SUPER★DRAGON「New Rise」インタビュー――9年間の生き様を

――結成から9年、ついにメジャーデビューを果たすという知らせを聞いたときの心境を聞かせてください。

松村和哉「実はこのお話も、急に頂いたわけではなく、一度“メジャーデビューという選択肢もあるけどどうする？”と聞いていただいていたことから始まったんです。その時点でメンバー全員が心の準備ができている状態だったので、驚きよりも、純粋な期待感の方が大きかったですね」

――“来るべき時が来た”という感覚でしょうか。

ジャン海渡「そうですね。メンバーはもちろん、スタッフのみなさんと何度も会話を重ねたうえで、段階を踏んで決まったことなので、僕も期待感の方が大きかったです。それに、メジャーというものが一体どういうものなのかということを正直把握しきれないところが多く、戸惑いもありましたが、なによりもSUPER★DRAGONがよりいい方向に進んでいけばいいなと言う想いが強かったですね」

――その第一歩となる「New Rise」の方向性はどうやって決まったのでしょう？

飯島 颯「デビューシングル一発目になるからこそ、今まで培ってきた“スパドラ”の良さをしっかりと見せ、攻めたスタイルは崩さないようにしつつも、新たな挑戦として今までにない楽曲を見せることができたらいいなと話していました。今回完成した「New Rise」は、その条件をしっかり満たした上で、僕らSUPER★DRAGONは、BLUE（ファンネーム）とともに、メジャーデビューというきっかけを大事にして、さらに上に登っていきたいという強い意志が込められた一曲になりました」

――確かに、歌詞には強い決意表明が綴られています。

志村玲於「この歌詞は和哉とジャンが書いてくれたんですが、メンバーだからこそわかる、僕らが歩いてきた道を包み隠さず言葉にしてくれたので、僕だけではなく、メンバーみんなが刺さった歌詞になりました」

松村「そう言ってもらえると嬉しいですね。この歌詞には“俺たちの時代”や“止まらない”という、アンセムのような内容になっているんです。僕たちのようダンスボーカルユニットだったら、誰しもが同じようなことを思っていると思いますし、ちゃんと言葉にして歌いたい言葉なんですよね。それを自分たちでしっかりと書いて歌うことによって、説得力のある、“リアルトーク”として響くものにしたいと思ったんです」

ジャン「いま和哉が言ってくれたように、同じメンバーで9年間という長い間同じ道を歩んできたからこそ、頭のなかには、このバースでは書ききれないほどのワードが浮かんできたんです。さらに、メジャーデビューという今のタイミングで、BLUEや新しいリスナーに聴かせたい言葉がどんどん浮かんできたので、そこからベストな言葉を詰め込んでいきました」

――その言葉はメンバーにはかなり深く響いたのでは？

古川 毅「そうですね。それに、あえて肩の力を入れるべき瞬間もあれば、冷静でいなくちゃいけないポイントもある、難しい楽曲だということはわかっていたので、緊張感を持ちながらレコーディングに挑みました。いま、リリイベが始まり、この曲のパフォーマンスもしているんですが、かなり難しさを感じているからこそ、この曲を通じてまた大きく成長できるなと思っていて。今のタイミングで新境地を提示できるのは、僕たちらしいですし、すごく意味のある曲になるので、たくさんの人に届いてくれたら嬉しいです」

――パフォーマンスの難易度はかなり高そうですね。

柴崎 楽「常に動いているので、休む暇がなくて（笑）。その分、細かいところまで詰め込まれているので、見逃せない瞬間がたくさんあるんです。1秒1秒、瞬き禁止でじっくり見てもらいたいですね」

――振り付けもダイナミックですよね。

柴崎「「Revolution」と同じ方に振り付けをしていただきました。空間の使い方がとにかくすごくて、ステージを目いっぱいつかう構成なんですよね。今回もかなり見応えがあるのでぜひ見てもらいたいです」

池田彪馬「今までもひとつひとつの作品に対して真摯に向き合ってはきましたが、僕たちがメジャーデビューという覚悟を持ってリリースする1作目のシングルなので、かなり気合いが入りましたし、これまで以上に大切なものにしたいという気持ちで挑みました。パフォーマンスに関しても、ひとつひとつの動きは9年間の積み重ねによるものだと考えると、すべての動きに重みを感じますし、指先まで、さらには声の抑揚まで今までの想いや経験が乗っているんだなって感じたんです。あらためて、自分たちの生き様を体現している曲になりました」

田中洸希「僕たち自身、メジャー1発目のシングルだからこそ、どんな曲にしようかと9人で入念に決めたので、より思い入れが強い曲になったんです。みんなが言っているように、難易度もすごく高く、歌うのも難しいんですが、あらためて練習が大事なことを感じたんです。もっともっと練習して、より気持ちが届けられるパフォーマンスが出来たらいいなと思うようになりました」

――リリースイベントでの反響はいかがですか？

伊藤壮吾「かなりいい反応を頂いているので嬉しいですね。それに、撮影が可能なので、みなさんがSNSに拡散してくれているんです。その反応を見るのもすごく楽しいんです。そこで気になった方にはライブに来てもらいたいですし、僕たちも早く広いステージでパフォーマンスがしたいですね」

――MVはどんな内容に仕上がりましたか？

古川「制作前から話し合いに参加させていただいて、“こういう映像が撮りたい”と具体的なことを提案させていただいていました。撮影中も、撮るはずではなかったカットを提案して追加で撮影してもらったり、かなりこだわって制作をしたんです。衣装も含めて、今まで戦ってきた自分たちと、これから向かっていく自分たちなど、いろんな印象を抱いてもらえるMVになっているので、これまでの中では一番ド派手で見ごたえのある映像になっているはずです」

