2020年1月にメジャーデビューを果たし、ドラマ「完璧なワイフによる完璧な復讐計画」のエンディング主題歌「Crush」、ドラマ「五十嵐夫妻は偽装他人」の主題歌「breath」、丸山隆平と平祐奈によるW主演ドラマ「FOGDOG」のエンディング主題歌「flashback」をはじめ、数多くのドラマ主題歌で話題を集めてきた26歳のシンガーであるyukaDD。地元である大阪でのワンマンライブから実に4年ぶりとなる本公演にはオールスタンディングで満員になるほどの多くのファンが駆けつけていた。

開演時間になるとyukaDDに加えて、怪奇ユニット「都市ボーイズ」のはやせやすひろがマイクを持ってステージに上がった。yukaDDに「私が大好きな方が来てくれました」と、オープニングアクトとして紹介された怪談師のはやせは、バンドセットが組まれたステージを見渡し、「こんなに楽器があるのにおしゃべりから始まるってびっくりしますね」と苦笑。そして、霊感があり、「怖いけど、見たくないのに見えちゃう」というyukaDDからのリクエストに応えて、故郷の岡山で暮らす実母が体験したという実話怪談「幸せのおまじない」を披露。固唾を呑んで聞き入っていた観客から「おぉ……」という低い唸り声が上がる中で、はやせは「母親には絶対に人に話して欲しくないと言われていたんですが、話したりましたよ! でも、実家からは縁を切られました。自分の中ではしんどい話なんですが、yukaDDさんがこの話が好きやって言ってくれたんで、母親に縁を切られた話をさせてもらいました」と明かし、観客からの拍手に見送られてステージを後にした。

そして、いよいよライブ本編へ。オープニングを飾ったのは、201712月にリリースしたインディーズデビュー曲「HIGH SCHOOL FUNK!!!」。アコースティックギター、ベース、キーボード、ドラムというバンドを従え、自身のルーツである英語歌詞のファンクナンバーをパワフルに歌い上げ、「遠足の前の日みたいに昨日の夜は寝付けなかったんですけど、この日を迎えられて嬉しいです」と挨拶。さらに、軽快なビートにクラップが湧き上がった「響け」、“Diamondのように光り輝くDivaを目指す”というアーティスト名の由来を想起させるハウスナンバー「Diamonds」。さらに、ラテンのフレーヴァーを感じる「異世界LIFE」と続けて場内の熱気を引き上げながら、多様性を感じるサウンドとダイナミックなグルーヴを湛えたヴォーカルともに会場全体をyukaDDのカラーで染め上げていった。

ここで、「私、こう見えて霊感があるんです」と話しはじめ、夜景スポットに出かけた際の実体験を披露。MCで実話の怪談を語った彼女の「ゾッとしたところで、次の楽曲であったまってもらいたいと思います」という言葉からピアノバラード「breath」へ。心のこもったエモーショナルな歌声で届けた<息をするように ただそばにいるよ>というフレーズには、確かに心の内側からじっくりと温めてくれるような優しさを感じた。

3歳か4歳の時に演歌歌手になりたかったんです。歌謡曲や懐メロもめっちゃ好きなんですけど、ライブで歌ったことがなかったので」というMCを挟み、「初の試み」だというJ-POPのカバーメドレーに突入。アコギからエレキギターに持ち替えて演奏されたスピッツ「チェリー」を皮切りに、アン・ルイス「グッバイラブ」から高橋真梨子「ごめんね」で昭和のスナックのムードで満たすと、中森明菜「Desire」では観客から<はぁー、どっこい>の合いの手が上がった。不倫や略奪系のドラマ主題歌に起用されることが多い彼女。独特の深みのあるアルトボイスは、やるせなくてままならない悲恋を描く歌謡バラッドとの相性がいいと再確認したのも束の間、ロゼ&ブルーノ・マーズ「apt」のカバーではロゼのパートも歌いつつ、ファンキーなシャウトを放ち、音の鳴るペンギンを持ちながらパフォーマンスしたブルーノ・マーズ「Chunky」では心地よいグルーブで観客の体を自然と揺らす。80年代の昭和歌謡から最新のファンクポップまで、yukaDDの多彩なヴォーカル表現を味わえる時間となっていた。

この後のMCで再び「ゾッとする話」を挟み、ドラマ「FOGDOG」のエンディング主題歌として書き下ろした80年代テイストのバラッド「flashback」では忘れたくないけど忘れてしまう、忘れたいけど忘れられない記憶を愛おしむように丁寧に歌い上げた。ドラマの監督が手がけた彼女のMVの舞台は、ドラマのオープニングと同じようなスナックとなっており、この日のライブにも地続きで繋がっているような不思議な感覚があった。そして、最後に、今ここにある感情を信じ、<ただキミを抱きしめたい>というSNS世代のラブソング「By Your Side」で等身大の自分自身を表現し、幅広い年齢の観客が集まったワンマンライブを明るいムードで本編を締めくくった。

yukaちゃん!」というアンコールの声に応えてステージに戻ってきた彼女は。満員の会場を見渡し、「こんなにたくさんの人が来てくれると思ってなかったので感動してます」と感謝の気持ちを伝え、今後はさらに精力的にライブ活動を行なっていくことを宣言。未来の自分を想像し、<誰のそばにいたいんだろう?>と自問自答する「FUTURE」でたおやかな歌声を響かせ、アットホームな雰囲気が広がる中でライブはエンディングを迎えた。

4年ぶりのワンマンライブを大成功に収め、シンガーとしてのポテンシャルとスケールの大きさを改めて示したyukaDD127()には東京・渋谷Takeoff7で自身初となる主催イベントを開催することを発表。さらに、10月から放送されるドラマ 『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?』のエンディングテーマに新曲「燈」が抜擢されることも決定している。メジャーデビュー5年目を迎えた彼女の今後の活躍に大いに期待したい。

LIVE INFORMATION

yukaDD presents『Girls Around The World』

2025年127()
開場18:00 / 開演18:30
SHIBUYA TAKE OFF 7
(東京都渋谷区宇田川町32-12 Assorti渋谷 地下1階)

出演者:yukaDD and more...
チケット:¥3,000(別途ドリンク代 ¥600
申し込みURLhttps://t.livepocket.jp/e/0lxk3

RELEASE INFORMATION

yukaDD「flashback」

2025年722日(火)配信

yukaDD「flashback」

yukaDD「flashback」インタビュー
『FOGDOG』エンディング主題歌は、優しくも力強いyukaDDの新しい一面

ドラマタイアップが絶えない次世代実力派女性シンガー=yukaDDの新曲「flashback」は平祐奈×丸山隆平がW主演のドラマ『FOGDOG』のエンディング主題歌。ドラマ出演者も参加したMVにも注目があつまる「flashback」について深掘りインタビュー!
インタビューはこちら >>

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