2025年10月にデビューした2人組音楽ユニットOrJourneyオールジャーニー)。細やかな表現と圧巻の歌唱力を併せ持つ伊藤昌弘(Vo.&Gt.)と、数多のビッグタイトルに名を連ねる作編曲家・サウンドプロデューサーの廣澤優也(Ba.)によって構成される本ユニットは、2026年3月1日、harevutai(東京・池袋)にて初のワンマンライブを開催。待望のステージで、集まったファンの心を揺さぶった。この日は開催された2回公演のうち、第1部の模様を中心にレポートしていく。

 春の始まりを感じさせる晴天の昼下がり、会場には期待に満ちたざわめきが広がっていた。観客の手拍子が鳴り響く中、ライブの幕を開けたのは「Re:革命前夜」。ラフに動き回り余裕さえ感じさせながらも、決めどころではきっちりと観客を引き込む伊藤の力強い歌声。演奏の精度をきっちりと維持しつつ、華やかな存在感で魅せる廣澤のパフォーマンス。それを支えるお馴染みのサポートメンバー(藤井健太郎(Gt.)/なおk(Dr.))との息もぴったりで、この日が初のワンマンとは思えないステージングだ。

 激しく駆け抜けるような「Get Swag」に続いて披露されたのは、廣澤の「新曲やるぞ!」の声とともにスタートした「笑うことに理由なんていらない」だ。OrJourneyは音源が公開されている楽曲がまだ少ないこともあり、この日は初披露のナンバーを多く含むセットリストとなっている。だが、どれもいい意味で“OrJourneyらしい”としか言いようがないメッセージ性と世界観が確立されていたことに加え、観客もその空気をすぐに掴んでおり、ステージとフロアが心地よい一体感に満ちていた。そして、生バンドらしいシンプルかつ迫力あるアレンジで聴かせた「またかよ」、どこか妖艶で成熟した魅力を漂わせた、ピアノの音色も印象的な新曲「Dressed in Noise」へと続き、多彩な表現力で観客を魅了していく。なお、「Dressede in Noise」は第1部のみの演奏で、第2部では「Blast Off」がその回限定で披露された。「Blast Off」はウキウキするようなコーレスが楽しく、これからのライブ披露が楽しみになるような一曲だ。

 ここでMCタイムへ。伊藤が集まった観客に感謝を述べ、その盛り上がりに「すげーよ!」と満面の笑顔を見せる。ここまでの感想を求められた廣澤も「最高です」と答え、大きな拍手が上がった。それから廣澤は「結成発表からここまで、いい日も上手くいかない日もあったが、僕らの音楽が皆さんの人生の“旅のおとも”になれていたら嬉しい」「僕らの覚悟をぜんぶ乗せた曲を聴いてほしい」とあらためて想いを打ち明け、伊藤と笑顔を向けあった。そして、今やかけがえのない“旅の仲間”となった藤井となおkの紹介を挟み、ライブは中盤へ。

 記念すべき最初の先行配信シングルとしてOrJourneyの旅の幕を開け、いつまでも聴く人を熱くする「Flags」、美しいアルペジオに心が解け、ゆっくりと歩くようなリズムにすべてを包み込むような力強いボーカルが響く「Narrative」へ。ライブ序盤は感情の激しい揺れやメッセージ性が伝わる楽曲が多く感じたが、そこから徐々にあたたかな光に満ちていくポジティブな中盤へと流れる構成が印象的だった。

 ここでサポートメンバーが捌け、伊藤と廣澤だけのステージがスタート。あらためて伊藤が「OrJourneyのライブってこんなにあったかくなるんだね」と言い、イヤモニを付けていないためフロアの歓声や歌声が直接耳に届き、表情もよく見えて嬉しいと観客に語りかけた。そして廣澤がベースをギターに持ち替え、2人がアコースティックバージョンとして披露したのは、ステージと観客が一体となってコーラスを響かせるのがお約束となった「HELLO」。まるで親しい友だちや仲間に聴かせるようなフレンドリーであたたかなパフォーマンスに、フロア中に笑顔が広がっていく。なお、2部のアコースティックタイムでは伊藤・廣澤の両者がギターを手にしての「Flags」が披露され、第1部とはまた違う景色を見せてくれた。


 歌が終わり、暗転したステージに映像が流れた。これは第1部と第2部で異なる内容で、第1部は“夜明け前の時間”と表現され、2025年夏にOrJourneyが結成されてから今日までの2人想いなどについて語られた。廣澤は「結成からここまでに苦しい時もあったが、結果として守りに入ることはなかった」と言い、伊藤は「焦りを感じることもありながら、ただ歌い続けてこまで来られたのは奇跡。やれることを精一杯やりながら、行けるところまで行く」と覚悟を見せた。

 “宣言の時間”と名付けられた第2部の映像では、未来に向けた言葉が届けられた。伊藤は「成り上がりたいというよりも、メディアと音楽の橋渡しに貢献したい。どれかひとつを極めるというより、ひとつのピースとして世の中のためになれたら」と、自分が歌う意味について伝えた。一方の廣澤は「バンドユニットとしては、ツアーやより大きな会場でライブをしたい」と具体的な目標を掲げつつ、「好きなことをやりながら、誰かにとっての光になれる旅をしたい」と意気込みを語った。

