2025年11月24日(月・祝)でデビュー15周年を迎える柿原徹也が、9月21日(日)に『Kiramune Presents Tetsuya Kakihara Anniversary Live 2025 "! GOTTA POWER!!!!!!!!!!!!!!"』を、森のホール21 大ホールで開催した。アニバーサリーライブだけあって、アガる曲ばかりのセットリストとなったが、良い意味で、普段のライブと変わらない、BANDメンバーとの和気あいあいとしたMCと熱いパフォーマンスに、みんなが笑顔になれるライブとなった。その模様をレポートする。

    

会場が暗転し、バンドメンバーに続いて柿原徹也がステージに姿を現すと、客席から、大きな歓声が巻き起こる。ライブのスタートは新曲「Magic of music」。柿原は、ノリの良いバンドサウンドに体を揺らしながら、気持ち良さそうにボーカルを乗せていく。ロングトーンやフェイク、そしてバンドのグルーヴに、最初からクライマックスのような盛り上がりだ。曲終わりに「なんかもう終わっちゃう感じだね! でも、まだまだこれからなんだー!」と叫んでいたが、この日は、ライブの終盤に歌うようなパワーのある曲を立て続けに届ける怒涛の展開になっていく。

    

ピアノイントロから始まり、優しい歌声を響かせた切ない名バラード「咲いちゃいな」では、コール&レスポンスで気持ちをひとつにする。「今日1日思い切り楽しんでいこうぜ!」と短く挨拶をすると、「Get over you…」や「DIAMOND BEAT」で、ステージの端まで行って、観客とコミュニケーションを取りながらパフォーマンス。そこから表情豊かなボーカルで魅了していく「Give It To Me」まで歌い切ると、MCでは、彼のライブに欠かせない最高の演奏をするBANDメンバーを紹介。仲間たちとの軽快なトークも、彼のライブの魅力と言えるだろう。

    

「アニバーサリーライブなので、懐かしい曲を聴いてください」と伝え、「オレンジ」や、デビューミニアルバムから「my life my time」を披露し、会場が幸福感に包まれていく。そこから会場を一気に熱狂させたのは「MAE」メドレーだ。前へと突き進んでいく推進力のある曲を並んでいたが、「前進アッペンダン↑^_^↓」ではステージに火花が散り、スピーディーに盛り上がる新曲「MAE」では、彼のポジティブな歌声の力を実感した。

    

ラフな衣装からモノトーンの衣装にチェンジし、新曲「フリークラッカー」を届け、「ドミノ」では、高音のロングトーンを響かせ圧倒する。ライブ後半戦も「GENERATIONS」など、イントロで湧くような曲を連続で投下し、会場の熱気をどんどん上げていく。MCでも「今日ヤバくない? セットリストが全部リード曲じゃねーか!」と漏らしていたが、まさにアニバーサリーライブにふさわしい濃さだった。

    

ライブ終盤は、みんなと声を重ねられる「カントリーロード」や「コト・モノ・トキ」で、ファンとの絆を確かめ合う。楽しいライブに笑顔になれるのだが、歌から放たれるメッセージに、感動する瞬間が何度も訪れる。最後は明るく照らされた客席を見渡し「トラベラー」を熱唱し、大団円を迎えた。

    

アンコールでは、11月12日(水)にリリースされるフルアルバムのタイトルが『逢いたい』に決まったことを報告。ファンのみんなやBANDメンバーへの気持ちをそのままタイトルにしたそうで、この日披露した先行配信リリースされた新曲3曲も収録。さらにアルバムから新曲をもう1曲と、「Joyful」をプレゼント。シンプルなメロディと彼らしい力強いメッセージに心が揺さぶられた。ラストは「♯笑っちゃうよな」で、“ラララ”と声を合わせてアンコールを終えたが、最後にもう一度、ダブルアンコールで「Magic of music」を歌い、ファンのみんなへ感謝の気持ちをしっかりと伝えて、ライブを締めくくった。

    

そしてライブは、この日ツアータイトルが発表された「Kiramune Presents Tetsuya Kakihara Live Tour 2025-2026 ENJOYFUL!!!!!!!!!!!!!!!」へと繋がっていく。全国10箇所をまわるライブハウスツアーで、アーティスト活動15周年を盛大に祝ってほしい。



ライター:塚越淳一

カメラマン: 後藤倫人、江口大稀

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