逢田は2015年、『ラブライブ!サンシャイン!!』の桜内梨子役で声優デビューし、同作品のスクールアイドルユニット・Aqours(アクア)としても活躍。ソロアーティストとしては2019年に待望のデビューを果たして以降、アニメ『スキップとローファー』や『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』のエンディングテーマなどを担当。音楽と声、さらにそのチャーミングな人柄で観る者を惹きつけている。
今回は5月5日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで行われたアーティストデビュー5周年記念ワンマンライブ「RIKAKO AIDA LIVE 2025『Decorate My Stage』」以降、初となるバースデーイベント。そのタイトル通り、夕方の部「RIKAKO AIDA Birthday Live 2025 〜Acoustic Summer!!〜」はアコースティックライブを中心に、夜の部「RIKAKO AIDA Birthday Talk Show 2025」はトークパートを中心に構成した。バースデーライブでは毎年趣向を凝らしたステージが繰り広げられてきたが、今年はどのようにステージを彩ったのだろうか。その模様をお届けする。
ユニフォームなどのグッズを身にまとったファンが集結し、祝福ムードに溢れた会場。5周年ライブ『Decorate My Stage』のクライマックス直前のMC一幕を切り取ったオープニング映像がスクリーンに映し出され、視線がモニターに集中するなか、手元では色とりどりのペンライトが灯り出す。
まずステージに現れたのは、アコースティックパートのパートナーであるキーボーディスト・一葉(Kazuha)。続いてステージ中央に登場した逢田にスポットライトが注がれ、大きな拍手が響くと、はじまったのはまさかの「ステラノヒカリ」で客席が少しどよめく。
というのも、普段であればラストを締めくくるような一曲であり、実際、オープニング映像で映し出された『Decorate My Stage』のクライマックスを飾った楽曲でもある。この意外なセレクトに静かなざわめきと期待感が広がるなか、美しい旋律に乗せ、星明かりのような輝く歌声を隅々まで届けていく逢田。
思えば、今回のライブタイトルにあしらわれた星のデザインは、このオープニングへの伏線だったのかもしれない。ライブはそこからノスタルジックな「Adolescence」へ。甘酸っぱい情景が浮かぶメロディと歌声で、夏の夕暮れのような切なさを描き出すと、今度は「天使の記憶 」でハンズクラップを導いてみせる。〈胸の真ん中の針が振れて耳たぶが熱くなった〉という歌詞に合わせた仕草も可愛らしい。ピアノの繊細な旋律が歌声の透明感と温かな歌心をそっと際立たせた。
ここで最初のMCをはじめると、客席から自然と「おめでと〜!」の声が上がる。「ありがとう!」と応えつつ「今年も誕生日当日、しかも平日にお集まりいただき、ありがとうございます」と挨拶し、序盤のステージを振り返った。
「今日は“ステラノヒカリ”を座ってじっくり聴いてもらう形になりましたが、ちょっと新鮮だったのではないでしょうか? バースデーの1曲目はいつもと雰囲気を変えてお届けしてみました。実はそのあとの“Adolescence”“天使の記憶”も最近歌っていなかったんです。夏ですし、爽やかな疾走感のある楽曲をお届けしたいと思って入れました。これからいろいろと歌わせていただくのですが、カバー曲もありますし、皆さんに楽しんでもらえる曲がいっぱいあるんじゃないかなと」と予告、観客から思わず「おっ!」と弾むような声が上がる。
そして「盛り上がる曲もあるのですが、外も暑いし、ゆったりと涼しく座ってみるのもありかなって。立って欲しい時はお声がけするので無理のない範囲で楽しんでいただけたら嬉しいです」と呼びかけた。
