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――まず、現在オンエア中のアニメ「SHAMAN KING(シャーマンキング)」にアイアンメイデン・ジャンヌ役として2000年版から続投で出演することに加えて、第2弾エンディングテーマを歌うことが決まった時の心境から聞かせてください。

「最初に聞いたのは、”「SHAMAN KING」のエンディングテーマをお願いします”という話からだったので、驚きました(笑)。私は前のアニメでもアイアンメイデン・ジャンヌちゃんという役をやらせていただいているんですけど、特に女の子のお客さんから、”ジャンヌちゃん好きでした”って言っていただくことが多くて。海外にイベントに行った時も、そういうお声をたくさん聞いていたので、すごく人気のある作品だし、”ジャンヌちゃんというキャラクターもすごく人気があるんだな”という印象はずっと持ち続けていたんですね。なので、今回、「SHAMAN KING」がまたアニメになって、またジャンヌちゃんを担当させていただけることになって、さらに、第2弾のエンディングテーマを担当すると決まったときは、これはジャンヌちゃんという役柄の大きさと人気の賜物だろうなと思いました。プレッシャーは大きいですし、”大丈夫かな”という心情ではあるんですけど、やらない選択権はないですし(笑)、ジャンヌちゃんという役を与えていただいた以上、しっかりと自分が頑張らなきゃないけないなと思いました」

――2000年版の1期と2期、2021年版の1期のエンディングテーマの映像は全て主人公の葉の婚約者でヒロインのアンナがメインイメージとなっていて、アンナの声を務める林原めぐみさんが歌ってました。

「私自身はプレッシャーを感じるところなんですけど、キャラクターとしてのジャンヌちゃんは、物語上大きな存在になので。だから、ジャンヌちゃんとしては妥当だけど、私としては荷が重いなという気持ちでいます(笑)。ジャンヌちゃんを演じさせていただくときのプレッシャーがまた1個増えたなって思ってます」

――演じる上では2000年版と2021年版で何か違いを考えていましたか?

「その頃は自分がど新人の頃で、しかも、原作の漫画がまだ途中だったので、一番最後の完結までのジャンヌちゃんが見れていないまま演じさせていただいていたんです。それに、当時の自分がどこまで、何を考えて演じていたのかは正直、あんまり覚えていなくて。ドキドキしすぎて、アフレコの記憶もあんまりないくらいだったりしますし。もちろん、アニメは心に残ってますけど、その時の自分が何を思っていたかはなかなか読み取れなくて。だから、”私はどうしたらいいんだろう?”って思っていたんですけど(笑)なので、アフレコ現場でディレクションしていただく中で新たにキャラクターを作り直してる印象ですかね。きっと、当時、”こうしてください”って言われたときに、それに対応できていたかどうかもわからない。当時の方がいいところもあれば、今の方がいいところもあるんではないかと思います。ただ、同じ役ですし、特に印象を変えてやろうっていう意図は自分の中にはないんですけど、やっぱり新たに作り変わるというか。新作であるというところもあって、新しいものにはなるんだろうなと思ってます」

――原作や2000年版を知らない方に対しては、ジャンヌちゃんはどんな女の子と説明したらいいですか?堀江さんはどんなキャラクターだと捉えましたか?

「ジャンヌちゃんの全てを理解することは難しいですけど、意志の強い子ですかね。……何というか原作の漫画が完結して、ジャンヌちゃんの最後まで知ってしまうと、今はまだ言えないことも増えてしまって(笑)。先のことはアニメで楽しんでいただきたいですが、基本的にはものすごく軸がしっかりした、心の強い子だなって感じていますし、現時点では、前回よりも強そうに見えるかなという印象はありますね」



――アフレコは進んでるでしょうか?

