本来であれば、2020年は現体制での初アルバム『Gold Dash』を持って、47都道府県TOUR「ROCKET SPIRITS」を行なわれる予定でしたが、コロナウイルスの影響を受けて開催見送りという形になってしまっていて。今回リリースされるアルバム『Gacharic Spin』には、そのときに芽生えた感情や、今バンドが思っているメッセージがかなり強く込められていると思うんですが、前作からここまでを振り返ってみて、どんな時間を過ごされていましたか?

F チョッパー KOGA「ツアーが最初の数本のみで、できなくなってしまってどうしようとなった時点では、アルバムの話は出ていなかったんですよ。まだ出したばかりで、それをいろんな人に届けなければと思っていたので。でも、落ち込んでいる暇もなく、わりとすぐに切り替えて、今やれることをやろうっていうことになりましたね。メンバー個人のSNSを開設して、YouTubeも始めて、期限を決めずに曲をどんどん作ろうって。そうしている中で、配信ライヴとか、キャパ数を減らしてライヴもできるようになっていったので、その期間に作った新曲を下ろしたりもしていて」

アンジェリーナ1/3(以下、アンジー)「ライヴではやったけど、今回のアルバムには入っていない曲もあるんですよ」

お客さんびっくりしますよね。そこは、バンドがちゃんと動いている嬉しさもあると思います。

KOGA「どんな状況でも、どういう形でもいいから、足を止めない姿を見せることが大事だなとは思っていました。それはバンドにとってもそうだし、見てくれているお客さんも、それぞれいろいろあるじゃないですか。いろんな生活や環境にいる中で、足を止めないで頑張っているガチャピンを見て、自分も頑張れると思ったという声もありましたし、そういう声を聞いて、逆に私達も頑張ろうと思えましたし。そういう“頑張ろうの交換”はすごくできたなと思います」

アンジーさんもすぐに気持ちを切り替えられました?

アンジー「最初はすごく落ち込んだんですよ。高校を卒業して、”ここから!”というタイミングだったので、いろんなものがどんどんなくなっていくのを目の当たりにしたときに、葛藤とか悲しさとか悔しい気持ちはすごくあって。でも、メンバーひとりひとりがすごく考えながら行動している姿を見て、自分も動かなきゃってすぐに切り替えられましたし、後ろ向きにはあまりならなかったですね」

KOGA「あと、タイミング的に、プロデューサーのもとを離れて自分達でやリ始めた時期とも重なっていたんですよ。自分達で判断して乗り越えていかなきゃいけないなという気持ちがみんなにあったし、ひとりひとりが自分自身の人生とか、バンドとの向き合い方をしっかりと考えられたので、すごく大事な1年でした」

KOGAさんとしては、どんなことを考えました?

KOGA「これからどう進んでいこうとか、メンバーとしてもアンジーは10代で、私は30代で年齢差があって、そういうメンバーひとりひとりの人生的なものもいろいろ考えたんですけど……でも、やっぱりシンプルに“バンドやりたいな”って(笑)」

大事なことですよ。

KOGA「あの状況で足を止めたり、誰かが抜けたりしてしまうバンドもいましたけど、その判断をしてしまうのもわかるんですよ。”そうだよね、悩むよね”って。だけど、Gacharic Spinは6人とも”頑張りたい”という答えになって、今があるので。そういう中でも、メンバーにもいろいろあるだろうから、そこはみんなでフォローし合わなきゃなと思って、最初の頃はテレビ電話をよくしてました。ただ話すだけじゃなくて、顔を見ながら話すのが大事だろうなと思ったので」

アンジーさんはいかがです?

アンジー「自分は、音楽がなかったら生きていないんじゃないかっていうぐらい、音楽が大事なんですよ。プレイヤーじゃなかったときから、ずっと心の支えになっていたものだし、音楽に救われたことも数知れなくて。だけど、バンドって、いろんな人が何人も集まってできているものだから、同じ方向を向くことができなくなる瞬間もあると思うんです。そういう意味では、去年みたいなことがあると、違う方向を向き始めてしまうことが多かったと思うんですけど」

そうですよね。

アンジー「でも、Gacharic Spinにはそういう不安はなくて。私が見る側だったときから、メンバーが音楽と向き合っている姿をずっと見てきたし、だからこそGacharic Spinに入りたいと思ったし。私もこのバンドだったら死ぬまでずっと大好きな音楽がやれるんだってすごく思えたバンドだったから……」

KOGA「アンジーが死ぬ前に、私達死んじゃうけど大丈夫?(笑)」

アンジー「(笑)。でも、音楽は生き続けますから。このメンバーと一緒にバンドがやれていることは、私にとってすごく幸せなことだし、このメンバーと足を止める瞬間は絶対にないだろうなって。この先、誰かがお休みすることになったとしても、絶対に進み続ける人達だし」

