──現在放送中のドラマ『サレタ側の復讐 同盟を結んだ妻たち』のオープニングテーマ「愛讐」がリリースされました。

RIE「もともと原作マンガを読んでいたこともあって、思い入れがある楽曲になりました。信頼していた人に裏切られた女性の喪失感、やるせなさが主人公の背景にはありつつ、それを感じさせない強い女性、覚悟を決めた女性を曲に降ろせたらと思って、レコーディングに臨みました。裏切られて、それでも覚悟を決めた女性に感情移入することは楽しかったです。私自身、ドラマの主人公たちのような“冷静な支配”じゃないですけど、何か起こっても淡々とやっていく…感情を抑えて行動していくタイプなので、作品の世界観自体が自分にマッチしているとも思いました」

REI「私はオープニングテーマになることが決まってから原作を読みました。話が面白くて感情移入しすぎて、“本当に復讐してやろうかな?”って、心の底から腹わたが煮え繰り返っている感じで歌えました。ほぼ“自分の話かな?”みたいな感覚というか(笑)。私たちのファンは女性が9割なので、こういう復讐系の心情を歌った曲は受け取ってもらいやすいと思います。歌詞もメロディーもキャッチーで歌いやすいという意味では、私たちのファンの人以外にも聴いてもらいたい、たくさんの人に届けたい楽曲でもあると思います」

──シンプルだけど鋭い歌詞が印象的ですが、その中でも特に共感するフレーズは?

REI「<時が許しても 私は許さない>ですね」

──許さないですか(笑)。

REI「許さないし、許せない(笑)。された側は、みんなそうだと思いますよ。した人はさっさと過去のことにして余生を普通に生きていくんだと思いますけど、された側はされたことを一生抱えながら、どれだけ時間が経ってもトラウマが消えないまま生きていかないといけない。それは、恋愛で起きた裏切りじゃなくても。だから、<時が許しても 私は許さない>という歌詞には特に感情が乗りました」

──自分自身と重ね合わせてですか?

REI「という部分もありますし、“された側はみんなそうだよな”という意味では、された側の人たちの感情を勝手に背負って歌っています。この歌は、そうしないといけない歌だと思っているので。自分だけではなくて、代弁するからこその覚悟を持ってパフォーマンスしているというか…。ただ、その覚悟がエゴになりすぎないようにも意識しています」

RIE「私は、最初の<苦しみ 怒りも 涙も とっくに 枯れた>です。つまり、この歌の主人公の感情は最初からとっくに終わっているんです。その感情が、こんなにわかりやすく表現できるんだと思って」

REI「いい歌詞だよね」

RIE「とっくに感情が終わっているので、歌うときも感情をそんなに込めていないです。そうすることで、感情が終わっている状態から虎視眈々と復讐を狙っている感じを出したくて。感情が終わっている…要するに割り切った上で、“これからどう制裁していこうか、待っていろよ”っていう(笑)。それって、狂気みがありますよね。割り切った人って、怖いですから」

REI
RIE

──ドラマで描かれている不倫云々ではもちろんなく、それ以外の人間関係で裏切られたと感じる出来事が起きた場合、お二人はどう捉えて、どんな行動をするタイプですか?

RIE「REIちゃんは<時が許しても 私は許さない>という歌詞に共感すると言っていましたけど、私は許すとか許さないとかの次元にいないかもしれないです。“もうどうでもいい”が勝ってしまうから、相手を気にしなくなってしまう…相手が見えなくなります。世界から抹殺しちゃいます(笑)。ある意味、許さないより刺している感覚で残酷というか。許さない感情がある方が、その人に対して何かしらの感情があると思っていて。許す/許さないを超えて自分がされたことさえどうでもよくなってしまって、歌詞に<La La La愉しんで終焉のダンス>ってあるんですけど、マジこれです(笑)」

REI「さっき<時が許しても 私は許さない>という歌詞に共感すると言ったのは、それはあくまで「愛讐」の歌詞の中では、という話で、実際には許す/許さないの感情にまではならないです」

