──1月に開催された初のオーケストラコンサート『蒼井翔太LIVE Orchestra 2026 Moments』、とても素晴らしかったです! 改めて振り返ると、どんなことを感じましたか?

「ずっと挑戦してみたかったことのひとつだったので、実現できてすごく嬉しかったです。それに、ファンのみなさんも同じ気持ちを持ってくれていたことも確認できましたし、たった2日間だったからこそ、楽しくもあり、すごく儚い瞬間だったと感じています。何よりもみなさんが喜んでくれたことが実感できたので、大きな自信になりました」

──いつもとは違う雰囲気をお客さんたちが楽しんでいたのも素敵でしたね。

「その様子も伝わってきました! 基本的にスタンディングではなく、落ち着いて席に座った状態で、衣装やオーケストラの音を楽しんでくださっていたのもすごく嬉しかったです。とは言え、せっかくみなさんと会えているので、ポップコーンのように弾ける時間が欲しくて…激しい曲をセットリストに入れて、いつものライブのように一緒に楽しめる空間を作れたことも楽しかったです。その時のみなさんの笑顔がとても素敵だったこともしっかりと覚えています」

──このスペシャルなライブが終わってからは、どう過ごしていましたか?

「ありがたいことに、舞台やアフレコ、さらに声優のイベントなどに出させていただいたりと、めまぐるしい日々を過ごしていました。そんな中でも、“シンガーとして表現したいこと”が常に出てきていました。さらに、オーケストラコンサートで、“新章が始まる”と公言したので、音楽的にはもちろん、視覚的に新しいものを提供したい…みなさんに心の底から蒼井翔太というコンテンツが楽しいと思ってもらえるようなことを、いろいろと考えています」

──前回のインタビューで、“何を見ても、ステージの参考になる”とお話していましたが、それは変わらずですね。

「はい(笑)。そんな毎日がすごく楽しいです。ただ、思いついたとしても、既に誰かが実現していることって、たくさんあるんですよ。だからこそ、蒼井翔太がこう見せるとしたら、どうしたらベストなのか?、どう見せたら新しく見せられるのか?ということも考えています。ただ、その“楽しい”の奥には、隠れている葛藤や苦しみがあります。人生って、上手くいきすぎても面白くないので、それらの問題が立ちはだかったとしても、ポジティブに捉えながら前に進むことを楽しんでいます」

──その考え方はとても素敵ですね!

「ありがとうございます。ここまで来るまでの道のりもジェットコースターのようだったので…(笑)。出来れば、安全に、晴れやかに歩けた方がいいと思うんですが、僕はその道に靄がかかっていて、何が飛び出してくるのかわからないところを、信頼できる仲間たちと一緒に切り開いていくことが大好きなので。苦悩もいつか血肉となり、表現のひとつとしてみんなに楽しんでいただけるものにしたいと思っています」

──そんな想いの中、新曲「あいことば」がリリースされましたが、この曲はいつ頃制作されたのでしょうか?

「オーケストラコンサートが終わってすぐに取りかかりました。この1、2年の間に、お世話になっている方との別れを感じることが多くて…。そういった方たちに“さよなら”、“バイバイ、またね”と言うのは、とても切ないです。でも、“次に会う時にもっと成長していよう”、“次はもっと驚かせよう”と前向きにとらえる時間も大事だと感じました。だからこそ、さよならの後、再会するまでに自分が努力している時間が、つぎに繋がる宝物になる。そういう曲を作りたくて制作し始めました」

──オーケストラコンサートの後は忙しく過ごしていたと思うのですが、それでも作りたいという想いが大事だったんですね。

「そうですね。以前、2021年に『蒼井翔太 ONLINE LIVE at 日本武道館 うたいびと』という無観客ライブを開催して…そのライブではピアノの方とふたりだけでステージに立ち、配信で歌をお届けしました。その時に、たった一度しかない、“蒼井翔太”という人生を“うたいびと”として過ごしていきたいと決意したと同時に、人の心にしっかりと届く歌を歌える人間でありたいと思いました。そこからいろんなジャンルの曲に挑戦している中で、“みんなの心に沁み込むような歌を届けたい”と思ったときに、この曲と出会って、“真っ直ぐ心に届く、いい旋律だな”と思い、選ばせていただきました」

──蒼井さんは、本当にひとつひとつの出来事に、しっかりと向き合っている印象があります。

「先ほど、“うたいびと”のライブのタイミングを挙げましたが、どんな曲にも、ライブにも自分の想いをしっかりと込めています。七変化していく僕の姿をみなさんに楽しんでいただくことが楽しい時期もありましたが、コロナ禍を経て、これまでの時間、自分を振り返ることが多くなりました」

──「あいことば」の歌詞にも、その想いがしっかりと刻み込まれているように感じました。

「ありがとうございます。最近は、寂しくなるような言葉、悲しくなるような言葉を、どうプラスにもっていくか?を日頃から大事にしています。例えば、“さよなら”、“離れる”という言葉は、離れた後からの生活、新しい時間をどのように過ごすかで、人生が変わってくるような気がしていて。今の時期なら、学校の卒業を経て、新生活を迎える人も多いと思うんです。その方たちには、勇気になれば嬉しいですし、人生の先輩方には、“こんなことがあったな”、“あの時間は大切だったな”と思ってもらえると嬉しいです」

──レコーディングは順調でしたか?