KOGA「現に、今はyuriが産休中だしね」

アンジー「そうそう。だから、このバンドで音楽をやっていることは何も間違っていないって改めて思えた1年でしたね。そういうタイミングで、こんなに素敵な、自分の中でも納得のいくアルバムができたのは、すごく幸せなことだなって思ってます」

今お2人が話されていたことは、アルバム『Gacharic Spin』に集約されていますよね。そのアルバムの1曲目「I wish I」は、かなり意表をつく始まりで。出だしは透明感があって、ポジティブな感じでいくのかなと思いきや、一気にダークになっていくという。

KOGA「頭のメロディは、2013年とか2014年頃に、私とはなで作っていたんですけど、その続きがうまくハマらなかったんですよ。その続きをTOMO-ZOが作ったんですけど、ガラっと場面展開するようなものにしたいという話をしながら進めていきました」

アンジーさんのスクリームや、語りの部分もかっこいいですね。

アンジー「ありがとうございます!歌詞はKOGAさんと一緒に詰めていったんですけど、この状況で思ったこととか、心の変化とかを、嘘をつかずに素直に書きたいなと思ってました。他の曲もそうですけど、やっぱり自分の本心じゃないと、ここまで大切に歌うことができないと思うんですよ。ボーカルチームも自分達の想いや本音をしっかり伝えることが全曲通してできているので、3人の声も強くなっているんじゃないかなって感じています」

本音を出した歌詞を歌ってみて、どんな感覚がありました?

アンジー「レコーディングのときもMV撮影のときも、すごい泣きそうになってて。MVの語りのところも、よく見るとめっちゃ涙ぐんでるんですよね(笑)。もちろん自分が言っている感覚はあるんだけど、自分に言われている感覚もあって、歌っていて熱くなるというか。だからこそ、ライヴでもいいパフォーマンスができるんじゃないかなと思ってます」

KOGA「アンジーはマイクパフォーマーというパートではあるけど、今回のアルバムで立ち位置をしっかり作れたなと思っていて。それは彼女の努力でもあるし、アンジーを活かすアレンジや、曲作りやワードを周りが考えながら作れたので、私は今回、本当にメンバーのことを改めてすごく尊敬してますね。それってやっぱり周りが見えていないとできないことだと思うので」

オイルアートを使ったMVも、混沌とした感じが表れていて素敵でした。

KOGA「最初は、スライムをメンバーの顔にぐわ~っと垂らすみたいなことをしたいという案を出していたんですけど、監督が“オイルアートがいいんじゃないか?”って。あと、最終的に私がやることになったんですけど、白い世界で何もまとっていない人間が横たわっているようなシーンを入れたいって。監督は“演奏シーンだけでいいんじゃない?”って言ってたんですけど、”いや! それだけじゃダメなんです!”って結構ギリギリまで言っていて(笑)。でも、あれは入れて本当によかったです。それによって演奏シーンもよりかっこよく見えるし、そういう意味でのこだわりを貫いてよかったなと思います」

2曲目の「Mindset」でもMVを撮影されていますが、この曲もかっこよくて。自然と身体が動くし、常に誰かの見せ場になっていて、かなりパワフルですね。

アンジー「最初に聴いたときは、とんでもねぇのが来たなって(笑)」

KOGA「はははははは(笑)」

アンジー「難しいのが来たなって思いましたね。いつもボーカルチームでどういうふうに歌うのかを話して決めるんですけど、はなさんから“アンジーの思うように歌ったらいいよ”って言われたのがすごく嬉しかったんですよ。私の力を信用してくれてると思ったので、”よっしゃ!思うように歌おう!”と思って、歌詞のひとつひとつに人格を乗せて歌っていきました」

まさにですよね。たとえば<金をプリーズ>と<感情フリーズ>で、歌い方にかなり落差をつけていて、それがスピーディーに切り替わっていくのがおもしろかったです。

アンジー「自分としても実験的な挑戦もできたし、”これをメインに持ってくるとかおもしろいこと考えるなぁ”と思ったし。改めて”このバンドやっぱ楽しい!”って思った曲ですね」

KOGA「今までガチャピンは“頑張ろうぜー!行くぞー!”っていう曲が多かったんですよね。でも、この歌詞はキャッチーさとかストーリー性はあるんだけど、ちょっとシリアスというか。<生きたい>とか<消えたい>とか、みんなが絶対に一度は思ったであろうことを書いていて。そこは、”私達もそうなんだよ”って。みんな一緒というと変だけど、私達も人間で、そういう感情を抱えながら生きているから、そこに寄り添えるような曲にしたいなと思ってました。まぁ、MVは衝撃的な感じにはなってますけど(笑)」

めちゃくちゃかっこよかったですよ。メンバーのみなさんそれぞれが楽器を壊すシーンがありますけど、ぶっちゃけ気持ちよかったですか?

