──7月1日に東京・Spotify O-EASTで開催されたPassCode対バン企画『VERSUS PASSCODE 2024 Vol.2』で、ニューシングルの表題曲「WILLSHINE」が初披露されました。初パフォーマンスの手応え、ファンのリアクションに感じたことなどを、まずは教えてください。
南 菜生「ファンの人、“盛り上がりすぎて記憶がない!”って言っていました(笑)」
──確かに、すごい盛り上がりでしたよね。
高嶋 楓「ファンの人たちはフルで聴いたのが初めてなのに、ずっと前から聴いているようなリアクションをしてくれて。なので、これからのライブで披露し続けていったら、さらに盛り上がる曲になると思いました。「WILLSHINE」はダンスもハードだから私たちも気合いが入っていたんですけど、本番ではすごく楽しくパフォーマンスできました」
南「共演したハルカミライの熱いライブも影響して、想像以上に熱い雰囲気で初披露する形になったと思います。MC明けに「WILLSHINE」を披露したんですけど、MC前はハルカミライのカバー(「夏のまほろ」)だったので、ファンの人たちは初めてパフォーマンスを見る曲が2曲続いたんです。でも、どっちの曲も乗りこなしていて、私たちのファンはやっぱりすごいなと思いました。「WILLSHINE」はライブでもっともっと育っていく曲だと思いますし、10月からのアジアツアーでは新しい大きな武器になっていると思います。それが楽しみですね」
大上 陽奈子「急に知らない曲を披露して、それまでの盛り上がりが冷めちゃったら嫌だな…と思っていたんですけど、全然そんなことなくて。“みんな、もしかして聴いたことある?”ってぐらい(笑)、何回も聴いている曲のように盛り上がっていたので。曲は知らなくても体が反応して、あんなに盛り上がってくれたんだと思います」
有馬 えみり「私はシャウトを担当していることもあって、髪の毛とかバサーっとしながらパフォーマンスしているので、あんまりファンの人たちの反応が見えないんです(笑)。でも、曲がすごいかっこいいし、絶対に気に入ってもらえる自信があってパフォーマンスしていたので、楽しい初披露になりました」
──「WILLSHINE」は7月9日に先行配信され、9月11日にCDリリース。「WILLSHINE」という楽曲に感じている魅力、聴きどころは?
大上「「WILLSHINE」は、珍しくサビ終わりの1分半ぐらいまでシャウトがなくて爽やかというか…PassCodeの陽の部分が表現されています。で、サビ終わりに急にシャウト! レーベル移籍後初のリリースになりますが、私たちらしい曲ができたました!」
南「サウンド的には、PassCode丸出しです(笑)」
有馬「大上が言っていた通り、1分半まで爽やかな陽のPassCodeで、そこからPassCodeの激情な部分を出していくのが良くて。それと、私は今まで参加した音源ではあまり低い声でシャウトしていないんですけど、今回は初めてって言っていいぐらい、低音のギターフレーズの上に低い声のシャウトを乗せています。そのあとには高嶋のお茶目なラップが入っていたり、いろんな味が楽しめる、PassCodeらしいけどある意味では尖ってもいる楽曲になったと思います」
高嶋「サビの歌詞には“がむしゃらに困難を乗り越えていこう”って意味が込められているんですけど、そのパートの振付ではハートを描いたり、応援団っぽい振りがあったりするので、それを見て“PassCodeと一緒に頑張ろう!”と思ってもらいたいです」
南「「WILLSHINE」には、一緒に踊れる振りもけっこうあります!」
──「WILLSHINE」は、ヒーローアクション『
大上「ずっと前から、“私たちの曲ってアニメに合うよね”っていう話をよくしていて、そうなることを想像していたんですよ(笑)。だから、今回はすごく嬉しいです!」
有馬「日本に生まれて物心ついたときからずっとアニメを見ているから、自分たちの曲がオープニング主題歌に起用されるって、夢みたいな感覚があります」
南「原作マンガも読ませていただいて、共感する部分が多かったです。作中に“全員の命を救うことはできないかもしれないけど、救える命がある限り救っていく!”みたいなセリフがあるんです。それって、PassCodeも同じだなと思いました。この世界の全員を幸せにすることはできないかもしれないけど、PassCodeのことが好きでライブに来てくれる人、私たちの音楽を聴いてくれる人のことは幸せにできるって思っているので。そういう意味では、音楽もヒーローもそんなに大きな違いはないなって、共感できる部分が多かったんです」
高嶋「1期よりも2期のほうが戦闘シーンが多いと聞いていて、PassCodeに合うなって思っていました。実際、アニメのPVで“東京消滅!”ってセリフがあったり。私たちもよくライブハウスを沈めているので、同じだなって思って嬉しかったです(笑)。私たちのライブ、盛り上がりすぎてライブハウスを揺らして、少し地盤沈下させていると思うので(笑)」
南「これからもアニメの主題歌を歌ってみたいですね。PassCodeの音楽性なら、いろんなタイプのアニメに合うと思うので!」
──シャウトから始まるアニメ主題歌もありですよね。
南「もっとブラックな感じのアニメだったら、えみりのシャウトが合いそうですよね(笑)」
──ヒーローアクション作品である『SHY』
有馬「私はメタルが好きなんですけど、すべての音楽って日常を彩るエンターテインメントじゃないですか。だとしたら、すべての音楽がヒーローなんじゃないかなと思います」
