KREVAが有観客に加え、コロナ禍以降初となる有歓声を解禁し、自身の誕生日である618日に宮城・SENDAI を皮切りに大阪・GIGS Zepp Osaka Bayside、神奈川・ KT Zepp Yokohamaの3都市のライブハウスを巡り、各地でオーディエンスのコール&レスポンスやシンガロングが溢れかえる熱狂を巻き起こしてきたライブツアー“KREVA CONCERT TOUR 2023NO REASON。その追加公演を915日、東京・日本武道館で行ない、本ツアーを締めくくった。

これまでのライブハウスから会場の規模はいっきに拡大。有歓声になって以降、初の大バコワンマンということもあって、開演前から観客の期待感が膨らむ。ライブの演奏をつとめるKREBandが「Na Na Na2019Ver.〜」のイントロを奏でるとKREVAが登場。観客の歌がないと成立しないという理由で封印してきたライブ終盤の定番曲の幕開けに、客席は絶叫。「Dr.K」の掛け声で客電つき、金テープが舞うなか、歌えなかった期間を取り戻すように、オーディエンス一丸となって“Na Na Na Na Na”を武道館に響き渡る声で大合唱。ライブはど頭からクライマックスの盛り上がり。早くもエンディング並みの感動的な光景が場内に広がっていく。

「いきなり頂上見ました」と語りかけたKREVAは、この後も頂上が何度もあること、そして「昨日の俺よりカッコいいはず」といって、OZROSAURUSへの客演で話題となった「Player’s Player」のKREVAパートをいきなり披露。観客が驚愕しているなか「基準〜2019Ver.〜」へとつなぎ、さらに場内の熱をあげるようにロックな「Paradigm」を投下。続けて、この曲の一節に歌い込んだオリコン1位を記録した2ndアルバムのタイトル『愛・自分博』から収録曲を披露していったところはKREVAならではの遊び心。「イッサイガッサイ〜2019Ver.〜」を楽しく盛り上がったあとは、武道館だからこそ「座って声を出すという新しいループを始めてみよう」と観客に提案。ここからは着席スタイルの客席に向けて、「スタート〜2019Ver.」、「変えられるのは未来だけ」など、ダウンテンポのメロディアスな楽曲を次々と披露。一人ひとりの胸にじっくりとメッセージを届けていった。

「思わず立ち上がるりたくなる曲を」という合図を送り、次は「あかさたなはまやらわをん」、SONOMIと歌った「ひとりじゃないのよfeat.SONOMI」を通じて、会場に集まったオーディエンスと歌でコミュニケーションを重ねていった。

そして「俺はゴリゴリのラップもするラッパーなんだけどGOOD MUSICも作れる。みんなの力になれる曲も作れる。ラブソングも歌う。全部あって俺。ここからは俺らしさ全開でいくから」と伝えた上で、「アグレッシ部〜2019Ver.〜」からのブロックでは、これまでライブの最後を飾ってきた名曲たちを連続でアクト。その最新を更新して、今後歌い続けていく意思を込めて新曲「Expert」を高らかに歌い上げると、観客たちはそれを受け止め、新曲とは思えないリアクションでサビを大合唱してみせた。

自身の最新作に続いて、このあとは「30年前に買ったCDの中で心にひっかかった曲があって」というMCの流れから、ゲストのICEの国岡真由美を呼び込み、ICEの「Mellow Blue」をパフォーマンスし、次の曲紹介から、この曲をサンプリングしてKREVAが制作した「Have a Nice Day!」から終盤戦へと突入。コロナ禍、声でレスポンスを入れる代わりに生まれたここだ!のハンドサインも交えた「パーティーはIZUKO?」など、ライブ定番のパーティーチューンを惜しみなく連発。オーディエンスの歌声やラップ、クラップとともに、頂点を何度も更新しながら登り続け、最後は「人生」をKREVAと観客が100%以上の声で大合唱し、本編は大興奮に包まれたなか終了。

アンコールは青森のねぶた祭りを題材に制作した「ラッセーラ」を初めてバンドバージョンで披露。さらにこのあと、King & Princeに提供した「ichiban」のセルフカヴァーをライブで初披露するという嬉しいサプライズまで飛び出し、場内ははち切れそうな勢いで、どこまでも大興奮。最後に「Under the Moon」を届けて、追加公演はフィニッシュ。どこまでもオーディエンスとの掛け合いや大合唱で盛り上がれる“これぞKREVA”なセットリストで、観客の歓声を浴びて、さらに最強になったライブを見せつけて、大団円のうちに幕を閉じたのだった。

TEXT:東條祥恵

PHOTO:西槇太一

M1. Na Na Na ~2019 Ver.
M2. トランキライザー ~2019 Ver.
MC
M3. Players' Player
M4. 基準 ~2019 Ver.~
M5. Paradigm
M6. H.A.P.P.Y(イントロ)
M7. 涙止まれよ
M8. イッサイガッサイ ~2019 Ver.
MC
M9. LOOP END / LOOP START (Short)
M10. スタート ~2019 Ver.
M11. かも ~2019 Ver.
M12. 変えられるのは未来だ
MC
M13. あかさたなはまやらわをん
M14. ひとりじゃないのよ feat. SONOMI
MC
M15. アグレッシ部 ~2019 Ver.
M16. 居場所 ~2019 Ver.
M17. 瞬間speechless
M18. 音色 ~2019 Ver.
M19. Expert
MC
M20. Mellow Blue (ICE)
M21. Have a Nice Day!
M22. OH YEAH
M23. パーティはIZUKO? ~2019 Ver.
M24. C'mon, Let's go ~2019 Ver.
M25. 人生
MC
EN1. ラッセーラ
MC
EN2. ichiban
MC
EN3. Under the Moon

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