国内のみならず海外でも高い評価を得るジャズピアニスト片倉真由 子が2025年4月にCDで発売し好評を博したアルバム『The Duality of My Soul』がハイレゾ音源を含めデジタルリリースされた。
同作品は、片倉真由子の内面に迫り、オリジナル曲を中心に〈 2人の私〉を描き出したピアノトリオの意欲作。片倉真由子( pf)、粟谷巧(b)、田中徳崇(d) によるレギュラートリオの3作目にして、 同メンバーでは初のオリジナル中心の作品となっている。 福岡県のうきは市文化会館 白壁ホールという信頼するホール環境で録音され、 田中徳崇がエンジニアも担当。一体感あるサウンドと、 細部までこだわった音作りが際立つ内容に仕上がった。また、 唯一のカバー曲となるアビー・リンカーン「Being Me」はアルバムのコンセプトに彩りを添えている。
本人によるセルフライナーノーツも到着したので、 読みながらじっくり作品を味わってみてほしい。
【The Duality of My Soulセルフライナーノーツ】
1. A Dancer’s Melancholy
自身の2枚目のアルバムから数回に渡って録音している曲。 ダンサーに限らず、人間の営みの華々しさ
や憂いを表現したく。何度も録音し直しているのは、 その度に自分の曲への解釈がアップデートされている気がするから 。
2. The Duality of My Soul
直訳すると「私の魂の二面性」だけれど、私にとっての意味は「 2人の私」。扱いづらい自分自身とずっと
付き合ってきて直面する自分自身の光の部分と影の部分。 どれが本当の私なのかを見失う。 本当はそんな事を自分に問いかけるべきでもないと思う。 生きているだけでその人の人生のドラマがただ進んでいくだけで、 正解など本当は何もないのだと思う反面、 自分自身にうんざりしてしまい、「私っていったい何だろう」 という疑問で訳が分からなくなっていた時期。 ちょうどそんな時に九州でのライブに田中君が聴きに来てくれて、 「そろそろ新しいアルバムを作りたい」と言ったら、「やろう」 と。自分自身を知るためにも作った今回のアルバム。「 どの自分も本当の私」と肯定できるようになりたい願いも込めて。
3. Merciful Eyes
故郷仙台に、「慈眼寺」というお寺があり、 亡き母が大好きでよく行っていた場所。「大峯千日回峰行」「四
無行」を満行した塩沼亮潤大阿闍梨の穏やかな表情や振る舞い、 それを表すかのような静謐なお寺の雰囲気。
また、護摩修法を目の当たりにして感銘を受けた。 Merciful Eyes 慈悲の眼。あの場所が大好きだった母
への想いも込められています。
4. Dusk
ちょうどこのアルバムの為に作曲をしていた時期によく聴いていた Andrew Hill。寝ても覚めても聴いたり楽譜を見たりしていた。 彼の曲にも「Dusk」という曲があり、 そこから曲名を拝借しました。 今までの私の作ってきた曲とは少し趣きが違うかも?
5. Pursuit
Herbie Hancockの「I Have A Dream」からヒントを得た曲。追い求めるというタイトルは、 The Duality of My Soulの件にあるように、 自分自身を追い求めるという意味で付けました。「 夢を追いかける」「自分を知る」 という今回のアルバムのテーマにも掛かっています。
6. The Circle of Color Emotions
色相環をモチーフにした曲。
7. Canvas
それら色相環を使って、自分はどんな絵を描くのか( 本当は作曲していた当時にハマっているピアニストがいて、 彼の曲から影響を受けただけです)。
8. Being Me
今回のアルバム唯一のカバーで、私の最も好きな歌手Abbey Lincolnの曲。「私って何だろう」との自分自身の声に、「 私は私らしく」「私自身でいるために」 と自分に言い聞かせる意味も込めて録音しました。 歌詞にもとても惹かれました。

◆リリース情報
2025年12月24日(水)リリース
片倉真由子
配信アルバム『The Duality of My Soul』
【収録曲】
1. A Dancer's Melancholy
2. The Duality Of My Soul
3. Merciful Eyes
4. Dusk
5. Pursuit
6. The Circle Of Color Emotions
7. Canvas
8. Being Me (Abbey Lincoln)