 ライブ後半は、藤井となおkによるセッションタイムを挟み、今度は4人編成での「HELLO」でスタート。大きな声でコーラスを響かせるフロアに、伊藤が「練習の成果!」と笑顔を見せる。観客は全員一体となって縦ノリで盛り上がり、床が揺れ、空気が震えるほどの熱量が生まれる。次の新曲「ReStart」は、どこかノスタルジックで、青春のみずみずしい感情を感じさせるようなサウンドが胸に沁みる。こちらも新曲の「no meaning, no reason」は力強くドラマティックな展開で、思わず拳を振り上げたくなるようなロックチューンだ。「理由のない光」では、観客たちがまぶしいほど照らされたステージへ手を伸ばす。輝きと希望にあふれたこの曲は、これからのOrJourneyの旅を象徴するような一曲だ。

 ギターを下ろし、マイクを手にした伊藤が「こんなに……今日の天気のようなあったかい空間になるとは思ってませんでした」と言う。セットリストの多くが新曲を占めるライブにも関わらず、ここまでの盛り上がりを見せたことに「歌ってて良かったです」と感謝を伝えた。そして記念すべきファーストワンマンライブ、第1部の本編ラストを飾ったのは新曲「晴れたらWon’t be long」だ。肩の力を抜いた穏やかなテンポのサウンドに、聴く人の心に寄り添う優しい言葉が重なってひとつの歌になる。その温もりが心にじわりと広がり、思わず涙がこぼれてくるような歌。ここにいられて良かった、彼らの歌を聴けて良かったとしみじみ感じられるフィナーレだった


 アンコールに応え、メンバーが再びステージに登場。ここで廣澤から、新情報としてOrJourney2作目のEP『Blast』が2026年5月27日にデジタルリリースされることが発表された。「Blast」には、このファーストワンマンライブで披露された新曲7曲が収録されるそうで、新しいアーティスト写真も公開された。『Blast』はファンがライブで楽しめるような曲をテーマに作られており、音源の公開を楽しみにしていてほしいとのこと。さらにもうひとつのお知らせとして、2026年10月24日にはOrJourneyの『2nd ONE-MAN LIVE “Break the Chain”」が代官山UNITで開催されることも明かされた。

 また、2nd EPの先行配信シングルとして3月1日にリリースとなった「理由のない光」は、新企画としてライブMVの制作が決定。企画の一環として、フロアからの撮影が可能となり、多くのファンがスマートフォンを片手に「理由のない光」のアンコール演奏を楽しんだ。そして第2部では「最後にもう1曲」と、ラストに「Flags」を披露。大きな拍手と歓声がいつまでも響く中、すべての演目が終了となった。


 「『Arrival』は到着ではなく通過点」「行けるところまで行ってみよう」……未来へ向けた、そんな2人の想い。お互いの覚悟を感じさせつつも、彼らの音楽には何にも縛られない自由さと、聴く人に寄り添う優しさがある。ここから始まる彼らの新たな旅を、会場いっぱいのファンが見守り、温かな応援の声を届けていた。どうかその旅が光に溢れ、長く続いていくように。そう願わずにはいられないステージだった。

■セットリスト

<第1部>
M1. Re:革命前夜
M2. Get Swag
M3. 笑うことに理由なんていらない
M4. またかよ
M5. Dressed in Noise
M6. Flags
M7. Narrative
M8. HELLO(Acoustic Ver.)
~Guiter&Drums Session~
M9. HELLO
M10. ReStart
M11. no meaning, no reason
M12. 理由のない光
M13. 晴れたらWon’t be long
ENCORE
E01. 理由のない光

<第2部>
M1. 理由のない光
M2. 笑うことに理由なんていらない
M3. HELLO
M4. またかよ
M5. Blast Off
M6. Narrative
M7. Flags(Acoustic Ver.)
~Guiter&Drums Session~
M8. 晴れたらWon’t be long
M9. ReStart
M10. no meaning, no reason
M11. Get Swag
M12. Re:革命前夜
ENCORE
E01. 理由のない光
E02. Flags

TEXT BY 玉尾たまお
PHOTO BY 福岡諒祠(GEKKO)

【Information】
■デジタルリリース情報■
2nd EP『Blast』
[タイトル] Blast
[アーティスト] OrJourney
[品番] PCSP.07154
[配信開始日] 2026年5月27日(水)

[収録楽曲](順不同)
・ReStart
 作詞・作曲:伊藤昌弘
・理由のない光
 作詞・作曲:廣澤優也
・no meaning, no reason
 作詞・作曲:廣澤優也
・笑うことに理由なんていらない
 作詞・作曲:伊藤昌弘
・Dressed in Noise
 作詞・作曲:廣澤優也
・Blast Off
 作詞・作曲:廣澤優也
・晴れたらwon't be long
 作詞・作曲:伊藤昌弘

[Pre-add & Pre-Save] https://OrJourney.lnk.to/Blast

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