「はい。ただ、原作の順番通りに進んでいるので、ジャンヌちゃんの出番はそんなに多くないんですよね。アフレコは、このご時世ということもあって、しっかり人数制限をされていて。広いスタジオではあるんですけど、区切られたところに距離をとって、役者さんたちが並んでいて。ブース内に、また小さいブースがあったりして。そこも使わせていただくと、最大7人くらいで録っています。私はマルコとか、リゼルグとか、自分のチームであるX-LAWS(エックス・ロウズ)の皆さんと録らせていただくことが多いですね」

――マルコ役は今回、アニメ『呪術廻戦』の五条悟や『魔法科高校の劣等生』の司波達也で知られる中村悠一さんが勤めています。

「マルコ、かっこいいんですよ。今後、おもしろくなっていくキャラクターですし、なんだったらジャンヌより活躍するかもしれません。とあるキャラクターとのやりとりも面白くなるので、そこも含めた中村さんなんだろうっていう感じですし、完璧なマルコでございます」

――中村さんはどんな印象ですか?

「めちゃくちゃトークが上手い方という印象ですね」

――今、YouTubeでライターのマフィア梶田さんと『わしゃがなTV』というトーク番組を中村さんがやっているますが、かなり高い人気を得ていますね。

「あんまり多くはないんですけど、ラジオでご一緒したときに、周りのメンバーを見て、自分の立ち位置をうまく決められる方だなと思っていて。回す人がいない時は回してくださるし、メインで回す方がいる時はサポート的な立ち位置になったりする。アフレコ現場でも、誰かしらといつもお話しされているので、YouTubeもお上手なんだろうなっていう想像がつきます」

――X-LAWS(エックス・ロウズ)のチームの関係性を話し合ったりはしてますか?

「私も久しぶりに参加させていただく作品なので、そこもあんまり考えずに、新たな作品というか、ほんとに私は第1話のつもりで臨んでいて。一応、自分の演技プランは心に思いながらやってたんですけど、ディレクションでいろいろと変わったりもしたし、原作通りのマルコとジャンヌの関係性が描けたらいいなっていうくらいですかね。今、全員でのアフレコができない状況なので、今まで以上に、全体を見ている音響監督さん、監督さんにご指示いただくことが重要かなと思っていますし、そこを一番に重視させていただいてます」

Adieu

「Adieu」



――そして、ここからエンディングテーマ「Adieu」のお話をお伺いしたいと思います。作詞、作曲、編曲は清 竜人さんですが、清 竜人さんにお願いしたのはどうしてですか?

「「SHAMAN KING」は後半になればなるほど、生死の壮大さを秘めている作品だなというのをまず思って。生きるとか死ぬとか、一回死んでまた戻ってきてとか。シャーマンだから、自分たちに持霊がいたりもする。自分が今まで関わらせていただいたアーティストの方々はたくさんいらっしゃいますけど、自分の中で“生き死に”という壮大なテーマに一番合っているのは清さんであるような気がしたんですよね」

――これまでも数多くの楽曲を一緒に作ってきたと思いますが、堀江さんにとって清 竜人さんはどんな存在ですか?

「みなさんおっしゃると思うんですけど、すごく天才としか言いようがないですよね(笑)。深い意味でも”ほんっっとに天才だな!”だって思いますし、気安く”天才!”って言っちゃうようなところもありますし。いろんな曲を書かれるんですけど、全部、清さんなんですよね。柔軟性もあるけど、一貫性がある。面白い方ですし、やっぱり天才だなって思ってます。最近は清さんが女性のアーティストさんへの楽曲提供をすることもすごくお増えになられていて」

――一番最初は堀江さんでしたね。

「そうなんですよね。当時清さんは”私にしか書かない”って仰ってました(笑)昔から、フリートークはボソボソ面白いことをたくさん言ってくださる方ではあったんですけど、今はより簡潔で優しくて、フリートークが面白い方っていうイメージですね」

――(笑)今回はどんなリクエストをされたんですか?

