【LIVE REPORT】フィロソフィーのダンス「Live Synergy 2025 Anniversary Edition」
11月6日、恵比寿LIQUIDROOMにて「Live Synergy 2025 Anniversary Edition」が開催された。
「Live Synergy」とはフィロソフィーのダンスが主催する対バン形式のライブイベント。2024年に東名阪ツアーを行ない、さまざまなジャンルのユニットとレアな共演を繰り広げてきた。今年はフィロソフィーのダンスにとって結成10周年という大きな節目ということもあり、このたび「2025 Anniversary Edition」と題して「Live Synergy」が復活。そんな記念すべきツーマンライブの共演者として迎えられたのが、ハロー!プロジェクト屈指の実力派、Juice=Juiceである。ともにグルーヴィーな楽曲を得意としていて、またステージでのパフォーマンスに定評のあるグループということもあり、親和性の高さは想像に難くない。ありそうでなかった組み合わせの実現に、期待に胸を膨らませた大勢のファンが会場に駆けつけた。
まずはSEとともに真っ赤な衣装を身に纏ったJuice=Juiceが登場。一曲目に披露したのは〈この世界は捨てたもんじゃない〉。グループのなかでは比較的穏やかな楽曲で、“手と手を繋いで 笑顔増やそう”と歌い、過熱する場内をまずは優しく包み込んでみせるピースフルなスタートとなった。そのまま〈甘えんな〉〈四の五の言わず颯(さっ)と別れてあげた〉と、現在のグループのモードを示す最新の楽曲を次々と披露していく。
MCでは段原瑠々が、日向ハルとテレビ番組『オールスター合唱バトル』で共演したことをきっかけに親交を深めたことを語り、それに続き、井上玲音がかつて所属したナイスガールトレイニー時代に佐藤まりあとともに活動していたことなどに触れ、両グループの接点を紹介。「わくわくが止まらない」(井上)と話しながら、流れるようにパフォーマンスに突入していく。
グループの代表曲のひとつ〈「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?〉、長めのイントロでコールアンドレスポンスしていく〈明日やろうはバカやろう〉などが披露され、会場のボルテージが上がっていくなか、さらなる盛り上がりを見せたのは、Juice=Juiceがフィロソフィーのダンスの〈シュークリーム・ファンク〉をサプライズでカバーしたときだ。「相乗効果」を意味する「シナジー」がタイトルに冠された本イベントならではの好企画で、本家とはテイストの異なる楽しくもファンキーでフレッシュな〈シュークリーム・ファンク〉は会場のファンを魅了した。
圧巻だったのはラストナンバーとして披露した〈盛れ!ミ・アモーレ〉。キャッチーなメロディーと歌詞、インパクトの強いダンスでTikTokを中心にSNSでの注目度も急上昇している情熱的なラテン調の新曲で、メンバーのパワフルな歌唱に煽られるようにフロアは異常なほどの高いテンションに突入。その熱は終始途切れることなく、最後は割れんばかりのシンガロングでJuice=Juiceのパートは締め括られた。
続いては本イベントの主催、フィロソフィーのダンスの出番。Juice=Juiceとは対照的に純白の冬衣装での登場となった。フロアの熱をそのまま引き継ぐかのように冒頭からエネルギッシュな楽曲〈ロック★with you〉を披露し、威勢よく後半がスタート。グループの特色がよくわかるユーモアを交えた自己紹介のあと、奥津マリリは「どこのオタクだとか関係ねえだろ? 全員でシナジーしていきましょう、よろしくお願いします!」と力強く宣言。そしてこの日が初披露となる新曲〈ゲレンデ・ファンキー・ラブ〉の紹介へ。
フィロソフィーのダンスのファンであることを公言する“冬の女王”広瀬香美が作詞作曲を手がけたナンバーで、ハイトーンなパートを歌うことに覚悟を要するとしながらも、佐藤まりあから「わちゃわちゃと近くのみなさんとシナジーを生み出していただければと思います」とリラクシンな曲振りが展開され、新曲は披露された。
