──ニューシングルの「好きになっちゃった」は、切なさの中にさわやかさもある楽曲になりましたね。
日高 優月「最後のサビの<もう恋なんかしないと誓ったのに 好きになっちゃった>という歌詞のところで、握っていた手を花が咲くように開く振付があるんですけど、私はその振付が大好きで。“恋しちゃったー! 好きになっちゃったー!”っていう感じが、すごくわかりやすく表現された振付なんですよ。歌詞で表現されている気持ちも、すごく伝えやすいです。その振付のときのメンバーは、きっといい表情をしていると思うので、ぜひ注目してもらえたら!って思っています。今回の振付はCRE8BOYさんが担当してくださっているんですけど、振付の全てに意味があるので、その意味も探しながら見てもらえたらうれしいです!」
原 優寧「最初のサビの<好きになっちゃった>は、好きになることがつらかったり、もどかしかったり、ちょっとマイナスの気持ちも含まれていると思うんです。でも、最後のサビの<好きになっちゃった>では、メンバーみんなが笑顔で踊っていて、片思いの切なさもあるけど、“好きになるっていいよね”って、恋をする喜びを表現しています。同じ<好きになっちゃった>でも異なる気持ちの表現を楽しんでもらいたいです」
井上 瑠夏「私は、なんといっても衣装がお気に入りです。今までのSKE48にはないレース調で、6種類のお花柄がメンバーによって割り振られているんです。どのメンバーがどのお花柄かチェックしても楽しいと思うので、ぜひ注目してみてください。回転するときにスカートがふわっとするのもかわいいので、お見逃しなく!」
──確かに、今までのSKE48にはあまりないタイプの衣装ですよね。
井上「スカート丈も、いつもより長いですよ」
鎌田 菜月「特に、私たちの今までの夏曲はギラギラした熱い曲が多くて、衣装も派手でしたからね。今回は、私たちにとっても新しい夏って感じです」
日高「熱いだけが夏じゃないんで!」
鎌田「名言が出た!ここ、太字でお願いします(笑)。実際、「好きになっちゃった」は、ただ明るくて楽しいだけじゃない魅力を持った曲なので!自分的には、イントロも好きなんですよ。イントロから、すでに物語性が感じられるというか。今って、イントロがなくて頭からサビを歌うような曲が音楽的には流行りで、そのほうがバズりやすいかもしれないですけど、だからこそイントロからしっかり聴かせる曲は贅沢だと思うし、しっかり聴き込んでほしいなって思います」
──原さんは、今回の「好きになっちゃった」で、表題曲のメンバーに初選抜です。
原「前作シングル「絶対インスピレーション」のカップリング曲「New Ager」で初めてセンターに立たせていただいたんですけど、ファンの方たちがすごく喜んでくれて、“次は選抜を目指そう!”って応援してくださっていたので、今回の初選抜は心からうれしかったです。でも、加入してまだ1年ぐらいの研究生という立場なので、先輩たちと一緒に選抜メンバーとしての活動をすることに対しては、すごく不安がありました。何もかもが全部追いついていない状態だということは、自分でわかっていたので。だから、“とにかくいち早く追いつこう”という気持ちでMV撮影に臨んで、休憩時間も練習していました。そしたら、先輩たちが一緒に踊ってくれたり、教えてくれたりして、すごく助けられたんです。この夏は選抜として初めての経験をたくさんすると思うんですけど、そんなやさしい先輩たちと一緒に一生懸命活動して、もっともっとたくさんの人にSKE48を知ってもらいたいです!」
──先輩たちから見た、原さんの印象は?
