──今回のタイトル曲「What Time Is It?」は、スリリングでエキゾチックなテイストの楽曲です。まずは、最初にこの楽曲を聴いたときの印象と、レコーディング時の秘話、パフォーマンスの見どころなどを教えてください。

⽥中 彰「この楽曲は、今おっしゃってくださったように、まさにミステリアスでエキゾチック。これまでリリースしててきた楽曲とはまた違ったものになっています。楽曲のタイトル同様、MVも“時間”がテーマになっています。過去と未来の2つの時間軸を行き来するような内容になっているんです。その中で過去の世界と未来の世界を表現するために鏡を使ったり、時間のズレを表すために映像がズレたりもするんです。だから、自分たちのダンスも完全に揃えるのではなく、ちょっとタイミングをズラして踊っているシーンがあるんです。特にサビはスムーズに踊るのではなく、コマ送りのようになっているダンスもあります。だから、視覚的にもとても面白い楽曲になっていると思います」

エイロン「サビはすごくキャッチーなので、一度聴いたら耳から離れない中毒性があるなって、最初に聴いたときに思いました。振りの面でも、そのサビで結構難易度が高い振付をしているんです。でも、うちのパフォーマーはDリーガーの集まりなので、難易度が高くても大丈夫。とてもクオリティの高いダンスになっていますし、それによって映像がより映えています」

──その高い難易度のダンスをもう少し詳しく教えていただけますか?

田中「さきほど言ったコマ送りのようなダンス…“ストロボ”って呼ばれている振付です。照明をつけたり消したりすると、そこにいる人間が勝手にカチカチカチって動いているように見えるじゃないですか? それを自分たちの技術でやっています」

エイロン「だから、ダンスに詳しい方だったら、“おおっ!”ってなると思います」

──では、そこも見どころのひとつですね。エイロンさん、歌の面でこだわった部分はありますか?

エイロン「今までの僕らの曲って強い楽曲ばっかりだったんです。でも、今回の楽曲は歌い出しが繊細というか、ある意味不気味。だから、その表現をするために、息を多めに混ぜたりしてスパイスを加えました。その結果、今までの曲にはなかった歌い方になっていると思います」

NOSUKE「MVが過去と未来を行き来する世界観ってさっきも言いましたけど、実は衣装もガラッと変わっているんです。過去のパートでは90年代後半から2000年代をイメージしたような衣装で、未来は今着ているオールブラック。メイクもエイロンのドアップのところとかがよくわかると思うんですけど、未来バージョンではシルバーを使っていたりするんです。そういった細かいところでも過去と未来をしっかり分けているのが、この楽曲にとても合っています。だから、そこにも注目してもらいたいですね」

──楽曲的には、ご自身は、どういうところがお気に入りですか?

NOSUKE「壮大感ですね。本当に今までになかった感じですし、LDH全体を見ても、あまりなかったタイプの楽曲だと思います」

エイロン「確かに!」

NOSUKE「わりとアップテンポなビートが多かったので、こうやって落ち着いた雰囲気がありながらも、しっかりダンスで魅せる。こういう楽曲は初めてだと思います」

──そうですね。ポジティブな楽曲でスケール感のあるものは結構多いですけどね。

NOSUKE「そうなんです。今回の楽曲は新しすぎるんです(笑)。だから、初めて聴いたとき、“えっ?…っぽくないな”って正直思ったんです。でも、全体的にカッコイイ楽曲なので、大好きになりました」

エイロン「スルメ曲ですね(笑)。聴けば聴くほどハマっていくと思います」

──歌詞も聴く人それぞれが好きに捉えられる感じですよね。感覚的に聴けるというか…。

田中「まさにその通りだと思いますし、そこもいいですよね」

佐藤 蒼⻁「今まで僕たちが出してきた「Jettin’」や「PHOTOGENIC」は、衣装がスーツやタキシードで結構キッチリした感じだったんです。今回みたいなカジュアルな衣装は初めてですし、楽曲も落ち着いた雰囲気で。自分たちの中では新しい挑戦になっているので、THE JET BOY BANGERZの幅を見せられる楽曲だなと思っています。それに今回のMVの監督も「Jettin’」とも「PHOTOGENIC」とも別の方にお願いしたんです。だから、僕たちがデビューから培ってきたものを最大限に見せることができたと思っています」

──蒼虎さんの中で、“絶対にここは見逃さないで!”というMVのシーンはありますか?

