ウジョーの来春夏物では、手仕事による力強さとブランドの得意とするクリーンなデザインを掛け合わせた。

熟練の職人やアーティストによるニュアンスが奥行きを与え、アイテムはいずれも、作り手の存在を背景に感じることができる。

ジュエリーデザイナー、三野彰太(みのしょうた)との協業で誕生したジュエリーラインや、ペイントアーティストの佐々木香菜子(ささきかなこ)によるハンドペイントプリント、越前の手漉き和紙や京都の箔押しちりめんがコレクションに取り入れられた。

今シーズン初めて登場するジュエリーは、一点一点手作業で作られ、ブランドの頭文字や魚の骨、菌類のような生命体をイメージした有機的なフォルムがコレクションにアクセントを添えている。

ひと際目を引くクリップやブローチに用いられた「手」は、今シーズンのテーマでもあり、パタンナー出身のデザイナー自身がクリエイションの中で一日中、目にするモチーフでもある。

施されたハンドペイントプリントは、思いがけない滲みやかすれ、大胆な配色が力強くも軽やかな印象を生み出した。

手仕事によるアクセントは今季用いられている素材の特徴にもなっている。

ワッシャーをかけたウールポプリンや、越前和紙によって表現されるフラワーパターン、ちりめんの凹凸を活かしたメタリックコッパーのプリントなど、いずれも選び抜かれたユニークな素材をコレクションに取り入れた。

コレクションのシルエットは、ドローコードで自在に調整可能なフリルやギャザーホールが特徴で、立体裁断で作るアシンメトリカルなカッティングのキャミソールとスカートがキーアイテムとして登場。

メンズでは丈の短いメスジャケットやクロップト丈のブルゾンに、サイドからコードが覗くシャツが新鮮だ。

今季はブラックやオリーブグレーなどウジョーを代表する色に、メタリックコッパーを合わせて新たなカラーパレットを表現。

さらにオレンジやフーシャピンクのような力強いカラーが加わり、プリントやユニークな素材をまとめあげている。

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