昨年ソロデビュー10周年を迎えた大原櫻子の、シンガーとしての新たなステージの幕開けとなる約2年半ぶりのオリジナルフルアルバムが6月11日(水)にリリースを迎えた最中、6月17日(火)愛知/名古屋・岡谷鋼機名古屋公会堂を皮切りにスタートした大原櫻子全国ツアー2025「Trip To rakko Traveler」を開催。
7月4日(金)東京公演はツアー4公演目。この日はバンド編成に加えストリングスも参加し、1日限りのスペシャルな演出で観客を沸かせた。本ツアーのファイナル公演は7月12日(土)、沖縄・ガンガラーの谷で開催される。
そして、U-NEXTにて独占ライブ配信された東京公演の模様は、現在見逃し配信中。7月13日 23:59まで視聴が可能となるので、ぜひチェックいただきたい。
大原櫻子が、7月4日、東京オペラシティコンサートホールで、「大原櫻子 全国ツアー2025「Trip To rakko Traveler」」を開催した。
昨年ソロデビュー10周年を迎え、ミュージシャンとしての新たなステージの幕開けとなるオリジナルフルアルバム「Traveling」を引っ提げ名古屋からスタートしたこのツアー。4公演目となるこの日はバンド編成に加えストリングスも参加するなど、東京公演だけのスペシャルな演出で会場を盛り上げた。
「"チェリーブロッサム・エアー"をご利用いただき、ありがとうございます。この便は、私と皆様とのコードシェア便でございます」
旅をテーマにした最新アルバム「Traveling」のツアーということで、ライブは大原本人による"機内アナウンス"からスタートした。離陸のカウントダウンから1曲目「ベイビートラベラー」が始まり、「東京、盛り上がっていきましょう!」と笑顔の大原が登場。会場を染めるピンクのペンライトを嬉しそうに見つめながら、旅の始まりを告げる軽やかな歌声を響かせた。「STARTLINE」では踏み出す瞬間の不安を受け止めてあげるように、また、自分自身へのエールのように歌う真摯な姿が印象的だった。
最初のMCでは、恒例の「チェリー!」「ブロッサム!」の掛け合いに加え、「Trip To rakko!」「Traveler!」」とツアータイトルのコールも登場。アットホームなムードの中、この後の曲のどこかでやってみたいというウエーブのレクチャーなどが行われた。
「NHKみんなのうた」に書き下ろした「Sound of Music」は、大原の歌とアコースティックギターから始まり、ピアノやドラムなどがそっと加わっていく。吹き抜ける風や流れる雲を感じながら、旅の途中で出会った仲間たちと音を奏でているようなイメージだ。「無敵のガールフレンド」と「踊ろう」では、一緒に歌ったり手振りを楽しんだりしながら客席との距離をさらに縮めていった。
メンバー紹介などが行われたMCでは、アルバム「Traveling」に楽曲を提供してくれた「大好きで、大尊敬しているアーティストの方々」についてもトークを展開。次に披露する「Collection」を書き下ろした絢香について、「当時活動休止という話を聞き、手紙と「みんな空の下」をカバーしたビデオレターを送った。自身のデビューを経て、いつか一緒に物作りがしたいという思いを込めた手紙を渡したところ、夢にも思っていなかった夢が叶った」と大原。グランドピアノと東京公演のみ参加のストリングスを軸とした豊かなサウンドで、絢香から授けられたかけがえのない宝物を愛おしむように歌い上げた。
去年出演したミュージカル「この世界の片隅に」で音楽を担当していたアンジェラ・アキは、「名前」という楽曲を提供。稽古が始まり、「今回はお芝居でご一緒させていただいているが、"大原櫻子"として何か作品を作ることはできないだろうか」と持ちかけたところ、笑顔で快諾してくれたというエピソードを披露。そして「生きていると、裏切られたり酷い言葉を浴びせられたりすることもある。そんな時に生まれる怒りや復讐心を、輝きに変えたいと思った。見てろよ、輝いてみせるぞ。そんな強い思いが込められている曲」だと紹介された。ブレスひとつにも熱い思いが刻まれていて、言葉の端々からはむき出しの感情が溢れている。素晴らしい歌手/表現者であることはもちろんだが、人間・大原櫻子の中に宿る圧倒的なエネルギーに思わず息を呑む歌唱だった。
"大原櫻子"としてのキャリアの原点ともいうべき映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」で披露されていた「ちっぽけな愛のうた」を届け、インターバルを挟んでスタートした後半戦はアッパーなナンバーを連発。まず「My Way」では「もっとみんなと近い距離に行きたい!」とステージから客席に降り、タオルを回しながら1階フロアを一周。東京公演のみのサプライズ演出で盛り上げた。もうひとつのスペシャルな演出であるウエーブは、「行くぜ、東京!」と気合いを入れて始まった「Hero」で実現。ド派手なメガホンを手に客席を煽り、「S・A・KU・RA・K・O!」のコールもバッチリ決まったところで、先ほど練習したウエーブを全員で作り上げた。「本気出せよ、東京!」、「オイ!オイ!」とさらにハードにアツく会場を盛り上げ、「Fighter」へ。ここではエレキギターをかき鳴らし、「今日、新しいギターなんです。アタシのテンション、上げさせてくれますか!」と、ゴリゴリのロックバンドのフロントマン然としたパフォーマンスで魅了する。この瞬間にぶっ倒れても構わない!そんなテンションで煽り続けて突入した「Hello My Fave」では、さすがに飛ばし過ぎたのか寝転んでしまうシーンも。とはいえすぐに起き上がり、ここでもタオルを振り回してみんなと一緒に全力で盛り上がる。コール&レスポンスをしながらのコミュニケーションタイムもたっぷり楽しんだが、あっという間に本編ラストの1曲へ。「これからも応援してくれる皆さんと未来の景色を見ていきたいと思って、ライブの最後に歌いたかった」という「風の冒険者」で締め括られた。
アンコールは、大阪・関西万博2025のパナソニックパビリオン「ノモの国」のアニメーション主題歌「夢は翼」から。ピアノとストリングス、そしてバンドが作り出すドラマチックで希望に満ちたサウンドが美しく、心が自然と前向きになっていくような1曲だ。MCでは改めてストリングスチームの皆さんを紹介し、一緒にステージに立てている喜びと感謝を伝えていた。
アンコール2曲目に歌う「櫻」は、いきものがかりの水野良樹が書き下ろした楽曲。ここではこの曲を初披露した小児がん支援プロジェクトのイベントについて触れ、「歌やお芝居を通して、皆さんが元気になれるエネルギーが届けられたらと思っているが、本当に届いているのか不安になることもある。でもそのイベントで嬉しい感想をいただき、改めて歌を届けられることに感謝し、生きることに感謝した」との思いを伝えていた。会場全体が大きな桜の樹に包まれるような照明が美しく、「なんどでも なんどでも咲きたい」と強い決意を込めたメッセージを全身全霊で響かせていた。
まだまだ旅は終わらない。そしてもっともっと一緒に歩いていきたい。そんな気持ちが伝わってくる「遠くまで」で幕を閉じたこの日のライブ。このツアーでライブ初披露となった新曲も、ライブの定番曲も、当たり前だがこの日この瞬間にしか生まれないエネルギーをひしひしと感じるものだった。10周年のアニバーサリーを終え、確実にパワーアップした大原櫻子のツアー「Trip To rakko Traveler」。ファイナルは7月12日(土)、沖縄・ガンガラーの谷で開催される。
山田邦子