日高「めちゃめちゃ堂々としています。“肝が据わっているなー”って」
鎌田「ちゃんと大人なんですよね」
日高「自分から意見を言えるタイプ」
鎌田「そうそう。だから、見た目とのギャップがあって魅力的だと思う」
井上「私は同じ九州出身の同い年だから、最初から地元の友だちみたいな感覚で接しています。熊本の話が通じるのは、素直にうれしい(笑)」
原「私は福岡から何も知らない名古屋に来たから、同じ九州出身のメンバーがいるだけで安心します」
鎌田「今のSKE48って、昔より愛知産が少なめだからね」
日高「愛知産って、野菜みたいに言わないで(笑)」
──井上さんはチームS、日高さんはチームKⅡ、鎌田さんはチームE、原さんは11期研究生ということで、タイプ別にCDに収録されている各チーム曲、研究生曲についても話してもらえればと思います。まず、チームSは「愛してるって言われたことがない」が、Type-Aに収録されています。
井上「寂しそうなタイトルですけど、明るくて元気な曲です。何かが始まるようなイントロがかわいらしいんです!」
──夏感があるイントロというか。
井上「そうですね。MVはイエローカラーで衣装とかが統一されていて、すごくかわいいと思います。ライブでも盛り上がる曲だと思うし、ファンの方がどんなコールをしてくれるのかも楽しみです!」
──チームKⅡは、Type-Bに「100年経ったら Kiss me!」が収録されています。
日高「年上のお姉さんに年下の“僕”が恋をする歌なんですけど、1番と2番で男の子に対するお姉さんの気持ちが変わっていて、その関係性がかわいらしいなと思える曲です。MVは、名古屋の久屋大通のいろんな場所で撮影しているんですけど、ファンの人にはぜひ聖地巡礼をしてほしいなって思います!」
──Type-Cには、チームEの「語り合うことから始めよう」が収録されました。
鎌田「これはもう、タイトル通りのすごく深い曲です。ぜひ一度歌詞を見ながら聴いて、一緒に考えてみてほしいなって思います。恋愛ソングじゃないシリアスでシックな曲ですけど、MVは全員の衣装が違ったり、すごくポップなので、そのギャップも楽しんでもらえたら。今の世界の情勢にも当てはめられると思うし、自分自身に問いかける気持ちにもなります」
──秋元康さんの歌詞には、AKB48の「僕たちは戦わない」やSTU48の「花は誰のもの?」など、強いメッセージを持った楽曲も少なくないです。
鎌田「そうなんですよね。とにかく、1回聴いてみてほしいです」
──研究生曲の「君の瞳に感電中」は、劇場盤に収録されていますね。
原「タイトルもそうですけど、昭和レトロというか、私たちの世代には聞き馴染みがなかったり、今はあまり使わない言葉の表現が歌詞の中に多くて、どう歌えばいいのかわからなくて、最初はむずかしかったです。なので、11期の6人でたくさん歌って練習して、レコーディングに臨みました。今までの11期がまだ挑戦していなかったタイプの曲で、見たことのない私たちが見られるんじゃないかと思います!」
──そして、今回のシングルからついに握手会が復活しています。
原「私が加入してからは握手会が開催されていなかったので、初めての握手会になりました。初めての握手会は、純粋に楽しかったですね。握手会を経験して思ったのは、握手をするとやっぱりファンの方との距離が縮まるなということ。温もりを直接感じられるし、声も直接届くし、こちらの感謝も伝えやすかったです」
鎌田「3年半ぶりの開催になるんですけど、コロナ禍になる前の最後の握手会で、また会える前提でファンの方たちに挨拶してたんですよね。まさか開催できなくなるなんて思ってなかったですから…」
井上「コロナ禍ではずっと先が見えない状況だったので、“自分がアイドルのうちにできない可能性もあるかも…“と思っていました。だから、また握手会ができることになって素直にうれしかったです。久しぶりのファンの方も、初めて握手会に来たっていうファンの方も”うれしかった“って言ってくださって、これからもやりたいなってすごく思います」
