4月9日、KT Zepp YOKOHAMAで〈ACIDMAN LIVE TOUR“光学”〉の幕が開いた。13枚目の最新アルバム『光学』は、円熟と初期衝動を併せ持つ圧巻のバンドサウンドと、大木伸夫(Vo&G)が長年追求し続けてきた思想――宇宙論と生命論――の粋と言える歌詞世界を提示する、壮大なコンセプトアルバムだ。昨年12月に大阪・東京の2会場で開催された「アルバム全曲初披露ライブ&第2回壇上交流会」で、その全容に圧倒されたのは記憶に新しいが、ツアーではさらに熟成を進めた音が聴けるはずだ。1階フロアは満員、2階席のてっぺんまで期待感と緊張感がみなぎっている。
まず初めに言いたいのは、このツアーは「オープニングを見逃すな」。まだ初日だからディテールは明かせないが、つまり今までとは違うということだ。おお、そう来たかという新鮮な驚きは、バンドが登場して1曲目を奏で始めてもずっと持続する。多様性に満ちた『光学』の楽曲を表現するための、よりグルーヴに重きを置いたしなやかで深みのある演奏スタイル。見た目はずっと変わらずとも音の深化は明白だ。
「難しいテーマだと思われるかもしれませんが、あえて「光学」というアルバムタイトルにしました。誰も挑もうとしなかったからこそやりたい、険しい山だからこそ選びたい。なぜならそれが自分の進みたい道だから。そういう想いで作ったアルバムです。だけど難しく考えずに、今日はみなさんに“光”について、音楽と共にお伝えしに来ました。生きるとは何か、宇宙とは何か、光とは何かを、考えながら楽しみながら、最高の1日にしたいと思います」(大木)
セットリストの中心は、もちろん『光学』からの楽曲になる。が、アルバムのコンセプトに寄り添う過去曲も適所に散りばめ、「アルバム全曲初披露ライブ」の時よりも一回り世界観が大きくなった感触がある。「光」がテーマのライブだけに照明の演出も印象的で、「青い風」「蛍光」「光の夜」など楽曲タイトルのイメージにも寄り添いながら、アーティスティックな色彩効果を加えながらライブは進む。
「「愛」の歌をつくりました。反戦をテーマにした曲です。僕に流れている血も、あなたに流れている血も、争い合う人々が流す血も、みんな宇宙から来た、同じものから生まれたんです。争うのではなく、赦し合って、世界が平和になりますように」(大木)
「feel every love」のように、タイトルを告げ、曲の内容を丁寧に説明してから演奏に入る曲もある。ロックバンドのライブではあまり見ないシーンだが、楽曲の真の意味をわかってほしいという大木の熱意と、そのほうがもっと深くまで届くはずだという確信がそうさせるのだろう。まさに考えながら楽しみながら、『光学』に込めたメッセージが1曲ずつ紐解かれてゆく。
「自分の作った曲にぐっと来てしまいました(照笑)。いい曲だなぁと思いながら、入りこんで歌ってました。」(大木)
ライブの佳境、『光学』の世界観にどっぷりと入り込み、感極まる様子を隠さずに歌い続け、ふと我に返った大木が照れ臭そうにつぶやく。これもロックバンドのライブではあまり見ないシーンだが、ACIDMANのライブではわりとよくある光景であることをファンは知っている。こういう時の大木は調子がいい。二人がマイクに向かい、「本当に濃密なリハーサルを経てきたので、みんなに楽しんでもらえれば嬉しいです」(浦山)、「みなさんの“聴く圧”をひしひしと感じます。真剣に聴いてくれてるのがわかって、こちらも力が入ります」(佐藤)と、充実感に満ちた初日の感想を語る。3人ともいい表情をしている。
続編が公開されたことでも話題の映画『ゴールデンカムイ』主題歌「輝けるもの」、同じくドラマ版『ゴールデンカムイ -北海道刺青囚人争奪編-』最終話テーマソング「sonet」、連続ドラマ『ダブルチート 偽りの警官 Season1』主題歌「白と黒」と、話題のタイアップ曲も惜しみなく披露。リリース以降、幾度もライブで磨き上げてきただけに、そのパフォーマンスにはすでに貫禄すら漂っていた。
「植物が光によって光合成して、それを動物が食べて、それを人間が食べることで僕らは生きている。つまり僕らは光を食べて生きている。僕らの体を作っているものを細かく砕いていくと、最後は光というエネルギー体になるそうです。大きな宇宙のルールによって、全てが繋がっています」(大木)
「あらゆるもの」で僕らはできている、この奇跡のような命を大切に生きよう。ーーある意味音楽の範疇を超えるメッセージを、あくまで音楽として伝え続けるのがACIDMANの使命なのかもしれない。『光学』の収録曲を中心に、久々に披露する曲や意外な曲も散りばめてボリュームアップした、およそ2時間にわたる濃密な時間。そして最後に言いたいのは、このツアーは「エンディングを見逃すな」。『光学』の世界観を象徴する、ショーアップとは真逆の美しくストイックなラストシーンが、ライブが終わっても深い余韻を残してくれる。
「一人一人の声、一つ一つのライブが大事だと思っています。今日を皮切りにツアーを開始して、最後は幕張メッセに戻ってきますので、またお会いできるのを楽しみにしています」(大木)
この日の横浜からスタートした〈ACIDMAN LIVE TOUR“光学”〉は、全国10か所を巡ってツアーファイナルの地、6月27日の千葉・幕張メッセ国際展示場 展示ホール9・10を目指す。18年振りとなる幕張メッセ公演に臨むメンバーの士気は高く、バンド史上に刻まれる歴史的ライブになることは間違いない。この日のMCで、昨年の「アルバム全曲初披露ライブ」の模様を収録したライブDVDの会場限定発売(*他にデータ販売もあり)も発表された。『光学』の壮大な音と光に包まれて、ACIDMANは結成29年デビュー24年の集大成のステージへと突き進む。
最後にもう一言付け加えよう、「幕張メッセを見逃すな」。
▼photo:Taka"nekoze photo" Instagram:@nekoze_photo
▼photo:Victor Nomoto - Metacraft Twitter:@victornomoto Instagram:@victornomoto
ACIDMAN LIVE TOUR “光学” ※終了公演を除く
2026/4/29(⽔・祝)静岡・LIVE ROXY SHIZUOKA
2026/5/10(⽇)新潟・NIIGATA LOTS
2026/5/15(⾦)⼤阪・NHK⼤阪ホール
2026/5/22(⾦)埼⽟・ウェスタ川越 ⼤ホール
2026/5/24(⽇)福岡・DRUM LOGOS
2026/5/29(⾦)宮城・仙台 Rensa
2026/6/6(⼟)岡⼭・CRAZYMAMA KINGDOM
2026/6/14(⽇)沖縄・桜坂セントラル
2026/6/27(⼟)千葉・幕張メッセ国際展⽰場 展⽰ホール9・10
特設サイト
https://acidman.jp/special/kougakutour/
【各種リンク】
ACIDMAN オフィシャルサイト:http://acidman.jp/
ACIDMAN MOBILE:http://acidman.mobi/
オフィシャルX:https://x.com/ACIDMAN_staff
オフィシャルInstagram:https://www.instagram.com/acidman_official/
オフィシャルYouTube Channel:https://www.youtube.com/c/ACIDMANOfficialChannel
オフィシャルTikTok:https://www.tiktok.com/@acidmanofficial
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