──BILLY BOOはencore初インタビューです。改めてBILLY BOOがどういうバンドなのかを知りたくて、結成の経緯を伺っても良いですか?
KAZUKI UJIIE(Vo)「地元の仙台で昔から一緒に音楽をやっていたんですが、コロナ禍でライブができなくなってそのタイミングでバンドは分散してしまって、僕はしばらく一人で曲を出したりソロ活動をしていました。ソロで初めてのワンマンライブをしたときに“やっぱりバンドでやりたい”と思って、当時のメンバーを集めて、再結成ではないんですけど、再スタートみたいな感じで…そこからBILLY BOOとしてすぐ形になりました」
──メンバーそれぞれの音楽的なルーツやバンドをやりたいと思った音楽、アーティストを教えてください。
KEI(Gt)「僕は3〜4歳くらいからピアノを始めたのが音楽に最初に触れたというか、やっていくきっかけでした。クラシックやJ-POPのいわゆるピアノソロ曲のようなものをやっていて。それから小学校の後半くらいからUVERworldさんやRADWIMPSさんなどを聴くようになって、中学2〜3年頃に“ギターをやりたい!”と思って親にお願いしてエレキギターを買ってもらいました。そこからはギターにはまってピアノは一切やらなくなってしまいました。その後、高校からバンドを組んで…その時期にKAZUKIやMITSU、RIKIYAに出会ったって感じです」
MITSU(Ba)「僕は中学2年生の後半からもうバンドを始めていました。KAZUKIのことはその頃から知っていましたけど、一緒にバンドはやってなくて。それこそ女性ボーカルのバンドで文化祭で一回だけライブをしたり。もともとMY FIRST STORYさんやONE OK ROCKさんなどのラウドロック系の音楽が好きでやっていたんですけど、19歳頃から、今もヒップホップやEDMを聴くことが増えました。最近はバンドを聴くことは少なくなりましたが、逆にBILLY BOOに集中出来ています」
──なるほど。共通項としてルーツにUVERworldがありつつ音源をリリースするようになってからのブラックミュージック要素がどこで入ったのかが謎だったんです。
MITSU「僕なのかな(笑)。でもブラックミュージックのベースが好きですし、僕がメンバーの中で一番ヒップホップ色が強いと思います」
RIKIYA(Dr)「僕が音楽を始めたきっかけはUVERworldさんです。ドラマ(『黒の女教師』)主題歌「THE OVER」を知って、そこからライブ映像を見るようになったんですけど、それがすごくかっこよくて音楽がやりたいと思いました。当時中学生だったので、楽器ができない友達を集めて“UVERworldみたいなバンドがしたい”と友達に声かけましたね。編成を考える段階では、ドラムの真太郎さんに憧れていたので真っ先にドラムを志願しました(笑)。ただ、今はゴスペルやフュージョンのニュアンスも好むようになっているので、ライブではそう言った要素もすごく出ていると思います」
──RIKIYAさんはBREIMENのドラマーSo Kannoさんが好きだそうですね。
RIKIYA「So師匠が大好きです、はい(笑)」
──皆さんがリスナーとして歩んできたプロセスが今のBILLY BOOの音楽に出ているとお話をお聞きして思いました。KAZUKIさんはどうですか?
KAZUKI「僕はプロを目指してずっとサッカーをやっていたんですけど、その夢に挫折した時に母親からUVERworldさんのDVDを買ってもらって、そのライブ映像を見た時に吹っ切れたというか…。歌うのも好きで友達からも“歌、やりなよ”と言われていたんですけど、それで決心しました。ちょうどサッカーに挫折したタイミングでMITSUから“バンドで男性ボーカルが欲しい”と誘われたので、僕も“バンドをやりたい”と思いました。ルーツはラウドロックをはじめロックバンドが好きで憧れて始めて、ヒップホップもMITSUほど深く聴かないですけど、なんでも好きで聴くので、EDMもK-POPもR&Bもオルタナティヴも気に入ったものは深堀りして聴いています」
──サッカーのダイナミズムやカタルシスはボーカリストも通じるのかも、と思いました。
KAZUKI「おっしゃる通りだと思います」
──今、フロントを張っていることはKAZUKIさんの中で共通していますか?
KAZUKI「そうですね。逆にプロを目指していたときはどちらかというと陰キャだったというか…」
──本当ですか?(笑)
KAZUKI「このメンバーといるときは胸を張ってフロントマンとして戦っていけるマインドになれるんですけど。それに小学校当時のキャプテン的なマインドというか、“大事な時に大事なことを言わないと!”という意識はBILLY BOOだと強くあります」
──去年はリリースもコンスタントでタイアップ曲もあり、BILLY BOOの名前が表に出てきた年だったと思いますが、特に記憶に残っていることというと?