南「先日、久石譲さんのコンサートに行ったんです。ずっとジブリ作品を見て育っていて、寝る前に久石さんの音楽を聴いたりもしているんですけど、コンサートに行くのは初めてでした。にじみ出るオーラがすごかったですし、“明日からも頑張ろう!”って思ったし、あの場にいた全員もそれは同じだと思います。また行きたいと思いましたし、私も含め長い間、誰かの毎日を支えている久石譲さんはヒーローだと思いました」
大上「一瞬、お母さんかなって思ったんですけど、ちゃうな(笑)。そんな勇敢な感じじゃないです(笑)。そう考えると…Superflyの(越智)志帆さん! ステージに立っている姿がすごくヒーローっぽいし、歌声の力強さに救われます。私の目には、ヒーローに映ります」
高嶋「南 菜生です(笑)。私、こういうインタビューとかでもけっこう言葉足らずなんですけど、いつも隣で助けてくれるので」
南「インタビューヒーローかも(笑)」
高嶋「仕事だけじゃなくて、プライベートでもヒーローなんですよ。“嫌なことするやつがおったら、私が助けに行くよ!”って言ってくれるから。“私が泣かしてやる!”って(笑)」
南「あはは! でも、PassCodeはお互いそんな感じだと思います。脳内を共有しているみたいな感覚で活動しているので、誰かが困ったら誰かが助けるのが当たり前。補い合って、パズルのピースみたいに。だから、ライブもそうですし、他の仕事でもそうですけど、お互いがお互いのヒーローですね。これ、太字ちゃうん? 太字狙いです(笑)」
──というわけで(笑)、9月11日に「WILLSHINE」CDがリリースされたあとは、『PassCode ASIA TOUR 2024』が控えています。北京、広州、上海、台北、ソウルとアジア5都市を回り、その集大成として東京、大阪、名古屋にて、PassCodeのZepp Tour史上最大級の演出で開催されるライブが予定されていますね。
大上「台北とソウルは数年前に1度行ったことがあるんですけど、本当に熱心に応援してくださるファンの方たちがたくさんいて。台北では着いた瞬間に大きな幕を持って迎えてくださって、花束までいただいたんです。海を越えてこんなに熱狂的に応援してくださる方たちがいるんだって、すごく感動しました。その方たちにまた会いに行けるのが嬉しいですし、まだPassCodeを見たことがない新しい人たちに出会えるのも楽しみです。去年のUSツアーでは日本とは違うリアクションが面白かったので、アジアでもまた違った反応かもしれないと思うと、それも楽しみです」
──アジアツアーを経て、その後はどんなライブを追求していきたいと考えていますか?
南「今のPassCodeのライブはすごくフリーダムで、やっている私たちも楽しいんですけど、そこにかつてのPassCodeにあったメラメラと燃える想い、何か目標を掲げて一生懸命突っ走っていた感じを、もう1度取り戻して、今の楽しさとメラメラと燃える感じを掛け合わせたライブを再構築していくことが、これからのライブの理想です」
──記事公開時は、まだまだ暑いとは思いますが、暦の上では秋になっています。秋という季節で楽しみにしていることや、今年の秋はどんな秋にしたいかを最後に教えてください。
高嶋「読書の秋にしたいです。普段はアニメとかばっかり見て、文字を読む機会がないなと思って、こないだ久しぶりに本を買ったんですよ。でも、2ページぐらいで目が回ってしまって(笑)。なので、この秋に再チャレンジして、読書の秋にしたいです」
南「ゴルフの秋にしたいです。まだまだ全然なんですけど、打ちっぱなしに行ったり、コースに出たこともあるんですよ。涼しくなった秋の終わりぐらいにメンバー全員で行きたいです。ただ、車の免許を持っているのが大上だけなので、行き帰りの運転を大上1人に任せちゃうことになるんですけど(笑)」
有馬「私は食べることが好きなので、食欲の秋がいいです(笑)。秋になってちょっとずつ涼しくなったら、テラス席で美味しいものを食べたり、お酒を飲んだりしながら、お月様を見れたら最高です!」
大上「私は、逆に食欲抑制の秋(笑)。遺伝というか、お母さんもそうなんですけど、秋になったら体重が増えるんですよ」
南「ただ、秋の食べものがおいしいからちゃうん(笑)?」
大上「そうなんだけど(笑)、とにかく秋の食欲は危険なので、ちゃんと抑制できるようにストイックに頑張ります!」
(おわり)
取材・文/大久保和則
写真/中村功
RELEASE INFORMATION
PassCode「WILLSHINE」初回限定盤(CD+Blu-ray)
2024年9月11日(水)発売
LAMR-34034/6,600円(税込)
MoooD Records
LIVE INFORMATION
PassCode ASIA TOUR 2024
2024年10月10日(木) 北京 TBA
2024年10月12日(土) 広州 TBA
2024年10月13日(日) 上海 TBA
2024年10月27日(日) 台北 CORNER MAX
2024年11月9日(土) ソウル West Bridge Live Hall
2024年11月10日(日) ソウル West Bridge Live Hall
2024年12月17日(火) 東京 Zepp DiverCity(TOKYO)
2024年12月19日(木) 愛知 Zepp Nagoya
2024年12月21日(土) 大阪 Zepp Osaka Bayside