蒼虎「千手観音みたいな振付をしている部分ですね。僕たちは、今まではガッツリ10人で踊って見せるっていうことが多かったんです。でも、その千手観音みたいなところでは1列に重なって新しい見せ方をしています。だから、これまでとの変化もありますし、ひとつのポイントにもなっています」

古嶋 滝「僕たちの一番の強みは、自分たち自身でオリジナルとして振付や構成を制作しているところだと思うんです。「Jettin’」も「PHOTOGENIC」もゼロからメンバーで振り分けて作っていきましたから。そのやり方は今回も同じです。だからこそ、細かい部分も見ていただきたいですね」

──自分たちで振付ができるというのは、グループの個性を出す意味でも大きいですよね。

古嶋「大きいと思います。今は、わりとコレオグラファーの方にお願いして作るグループが多くて、自分たちで作るグループというのは、あまりないと思いますから。しかも、それをデビュー曲から続けられているのもすごいことだと思うので、自信を持って言っていきたいと思っています」

田中「他のチームとの差別化にもなると思いますしね」

──ところで、今回の楽曲は「What Time Is It?」というタイトル。みなさんの中には“時間”へのこだわりってありますか?

田中「ありがたいことに最近はいろんなお仕事をいただいているので、ハードなスケジュールを送ることが多いんです。でも、どんなに疲れていても僕が絶対に取るのが、自分の自由な時間です。30分でもいいので、そこで1回頭をオフにするんです。仕事と寝ることだけだと僕はしんどいので、例えばごはんを食べながら全く頭を使わずにアニメを見たりしています(笑)。そういう時間は欠かせないですね」

エイロン「僕は最近ハマっているゲームがあって、それをよくNOSUKEとオンラインでやっています。1日に2時間くらいやらないと気が済まないですね(笑)」

──結構いってますね(笑)。

エイロン「移動の合間もやっているので、なんなら、もうちょっと多いかも(笑)。でも、その時間は欠かせないです」

──ゲームってその世界に没頭できますからね。だから、現実の自分との切り替えになっているのかもしれないです。

エイロン「そうかもしれないです。今日も持って来ていますし(笑)、家に帰ってもオンラインしていますね」

田中「たぶん携帯よりずっと持っていますよ(笑)」

NOSUKE「俺、持ち歩いてるもん(笑)」

──じゃあ、NOSUKEさんも欠かせないのはゲームの時間ですか?(笑)

NOSUKE「そうですね(笑)。さっきおっしゃっていたように、ゲームは現実の自分じゃないからこそ安らげます。そういう場がないとやっていけないので、自分の気が済むまで寝る間も惜しんでやっています(笑)」

──エイロンさんとNOSUKEさん、どっちが“やめよう”って言うんですか?

エイロン「僕です(笑)」

NOSUKE「僕は無限なので(笑)。だから、エイロンが“もう無理!”って言うまではやっています(笑)。僕、もともと何事にも没頭してしまうタイプなんです。実は、今やっているゲームもエイロンに勧められたんですけど、最初は“俺はいいや”って言っていたんです。でも、いざ始めたら、すっかりハマっちゃって(笑)」

エイロン「ドハマりですよ(笑)」

NOSUKE「そういうクセがあるんです。だから、毎日毎日やっちゃいますね(笑)」

蒼虎2人とは違う使い方ですけど、僕も移動の時間は大切にしています。バスの中や電車の中でイヤホンで音楽を聴きながら、ちょっと寝たり、目を閉じたりすることで1回リセットしています。そうしてから次の仕事に行くのが自分の中でルーティンになっています」

──やっぱり、みなさんリセットすることが大事なんですね。

蒼虎「そうですね。だから、聴く曲も違います。僕たちは踊る仕事がたくさんあって、そこではガチガチな曲がたくさん耳に入ってくるんです。だから、移動中は壮大な曲や心が安らぐような曲を聴いてリセットしたりもします」

──なるほど。そうすると頭も耳も休まるのかもしれないですね。

古嶋「僕が時間でこだわっているのは、アラームをかける時間ですね。絶対に起きなきゃいけない時間があるじゃないですか。その1時間前にもアラームをセットするんです」

──それはなぜですか?

古嶋「二度寝したくなるタイプなんですよ。だから、1時間前にアラームで1回起きて、“あと1時間寝れる!”って思うのが好きなんです(笑)。実際にそこでもう1回寝て起きると、スッキリ起きられます。そのためにも敢えて1時間前にアラームをセットするっていうこだわりがありますね」

──二度寝って気持ちいいですもんね(笑)。

古嶋「本当にそうですよね。それにたった1時間なのに、すごく寝た気持ちになる。だから、やめられないんです!」

(おわり)

後編は宇原 雄飛・石川 晃多・桑原 巧光・佐藤 陽・中村 碧にインタビュー!
>>> 明日公開!


取材・文/高橋栄理子
写真/中村功

RELEASE INFORMATION

THE JET BOY BANGERZ「What Time Is It?」初回限定盤(CD+DVD)

2024年724日(水)発売
AICL-459145922,500円(税込)
Sony Music Associated Records

初回限定盤(CD+DVD)

THE JET BOY BANGERZ「What Time Is It?」通常盤(CD)

2024年724日(水)発売
AICL-45931,500円(税込)
Sony Music Associated Records

通常盤(CD)

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