KAZUKI「いろいろありますけど、その中でもABEMAの『キミとオオカミくんには騙されない』のBGMとして初めてタイアップした「レンズ」という曲が世に出たことです。それでSpotifyのバイラルに載ったりもしました。目標には全然到達できなかったんですけど、初めての経験をそこでさせてもらいましたし、「ラプソディ」(TVアニメ『謎解きはディナーのあとで』エンディングテーマ)も、それに続けたと思いますし、これからリリースする曲も少しずつジャンプアップができるような計画とスケジュール感になっています。その中でもやっぱり「レンズ」でタイアップができたのは、好きな番組でしたし嬉しかったです」
KEI「高校生の時からバンドを始めて、去年はツアーもですしサーキットやイベントでなかなか経験できないライブや行ったことのない場所に行かせていただきました。そこで初めてのことをたくさん経験できたのと、MV撮影も初めてやったので忙しくも楽しい1年でした」
MITSU「僕もやっぱりタイアップですね。「レンズ」しかり「ラプソディ」しかり、アニメのタイアップができるのは嬉しいことですし、ましてや僕とKAZUKIは高校生の頃からソニーからメジャーデビューするのが夢だったので、それも叶ったっていうか…。タイアップはやっぱ大きいです」
──世代的にもアニメのタイアップには憧れがあったのでしょうか?
KAZUKI「すごくありました。 『週刊少年ジャンプ』連載の原作アニメ=ソニーからメジャーデビューしているアーティストやバンド、みたいな印象があって。SPYAIRさんとかUVERworldさん、BLUE ENCOUNTさんやKANA-BOONさんとかそういうイメージが強かったので、僕たちもソニーのオーディションに応募とかしていましたし、“ソニーからデビューしてアニメのタイアップを取りたい”というのは昔からの夢でした」
──海外のリスナーに届くきっかけでもありますしね。RIKIYAさんは去年、何が印象的でしたか?
RIKIYA「僕はツアーです。僕自身、人生で初めてのツアーでBILLY BOOをやる前は他メンバーよりライブ経験が多くなかったので、全てが新鮮でした。去年のツアーやタイアップを経て、お客さんが沢山集まってくれていることが実感できてとても印象的でした」
──そして2026年第1弾シングルの「トラボジマ」です。まず、タイトルで“何?”って思いますよね。
一同「(笑)」
──もともとどういう発想で出てきた新曲なのでしょうか?
KAZUKI「ツアーが控えていたので、まず“ライブで盛り上げよう”というテーマで作った楽曲でした。いわゆる4つ打ちの盛り上がる曲がBILLY BOOには1曲しかなくて、“盛り上がる曲が欲しいよね”というので作り始めて、作っている途中もテーマは変えずに盛り上がれる4つ打ちでちょっとダンサブルで、みんなで飛べたり手を上げたりできる曲にしようという大枠がありました。その中でKEIとトラックをやり取りして、トラックが上がってきて僕が家でメロディをつけたんですけど、当時K-POPをよくカバーしていて。仮歌を韓国語で歌ったりすることがあって、その時に“トラボジマ”という言葉がこのメロディと降りてきて…デモをチームに共有したらみんなもマネージャーも“トラボジマってキャッチーだね”となって。その後、この言葉を変えるか変えないかという議論もあったんですけど、K-POPを好きな人も多いですし、“振り返るな”という意味が恋愛ソングにもちゃんと親和性のある単語だったのでこのタイトルに決まりました」
──確かにBTSの「DNA」にも出てきますね。
KAZUKI「色んな韓国の曲に出てきますよね。BIGBANGさんの「Haru Haru」にもあったり、K-POPが好きな人には聴き馴染みがあると言えばある単語だと思いますし、すごくいいと思っています」
──バンドアレンジで意識した部分はありますか?
RIKIYA「ブラックミュージックっていい意味でタイトじゃないですか?…でもグルーヴで。でも僕たちはもう少し華やかさが欲しいのでロックのテイストも入るようにしています。ライブでのインパクトを持ちつつ、グルーヴも保たれるようなニュアンスのアレンジは意識していますし、みんなで演奏していて楽しいことも念頭に置いていますね」
MITSU「僕はリスナーとしてのルーツはあるんですけど、プレイヤーとしてブラックミュージックのルーツがあまりないんです。でもBILLY BOOを始めてから徐々に自分の中で成長できていると思います。「トラボジマ」に関してはライブでの表現は、今までやってきた体感を活かして自分が弾きやすいテンポと弾きやすいアレンジ感で現状の最大の力を発揮しています」
──KAZUKIさんの書かれる歌詞は女性視点と男性視点の曲が交互にリリースされている印象があるのですが、今回の着想はどんなところから?
