HoneyWorksがサウンドプロデュースする10人組アイドルグループ・高嶺のなでしこが2024年2月21日にメジャーデビューを迎え、東京・東急歌舞伎町タワー屋外ステージでリリースイベントを開催。屋外ライブと握手会でファンと喜びを分かち合った。
高嶺のなでしこは、『ラストアイドル』に在籍した籾山ひめり・松本ももな・橋本桃呼と、『JDOL AUDITION supported by TIF』オーディションで選ばれた城月菜央・涼海すう・葉月紗蘭・春野莉々・東山恵里沙・日向端ひな・星谷美来の7人で2022年8月に結成され、この2月21日発売の両A面シングル『美しく生きろ/恋を知った世界』でメジャーデビューを飾った。
雨と寒さにもかかわらず、東急歌舞伎町タワー前の屋外ステージには多くのファンがつめかけた。高嶺のなでしこの結成時からスペシャルサポーターとして彼女達を見守ってきた村重杏奈も「オーディションの頃から見ていて、めちゃめちゃビッグになって村重も嬉しいです」とコメントし、【overture】We are TAKANE NO NADESHIKOにのってライブがスタート。
デビューからこれまでの楽曲のMVが流れ、10人が登場して『美しく生きろ』でライブが始まると、悪天候をものともせずに、高嶺のなでしこらしい息の合ったフォーメーションでパフォーマンスを見せる。
続く『恋を知った世界』では女の子の切ない恋心を情感豊かに表現。とりわけ大サビでの東山の力強いボーカルには、ファンの歓声も一段と大きくなる。
ここでMCに入り、キャプテンの籾山ひめりから、あらためてメジャーデビューができたことへの感謝のメッセージが伝えられる。東山恵里沙と葉月紗蘭も、集まってくれた大勢のファンとこの日を迎えられた喜びを語り、メジャーデビューが一つの目標だったという松本ももなは「もっともっと大きな舞台に連れていきます。皆さんついてきてくれますか!?」と気勢を上げた。
続いてTikTokで話題になり、高嶺のなでしこの知名度を大きく上げた『可愛くてごめん』を披露する。HoneyWorksの原曲を公式カバーしたこの曲を甘いメロディにのせて可憐に踊り、続くHoneyWorks曲の公式カバー『ファンサ』では、雨の中でも笑顔を絶やさずハッピーオーラーを振りまいた。
村重を交えてのトークセッションに入ると、「すごい!みんなキラキラしてる」と村重は10人の成長ぶりをべた褒め。松本は「イベントで各地をまわらさせていただいたり、毎日お仕事があって芸能人みたいな生活ができてうれしいです」と忙しい日々を楽しんでいることを明かした。
なぜか村重から「橋本」とファーストネームではなく苗字で呼ばれた橋本は、「MVのお金のかけ方がちょっと違うなって(笑)」とメジャーデビューで変わったことを明かす。「インディーズの時はヘアメイクも自分たちでやっていたりしたんですが、今回は2日間に分けてMVも撮らせていただいて、本当に期待されてるなって思うので頑張ります」と抱負や今の実感を語った。一方で村重が「ちょっと心配だったもん。(インディーズ時代の)YouTubeのMVを何回か見させてもらってるんだけどアホ毛が…」とコメントすると、雨で髪の乱れを気にしていたメンバーからも笑いが。
『恋を知った世界』を披露したばかりの東山は曲の感想を聞かれ、「ザ・ハニワサウンドという感じの爽やかで繊細なメロディーで間奏も大好きです。歌詞もストーリー性があって、主人公の女の子の感情の変化に注目して聞いていただけたら嬉しいです」と魅力を熱く語った。また日向端ひなが今年の目標として「爆発的にバズりたいですし、売れたいですし、爆笑したくて『爆』です!」と答えると、村重やメンバーから“おバカキャラ”を指摘されて笑いが生じる一幕も。
高嶺のなでしこからは村重へも、「メンバーの中で推しは?」(松本)「高嶺のなでしこの魅力は?」(星谷)といった質問が。質問攻めに合う村重だが、「みんなのインスタ見てるし、みんな好き」「それぞれの色がありつつ、“ザ・王道アイドル”な曲だけじゃなく今どきの曲も堂々と歌えるところがたかねこの良さ」と答えていた。
そして客席からの撮影可能タイムを経て、籾山が締めの挨拶を始めようとしたところで、スクリーンにサプライズでVTRが流れ、東京・大阪でのメジャーデビュー記念ライブの開催と5月からの6都市ライブツアーの開催が発表。ツアーファイナルは7月13日に東京・TOKYO DOME CITY HALLでの開催と決まった。
サプライズでのうれしいニュースに、ステージはもちろんファンからもひときわ大きい歓声が。結成から2年でメジャーデビューし勢いがとまらない高嶺のなでしこに、村重も「TOKYO DOME CITY HALLに立つなんですごい!いつかは立てるだろうなと思っていたけど、早いね、ここまで来るの」と驚きを隠さなかった。
「今日は寒い中待っていてくださって本当にありがとうございます。支えてくださったファンの皆様のおかげで今日を迎えることができましたし、村重さんにもこれからもこのスペシャルサポーターでいてもらえるように、たかねこももっともっと大きくなれるよう頑張っていきたいと思います」と籾山がこれからの決意を語って、ライブパートを締めくくった。
雨の中行われたリリースイベントだったが、高嶺のなでしこの野外ライブで雨が降ることはほとんどなかったという。終演後のメディア向け取材で、籾山は「たかねこは運が良くて、今まで晴ればかりだったところに珍しく雨だったんですが『メジャーデビューが雨だったね』っていう思い出にもなって、何だかそれもたかねこらしくていいなと思います」と振り返った。
またアイドルの先輩として、高嶺のなでしこへのアドバイスを求められた村重は「アイドルにすごく大事なのは、メンバー同士の仲の良さだと思います。最終的に仲が良いということが、一番団結力につながると思います」とコメント。メンバー同士の仲の話題になると、橋本から「春野莉々は食べるのが大好きで、いつも私たちの分のお弁当も3つくらい持って帰っちゃうので、それはどうかなと思います(笑)」と春野の“大食い”ぶりが明かされるが、春野は「ちゃんとみんなに『持って帰っていいですか?』って許可を取って持って帰ってるので、問題ないと思います(笑)」と返していた。
ライブ中におバカキャラを指摘された日向端は、「そういう(おバカキャラの)決定戦で王になってしまったんですけど、村重さんよりかは頭がいい気がします(笑)」とアピール。これには村重も「私もですが、おバカじゃないって言えば言うほどおバカキャラになるので。でもしゃべり方含めて可愛くて、アイドルっておバカくらいが丁度いいんで」と日向端の愛嬌を褒めていた。
目標とするグループやライバルを聞かれ「唯一無二な、高嶺のように誇り高く気高いアイドルを目指しているので、どなたと戦うとかではなく『高嶺のなでしこ』がバーンと名前だけ出てきたら、村重さんが『私がスペシャルサポートやってるんだよね』ってなったらいいなと思います」とこれからの抱負を語った籾山。
結成以来の目標だった日本武道館でのライブにも「(デビューから)2年目ということで武道館の夢を達成しないといけない年になってくるので、そこに向けて全公演ソールドアウトできるくらいの勢いをもっていきたいです」と現実的な目標として見据えている。「たかねこの皆だったら立てるなって思いますし、村重も観に行きたいなって思います」(村重)と太鼓判を押された10人。寒さと雨の中、この日のステージを待っていたファンと握手会でも交流し、たかねこの2024年をよりいっそう熱くする決意を見せた1日になった。