KOGA「こんなこと言っていいのかわからないけど、めっちゃくちゃ楽しかったんですよ、あのシーン(笑)」

アンジー「楽器を破壊してるところを見てたんですけど、みんなめっちゃ楽しそうでした(笑)。”うおりゃーーー!”とか、”いやーーーー!”って」

KOGA「もう処分されてしまう楽器を使ったんですけど、最終的にMVで壊した楽器が展示されてアートになったんですよ。だから、その子達にとってもよかったなって」

アンジー「ずっと生き続けるからね」

別の命を与えられたという。アンジーさんは黒髪になってましたね。

アンジー「”私もみんなみたいに普段やらないことをやりたいです!”って話をしていたときに、”黒髪ロングで超清楚系な女の子が出てきて、それがアンジーだったらおもしろくない?”って。それで、黒髪をMV中にカットする演出を組んでもらったんですけど、めちゃくちゃ楽しかったです!自分の髪の毛をおもいっきり切ることなんてなかったし、改めてピンクになったときの開放感もすごくて!”やっぱり今の私が一番最高だな!”っていうのをMVの中でも表現できたし、ピンク髪になったときに着ているセーラー服は、自分でリメイクしているんですよ。そういう音楽以外の部分の表現もできて、自分の新しい一面を見せられたのもよかったなって思います」

「Gacharic Spin Live 2021「Dear_____」2021.6.20@EX THEATER ROPPONGI」より Photo by ゆうと。

とにかく力作揃いのアルバムですが、なかでも「Forever 9teen」は、音のバランスや楽器の使い方もおもしろいなと思いました。

KOGA「あれはオレオ(レオナ)のこだわりですね。あまり生楽器の感じを出したくないから、ベースに関しても最初は“KOGAさん、シンベやってもらっていい?”って言われて。でも、弾けないし、ライヴでループみたいなフレーズだったら弾けるかもしれないけど、”いや、これはちょっと嫌だぞ……!”って(笑)」

そこは譲れないと?(笑)。

KOGA「それで、ベースラインは基本シンベにして、普通であればギターがやりそうなことをベースでやってみました。こういう表現は初めてだったので楽しかったですね。でもやっぱり、この曲はアンジーがいるからこそできる曲だし、活きる曲だなと思います」

アンジー「オレオさんと歌詞を詰めていくときに、方向性をどうするか結構悩んだんです。明るいテーマとか、ただただ病んでいるものとか、この年になりに思う恋愛とか、いろいろ書いてみたんですけど、どれもハマらなくて。それで、オレオさんに“アンジーが今思っていることを書いてみてよ”って言われて、”19の私は今こういうことを思っているよ”っていうものを殴り書きして送ったら、“いいじゃん!”って言ってもらえて」

この曲も素直な自分であり、本音を書いたと?

アンジー「そうですね。なんていうか、19歳のちょっと小生意気な感じっていうか、なんでもやれるような野心っていうのかな。なんか、“大人になれよ”って言ってる大人達も、子供だった頃のイケイケ感みたいなものがまだ抜けてないなって、周りの大人を見たときに思うこともあって。そういうところって”かっこいいな”と思うし、”じゃあお互い様みたいなところもあるよね?”って。そういうことを思っている今の自分からナチュラルに出てくるものをそのまま書きたくて、実際に親友とLINEしているときに出てきた言葉のフレーズを歌詞に入れたりしてますね」

ちなみにワードとしてはどのあたりですか?

アンジー「多少直した部分はあるんですけど、<メンタル耐久戦>とか<そろそろ主演女優賞でもくれ>とか。たしか、親に何かを言われて、イライラが頂点に達しているときにしていたLINEだったと思うんですけど」

そのワードが出てくるのおもしろいですね。

KOGA「LINEでですもんね?」

そうそう。“だるい”とかで終わっちゃいそうなものになのに。

アンジー「なんか、めっちゃ怒ると語彙力すごくなるじゃないですか」

KOGA「ああ(笑)。バーっと出てきて」

アンジー「そうそう。そういうのをヒントにしたりしました。この曲は何歳になっても今の自分の想いを歌える大切な日記みたいな曲になった感じがしているし、何歳になっても歌いたいですね」

どの曲も強いメッセージが込められていますが、個人的にグっときたのが「何者にもなれなかった僕たちへ」でした。

KOGA「この曲は詞先だったんです。オレオがまず歌詞を書いて、そこにメロディを乗せていったんですけど、歌詞をもっと練りたいって、なんとなく決めていた期日よりもだいぶはみ出して提出してました(笑)。でも、それぐらい彼女自身も納得して作っていたし、デモを聴いた瞬間に、満場一致でこれは絶対に入れようって」