さらに「私、いつも忘れちゃうんで先に言います!」とここで衣装も紹介し、くるっと一周。クラシカルなモノトーン調のドレスは、ピアノとの相性を意識して作ってもらったそう。そう説明しつつ「あ、今日は(ピアノは)弾きません! 全部一葉さんにお任せします!」と、5周年ライブでピアノ演奏に挑戦したことを引き合いに慌てた様子で一言添えると、客席からは笑いがこぼれた。
ライブに戻ると、逢田自身も椅子に腰を下ろし、ゆったりとした雰囲気の中で「光と雨」を。情景が思い浮かぶような新たなアレンジがとてもエモーショナルであった。続くカバーコーナーは、事前に募ったファンの声をヒントに選曲されたもの。「美しい鰭」(スピッツ)、「オレンジ」(SPYAIR)、「一番の宝物」(Girls Dead Monster/Yui ver.)と、逢田自身“大好き”な三者三様の楽曲を届けていく。いずれも心に残る曲たちだったが、低音ボイスで、とりわけ新鮮だったのが「美しい鰭」。劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』の主題歌ということで、それがきっかけで好きになったのかと思いきや、そうではなく「シンプルに耳にする機会が多くて、“良い曲だな”って思っていたんです。それと自分を見失いそうになった時期、この曲から元気をもらっていた」そうだ。
椅子から立ち上がり、カバーコーナーの締めの曲として歌ったのが、TVアニメ『白い砂のアクアトープ』のオープニングテーマ「たゆたえ、七色」(ARCANA PROJECT)。逢田は同作でダブルヒロインの一人、宮沢風花を演じており、この作品をきっかけに彼女のファンになったという人も多いはずだ。そこから続いたのは、「シネマ・アンブレラ」。逢田自身の楽曲ではあるものの、これもまたライブではなかなか聴けないレアな曲である。このブロックでは歌声を聴きながら笑顔を浮かべたり、感動で目を潤ませたりと、さまざまな表情を浮かべるファンの姿も印象的であった。
歌い終えたあとのMCで、「たゆたえ、七色」には多くのリクエストが寄せられていたことを明かす。そして「“シネマ・アンブレラ”は絶対ピアノと相性が良いだろうなって。(雨が降っているような)ピアノの間奏もすごく素敵で好きです」と一葉に向かって話すと「うんうん」と優しい表情で同意。SNSでファンからなぜ「シネマ・アンブレラ」を歌わないのかという声があったことにも触れ、「ガチギレされている方がいて(笑)。これで成仏してくれていたら……」と笑いを誘った。ちなみに、この“ガチギレ”発言のくだりで、トークコーナーの司会を務めるグランジ・遠山が会場入りしていたらしく「成仏……!? どんなライブを行っているんだ!?」と困惑したそうだ(笑)。
アコースティックならではのアットホームな空気感に包まれながら、気づけば本編も終盤。アコースティックパートの最後を締めたのは、逢田が作詞を手掛けた「透明な装飾」。ワルツ調のメロディが会場を優しく包み込み、温かな空気を生み出していく。〈涙も全て今わたしを彩るパーツになるの〉という印象的なフレーズで、顔の横にピースを添える姿もチャーミングであった。ここで一葉を拍手で送り出し、本編ラストナンバーへ。
声色をガラリと変え「まだまだ盛り上がる元気はありますか? まだまだ大きい声を聞かせてくれますか?」と力強くアジテートし、逢田がリスペクトするやなぎなぎが作詞を、sumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司(Dream Monster)が作曲・編曲を手掛けた「銀河のエデン」を披露する。心の速度を一気に上げるポップな疾走感に乗せて、サビでは観客がワイパー。逢田自身もステージ前方に出て観客との距離をぐっと縮め、アコースティックタイムとはまた異なる形の一体感が広がっていった。
逢田の愛称である“りきゃこ”コールに応えてはじまったアンコール。ライブTシャツ+パンツスタイルというボーイッシュな装いで再びステージに姿を現し、ライブでおなじみ、アッパーな「Dream hopper」を届ければ、客席からはひときわ大きな歓声が沸き起こる。