――ド派手というとCGとか、まさか爆発とか（笑）。

古川「そのどちらでもないですね（笑）。でも、完成して見ていただけたら“派手さ”が分かってもらえると思います。僕たち自身、メジャーデビュー作品としてはかなり納得がいく作品になったんじゃないかなと思っています」

松村「ただ、倉庫で撮影をしたんですが、めちゃくちゃ寒かったんですよ。その寒さを感じさせない、壮大なMVになっていると思います」

飯島「この曲って、パフォーマンスをするだけでもものすごくハードなので、正直な話、かなり疲れるんです。でも、そのぶん見応えがあるので早く見てもらいたいですね。

――今回、カップリング曲が2曲収録されています。

飯島「「Gotta Keep It Going On」は、ドラムパターンがいろいろ詰まっている、サウンドの遊びが細かいところまで施されている曲なんです。「New Rise」はサビが一定のリズムで、同じ歌詞を何往復もするのでキャッチーさもあるんですが、こちらはまた違う乗り方が出来るサウンドなので、また違う魅力を感じてもらえるはずです。これまでのスパドラの良さを分かってくれている方がアレンジをしてくれているからこそ、すごく良さを引き出してくれているんです。サウンドの力強さはあるけれど、サウンドは遊んでいるというところに注目してもらいたいですね」

志村「すごく耳に残りやすいんですよね。パフォーマンスはこれから振り入れなんですが、どんなものになるのか、すごく楽しみです」

柴崎「「Breakdown Anthem」はほとんどが英語の歌詞なんです。もともと英語が多い曲をよく歌ってはいるんですが、ここまで英語詞なのはすごく珍しいんですよ。歌詞は訳すと、今後も何があっても変わらず成長していこうという大きな決意、意思表明が描かれているので、じっくり聴いてもらいたいです」

――今だからこその決意表明になっているんですね。

古川「そうですね。メジャーデビューということで、日本の方にたくさん届いてほしいのはもちろん、海外の方にもこの3曲が届けばいいなと思っているんです。そういった意味でも、この3曲はどれもまったく空気感が違うので、いい仕上がりになりました」

池田「僕たちが当初から掲げている“ミクスチャー”というスタイルが顕著に表れているんですよね。バラバラなサウンドだけど、SUPER★DRAGONらしさはしっかりとあるんです。和哉やジャンくんが書いてくれるラップの歌詞や、実際に声を入れた曲を聴いてみても、芯のぶれなさを感じてもらえるので、反響が楽しみです」

田中「かなり攻めてはいるんですが、それぞれの良さがしっかりとあるので、3曲のなかから好きなものを探してほしいですし、ライブでさらに輝いていく曲だと思うので、大事にして行きたいですね」

伊藤「このシングルで、初めてスパドラの音楽を聴く人もいると思うんです。3曲それぞれが違う味ですが、聴けば沼ってもらえるはずなので、楽しんでもらいたいです」

――そして現在、EBiDANの冠番組『DAN! DAN! EBiDAN』もU-NEXTで配信されていますが、みなさんの魅力を感じられる番組になっていますね！

古川「僕たちもEBiDANの中ではすでに上の世代になっているので、“自分たちがここで目立たなくちゃ！”という想いよりも、各々のキャラクターが違うこともわかっていますし、それぞれが活躍できる場があることもわかっているので、新しいグループであるICExやLienelの２組がやりやすいように、温かくみんなで楽しくやれたらいいなと思っています。だって、僕らが彼らの立場だったら、本当に大変だと思いますから！（笑）」

一同「あはははは！」

古川「なので、逆に後輩にはガンガン来てほしいですし、イジってほしいですね」

志村「僕なんてイジられて笑いが取れるキャラだからな」

松村「確かに……」

志村「なんか言った?（笑）」

松村「ひとりじゃ何もできないしね」

志村「そう（笑）。こうやっていじられて輝くタイプなので、どんどん来てください！」

一同「あはははは！」

伊藤「EBiDANは62人もいるので、そこで自分がとでしゃばるのではなく、全体で面白くするのはすごく難しいなって思っています。なので、経験を積んで盛り上げていきたいですね」

――何か考えている企画はありますか？

池田「肉の早食いがしたいです！」

志村「マジで速いんですよ　一緒に食べたときに、僕があと200gくらい残っているくらいで全部たいらげていることがあって」

池田「あの番組のネームプレートの下に早食い王って異名を書きたいんです」

古川「そうそう！あの番組内でつけているネームプレートの下に、ひと言書いているんです。ちょっと映った時に、くすっと笑ってもらえるほうがいいので、ちょっと大喜利になっているんです。そこで彪馬は“1ポンドステーキ”と書いていて。他のグループだと“がんばります”とかあるよね。でもそれはスパドラでは許されないんです」

――許されない？（笑）

松村「はい。スパドラでそれを書いている人がいたら“もっとあるでしょ？”ってなりますから（笑）」

古川「和哉は“日本代表”って書いているよね」

――え、何の日本代表？

松村「え！なんだろう……」

志村「それは観てくれた人の想像に任せるんだよね（笑）」

松村「そう！　今みたいに“何の代表なんだろう”って思ってもらえたらもう勝ちですから！相手の脳内を一度占拠したら勝ちですからね」