KAZUKI「トラボジマは“振り返るな”という意味なので、最初は女性が男性に振られて思わず電車に乗っちゃって…みたいなシーンをイメージしました。でも、そうではなくて勘違いしていた女の子、それは相手に恋をしたのか、相手に気づいて欲しい自分に恋したのか、いろんなことを考えて、それでコミカルなフレーズも出てきて。曲も楽しい曲なのでベタベタに切ない歌詞を入れすぎてもサビ以外は合わないと思っていたので、サビ以外は歌詞を見ればストーリーがしっかり分かるような状況にして、サビは<世界はあなたで溢れていた>という抽象的ではありながらも強く切ないワードを入れて。コミカルと切なさをどうブレンドするかは気を遣って書きました」
──勘違いの片想いをしていたけど笑い飛ばせるよという気持ちと、曲として面白くしたい気持ち、どちらが強かったですか?
KAZUKI「どちらもあるんですけど、歌詞を書く上で気にかけているのは“情景が浮かばなきゃ意味ない”ということです。それで言うと前者かもしれないです。恋愛で勘違いをしちゃう女の子って世の中には多いと思いますし、歌詞を見た時に共感できるところがちゃんとないと、4つ打ちですしフワっとBGMになってしまうというか…。そういう意味で、分かりやすいストーリー性が出ていることで、きっと流れていかないんじゃないかとは思っています」
──勘違いに気づくことも大事ではありますけど、“勘違いをしている最中の幸せ”というのもあるじゃないですか。そこを否定していない感じがしました。
KAZUKI「そうですね。ちゃんとサビの終わりは前を向くというか、不器用だけどまっすぐで。最初は皮肉っぽい“君のことなんて忘れてやる”みたいな女の子にしようと思ったんですけどキャラと合わないと思ったので、“どうしようもなく努力しなきゃダメだった”というピュアで誠実な女の子にしようと書き進めました」
──男女を逆にしてもありえそうです。
KAZUKI「本当にそうですね。今、アイドルが好きな人は男女ともにとても多いと思うので、そこの共感性は大事にしていますし、リファレンスにしてメイクしたりファッションを気にしている男の子も女の子多いと思うので、“どんなに頑張っても無駄だった”というところにアイドルのくだりを入れて、少し楽しい雰囲気に持っていけたのは良かったと思います」
──この曲は街鳴りしているイメージが湧きます。
KAZUKI「居酒屋とかでこういう曲がかかっていたら僕だったらShazamするだろうし、そういうテイストで作った曲でもあるので、USEN放送で流れるのが楽しみです。僕たちの「ラブソング」を聴くためだけに居酒屋に何回も行ったぐらいなので(笑)」
──2026年はこの楽曲で始まるわけですが、この先EPやアルバムも期待していいですか?
KAZUKI「そこはぜひ期待していてほしいです。冬頃のスケジュールまで出ていて、曲のリリースも決まっていたりもするので、今年もいい曲がたくさん出るのはもう確定です(笑)」
一同「(笑)」
──ワンマンツアーを発表されましたが、ワンマンツアーが始まる頃にはまた新曲も出ていますか?
KAZUKI「新曲出ています、はい!」
──ワンマンツアーの意気込みはどうですか?
KAZUKI「ワンマンライブは照明や音響も言ってしまうと僕たちだけのものなので、すごく好きなんです。表現する場所として一番発揮できる場所だと思いますし、とにかく1度はワンマンライブに来て欲しいです。あと、今の僕たちを聴いて欲しいのはもちろんですけど、未来にいいビジョンがあるので、生意気ですけど今ならまだ古参になれると思います(笑)。2026年は勝負の年ですから、今のうちにBILLY BOOを知っててくれると嬉しいです。「トラボジマ」のリリースに始まってステップアップできる自信はあるので頑張ります!」
(おわり)
取材・文/石角友香
Photo by うえむらすばる
RELEASE INFORMATION
LIVE INFORMATION

BILLY BOO “CATALYST tour 2026”
2026年5月23日(土) 大阪 Live House Pangea
2026年6月6日(土) 宮城 ROCKATERIA
2026年6月13日(土) 愛知 ell.SIZE
2026年7月11日(土) 東京 渋谷WWW
チケット
¥4,500- + 1D 代
※未就学児⼊場不可
※お 1 ⼈様 1 公演 最⼤ 2 枚まで (複数公演申し込み可能)
※学⽣は¥500 を学割キャッシュバック︕
<学割キャッシュバック>
・公演当⽇に各会場の受付にて学⽣証のご提⽰で¥500 をキャッシュバックいたします。
※公演当⽇、会場にご来場されたお客様がキャッシュバックの対象となります。
・キャッシュバックは⼩学校・中学校・⾼等学校・短期⼤学・⼤学・⾼等専⾨学校(⾼専)・専修学校・⼀
部の各種学校に在籍の⽅が対象になります。
・キャッシュバックの際は写真付学⽣証の提⽰が必要になります。
※学⽣証が写真付で無ければ写真付⾝分証明証と学⽣証の 2 点にて確認をいたします。
<オフィシャル最速先⾏(先着制)>
2026 年 2 ⽉ 7 ⽇(⼟)20:00〜2 ⽉ 24 ⽇(⽕)23:00
・詳しくは
https://billyboo.jp/news/detail/262