「アニメ側の意向や「SHAMAN KING」という作品のこと、”私がアイアンメイデン・ジャンヌちゃんを演じます”っていうことも全てお伝えして。その中で、X-LAWSやジャンヌちゃんは、独特の価値観を持ってるチームで、女の子だったりするので、その辺のニュアンスが入るといいなっていうお話をさせていただきました」

――楽曲を受け取ってどう感じましたか?

「「SHAMAN KING」のバトルの要素というか、シャーマンファイトでハオを倒すんだっていう意志と、夕方放映のアニメらしい疾走感もあって。その中にも、ちゃんとジャンヌちゃんの女の子らしさや、X-LAWSの荘厳なところも入ってて。”聖・少・女”的な透明感も汲みつつ、疾走感のある楽曲に仕上げていただいたなっていう気がしました」

――歌詞はどう捉えましたか。ジャンヌちゃんの心境を歌ってると言っていいでしょうか?

「ジャンヌちゃんの気持ちであると同時に、「SHAMAN KING」のキャラクター全員に通じるところがあるのかなと思います。みんなどこかしら、自分の力のために過去にいろんなことがあったりして。でも、仲間との絆を深めて、ちょっとずつ前に進んでは、戻って、また進んでっていうことを繰り返している気がしていて。だから、主にジャンヌちゃんではあると思うんですけど、”キャラクターたちみんなにつながる”と、私は思いました」

――曲のテーマは「Adieu」というタイトルが象徴してるんでしょうか?

「清さんにこのタイトルの意味について詳しくは聞きそびれちゃったんですよね。ただ、”アデュー”ってよく聞く単語の割には重めの別れを意味するって書いてあったのをみて」

――”またね”くらいの軽い感じではないんですね。

「そうみたいです。”長い別れ”という意味が出てきて。でも、確かに、この作品ではよく、キャラクターが死と向かい合って、強くなるっていう表現があって。実際問題、生と死というものを考えたら、それも”アデュー”だなと。でも、”長い別れ”には死だけではなく、もしかしたら遠い別のところで生きてるっていうニュアンスもある気もして。この言葉の持つ意味と、ジャンヌちゃんたちのハオを倒すっていう目的、チームのみんなの思いは共通しているなと思ったりします」

――物語が進んでいくにつれて、歌詞の意味もわかったりしそうですね。レコーディングはどんなアプローチで臨みましたか?

「ジャンヌちゃんを意識しつつも、エンディングテーマなので、全体ち寄り添いつつ、そして今の歌い方をすればいいかなって思いました」



――イントロとアウトロに印象的なピアノを配置しつつ、ギター主体でシンプルに仕上げたアレンジがより歌を引き立てているように思います。

「清さんの曲っていつもそうなんですけど。すごく難しいんですよ。いつも清さんがデモを歌ってくださってるんですけど、神が歌う楽曲を、アリみたいな私が歌うと全く別物になるなって思いながら歌わせてもらってて」

――あはははは。堀江さんも神側ですけどね。

「いやいや(笑)しかも、清さん、私のキーで歌ってくださってるんですけど、高音の裏声がすごく綺麗で。歌い回しもカッコよくて素敵なんですよ。だから、毎回、”これを自分が歌うのか……”って気持ちになるんですけど、清さんは“いいですね”って全部褒めてくださって。”いや、そういうことじゃないんです。甘やかさないでください!”みたいな(笑)。こっちは、どうしたらもっとよくなるかを知りたいんですけど、”いいと思います”、”今の良かったと思います”で終わってしまうので。不安になります(笑)」

――ディレクションはあんまりないんですね。

「そうですね。”もうちょっと、ここの語尾を伸ばしてください”って言われたくらいで、”こんな気持ちで歌ってください”とかはなく、任せていただいてて。テイクも割とすぐに終わっちゃうから、私から、”すみません、もう何回かいいですか!”っていう感じでいつもやらせていただくんですよね。私はもっと裏技とか教えてくれたらいいのにって思うんですけど(笑)」

――それは本当にできてるから言わないだけじゃないいですか?