アンジー「後から聞いたんですけど、オレオさん、この歌詞を大泣きしながら書いていたって言っていて。そこまで本気で思いを込めなきゃ、きっとこういう言葉やメロディは出てこなかっただろうなって」

KOGA「オレオから、アンジーとはなの歌割りをどうしようっていう連絡が来たんですけど、”いや、これはオレオも歌ったほうがいいと思うよ”って。その歌割りもしっかり聴いてほしいなって思います」

特にDメロがとにかく切実で。<家まであと少し 目印の古い自販機が消えた 誰も困らない 代わりはいくらでもあるから>とか。

KOGA「Gacharic Spinって、足を止めてもおかしくない状況が、他のバンドよりも多かったと思うんですよ。それでも進もうと思って決めて進んできたけど、その中でもみんなそれぞれ苦しんだり、思うことがいっぱいあって……。バンドやアーティストって、山ほどいるじゃないですか。その中で生き残っていくこと、しかも進化しながら進んでいくことって、やっぱり簡単なことではなくて。それでもどうしてもやりたいこと、捨てきれないこと、次への夢があるっていう、これまでのバンド人生の葛藤が全部詰め込まれているので、やっぱりすごくグっときますね。初心に戻れるというか。思い出にただ浸る曲じゃなく、前に進もうと思える曲になっていると思います」

アンジー「自分は加入して3年目で、それまでの歴史にはいなかったけど、自分なりにもっともっとGacharic Spinを理解して、一緒に歴史を作っていきたいと思ったときに、熱くなったというか、涙が出てしまって。これから先、悔しいこともつらいこともいっぱいあると思うけど、それを一緒に乗り越えていけること、もっともっと明るい未来に向かって走っていけるのも、幸せなことなので。だから、どんなタイミングで歌っても、いろんなことを感じる歌になるんだろうなって思います」

アルバムトータルして、たとえば「I wish I」の<僕は僕だ>とか、「Days」の<僕の正解は世界にはない>とか、あくまでも自分は自分、自分達は自分達なんだと歌っている曲が多い印象もありました。

KOGA「今回は何かひとつテーマを掲げて歌詞を書いていたわけでもなくて、みんなが書いてきた歌詞の内容が結構同じ方向だったんですよ。だから、みんな同じことを思っていたんだなってすごく思います」

アンジー「同じ人が書いてる!?って思うぐらい。Gacharic Spinって特殊なことをやっていたり、メンバーの変遷があったりとかして、いろんな歴史があるんだけど、どれもGacharic Spinだし、どれも自分達が信じたことを突き詰めていて。私が加入してからもそう思うし、メンバーはずっとそう思ってやってきているしっていうのがリンクしたときに、<僕は僕だ>とか、誰かに正解を決められたもので作り上げるんじゃなくて、自分達のかっこいいと思うもの、正解だと思うものを生み出していこうっていう。そういう想いが『Gacharic Spin』というアルバムになったので、本当に私達自身がしっかり詰まっているなってすごく思います」

ここから『47都道府県 TOUR「ROCKET SPIRITS」Restart!!』や、来年1月10日にはZepp Hanedaにて『「アンジーなりの成人式」~夢は口に出せば叶う!!~』を開催されますが、どんなふうに過ごしていきたいですか?

KOGA「次のステージに行きたいですね。このアルバムを引っさげて、よりパワーアップしたいですし、ライヴも思うようにスムーズにできないところはあるけれど、一本一本大事にして、Zepp Hanedaに繋げていけたらなと思います」

ちなみになんですが、“次のステージに行きたい”というお話や、「何者にもなれなかった僕たちへ」というタイトルから、KOGAさん的に、まだ何者にもなれていない感覚ってあったりするんですか?

KOGA「うーん……そうですね。まだです」

まだ全然足りていないと感じることが多い?

KOGA「はい。でも、足りてると思ったらやめてると思います。それが満足なのか、諦めなのかはわからないけど、もうここまででいいと思ったらやめていると思うので、何者にもなれていないと思えているうちは、進んでいくんだろうなと思います」

アンジーさんは、Zepp Hanedaに向けて、どう過ごしていきたいですか?

アンジー「Gacharic Spinとしてはもうすでに立っていますけど、自分が音楽を始めたときから、いつかZEPPのステージに立ちたかったんです。今回は、メンバーとスタッフさんが協力してZepp Hanedaという素敵な会場を、私の成人の日にとっていただけたので、私が夢を叶える瞬間と、Gacharic Spinとしての最強最高を更新する日になると思うので……いや、なると思うというか、なるので! ここからまた私の夢も、メンバーの夢も、Gacharic Spinの夢もひとつひとつ叶えていきたいと思ってるし、ここでまた1ギアあげるというか。本当に素敵なライヴにしたいなと思っています!」

(おわり)

取材・文/山口哲生

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