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――今回は歌詞の面でも一歩踏み込んだ表現が多いように感じました。なかでも家入さん的に印象に残っている曲はどれですか?

「制作の過程で進化したなって思うのは〈恍惚〉です。今までは言葉に対して、それは考え過ぎだよっていうくらい突き詰めて歌詞を書いていたんですけど、なんか、雰囲気モノの歌詞を書くのもアリだなと思って。“恍惚”も意味がありそうでないっていうか……あ、意味はあるんですけどね(笑)。でも、なんとなくイメージは湧くけどピントが合わないような言葉。そういう、ただオシャレなだけの言葉も結構カッコいいじゃんって(笑)。色気もあるし、背徳感とか虚無感、いい意味での歪な感じ――『LEO』の時とは違う感じの、痛くない痛さを書きたかったんです」

――他にも、家入さん自身が素の自分を出せたと自負する「Party Girl」や、男女の描写にドキッとする「さよなら Summer Breeze」といった曲も見逃せません。

「私、歌詞に詳細を書くのがすごく苦手だったんですよ。なぜなら生活感が出るのがイヤだったからなんですけど、結局それが原因でパブリックイメージ的に私のパーソナルな部分がわからない感じになっていたのかなと思って。もっと自然体でいたいと思うんだったら、歌詞ももっと日常的な内容を書いていいんじゃないかと思うようになったんです。そうやって書いた結果、今回スタッフさんに“このまま出すの?”って言われた曲も結構あって……。それこそ〈さよなら Summer Breeze〉なんかはかなり言われましたね(笑)」

――言ってしまえば許されぬ愛の歌ですから、スタッフさんの気持ちもわかります(笑)。ただ思うのは、これが家入さんの実体験かどうかってことは、あまり関係ないと思うんですよね。それよりも、こういう気持ちを感じる出来事があったんだろうなという余韻が家入さんの人間味に繋がるというか。

「そう! 本当にそうだと思います。その時自然に歌いたいと思ったもの。その想いさえ宿っていれば絶対に伝わるって、私も思うんです」

――ちなみに、他にも「このまま出すの?」って言われた曲はあるんですか?

「周りからというより自分で“ああ、みんなを傷つけちゃったな”と思ったのは〈Every Single Day〉という曲です。今回のアルバムを制作している途中、シングルのプロモーションと制作が重なった時期があって。なのに、次から次に歌詞を書かなくちゃいけなくて、いっぱいいっぱいになったことがあったんです。その時、私はスタッフさんたちに“書きたいことなんてない”“インプットする場もないのに”みたいなことを一方的に言ってしまって……。そしたら、“書きたいことがないってことを書いてみたら?”って言われて、この曲の2番のAメロが生まれたんです。なんか、正常な自分に戻った時に心が痛かったです(苦笑)。だけど、この曲は〈僕たちの未来〉と対になる曲でもあるんですよ。〈僕たちの未来〉ではみんながいるから歌えるってことを歌ってるんですけど、一方で、たったひとりの人が支えてくれているから私はステージに上がれるし、みんなの声に応えようと思えてるんだってことを書きたいなって、ずっと思っていて……。それが書けた〈Every Single Day〉は、成長というか、一歩踏み出した曲かもしれないですね」

――また、全13曲(ボーナストラック含)の中にはアルバムと同タイトルの「we」という曲も収録されています。この曲に込めた想いとは?

「これは一番最後に作った曲です。すでにいい曲ができていたし、タイムリミットも近かったので、実はそんなに作らなくてもよかったんですけど……。でも、“家入レオが作るバラードが聴きたい”“レオちゃんなら作れるよ”って、みんなが私のことを信じてくれて。それじゃあっていうことでスタジオに入って、Wurlitzer(エレクトリックピアノ)の弾き語りで録りました。デビュー当時、私は人はひとりだと思っていたんですよ。それはポジティブな意味で言ってたんですけど、周りのスタッフさんたちからは、”そういうレオちゃんの気持ちは否定しないけど、でも本当に人はひとりじゃないんだよ、いつかわかる日が来るよ“とも言われてて。その時は、また綺麗事言って!なんて思ってたんですけど、今回〈we〉を作ってる時に、“あ!”って思う瞬間があったんです」

――その時、何に気づいたんですか?

「私は音楽に救われた人間なんですけど、もしかしたら今、自分は救う側にいるのかもしれないんだって。例えば、家入レオの曲をすがるような気持ちで聴いている子がいたとして、その時に最後の砦である私が人はひとりだって言ったらダメじゃないですか。だから、常に大丈夫って言えるアーティストになろうって思ったんです。正直、個人的には人はひとりっていう考えは変わってないんですけど、でも私は絶対、みんなが嫌いって言ってもココにいるからねっていう想いで〈we〉を作りました」

――「僕たちの未来」「Brand New Tomorrow」「君がくれた夏」と、すでにリリースされている楽曲たちの反響からアルバムの手応えは感じてますか?

「そうですね。〈僕たちの未来〉の時は丸くなったねって言われました。制作の合間にインディーズバンドのライブを観に行ったんですけど、3~4歳しか違わないのに自分たちの音がしっかり完成されてて、すごく悔しかったんです。ショックでスタジオで落ち込んでたら、多保さんが、“自分の突き詰めた音楽を探究していくのも素敵だけど、エッジの効いたことを多くの人に届けることのほうが実はすごく難しいんだよ”って声を掛けてくれて。その時、私はJ-POPというこの場所で自分の音楽を鳴らしていこうって決心しました。アルバムの1~3曲目に大きなタイアップがついているものを並べたのは、その意思表示でもあるんです」

――そんなアルバムを携えてのツアーも楽しみですね。

「もう、めっちゃ楽しみです。やっぱり、リリースして終わりじゃなくて、アルバムをツアーで届けて、初めて『WE』というものが完成するので。本当、1公演1公演大事にして、自然体な感じでやっていきたいなって思ってます」

――9月から始まるツアーは年末まで続きますから休む暇もありませんね。ちなみに、家入さんが今一番やりたいことは?

「〈Party Girl〉みたく、翌日のことを考えずに飲んで楽しみたいです!(笑)」
(おわり)

文/片貝久美子

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