〈ゲレンデ・ファンキー・ラブ〉は、グループのソウルフルな魅力を汲み取ったうえで90年代を想起させる歌詞やサビの高音のキメといったストレートな広瀬節も刻まれており、両者の良さが詰まったウィンターソングだ。
無事に歌い終えたメンバーは、フロアの好反応に安堵の表情の浮かべたかと思うと、すぐさまじっくりと歌を聴かせるパートへ突入する。ゴスペル調の〈ジャスト・メモリーズ〉、バラッドR&B〈シスター〉でコーラスグループとしての側面もしかと見せてくれた。また、踊らずに歌われることの多い〈シスター〉だが、この日は久々にダンスもフルで披露。予期せぬパフォーマンスに歓喜したファンも数多くいたことだろう。
前半同様、フィロソフィーのダンスもJuice=Juiceの楽曲をカバーしてみせた。選曲は〈伊達じゃないよ、うちの人生は〉。香山ななこ曰く、フィロソフィーのダンスのメンバーが5人であることから、Juice=Juiceの5人時代の楽曲からセレクトしたという。フロアは当然のように盛況で、その勢いのまま〈盛れ!ミ・アモーレ〉と呼応するかのようなシンガロング曲〈GO SURVIVE〉、グループの代表曲〈ダンス・ファウンダー〉とラストパートを走り抜いた。
フィロソフィーのダンスの出番後、鳴り止まぬアンコールを受け、二組がステージに再登場。太陽とシスコムーンの楽曲で現在はJuice=Juiceのレパートリーとなっている〈Magic of Love〉を全員で和気藹々と歌い上げ、この一夜限り(と言わず、また開催してほしい)の特別なイベントを賑々しく締め括った。ステージの上の人数が多いのですべてを見られたわけではないのだが、ここでのメンバー同士の自由なやりとりはくだらなくて楽しいものであり、美しい友情でもあり、また高いレベルでの歌唱バトルでもあり、見どころがひじょうに多いシーンだったことは付記しておきたい。
Text by 南波一海
Photo by さいちょー
~セットリスト~
【Juice₌Juice】
M1.この世界は捨てたもんじゃない
M2.甘えんな
M3.四の五の言わずに颯(さっ)と別れてあげた
M4.あばれてっか?ハヴアグッタイ
M5.「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?
M6.明日やろうはバカやろう
M7.シュークリーム・ファンク ※フィロソフィーのダンス カバー
M8.ナイモノラブ
M9.CHOICE&CHANCE
M10.盛れ!ミ・アモーレ!
【フィロソフィーのダンス】
M1.ロック★with you
M2.Gimme Five!
M3.ゲレンデ・ファンキー・ラブ
M4.ジャスト・メモリーズ
M5.シスター
M6.伊達じゃないよ うちの人生は ※Juice₌Juice カバー
M7.フォーカス
M8.GO SURVIVE
M9.ダンス・ファウンダー
【コラボステージ】
EN1.Magic of Love
<フィロソフィーのダンス 11thシングル「ゲレンデ・ファンキー・ラブ」リリース情報>
■12月24日発売 11thシングル「ゲレンデ・ファンキー・ラブ」
CD予約: https://philosophynodance.lnk.to/11thSG
▼初回生産限定盤(CD+BD+フォトブック)
10,000円(税込)SRCL-13475〜13477
※BD映像内容:
【フィロソフィーのダンス 10th Anniversary Premium LIVE~We are Funky Diamonds~】
2025.8.6@LIVE HOUSE FEVER ライブ映像
▼通常盤(CD)
2,000円(税込)SRCL-13254
M1 ゲレンデ・ファンキー・ラブ (12/3 先行配信)
M2 純白のHoliday (12/24 配信)
M3 Only Lonley X’mas (11/26 先行配信)
M4 シュガーキャンディケイン (11/19 先行配信)
M5~各曲Instrumental ver.
リリースイベント情報:https://danceforphilosophy.com/news/2025/10/29/6162
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