ジャズ・ヒップホップ・バンド、ブッチャー・ブラウンが新アルバム『Letters From The Atlantic』からシングル「Dinorah Dinorah」をリリースした。

「Dinorah Dinorah」はジョージ・ベンソンをはじめ多くのアーティストにカヴァーされてきた名曲。新曲「Dinorah Dinorah」は先行シングル「Ibiza」、「Montrose Forest」に続くアルバム収録曲だ。ジャズ、ロック、ファンク、R&B、ソウル、ボサ・ノヴァなどをシームレスにブレンドしたブッチャー・ブラウンの新作『Letters From The Atlantic』は、Concord Jazzから3月28日にリリースされる。

「Dinorah Dinorah」は有名なカヴァー曲だが、ジョージ・ベンソンのヴァージョンが僕らにとっての決定版なんだ」とバンドは言う。「とてもブラジリアンな感じがするし、僕らの曲は間違いなく大西洋南部ののんびりしたビーチパーティーの雰囲気がある。私たちは音楽の神々に貢献し、偉大な人物のひとりに敬意を表しているだけなんだ。これはフィール・グッド・ミュージックだ」とバンドはコメントしている。

「Dinorah Dinorah」は、疾走感溢れるハウス・ビートとピアノ、サックス、ギターの見事なアレンジを難なく融合させ、今の時代のモダン・クラシックを生み出した。緻密なソロ、畳み掛けるグルーヴ、魅惑的なヴォーカル・エフェクトが、この音の旅の案内人となっている。最初の数分間は明るく陽気なニューヨークの朝のようであり、最後にはマイアミの夕暮れ時のビーチへと誘う。

絶賛された前作アルバム『Solar Music』(2023年)に続く新アルバム『Letters From The Atlantic』は、チェサピーク湾からニューヨーク、東海岸からフロリダ、そして海外のヨーロッパまで、目的地と影響を受けた場所を巡る音楽の旅へとリスナーを誘う。

「このフル・アルバムは、まるで旅をしているような気分にさせたいんだ。ヴァージニア、東海岸、そして世界に対するノスタルジアをとらえた、俺たちが聴くものすべての物語なんだ。俺たちは大西洋の向こうから音を引っ張ってきている」とバンドはコメントしている。

アルバムに収録されている「Seagulls」は、ヴァージニア・ビーチの水辺の平和な雰囲気を連想させる。「Unwind」ではメラニー・チャールズをフィーチャーし、ニューヨークのダウンタウンの雰囲気をストレートに表現している。ニール・フランシスと組んだ 「Something New About You」は、ヨット・ロックを聴かせ、そして「Hold You」は、まるで海の向こうのヨーロッパの列車に乗っているようなクールな響きを与えてくれる。アルバムの最後を飾る「Infant Eyes」はインストゥルメンタル曲で、バンドが尊敬するプレイヤーでありコンポーザーであるウェイン・ショーターへのオマージュとなっている。

ブッチャー・ブラウンは、昨年夏にリッチモンドのスペースボム・スタジオで、アレックス・デ・ジョンと数回のセッションを経て『Letters From The Atlantic』をレコーディングした。このアルバムは、ディスコ、ハウス、ボサ・ノヴァ、ドラムンベース、トリップ・ホップ、ドリル、アシッド・ジャズを愛する彼らの音楽の結晶だ。ミア・グラッドストーン、ヴィクトリア・ヴィクトリア、リーノア・ウルフのような強い女性の声が、新しいアルバムに真のハーモニーと化学反応をもたらしている。

前作『Solar Music』では尖ったエッジと荒々しいドラムが印象的だったが、新アルバムではよりゆったりと、心地よく、意図的に音を作り出している。『Letters From The Atlantic』でブッチャー・ブラウンは自分たちの言いたいことを伝える強力な方法を徐々に見つけている。

ブッチャー・ブラウン『レターズ・フロム・ジ・アトランティック』

レーベル: Concord Jazz
発売日: 2025/3/28 (金) 


(トラックリスト)
1. Seagulls
2. Unwind feat. Melanie Charles
3. Backline
4. Right Here feat. Leanor Wolf
5. Change in Weather feat. MIA GLADSTONE
6. Dinorah Dinorah
7. I Remember feat. Yaya Bey
8. Ibiza
9. Hold You feat. Victoria Victoria
10. Montrose Forest feat. Nicholas Payton
11. Something New About You feat. Neal Francis
12. Infant Eyes

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■バイオグラフィー
2009年に結成。マーカス”Tennishu”テニー (tp, sax, MC)、モーガン・バース(g)、コーリー・フォンヴィル(ds)、アンドリュー・ランダッツォ(b)、 DJハリソン(DJ, key, producer)の5人から成るヴァージニア州リッチモンドを拠点に活動するバンド。2013年から地元のインディから作品をリリースしはじめ、2014年にリリースされたニコラス・ペイトンの作品『NUMBERS』にフィーチャーされるなどで話題に。その後2014年のアルバム『ALL PURPOSE MUSIC』は日本でもリリース。ジャズの遺産と歴史に敬意を表しながら、ファンク、ガラージ、パンク、ロック、ソウル、ラップなどを融合。そんなバンドが山ほどあれども、どのジャンルにおいてもオーセンティックで本物のサウンドを作り出し、独自のユニークなスタイルを貫いている。通算8枚目のアルバム『#KingButch』を2020年9月にコンコード・レコードからリリースし、多くのメディアで好評を博した。2022年8月にはアルバム『Butcher Brown Presents Triple Trey featuring Tennishu and R4ND4ZZO BIGB4ND』をリリース。2023年にアルバム『Solar Music』をリリースしている。

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