山田涼介(Hey! Say! JUMP)がソロ名義・Ryosuke Yamadaで、416日にオリジナルアルバム『RED』をリリース。本作を携えて初のソロツアー「Ryosuke Yamada LIVE TOUR 2025 RED」を開催している。

ツアーは426日の静岡・エコパアリーナを皮切りに、622日の福岡・マリンメッセ福岡A館まで全国6都市計20公演。約20万人を動員する。本稿では千葉・ららアリーナ 東京ベイにて行われた524日昼公演の模様をレポートする。

Hey! Say! JUMPでのメンバーカラー・赤をテーマに制作されたアルバム『RED』。これを引っ提げたツアーも、コンセプトから演出の細部まで山田本人が担当した。

「山田涼介の軌跡を追えるようなライブ作りをした」との自身の言葉通り、ワイルドな「RED」、キュートな「Please! Please! Please!」など『RED』の収録曲はもちろん、「Oh! my darling」「Do it again」といった過去のソロ曲も披露。

炎やスモークの上がる中ダンサーを率いてクールなダンスを見せたり、ステッキや羽といったセットや小道具を使って魅了したり、シンプルなステージングの中でしっとりと歌い上げたりと、多彩な表情を見せる。

さらに山田のYouTubeチャンネル「LEOの遊び場」のキャラクター・LEOの衣装をまとったり、「Bloominʼ」でRed.YRyosukeYamaファンネーム)と共に揃いの振り付けを踊ったり、トロッコで客席内を細かく回り近い距離でコミュニケーションを取ったりと、さまざまな形でRed.Yを喜ばせていった。

これほどのステージングを見せつつも、MCでは「今日幸せになりに来た人?」と問い、大きな声が返ってくると「お任せあれ!」と言いながら思わず照れたり、水を飲もうとして客席から歓声が上がり「わかってる、わかってる、かわいいよね、俺」と笑顔を見せたりと、人懐っこい素顔を見せる山田。

622日に行われる最終公演のライブビューイングが、国内の映画館のみならず、韓国、香港、台湾でも行われることを発表した際には「これぞ“世界の山ちゃん”っつって(笑)」と冗談を飛ばしながらも、「アジアで応援してくださっているファンの皆さんにも初のソロツアーをご覧いただきたいということでこういうふうになりました。ありがとう!」と感謝を口にした。

また会場に老若男女のRed.Yが集まっていることに触れ「本当に幅広いお客様に……自分で言うのも変ですけど……愛していただいているなと感じています」と喜びを伝え、「どんなふうに見ていただけるのかなとか、どんな気持ちになるのかなとか、本当にみんなが喜ぶ顔を思い浮かべながら作ったライブなので、ぜひ最後まで楽しんでいただければと思います」と、今ツアーに込めた思いを語った。

その言葉通り、演出も目を引く。総面積155㎡の床LEDを駆使したステージやLED扉は、楽曲にあわせて様変わり。「VELVET」では上空に現れた球体が突如割れ、その中から山田が登場するという度肝を抜くような演出も。

「ミステリー ヴァージン」では2013年に行われたHey! Say! JUMPのライブツアー「Hey! Say! JUMP 全国へJUMPツアー2013」の演出をリメイク。さらに当時の山田のパフォーマンス映像も映し出され、過去の自身と共演する場面もあった。楽曲の世界観を表現したり、ライブの雰囲気を一気に変えたりする際に一役買う映像演出にもさまざまなこだわりが。

今回のライブのために新たに録音された、Hey! Say! JUMPのライブでおなじみの「じゃんぷぅ」の映像や、山田とのデートを疑似体験できるようなドキッとするような映像が用意されたほか、センターステージを上から捉えた映像を映し出したり、センターステージの側面に映像を映し出したり、山田がセルフィを持って楽しげにステージ上を行き来する姿を映し出したりと、趣向を凝らした映像で、視覚でもRed.YRyosukeYamadaのファンネーム)を魅了した。 

そして最後に「この人たちがいなかったら僕はここにいません」と、“愛しのRed.Y”に向かって拍手を贈ると、「最後までこのチームで怪我なく無事に走り抜けたいと思っていますので、どうぞ最後まで僕たちについてきてください。また会える日を楽しみにしています。本日は本当にありがとうございました」と挨拶をしてステージをあとにした。

取材・文/小林千絵

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