間奏で「最高です、ありがとう!」と感謝を伝えつつ、さらに会場の熱を高めていく。その声はいつも以上に伸び伸びとしていて、銀河にも、まだ見ぬ知らない景色にも、軽やかに連れて行ってしまうような歌声が響く。それがアーティストデビュー6周年を迎えた逢田梨香子の“今”のモードなのではないだろうか。観客の表情を見て笑顔を浮かべる逢田。「定番曲ですね、“Dream hopper”をお聴きいただきました」と笑顔で話しつつ、2019年から毎年行われているバースデーイベントについてしみじみと振り返った。
「今年でこのバースデーは7回目。アーティストデビュー5周年を経て、初めて迎えるバースデーイベントです。“Dream hopper”は定番曲だよねって言えるようになったり、“銀河のエデン”でみんなと一緒に手を振ったり、“ステラノヒカリ”で振り付けをしたり。そういうライブの流れができているのが、本当にうれしいです」
さらに続ける。「当初は、毎年こうしてお祝いしてもらえる場をいただけるとは思っていませんでした。でも、いつの間にか恒例になっていて。毎年8月8日になったらZeppに集まってくれて、こうしてお祝いしてくれる。毎年みんなに祝ってもらっているおかげで毎年の誕生日を思い出すこともできます。あの年はオリンピックやってたな、ラジオっぽい(テーマで)やってたなとか(笑)。本当に色濃い誕生日だなって思っています」と“ありがとう”の気持ちを伝えた。
また、「せっかくだから、みんなのほうに行ってみようかな」と客席へと視線を向け、観客とのコミュニケーションを楽しむ時間を経て、次の曲でライブが終わりであることを告げると「えーっ!」の声が。
「終わっちゃうんだよ〜。はじまったら一瞬で終わるんだよ〜」と名残惜しそうに嘆きながらも、「寂しいけど、また来年の夏も会えるんじゃないかなと思います。来年は土曜日だし! またこうして誕生日に会えるんじゃないかな。そう思ったら、ちょっと寂しくなくなるかなって。……(ライブが)なかったらごめんなさい(笑)」と笑いも交えて来年への期待を膨らませる。
そして「この曲とともに、最高の夏の思い出を作りたいと思います!」と最後に披露したのは、逢田自身が作詞を手掛けた甘酸っぱいナンバー「ノスタルジックに夏めいて」。ラストの約束するようなフレーズ〈また会える あの日のままに どうか変わらないで ノスタルジーに夏めいて〉では、“夏めいて”の部分を観客がコール。炭酸のような爽やかな一体感が広がっていったのだった。
曲が終わったあとは、一葉を再びステージに招いて観客と記念撮影。改めて感謝を伝え「良い33歳の幕開けになりました。今年もみんなとともに駆け抜けていきたいなって思っていますので、ついてきてくれたら嬉しいです。来年の誕生日も会えたらいいな。本日は本当にありがとうございました!」と笑顔で手を振った。しかし、夏はまだ終わらない。このステージで生まれた余韻を残しながら、舞台は夜の部「RIKAKO AIDA Birthday Talk Show 2025」へと移っていく。
前述の通り、「RIKAKO AIDA Birthday Talk Show 2025」でMCを務めたのは、お笑いトリオ・グランジの遠山大輔。ラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』の2代目校長であり、音楽好きとしても知られる遠山は、逢田のイベントでもすっかりおなじみの存在だ。「まずは私ですみません」と恐縮しつつステージに姿を見せると、客席からは熱烈な声援が飛び交った。「ちょっと! 46歳の僕でも勘違いしてしまうような声量、やめてもらってもいいですか」と笑う遠山。そのまま場を温めつつ、逢田を呼び込むための「誕生日おめでとう」コールを観客としていると「ありがとうございま〜す」と、どこからか声が……?
