寝ちゃいそうになります（笑）」

佐藤「僕も寝ちゃうときもあります（笑）。でも、そこの時間の使い方は自分の中で自由なので、別に寝てもいいんです。でも、起きているならボーっとして、ラスト2分くらいのタイミングで、起きてからの行動を全部シミュレーションするんです。そうやってなるべく準備を早く終わらせて家を出るっていうのを心掛けています」

──それはずっとやっていることですか？

佐藤「半年くらい前からです」

──わりと最近ですね（笑）。

佐藤「何かきっかけがあったわけじゃないんですけど、今年に入ってから普通にそれが始まりました（笑）。でも、そのおかげで寝坊が少なくなったのでいい感じです」

桑原「僕は1ヶ月に1回くらいなんですけど、自分をちゃんと見つめ直す時間を持つようにしています」

佐藤「えっ、そんなことしてるんすか？」

桑原「してる。僕、根が適当なんです（笑）。だから、普段はあまり何も考えずに生活しちゃうタイプなんです。そのせいで場の空気に合わせちゃったり、周りに流されちゃったりすることも多くて。そういう性格を自分でわかっているので、1ヶ月に1回くらいは自問自答じゃないですけど、自分と向き合う時間を持つようにしないとダメだなって思うんです」

──自分自身に“これでいいのか？”って問いかける感じですね。

桑原「はい。一旦ひとりになって考えます。それはもう結構前から習慣になっています」

──そうすることが、その後の生活や行動に役立っていますか？

桑原「そうですね。行動とかには繋がっているかな？って自分的には思っています。でも、やることがプラスっていうより、自分はやらないとダメな人間だと思ってやっている感じです」

宇原「僕はジムの時間を大切にしています」

桑原「確かに。最近すごく行ってるよね」

宇原「うん、行ってる。身体を鍛える目的もあるんですけど、それ以上に自律神経が整うというか、やりきったあとに本当に自分のモチベーションが上がっているのがわかるんです。だから、“ジムってメンタルケアにも繋がってるな”って、すごく思っています」

──達成感があるからいいんですかね？

宇原「そうだと思います。僕は達成感がほしい性格かもしれないです。だから、“今日はここまでやろう”って決めるし、それを達成出来たら充実するんです。最近はジムのトレーナーさんにプログラムを組んでやってもらっています。でも、仕事で行けなくなると困るので、マネージャーさんにも“自分のスケジュールの中にジムっていう時間を入れてください”って相談しています」

──実際にご自身が変わってきましたか？

宇原「変わってきました。身体も変わってきましたし、何よりもメンタルが整ってきて。だから、これからも続けたいと思っています」

中村「僕が大切にしているのは、音楽を聴く時間です。寂しがり屋なので、みんなといるのが好きなんです。でも、ひとりの時間も欲しいタイプなので、そのときは音楽を聴いています。いろんなジャンルを聴くんですけど、最近ハマっているのは韓国ドラマで使われている楽曲です。それをひとりで散歩しているときやお仕事に向かう電車の中で聴いて、その世界に浸っています」

──韓国ドラマも好きなんですね？

中村「はい。ドラマにもハマってます。アクションも好きですし、恋愛系もよく見ます。だから、必ず今見ているドラマの曲を聴いて、“いいな～”って思いながら移動していますね」

──登場人物になった気分で？

中村「ですね。だから、カッコイイ系のドラマの曲を聴いているときは、肩で風を切って歩いているかもしれないです（笑）」