テレビアニメーション『幽☆遊☆白書』のエンディングテーマ「アンバランスなkissをして」、「太陽がまた輝くとき」で知られるシンガーソングライター・高橋ひろのソロデビュー30周年を記念して、高音質のUHQCD4枚とDVD1枚で構成されたBOXセット『高橋ひろ MEDIA REMORAS YEARS REMASTERED BOX』が11月22日に発売されることが決定した。
高橋ひろは、1987年にチューリップへ加入してプロとしての第1歩を刻み、同グループの解散後(後に再結成)に1993年11月19日にメディアレモラスからシングル「いつも上機嫌」とアルバム『君じゃなけりゃ意味ないね』の同時発売でソロデビュー。「太陽がまた輝くとき」は、ヒットチャートのベスト10入りして大ヒット。後に人気声優や若手アーティストにカバーされたりなど、今も愛されている楽曲だ。
高橋ひろ(本名:高橋裕幸)は、かねてより病気療養中のところ2005年11月5日に逝去。享年41歳。その早すぎる死に、あふれる素晴らしい才能もこの世から失われたことを惜しむ声も少なくない。
今回のBOXセットは、メディアレモラスからリリースされたオリジナル・アルバム3作品、8cmCD時代のシングル5作品の収録曲を完全網羅した上、これらのレコーディングで残された別MIX、別編集の音源も追加収録される。これらの作品には高橋ひろが幼少期より敬愛して来た歌謡曲、青春時代に影響を受けたフィル・スペクターなどがプロデュースした1960年代のガールズ・ポップス、フランキーヴァリなど良質なアメリカン・ポップス、そして何よりも筒美京平、都倉俊一、三木たかしなど日本の作曲家&クリエイターへのリスペクトが深く込められている。そして近年、再評価されている上質なシティポップの要素もあり、令和の今、正に再評価されるべきシンガーソングライターである。
さらにメディアレモラス以外のリリース作品の音源も追加収録。チューリップのメンバーとして作詞、作曲、歌唱したプロデビュー当時の4曲や、メディアレモラスが無くなった後に楽曲提供のワークの中で手掛けた、2005年度の『ニッポン放送ショウアップナイター』のテーマ曲やジングルなどの音源が音楽商品に初めて収録される。
DVDは、ミュージックビデオが製作された「太陽がまた輝くとき」、「くちびるがほどけない」、「しあわせのパイロット」、ライブ映像も収録される予定(ライブ映像自体は資料として撮影されたもの)。音と映像によって、高橋ひろが残した作品を次世代に伝えていくため制作が進行されている。
また、このBOXの制作にあたり、高橋ひろと共に作品を創りあげた当時の制作スタッフが収録内容、ジャケット・デザイン、封入ブックレット、デジタル・リマスターの音質、DVDの編集など全てにわたって監修している。
封入される72ページのブックレットには、メディアレモラスのプロデューサー、マネージャー(ライヴ・マニピュレーター兼)、宣伝担当の主要スタッフ3人が再集結した座談会を掲載。リリース作品のメイキングや高橋ひろのパーソナルなエピソードが語られている。その他にも当時のファンクラブ会報に掲載された高橋ひろ本人によるアルバム3作品の全曲解説や、高橋ひろと高校時代を過ごしたクラスメイトであり、アマチュア時代にバンドを組んでいたシンガーソングライター関美彦と同じくクラスメイトである本BOXの企画者による対談ではアマチュア時代のエピソードを中心に掲載する。
ミスター・メロディー・ファクトリー=高橋ひろのソロデビュー30周年のメモリアルアイテムとして、貴重なアイテムが送り出されるこの機会に是非聴いてほしい。