その声と共にモニターに現れたのはVTuber“りきゃこ”である。逢田の分身である“りきゃこ”も今日が誕生日。“りきゃこ”は実は808歳なんだとか(「あまり深く突っ込まないで欲しい」という補足あり)。“りきゃこ”も加わり、観客とともに逢田を呼び込むコールを展開。その声に応えるように、少し遅れて逢田が登場した。遅れた理由を深く追及しないかと思いきや、すかさず遠山が「あれ? 時間かかりすぎじゃないですか? “りきゃこ”さんと話してたんですか? じゃあ、“りきゃこ”さんに聞いたほうがいいかな?」と畳み掛け、逢田は「そこはちょっとシビアなんですよ! もう帰っちゃったみたいなので、“りきゃこ”はそっとしておいてください!」とタジタジに(笑)。
そんな濃いめの前置きを経て、改めて「逢田梨香子です!」と挨拶。夜の部の衣装については、「昼の部は大人っぽい感じだったので、夜の部はポップにしてもらいました」とコメントし、遠山も誘ってふたりで仲良く回ってみせる。そして、そのまま『ミュージックトーク with 遠山』と題した企画へ。このコーナーでは、逢田の音楽の原体験が次々と明かされていった。
最初のテーマは「初めて行ったライブや初めて買ったCD」で、逢田は5歳のときに観たSMAPの野外公演を初ライブとして挙げる。ライブの記憶を細かく覚えていることに「すごいね」と感心する遠山。逢田は「記憶力に自信がある」そうで、お腹の中の記憶もあると言い、胎教音楽として聴いていたB'zの「ALONE」や「Don’t Leave Me」には今でも懐かしさを感じるそう(遠山は半信半疑の様子)。また、B’zのライブに家族で通ったエピソードも語られた。なお、初めて買ったCDはSMAPの「夜空ノムコウ」、自発的に購入した最初の作品はGACKTの「Secret Garden」とのこと。
「人生を彩ったアーティスト/楽曲」としては、浜崎あゆみの『A Song for XX』を挙げ、「あゆの曲に本当に助けられてきて。かわいいし、格好良いし、生き様も大好きです。ただのいちファンです(笑)」と語る。また、柴咲コウの「かたち あるもの」も、心を支えてくれた存在だという。自身の傾向を「新譜よりも昔の曲を聴きがち」と分析する逢田に対して、遠山は昔の曲も聴くものの仕事柄チャートを追う派だという。昨今のオーディション発グループの話題が出ると「ああ、全然わからない……。最新の音楽もチェックしないと」と苦笑した。
次のトークパートは『ヒヤっとしたエピソード』。事前に募集したファンからの投稿を読み上げながら進行するコーナーだ。ホラー好きとしても知られる逢田。音楽談義で温まっていた会場は、まるで怪談が始まるかのような空気に変化し、観客も思わず身構える。最初に飛び出したのは金縛りの話。とはいえ、どこか笑える要素もあって怖さは控えめで、客席からはホッとするような声も漏れた。しかし、逢田自身も金縛りにあったことがあるとのことで、そのエピソードがかなり具体的で怖め。遠山が「(ファンから寄せられた)メッセージを早々と超えるの勘弁してもらっていいですか」と笑い混じりにツッコミを入れる一幕もあった。
続いて紹介されたのは、歯の詰め物が取れてしまったという日常的な“ヒヤっ”としたエピソード。ちなみに逢田は「歯医者にはあまり行かない派」だそうで、ちょっと危うい(?)自己流ケアのエピソードで笑いを誘った。しかし、それを聞いた遠山は「それ絶対虫歯ですよ! 歯医者にあんまり行かない派の派閥は絶対に抜けたほうがいいです! っていうか、そんなことを言って大丈夫なんですか? スタッフが慌てる話じゃないですか?」と心配を口にする。すると逢田は「いやいや、これくらいじゃ慌てませんよ! 去年のバースデーを覚えてますか?」と切り返し、観客を笑わせた。
ここで言う「去年のバースデーのこと」というのは、すべての進行が終わった直後、「ここで私からひとつご報告が……」と突然喋りだし「一体何の話だ!?」と客席のみならずスタッフ側までもざわざわしたというエピソードである(ちなみに、その正体は免許取得の報告だった)。「今日の(エンディングでも)ヒヤッとすることがあるかも……?」と意味深に口にすると、客席がざわざわし、すぐさま「いやいや!(ないから)」と自分でツッコみ、笑いを誘った。