【配信情報】
▼U-NEXTにて独占見逃し配信中!
大原櫻子全国ツアー2025「Trip To rakko Traveler」東京公演
●見逃し配信
~2025年7月13日(日)23:59まで
※視聴可能デバイスに関しては下記をご確認ください
https://help.unext.jp/guide/detail/supported-devices-of-live-distribution
●配信の詳細はこちら
https://t.unext.jp/r/oharasakurako_2025
●特集はこちら
https://video.unext.jp/browse/feature/FET0009981

【全国ツアー情報】
大原櫻子全国ツアー2025「Trip To rakko Traveler」
6⽉17⽇(火)愛知/名古屋・岡谷鋼機名古屋公会堂(18:00/19:00)
6月20日(金)北海道/札幌・共済ホール(18:00/19:00)
6⽉29⽇(日)大阪/東大阪市文化創造館 大ホール(16:00/17:00)
7月4日(金)東京/オペラシティ コンサートホール(18:00/19:00)
7月12日(土) 沖縄/ガンガラーの谷(17:00/18:00)
詳しくは以下のオフィシャルHPまで
https://oharasakurako.net/contents/892191

【プロフィール】
1996年、東京都生まれ。日本大学藝術学部映画学科卒業。
2013年、映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」全国ヒロインオーディションで5,000 人の中から抜擢され、スクリーン&CD 同時デビューを果たす。
2014年、女優として『日本映画批評家大賞 “新人賞”』、歌手として『第56 回輝く!日本レコード大賞” 新人賞"』を受賞。
2015年には第93回全国高校サッカー選手権大会応援歌「瞳」で『第66回NHK紅白歌合戦』に出演。
以降、歌手活動と並行して、数々のテレビドラマや舞台へ出演中。
2023年 第30回読売演劇大賞 杉村春子賞、受賞
2024年11月で歌手デビュー満10周年を迎えた。
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