RIE「もし、許す/許さないの話をするとしたら、みたいな?」

REI「そう。でも、もしそういう状況になれば、許さないけど(笑)。ただ、そういう状況になったとしても、それって自分が勝手に期待していただけですよね。相手からすると、“勝手に期待している方が悪い”って。そもそも、そういう人間関係を築いた自分にも落ち度があって、そんな人間しか周りにいないのも自分のレベルですし。だから、許す/許さないの前に勝手に期待している自分がバカだな…と思います。人間は、みんな裏切るので」

RIE「そうだね」

REI「人間って、自分勝手なんですよ。みんな、自分が一番かわいいから。期待していなければ、絶望もしないですし。だから、許すとか許さないとか、本当はどうでもよくない?」

RIE「それを言い出したら、そうだよね」

REI「「愛讐」という歌で言うと、それはもう許さないです! でも、結論としては2人ともどうでもいいです(笑)」

──その境地に至ったというか…。

RIE「そうですね。でも、期待する/しないの話で考えると…」

REI「もういいよ、この話(笑)」

RIE「いやいや、この話の視点をREIRIEにつなげたいから。ってなったときに、REIRIEは期待する/しないの関係を超越している唯一無二の関係がREIIRIEだから。期待とか関係なく“こうだよね!”がリンクしあっているし、噛み合っていないところも含めてわかりあっているから!」

REI「確かに、私たちの場合は相手に期待するとかしないとかないよね?」

──“期待しない”ってネガティブに捉えられがちですけど、お二人の場合はそういう関係性がいい方向に作用しているということですよね。

──ところで、お二人は一緒に活動している期間が長いですよね? その間に関係性は変わりましたか?

RIE「変わらないです」

REI「ずっとこうです(笑)。ビックリでしょ?」

RIE「根源にあるものが変わらないというか…」

REI「受け取り手が、“変わったね”とか勝手に想像してくれたりしますけど、変わったか/変わってないかはみんなが決めることだとも思いますし。ただ、私たちの感覚としては変わっていないです」

RIE「でも、できることは増えたよね」

──お互いにいい意味で期待せず、長年一緒に活動していても関係性が変わらないのは、いわゆるウマが合うからとかですか?

REI「ウマが合うとかではなくて…運命ですね」

──運命的な存在?

REI「うーん…“運命的な存在”とかではなくて、“運命”。運命そのものです。だよね?」

RIE「だから、抗えないです」

REI「抗えないものだから、私たち2人はこのままでいるだけです。2人を引き離そうとした人は、不幸になっていきます(笑)」

──“運命には抗えない”って、確かに真理かもしれないですね。そんなREIRIEは、これからの活動についてどんなことを考えていますか?

RIE「まずは、2人でいられればそれでいいです。プラス、ファンの人たち。「愛讐」を聴いて新しくREIRIEを好きになってくれた人…そういう人たちを大事にしたいですし、これから一緒の時間を過ごしたいと思っています。ファンの人たちや新しく好きになってくれる人たちが、私たちに惹かれるのも運命だと思いますし!」

REI「最後だけちゃんと言って、それ、裏切りだよ(笑)」

RIE「だって、このインタビューをまとめているんだから!」

REI「ありがとう。助かる(笑)」

──“ここでライブがしたい”とか、具体的な目標はありますか?

REI「ないないない! ないです! 私たち、2人でいられればいいんだから(笑)。今もそうですけど、いろんな人たちの力を借りながら、長くREIRIEでいようと思っているだけなので」

RIE「“日本武道館が目標です”とか、そんなこと言えないです。日本武道館を目指すのが悪いとかではなくて、REIRIEはそんなのではないので。もちろん、日本武道館のステージに立てれば嬉しいですけど(笑)」

REI「立ったことがないですから。とにかく、自分たちが楽しむことです。私たちが楽しければ、みんな楽しいと思っています!」

RIE「あ! みんなが想像できないような大きなパーティーがしたいです! サンセットビーチで屋台がボンボンボンみたいな!」

REI「RIEちゃん、セブ島から来たばかりなので、すみません」

RIE「フィリピンから帰国したのは、もう十何年も前だけどね!」

REI「“これ以上に面白い女には出会えない”って、お互いに思っているんです。私たち、1人だと普通なんですよ。でも、2人でいたら面白いですし、自分たちも楽しいんです!」

(おわり)

取材・文/大久保和則
写真/中村功

RELEASE INFORMATION

REIRIE「愛讐」

2026年422日(水)配信

REIRIE「愛讐」

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