「清さんの中では完成形が見えてらっしゃると思うんですけど、私としてはいつも、もう何回か歌わせてくださいってお願いしていて。でもやっぱり、出来上がりを聴くと、毎回すごく素敵に仕上げてくださるんですよね。今回もオケから独特の感じがあるし、「SHAMAN KING」の世界観ともすごく合う音に仕上げていただいているのでありがたいなと思いました」

――アニメの絵についたものを見てどう感じましたか。ジャンヌちゃんがメインですよね。

「そうなんですよ。私もびっくりしました。”ジャンヌちゃんしかいない!”って。すごく素敵で綺麗な映像でありがたいですし、音にも合わせてくださっていて。でも、これ、ジャンヌちゃんが物語に本格的に登場する前にエンディングとして流れ始めるんですよね。初めて見る方にとっては、しばらくは謎のキャラクターの期間があるんですけど、のちのち活躍することを信じて待っていただきたいですね」



――新曲リリース後の活動についても聞かせてください。

「ぼんやりしているうちに、時はものすごい速さで流れていくなって。特にこの1~2年ですごく感じていて。本当にぼんやりしてるんだ自分って思っています(笑)。明日や明後日、長くても1週間先の仕事しか見ていなくて」

――今を生きてる感はありますよね。

「でも、あまりにも将来を見据えてなさ過ぎな気がして。急に不安になったりもするんですよ。だから、具体的に何かはないんですけど、もうちょっとだけいろんなことができる自分になっていたいっていうのが今の目標ですね。今までは何かを習ったり、通ったりすることは少なかったんですけど、もう少しフットワーク軽く動けるようになりたいな、アーティスト活動に関してももっと歌えるようになりたいなっていう気持ちはあって。少しずつレベルアップした自分に今後なっていたいなって思います」

――すでに何か始めたことありますか?

「ひとまずはヨガ(笑)。あんまりにも去年、まる1年くらい動いていなかったので、ちょっとずつのつもりで行ったヨガで膝を壊すっていう(笑)。どんだけ動いてないんだよって感じなので、もう少し動ける自分になりたいなって思います。私はコンスタントにライブをやるタイプではないんですけど、それでも今後、”ライブやりましょう!”ってなった時に、あまりにも動けないとやっぱり嫌じゃないですか。それも怖いですし、今後の何かをするためにも、今の自分のレベルが少しずつ上がったらいいなと思います」

――ちなみにプライベートでも新しく始めましたか?

「”モンハン”をやっています。今まで双剣とか操虫棍を使ってたんですけど、初めてガンナー武器のライトボーガンを使うようになって。狙いをつけて打つのは難しいイメージがあったんですけど、慣れてきたらだんだんあたるようになってきました。オンラインでお友達とLINE電話を繋いでやってるんですけど、それが楽しくて。ゲームに関係あることとか、全然ないことを喋りながら敵を倒してて。相手の話を聞いている時に、死にそうなんだけど死にそうっていえずに、”あ、やられた。ごめん”ってことがあったり(笑)。そういうのが楽しいなって思いながらやってます」

――最後に改めてファンの方にメッセージをお願いします。

「7/1にデジタルリリースされましたが、CDの発売の時はもっと前から取材をしていたイメージがあったので、デジタルって直前でも大丈夫なんだなっていうことに驚いてます。だから、皆さんには、”急に新曲を出した”みたいに見えてるかもしれないんですけど(笑)、デジタルの良さはそのスピード感な気もするので、この勢いで皆さんに聞いていただけたら嬉しいなと思ってます。そして、ジャンヌちゃんの出番はもう少し先になりますが、それを楽しみにしつつ、この楽曲をいっぱい聞いていただけたら嬉しいです」

(おわり)

取材・文/永堀アツオ
写真/野崎慧嗣



K
堀江由衣「Adieu」
2021年7月1日(木)配信
キング アミューズメント クリエイティブ




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