──まず最初にELLE SPAのコンセプト、ヴィラフォンテーヌ 羽田空港という施設の中での位置付けを教えてください。
「ヴィラフォンテーヌ 羽田空港は「ヴィラフォンテーヌ プレミア羽田空港」と「ヴィラフォンテーヌ グランド羽田空港」の2つのブランドで構成されており、特に「プレミア」ブランドは、より上質なサービスと設備をご提供しております。またホテルの最上階には「天然温泉 泉天空の湯」があります。成長するラグジュアリー市場において、お客様の体験価値をさらに高め、「また泊まりたいホテル」へと進化するため、よりプライベートでラグジュアリーなスパ空間で過ごしていただくことを考え、ELLE SPAというプライベートスパをオープンしました。ELLE SPAはヴィラフォンテーヌ プレミア 羽田空港内にある施設ですが、プレミア、グランドどちらでもご宿泊、もしくはプレミアでのデイユースをされるお客様にご利用いただけます。プライベートな空間で安心して過ごしていただけたらと考えています」
──その名のとおり、フランスのライフスタイルブランド『ELLE』とのコラボレーションも大きな特徴です。
「施設には『ELLE』の世界観が全面的に取り入れられていて、内装などはパリのアパートメントをイメージしています。それによって、どこか安心する雰囲気を生み出していると思います。実際、オープン前にフランスに住んでいた方に来ていただいた際には、“すごく懐かしい感じがする”というお言葉をいただきました。『ELLE』とコラボレーションすることができて本当に良かったと思います。また、施術に際してはフランス産のオーガニックオイルを採用しています。このこだわりは、“内面から美しく、お客様が本来持つ美しさと前向きなエネルギーを引き出す”というELLE SPAのコンセプトにもつながる特徴です。セラピストの技術と相まって、世界中のスパを体験された方々にもご満足いただけるトリートメントが提供できることも強みだと思っています」
──具体的には、どういったやりとりがあったんでしょう?
「まずそれぞれのスペースをイメージしたオーダーさせていただいて、それに対してディレクターさんに何パターンかのプレイリストを提案していただきました。リストにある曲を1曲ずつ聴いて、テンポや曲調についての評価をフィードバックし、それを踏まえて再提案をしていただくという作業を何度か繰り返しました」
──それぞれのスペ―スでどんなコンセプトで選曲したのでしょうか。
「トリートメントルームでは、お客様に癒しを感じていただくと同時に、セラピストも自分のリズムで流れるように施術ができるような選曲を意識しました。逆にプライベートバスルームは、お客様だけの空間なので、とにかくお客様にくつろいでいただいて、サウナや温泉で整っていただくというイメージです。スイートルームに関しては他のスペースとは内装ががらっと変わるので、内装も含めてスペシャルな空間に合うBGMを選曲しました。ラグジュアリーな雰囲気を味わっていただけると思います」
──羽田空港からのシームレスなアクセスはもちろん、『ELLE』が持つ特別な世界観、自家源泉の天然温泉という得難いリソースと、ブランドが今後についてはどんなことを思い描いていますか?
「ELLE SPAをきっかけにヴィラフォンテーヌ 羽田空港が日本の玄関口として、全世界の方々に愛される、この羽田での地位を確立するような役割を果たしていきたいという思いがあります。ヴィラフォンテーヌ 羽田空港が盛り上がり、羽田空港全体がどんどん活性化する。その上で、羽田空港を利用した際にはELLE SPAに立ち寄ることを楽しみにされるお客様を増やしていけたら。出発前、帰国後にELLE SPAでリラックスして、次の目的地に向かう。そうしたお客様が増えていったら、本当にうれしいですね。非日常を感じていただける空間も、そして行き届いた施術も含め、ELLE SPAの質の高いサービスがホテル自体の価値を高めると信じています」
(おわり)
取材・文/大久保和則
写真/平野哲郎
監修/本多義明、李再恩、小島万奈、高橋 豊(USEN)
協力/住友不動産ヴィラフォンテーヌ株式会社