日高「マスクの着用だったり、アクリル板だったり、ファンの方にはまだ我慢してもらうこともあるので、完全に戻ったわけではないですけど、それでも少しずつ以前に戻っているのがうれしいですね。私たちアイドルの日常が完全に戻ったら、アイドル冥利に尽きるんだろうなって思うし、私も“握手会を再開できずにアイドルを辞めていくのかな”と思っていたので、卒業する手前(10月31日をもって卒業予定)で再開できて良かったです。初めて握手会に来たファンの方は戸惑ってたりして、その空気感も楽しかったですね。私から“手を出してください!”って言って握手したりして(笑)」
鎌田「女の子のファンとか、恥ずかしがってすぐに手を離してどっか行こうとするから(笑)。そういうときは、私が離さない(笑)」
日高「私たちも楽しませてもらってるよね(笑)」
鎌田「“握手会っていいものだな”って、改めて思いますね」
──復活という意味では、9月29日(金)・30日(土)・10月1日(日)には、SKE48の全楽曲の中から投票によって順位を決める「SKE48 リクエストアワー セットリストベスト100 2023」が、約5年ぶりに開催されます。
日高「卒業したメンバーも多いので、卒業メンバーが参加していた楽曲を今のメンバーでどう組んでパフォーマンスするのか、ファンの方もワクワクすると思うし、私たちメンバーもドキドキしています」
鎌田「卒業したメンバーのポジションに、誰が入るのか予想するのも楽しいんじゃないかと思います!」
──「リクエストアワー」の前には、全国6ヶ所を巡る「SKE48 SUMMER Tour 2023」も8月2日(水)のZepp Nagoyaを皮切りにスタートします。怒涛の夏になりそうですが、今年の夏にかける思いを教えてください。
原「初めてのことが山ほどある夏になると思うんですけど、すべてに全力でがむしゃらに取り組んで、最高の夏にしたいです!」
井上「去年も福岡に行かせていただいたんですけど、今年もツアーで福岡に行けるのが楽しみだし、すごくうれしいです。地元の九州でアイドルができることは、やっぱり特別なので。それと、ツアーではチームをシャッフルしてパフォーマンスするので、普段は劇場公演で一緒にならないメンバーから吸収したり、刺激をもらいたいなと思います。もっとSKE48に夢中になってもらえる夏にしたいし、とにかく楽しみたいです」
鎌田「コロナ禍の間にいろんな先輩たちが卒業されましたけど、今はもうコロナ禍を言い訳にできない状況ですし、今の私たちができる最高の夏にしたいなと思っています。初めてSKE48のライブを見る方もいると思うんですけど、ライブを見たら印象が変わるメンバーもいると思うし、SKE48のファンの方は声が大きいし一体感も強いので、必ず熱いライブになるはずです!ただ、アンコールを早くかけすぎるのだけは控えて(笑)。着替えるので、ちゃんと待っててほしいです(笑)」
日高「アイドルとして過ごす最後の夏なので、悔いのないように。好きになって良かった、応援してきて良かったと思ってもらえるように。そんな気持ちで最後まで走り続けるので、一緒に駆け抜けましょう!」
(おわり)
取材・文/大久保和則
撮影/中村功
RELEASE INFORMATION
LIVE INFORMATION
SKE48 SUMMER Tour 2023
2023年8月2日(水) 愛知 Zepp Nagoya
2023年8月3日(木) 愛知 Zepp Nagoya
2023年8月6日(日) 宮城 SENDAI GIGS
2023年8月13日(日) 大阪 Zepp Namba(OSAKA)
2023年8月20日(日) 福岡 Zepp Fukuoka
2023年8月27日(日) 東京 Zepp DiverCity(TOKYO)
2023年9月1日(金) 北海道 Zepp Sapporo
全公演共通
昼公演 開場 12:45 / 開演 13:30
夜公演 開場 17:15 / 開演 18:00
SKE48 リクエストアワーセットリストベスト 100 2023
会場:名古屋国際会議場センチュリーホール
2023年9月29日(金)【100 位~76 位】
2023年9月30日(土)【75 位~51 位】 / 【50 位~26 位】
2023年10月1日(日)【25 位~1 位】
SKE48 15th Anniversary Festival 2023
2023年10月1日(日)
会場:名古屋国際会議場センチュリーホール