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「ジュルナルクボッチのファッショントークサロン」by SMART USEN
[section heading="ビームス編"]
「インターナショナル・ギャラリー・ビームス」「デミルクス・ビームス」などを統括するBEAMS2部ウィメンズ課クリエイティブディレクターの杉本春美さんは今シーズン、「ストリートから女性らしくエレガントな方向へとシフトしているトレンドを押さえて、品があり、華やかなところを改めてフォーカスしていこう」と「女子力を上げていこうよ」を合言葉に進めてきたという。この流れをレーベルの個性に合わせて落とし込んでいったそうだ。
インターナショナル・ギャラリー・ビームスは、「Les estivantes(レゼスティバント)」(夏眠=夏のバカンスに向かう人々)をテーマに米国の芸術家・画家のジョージア・オキーフをイメージし、自然やナチュラル感、アースな雰囲気や南仏の海辺のバカンスを思わせる素材感や色を採用した。
デミルクス・ビームスは、「NEW ROMATIC(ニューロマンティック)」をテーマにフェミニンでありながら、マスキュランな要素も融合。程よいフェミニンさの中にモダンなムードがプラスされた大人のためのロマンティックスタイルを提案する。また美しく軽やかなカラーパレットとエレガントな着こなしが特徴の映画『パリの恋人』からインスピレーションを受け、ファッションに対するポジティブな世界観が今シーズンのテーマソースになっている。
「ビームスボーイ」は、「SUMMER BOY(サマーボーイ)」をテーマにリラックスしたアメリカントラッドをイメージソースに、ボーイッシュな中にも華やかさを感じるサマートラッドを提案。パターンは、アイビー・プレッピーのスタイルでは欠かせないマドラスチェック、ギンガムチェック、さらにアフリカンバティック柄にも注目した。色では、アメリカントラッドスタイルの中で差し色として親しまれるピンクをメインにし、さらにビンテージをイメージソースとしたアイテムもコーディネートのスパイスに加えたそうだ。
[section heading="【シップス編】"]
「シップス」の商品2部商品1課でウィメンズバイヤーを務める中山良子さんは、今シーズン、「シップスが得意とするトラッドの要素は控えめに、抜け感のある女性らしいスタイルを意識した」という。「LIGHT MODERN BASIC(ライトモダンベーシック)」をテーマに、シアー素材やレーシーで光沢のあるアイテムを、スタンダードなシャツジャケットにミックスする着こなしを提案。色は、スモーキーなカラーパレットから、グリーンやピンク、ベージュを採用し、女性らしさの中にクリーンでモダンなムードを追求している。他社との違いとして、トレンドのシアー素材に対して抵抗を抱く方のために、程よくやさしい透け感にこだわっていた点も印象的だ。
日本発「ネプラ」と「ハチハチ」の2ブランドは、天然素材やオリジナルのテキスタイル開発など丁寧な仕事ぶりに惚れ込み、ファーストコレクションからオーダーしたそうだ。
[section heading="【フリークスストア編】"]
「フリークスストア」ウィメンズ商品アシスタントディレクターの梅本愛子さんは、「今シーズン、『REFIND LABOR(リファインドレイバー)』をテーマにフリークスストアのルーツであるユーティリティーなアイテムを色や素材感でエフォートレスに仕上げた」という。カジュアルなシルエットは変えずに、シアー素材やパープル、ミントグリーンといったペールトーンのカラーリングで別注をかけることで、今までより女性らしい要素をプラスしている。アーティストとのコラボレーションやアウトドアメーカーとの別注など、他社との協業の多さも強みのひとつだ。
(つづく)
取材・写真・文/久保雅裕(encoremodeコントリビューティングエディター)、成清麻衣子(フリーライター)
[ 後編 ]