佐伯youthK スペシャルインタビュー――「メラメラ」、「ミチカケ」、「ハシロウ」の作詞・作曲・編曲を訊く！

「メラメラ」、「ミチカケ」、「ハシロウ」の作詞・作曲・編曲を担当した、佐伯youthK スペシャルインタビュー！

――まず、特撮ドラマ『ウルトラマンアーク』前期エンディングテーマ「メラメラ」で初タッグを組んだ時に、ARACARA PROJECTにどんな楽曲を歌わせたいと考えていたかを聞かせてください。

佐伯youthK「僕が入らせてもらうことで、恐らく今までのアルカナちゃんにはないタイプになるかも？と思っていました。なので、『ウルトラマンアーク』やアルカナチームのご意向を踏まえつつ、あえてなるべく自由に作る方が、新しいアルカナの一面を見せられる一曲になるんじゃないかなぁ？と考えていました！」

――第2弾となった「ミチカケ」を制作する際に作詞や作曲、構成など、どのような順番で制作されましたか？

佐伯「「ミチカケ」に限らずなんですが、一人で全部やらせてもらう時は、別々に進めるよりも曲に一体感が出るので、全部同時です。…と言うか、行ったり来たりしながら進めて行くことが多いです。「ミチカケ」は確か、最初にAメロのビートとコードをざっくり打ち込んで、そこにメロのスキャットをスケッチしていきました。Bメロは悩んだから飛ばして…サビはビート無しでメロをピアノで弾き語りしながら、“ここは＜君が＞って言葉がハマるなぁ”なんて思ったらそれに続く歌詞は…こんな風にいつも考えています（笑）」

――ARCANA PROJECTが歌うということをイメージして、特に意識された部分やこだわったところがあれば教えてください。

佐伯「「メラメラ」でボーカルディレクションにも入らせてもらったので、メンバーそれぞれの個性を深掘りできました。なので、「ミチカケ」では、“ここの歌詞は誰に歌って欲しいなぁ”とか、“このメロディは誰々が似合うなぁ”とか、こだわる要素が増えましたね」

――ARCANA PROJECT×佐伯youthKによる3曲目のタッグとなる「ハシロウ」では、メンバーにメモを送ってもらったと聞きました。そこにはどんな意図があったんですか？

佐伯「もちろん、時と場合や楽曲内容にもよるのですが、書き下ろしをさせていただく際は、その時のリアルタイムの本人の声を大事にしたいので、アルカナちゃんに限らず可能な時はお願いしています。で、その時必ず伝えるのが、“音楽に限らずテーマも設けず、今、感じていることでもくだらないことでも、できるだけ本心で書いてください”ってことです。僕は、歌う本人から生まれるものというのが一番純粋で強いパワーを持っていると思うので、ゼロからイチは無理でも、創作部分に少しでも携わってもらう方が想いも込めやすいですし、僕もそこから世界を広げていけるので、憑依しやすいというか…。「ハシロウ」は、カップリングなので比較的自由度が高かったということと、「メラメラ」、「ミチカケ」と制作を共にし、チーム的にも色々大事なタイミングだったということで、その時の感情を歌にしておくべきだと思いました。結局、自分の想いも乗せちゃったり、世界を誇張したりはするんですけどね。「ハシロウ」がどうだったのかは、あえて言わないでおきます…」

――その「ハシロウ」の制作時にメンバーから送ってもらったメモの中で、“自分と近いな”とか、“共感できるな”と感じたものはありましたか？逆に“自分とは異なる考えで面白い”と思ったことなどありますか？

佐伯「メモをもらう面白さのひとつとして、これがあるんですよね！やっぱり人は見かけによらずで、共感や発見を含め、“意外にこんな風に考えてるんだ〜”ってことがたくさんあります。その中で、“ポジティブな意味で言ったつもりが、人によってはマイナスに捉えられることもある”という吐露がありました。自分も人それぞれの価値観の難しさについてずっと考えていたので、すごく共感しました。そういう意味では、人なんてそもそも全員、考え方が違うと思って見ているので、異なる視点は“へぇ〜勉強になります”って感じです（笑）」

――「メラメラ」、「ミチカケ」、「ハシロウ」を含め、ARCANA PROJECTの中で好きな楽曲はありますか？

佐伯「恐縮ですが、「メラメラ」と「ミチカケ」は自分のワークスの中でもとってもお気に入りの曲になりました！ただ、「ハシロウ」は、現時点でまだ世に出ていない曲なので昇華できておりません…。制作ってほんとうに、その時の環境やタイミングで仕上がり後の感覚が大きく変わるので、決して優劣ではなく、この２曲は作詞、作曲、アレンジ、タイアップ、スタッフ、ボーカルなどなど、全ての要素が上手い所に着地できたと感じています。あとは単純に、歌ってくれるご本人に気に入ってもらえることは、泣きながら白米3合食えるくらい嬉しいので、みんなからの曲の感想をもらえて、お気に入りの曲たちになりました」

――最後に3曲の制作を経て、ARCANA PROJECTの今後にはどんなことを期待していますか？　彼女たちにエールをお願いします！

佐伯「カッコよくパキっとキマったアルカナちゃんたちは今までの作品からも沢山見ることができたので、時にはラフに肩の力を抜いたようなシーンがあっても良いんじゃないかなと思いました！　制作に加え、ライブも観させていただき、なんならちょっと親心的なものも芽生えつつ（笑）。彼女たちの素朴で真面目でお茶目な部分がとても素敵なので、それが音楽やステージにも垣間見えるともっともっとアルカナがプロジェクトしていく（ルー大柴）のではないかと個人的に思っています！」

（おわり）

取材・文／永堀アツオ

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Vol.2：radio encore: ARCANA PROJECT SPECIAL TALK

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