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「ジュルナルクボッチのファッショントークサロン」by SMART USEN
籠バックを、最近は夏だけでなく、一年を通してファッションやライフスタイルの中で楽しんでいる人が多くなってきている。男性の籠バックユーザーはまだそれほど多くないが、こちらもじわりじわりと増えていることはことさら嬉しい限りである。
籠バックは、柳やあけび、山葡萄、白樺の皮など使われる木の種類によって風合いや表情が異なり、持っていると植物の持つ力があるのかリラックスでき、自分らしく過ごせることが魅力である。また日本や海外の旅先で出会った籠は思い出も編み込まれているようで、心が通ったぬいぐるみにも似た感覚で楽しめる。
今回はデザインとして面白く、コラムの依頼のあった日に届いたフランスの籠バック、そして育てるのが楽しみな日本の籠バックを紹介したいと思う。
フランスの柳で作られた籠バックはどちらも手提げにもリュックにもなる優れものである。ブランド名は「ザッカリアス」。デザイナーはテレビのエミー賞をもらったこともある人で、フォルムや色などが面白く、持っていると楽しくなる籠バックである。
もう一方は使いこむことによって艶が増し、美しく育つ日本の山ぶどうで編まれた籠バック。大きな丹波布の巾着が付いた山ぶどうのバックは編み直しながら、100年以上年を重ねた籠バックである。青森で出会った小さな籠バックは裂織の巾着と山ぶどうの組み合わせである。8年ほど使用しており破れた部分は江戸時代の藍染の布をまわりにあてがい、自分で修理して大切に使っている。
これからも籠バックが日々の生活を豊かに、私たちをワクワクさせてくれることを楽しみにしている。
(おわり)
文・写真提供/山崎 修(パル)