アークティック・モンキーズが新アルバム『The Car』を10月21日にリリースした。

アレックス・ターナーの手による10 曲が収録されたこのアルバムは、ジェイムズ・フォードがプロデュースし、サフォークの[Butley Priory]、ロンドンの[RAK]、パリの[La Frette] でレコーディングされた。2018 年の『Tranquility Base Hotel +Casino』以来のアルバムとなる『The Car』で、アークティック・モンキーズは新し
く華やかな音楽風景を自由気ままに駆け回っている。

どぎつくストレートなもの言いだろうが、ノスタルジーの物憂げな揺らめきと格闘していようが、アレックス・ターナーの声は、今までにないほど歌詞に込められたさまざまな感情を巧みに操っている。「技術的な向上とはあまり関係ない」とターナーは説明する。「おそらくポイントは、時には言葉がほぼ邪魔に思えるほど深い感情を表現することに、もっとスイッチを合わせられるような方法で歌うことだ」

ターナーのキャリアで最も豊かで完成度の高いヴォーカル・パフォーマンスだけでなく、『The Car』では、アークティック・モンキーズの爆発的なサウンドも耳にすることができる。「2021 年の夏、ユーロが開催されていたとき、2、3 週間みんなと一緒にイングランドの田舎で過ごしたんだ。俺はしばらくピアノから離れて、またワウ・ワウ・ギターを楽しく演奏したりしていた」

アルバムのタイトルと、アートワーク(1 台のセダンを上空から写したキャプチャ認証のような印象的な画像)は、ドラマーのマット・ヘルダースがなにげに見せたものだった。「この写真を撮ったときは、アークティック・モンキーズに関することで使おうとは思っていなかっただろうね」ターナーは思い起こす。「最初に見たときピンときて、次のカヴァーにしたらいいんじゃないかって感じたんだ。万が一タイトルが『The Car』になりそうな可能性が訪れたら、そのチャンスは両手で確実につかんでおこうと思ったよ…」

車はバンドと同じで移動手段だ。この4 人を思いがけない場所へ連れて行く。そして20 年のライフサイクルの中で、『The Car』はアークティック・モンキーズが
想像もしていなかった目的地への直行便となる。そこは、日帰り旅行で訪れたら、そのまま一生居続けたくなるような場所だ。                

現代UKロックの至宝=アークティック・モンキーズが全世界待望のニューアルバム『ザ・カー』をリリース。今作もフロントマンのアレックス・ターナーが書き下ろした全10曲が収録され、軸となるのは彼のヴォーカル・パフォーマンス。年々深みを増す彼の歌声を、緻密に配置されたバンド・サウンド、アルバム全編を通して奏でられるオーケストラ・サウンドが支え、スリリングでありながらも優雅な没入感が魅力の1枚に。今月はそんな最新作『ザ・カー』を中心に、これまでのキャリアを振り返ります。

アークティック・モンキーズ『ザ・カー』

2022年10月21日(金)発売
【通常盤】(CD)BRC-714/2640円(税込)
Beat Records / DOMINO

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