このコーナーの最後に披露されたのは、両親から「近くまで来ているから家に寄りたい」と突然連絡があったというエピソード。オタク趣味を隠しているため、慌てて部屋を片付けたものの、逢田のオフィシャルメンバーサイト「Us(アス)」のメンバー特典である「逢田さん一筋!」法被が隠しきれておらずヒヤヒヤしたそうだ。読み上げた直後、逢田は「え、ちょっとまって!(笑) ヤバいもの扱い!? 全然良いじゃないですか。渋谷とか歩きましょうよ!」と呼びかけ笑いを誘った(ちなみに、結局バレずに済んだそう)。
続いてのコーナーは『逢田さんがしてみたい夏らしいこと』。まず挑戦したのは、縁日でおなじみの「千本つり大会」。景品の中には昆虫キングや輪投げセット、渋めのオセロなどに混ざって、“1番当たり”とされる「ハワイ」と書かれたラミネート札も。誕生日にちなんでなんと8回挑戦できる特別ルールが適用され、次々と引くも、なかなか「ハワイ」は引けず。苦労の甲斐あって、最後の最後になんとか「ハワイ」と書かれたラミネート札をゲットし、「やったー!えっ本当に良いんですか!?」と喜んだものの、実際はそのラミネート札がプレゼントされただけで、「どこかに捨てて帰りたい」とつぶやき笑いを誘った。とはいえ、「楽しかった!」と満面の笑みで千本つりを締めくくった。
さらに夏らしい遊びとして、スイカ割りにも挑戦(実際はビニール製のスイカボール)。「Us」6期の入会グッズの一つである自身の目が描かれたアイマスクを着け、「本当に見えていないです! 何も見えない!」と言いながらも、「じゃあ、マイクを置いて回転を」と即されると、マイクを的確にテーブルに置く逢田。いざ始まればスイカを蹴り飛ばし、さらに遠山をビニール製の棒で軽く叩くというおまけつきで、「天才少女あらわる……!」「面白いお嬢さんだ。今年一緒にキングオブコントに出よう!」と遠山が力強く叫び、客席は大爆笑。「いい夏になった!」と満足げに語る逢田に、会場からは温かい拍手が送られた。

トークで盛り上がったあとは、気持ちを切り替えて最後のコーナー『ミニライブ』へ。逢田は「まだまだ楽しむ元気残ってますか? 気持ち、ライブに切り替えられてますか?」と呼びかけ、「Is this love?」(TVアニメ『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』第2エンディングテーマ)を歌唱。とびきりキュートな歌声とハンズクラップで一体感を生み出し、会場を一気にライブモードに導いていった。「次の曲で本当に最後です。寂しい気持ちはあるんですけども、新しい私から、この曲をみんなに送りたいです。明るい気持ちになって帰ってもらえたら嬉しいです」と伝えて、前向きでポップな「Brush Me Up!」を贈る。「次はこっちのみんな声を聴かせて!」とブロックごとに客席を煽り、「最高です!」とにっこり。〈夢を叶えていくことが誰かの笑顔支えるなら悩んだ日々だって強さになると気がついたから〉と笑顔で歌い上げる姿は、しなやかな今の逢田梨香子らしさそのもののように感じた。
ライブ後、遠山がイベントロゴがあしらわれたケーキを持って登場。祝福ムードにあふれる中で観客全員で「ハッピーバースデー」の歌を贈ると、感慨深げな表情で受け止める逢田。「毎年この瞬間に誕生日だって実感が湧くんです。グッときちゃいますね。何歳になっても“おめでとう”って言ってもらえて、本当にうれしいです」と伝えた。記念撮影後にも再び感謝の気持ちを語り「いつも皆さんの貴重なお時間を、私の誕生日に使ってくださって本当に嬉しいです。33歳も頑張っていきたいと思います」と深々と一礼。会場からは「おめでとう!」の声が鳴り響いた。
終わり際、遠山が「今までも楽しいイベントで、いつも爽快な気持ちで帰るんですけど今日がいちばん笑った気がする」とポツり。逢田が「また来年も、もしあったらぜひ(MCを)お願いします」と伝えると、遠山はふたつ返事。「毎年8月8日はスケジュールを空けておきます。皆さんも空けますもんね!」と呼びかけると、観客から大きな声が上がった。この日、この場所がファンにとって帰ってこられる「居場所」になっていることを改めて実感させた。
最後の最後、少し身構えるファンに対して「何もないから大丈夫だって! ごめんなさい!本当にないから」とフォローしつつも「じゃあ、待ってろよ……!」と煽る一幕も。そして「改めて、ありがとうございました! 今日皆さんからもらったものをしっかり返せるように、33歳も頑張っていきたいと思います!」と誓い、イベントは幕を閉じたのだった。