「これが、秒で終わりました!(笑) レコーディングが始まって1回目の歌唱の時点で、作曲していただいたh-wonderさんから“出来上がっているね”と言っていただいて、1時間もかからず終わりました。ものすごく気持ちを込められた、とてもいいレコーディングになりました」

──アートワークも素敵ですが、どのようなイメージで制作されたのでしょうか?

「かなり短期間での制作と言うこともあり、カメラマンさんやデザイナーさんを入れず、自分たちだけで作りました。“音楽は僕たちにはなくてならないもの”という気持ちをヘッドフォンで表現して、構図も考えました。あと、「あいことば」というタイトル文字は、僕の手書きです。本当に等身大の僕の姿がぎゅっと詰まったアートワークになりました」

──そして7月からはライブツアー『蒼井翔太 LIVE 2026 WONDER lab. LIMITLESS』を開催、アルバムの制作も発表されていますね。

「ここからが、蒼井翔太の新章になります。“きっとまた面白いことになるだろう”と感じてもらえるような、ワクワクする制作をし始めています。僕自身が、蒼井翔太というアーティストが大好きなので、ファンのみなさんが期待して考えていることとリンクしている可能性があるんですよ。その期待を超えていこうと、鋭意制作中です!」

──楽しみにしていますね。蒼井さんは、毎回ライブを本当に楽しんでいる印象がありますが、どんなことを大事にされていますか?

「絶対に嘘をつかないことです。世界観をつくる中で、やりたくないことは一つもないですし、妥協はまったくしないです。ステージングの時はもちろん、こういったインタビューでも、嘘だけはつきたくなくて。例えば、撮影時に“本を持ってください”と言われて、それが英字の本だと、普段は読まないので嘘になってしまいます。それすら嫌なんです。だから“面倒な人間”だと思われてしまいますけど(笑)、できるだけ皆さんに本当の姿を見せていきたいので。それに、衣装や演出などは、ファンの方が考察できるような隙間を作ることも大事にしています」

──ファンのみなさん、考察が本当に得意ですよね。

「すごいんですよ! “これ、僕が書いたのかな?”と思うくらい頭の中を覗かれているように思うこともあります。そんな時は、“やっぱり、蒼井翔太って何人かいるな”って思いますから(笑)。それに、“この曲をライブの1曲目にしたら面白いだろうな”と考えたセットリストが、ライブの前に“きっと1曲目はこれだと思う!”ってバレている時があって! さすがにスタッフさんを疑いたくなりました(笑)」

──あはは。きっと、みなさんも蒼井翔太を愛しているからこそ、リンクしてしまうんでしょうね。

「そうだと思います。だから、次のツアーはネタバレしないように脳内にロックをかけておきます(笑)」

──最後に、4月に新生活を迎える方たちにアドバイスをお願いします!

「社会に出ると、マナーがあるからこそ、人間関係などで取繕わなければならないことがあると思います。でも、できるだけ自分の心にヘルシーでいて欲しいです。もちろん、無理をしなくてはいけない時もあります。でも、そこで自分自身を決して忘れてしまわないように、気持ちを抜くときは抜くということを大事にしてほしいです」

──蒼井さんは、新しい環境に向かう時にワクワクするタイプですか?

「はい! それこそ今、新章を前に、デビュー前のワクワク感と同じような気持ちを味わっています。その感覚が芽生えたことがすごく嬉しいですし、みなさんにもこのワクワクを味わってもらえるように、楽しみながら夏のアルバム制作やツアーに向けて頑張ります!」

(おわり)

取材・文/吉田可奈

RELEASE INFORMATION

蒼井翔太「あいことば」

配信中

蒼井翔太「あいことば」

LIVE INFORMATION

蒼井翔太 LIVE 2026 WONDER lab. LIMITLESS

7月26日(日)16:30開場/17:30開演 大阪 NHK大阪ホール
8月9日(日)17:00開場/18:00開演 愛知 ⽇本特殊陶業市⺠会館ビレッジホール
8月11日(火・祝)17:00開場/18:00開演 埼玉 大宮ソニックシティ

■チケット代金
11,000円(全席指定・税込)

【チケット情報】
オフィシャルファンクラブ「Ahappy lab.にてチケット先行実施!
・抽選申込期間:322日(日) 21:00414日(火) 23:59

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