ザ・フーパーズ「TOUR FANTASIA 2018 -夢のトビラ-」東京公演＠下北沢GARDEN――ライブレポート

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東京公演は、7月末に行われた「ジュエルの鼓動が聴こえるか？」のリリイベで、長期休養から復帰を果たした陽稀を加えた7人体制でのツアー初日ということもあって、開演を待つファンの期待感が伝わってくる。

と、船の汽笛と波止場の波音のSEが！「ジュエルの鼓動が聴こえるか？」の世界観につながる船乗りをイメージした出で立ちのメンバーが登場するや大きな歓声が上がる。

ファンタジア号船長の未来、副船長の星波、ツアーコンダクターの千知、宝石商のLee、FBIのつばさ、不動産王の陽稀、そして新人乗務員の乃愛。どうやら今日この場所に居合わせたプリンセス＆勇者たちは、フーパーズのメンバーたちとともに大航海に繰り出すことになったらしい！

1曲目は新曲「クリアスカイ」。そこから少しずつペースアップしながら、早くも「GO！GO！ダンスが止まらナイ」のメンバーコールで激しく盛り上がる下北沢GARDEN。

ライブ本編中も、ファンタジア号船上を舞台に、伝説の秘宝“ジュエルの鼓動”を巡るストーリーが展開してゆく。手の内を明かさない船長、その座を脅かさんとする副船長、お互いを疑いつつ駆け引きを繰り広げる乗客たち……こういうコンセプチュアルなアトラクションに“FANTASIAを創る”フーパーズらしい遊び心を感じつつ、ライブ中盤に披露されたデジロックな「虎視眈々」、ノワールな「ヴァンパイアキス」、スウィンギンなビッグバンド風の「トワエモア」を聴くにつけ、楽曲の振り幅の広さと表現力の高さもフーパーズのストロングポイントだなと思った。

しばしのインターミッションを挟んで、再びステージに登場するフーパーズ。“ジュエルの鼓動”を巡る物語はいよいよクライマックスへ。果たして“ジュエルの鼓動”の秘密とは？お互いに銃口を向け合い、入り乱れ、ついに正体を現した海賊たち。丁々発止の争奪戦を制した未来船長がすべての謎を解き明かす。7人の海賊たちと選ばれし者たちが集いしとき、ひとりひとりの心にある宝の地図によって、大航海への“夢のトビラ”が開くのだと！

大団円を迎えたファンタジア号の物語をイントロがわりに披露された「ジュエルの鼓動が聴こえるか？」にハンドクラップとオイコールで応える観客たち。続く「永遠の詩」、「こんなもんなの？もっと声出せんだろ！」という陽稀のワイルドな煽りから始まった「SHAMROCK」、そして「NEW WORLD」で締めくくったライブ終盤は、“夢のトビラ”というツアータイトルに相応しい出来映えだった。

アンコールのMCでは、「美少女戦士セーラームーン」をモチーフとしたパフォーマンスショー「“Pretty Guardian Sailor Moon” The Super Live」出演などで多忙を極める星波に替わって、8月4日、5日に行われる「TOKYO IDOL FESTIVAL」には、i☆Risの澁谷梓希が再びフーパーズとして参加することも発表された。星波の課外活動をポジティブに捉え、TIFでのレアなキャスティングを楽しもうというファンの気持ちに応えるように、「TIF限定でずっちゃんが復活してくれて、それだけでうれしすぎるんですけど！私も“フーパーず”の7人のステージがすばらしいものになるって確信してますので！」と語った星波がなんとも誇らしげに見えた。

なお、ツアー最終日の大阪公演で、「TOUR FANTASIA 2018 -夢のトビラ-」のアンコール公演の開催が発表された。追加公演は10月8日、フーパーズファンの聖地ともいえる六本木ニコファーレ。詳細については後日発表されるとのこと。

（おわり）

取材・文／高橋豊（encore編集部）