なお、12月10日(火)に発売されるBlu-ray『RIKAKO AIDA LIVE 2025「Decorate My Stage」』の映像特典に、この日の舞台裏の模様が収録される。6周年を迎えた逢田梨香子の音楽活動を楽しみにしたい。
Text by 逆井マリ
Photo by 江藤はんな

RIKAKO AIDA LIVE 2025「Decorate My Stage」
発売日:2025年12月10日(水)※商品お届け予定日
商品仕様・組数:Blu-ray1枚、ブックレット(8P)、トールケース
価格:8,800円(税込)
品番:AZXS-1055/POS:4573630212526
一般販売受付期間:2025年8月1日(金)18:00~11月3日(月・祝)23:59
早期予約期間:2025年8月1日〜8月31日(日)
<収録内容>
RIKAKO AIDA LIVE 2025「Decorate My Stage」ライブ映像
<特典映像>
「RIKAKO AIDA Birthday Live 2025 〜Acoustic Summer!!〜」&「RIKAKO AIDA Birthday Talk Show 2025」Behind The Scene
<同封特典>
「Decorate My Stage」ライブ絵柄ブロマイド1種
<早期予約特典>
ジャケットアクリルキーホルダー(3種ランダム)
<封入抽選特典>
S賞:オンラインミート&グリート(10名様)
A賞:サイン入りブックレット(10名様)
B賞:「Decorate My Stage」オフショット絵柄ブロマイド1種(30名様)

逢田梨香子プロフィール
・出身地:東京都
・誕生日:8月8日
・賢プロダクション所属
2015年『ラブライブ!サンシャイン!!』の桜内梨子役で声優デビュー。
同作品のスクールアイドルグループAqoursとしても活動。
声優のほか、写真集も発売するなど多方面で活躍し人気を集めている。
2018年11月に開催されたAqoursの東京ドーム公演(2days)では、国内外ライブビューイング含め、 15万人の動員を記録。年末のNHK紅白歌合戦への出演も果たす。
2019年、待望のソロデビューを発表。4月からは楽曲「ORDINARY LOVE」が、自身も出演するTVアニメ『川柳少女』のエンディングテーマに起用される。
6月19日には1st EP「Principal」を発売し、オリコンウィークリーアルバムランキング初登場4位を記録。
11月には、自身も出演するTVアニメ『戦×恋(ヴァルラヴ)』のオープニング主題歌を収録した1st Single「for...」をリリースし、オリコンウィークリーシングルランキング初登場7位を記録。それらの楽曲も収録された記念すべき1st Album「Curtain raise」は、2020年3月31日にリリースし、ウィークリーランキング6位を記録し、デイリーランキングでは1位も獲得。
2020年12月から、自身初の東名阪LIVEツアー“逢田梨香子 1st LIVE TOUR 2020-2021 「Curtain raise」”も開催。2021年2月24日には2nd EP「フィクション」をリリース。
2022年5月1日に、一夜限りのワンマンライブ ”逢田梨香子 LIVE 2022 「The night before Nostalgic」”を開催。
2022年8月9日には3rd EP「ノスタルジー」をリリースした。
2023年4月4日にはTVアニメ『スキップとローファー』エンディングテーマ「ハナウタとまわり道」をリリースし、同曲も収録した初のMini Album「Act 2」を2023年9月13日にリリース。さらに10月には、自身2回目の東名阪LIVEツアー“RIKAKO AIDA LIVE TOUR 2023「Act 2」”を開催した。
2024年6月19日にアーティストデビュー5周年を迎え、2025年3月26日に4th EP「装飾」をリリース。同年5月5日には5周年記念ライブであるRIKAKO AIDA LIVE 2025「Decorate My Stage」を開催した。