2024年8月2日(金)、真田ナオキが浅草花劇場でライブイベント『「真田ナオキのUSEN渋声横丁」presents「ナオキにまつわる246!』を開催した。

真田は現在USENの「元気はつらつ歌謡曲」で放送中の「真田ナオキのUSEN渋声横丁」でレギュラーMCを務めており、これまでにもリスナーやファンを対象にアコースティックライブなどの番組連動企画を実施してきた。

今回はその第6弾で、これまでで最もトークパートが多いことから、真田ナオキ自身も本番前に「“渋声横丁”をはじめとした番組出演やステージでのMCなどで、苦手だったトークが少しは達者になっていてもいいはずなんですけど、全然滑らかになってないんです。今日もトークが多いので不安なんですけど(笑)」と、打ち明けつつも、「猛暑の中集まってくれる皆さんに、外の暑さ以上に熱いステージで楽しんでいただけるように頑張ります!」と意気軒高。いざ開演!

花劇場が東京の老舗遊園地として知られる浅草花やしき内の施設であるせいか、イベントに臨む心境を「遊園地に行く前の子供みたいで楽しみ」と期待感をにじませていた真田。およそ200人の来場者を前に満面の笑みで登場すると、第62回日本レコード大賞最優秀新人賞受賞曲「恵比寿」を披露。USENスタッフ用のオリジナルTシャツにジーンズというカジュアルないでたちの真田に寄せられるナオキコール&手拍子。一瞬にしてペンライトの灯が咲き乱れる浅草花劇場。

熱烈なファンが集まったイベントとは言え、オープニングの1曲のみで会場の空気をひとつにしてしまう真田のパフォーマンスはさすがの一言。開演前に口にしていた不安など微塵も感じさせることなく、この日のために用意された企画「曲中クイズ」へ。

これは昨年のイベントで行った、自身のオリジナル曲が対象のイントロクイズでファンに惨敗した真田が「負けてとても悔しかったので、これなら負けないんじゃないかと」いう持ち込み企画。オリジナル曲の一部が1秒、或いは3秒だけ切り取られて流れ、曲名を当てるというもの。

1問目では1秒バージョンのはずが3秒バージョンが流れたため真田も多くのファンも「渋谷で…どう?」と答えられたものの、2問目の「恵比寿」1秒バージョンでは思わず曲名を声に出してしまったファンに便乗して正解した真田。持ち込み企画ながら想定していた以上の難易度に「これならできるもん!って言った奴、誰!?」と客席の笑いを誘ってしまう。

その後も自分の曲ながら「コレ僕?僕じゃないんじゃない……」と、自信が揺らぎまくって、動揺が隠せない真田。最終7問目では真田の曲ではなく、師匠である吉 幾三の「雪國」という予想外の出題に会場に湧き起こる笑い。真田も思わず「急に幾三 !?」と脱力しつつも「声の存在感が強い!」と感嘆。

結果的にファンの力を借りつつの同点となり、始まる前の勢いはどこへ?という真田。いずれはアウトロクイズもやってみたいと見せる不屈の闘志は“七転び八起き”ならぬ“七転びナオキ”といったところ。さらには「皆さん、これだったら僕も勝てそうだなという企画を送ってください」とファンにリクエストしつつ、ステージで歌う時の男っぽい印象とは裏腹に愛嬌を振りまいて、ファンのギャップ萌えを誘う。

続いて「こんなナオキが見てみたい 野球観戦デート編」では、ヤクルトスワローズの背番号1番、山田哲人選手のレプリカユニフォームを着こみ、応援用のミニ傘を手にステージイン。ユニフォーム、傘ともにスワローズ愛溢れる真田の私物ということだが、ファンサービスに熱心な彼だけに、それをじゃんけん大会で勝ったファンにプレゼントすると発表。いやが上にも熱気高まる中でスタートする「ナオキとワタシの妄想1000%デート 真夏編」。

ちなみに「ナオキとワタシの~」は、今夏より番組内でスタートした新企画で、リスナーから募集して選ばれた妄想デートプランに沿って、ファンの用意したセリフを真田が言う企画で、このセリフが真田にとって“小っ恥ずかしい”ものばかりであることから人気となっている。この日も某テーマパークでのデートでシンデレラ城の前で言ってほしいという「10年後も20年後も、その先も、一緒にこの場所に来ようね」など、真田いわく「驚くくらい恥ずかしいです」というセリフに次々に挑んだ。そんな男臭さも真田の魅力といえよう。

続いてはバスケのユニフォームを着ての「こんなナオキが見てみたい バスケ編」。ここで真田は用意されたゴールに向けての3ポイントシュートに挑戦。華麗に決めてもご褒美の用意はないのに失敗したら妄想デートのおかわりが待っているという完全にファン寄りの企画。それでも笑顔で挑んで見事に散ってみせるチャレンジャー、真田。待ってましたとばかりに繰り出される2つの妄想デートを照れながらも演じ切って客席を沸かせると、今度はスワローズのユニフォームにサインを入れてプレゼント。

一旦舞台袖に消え、トムとジェリーのTシャツに着替えて戻った真田は、いよいよお待ちかね歌のコーナーへ。キレキレのボディアクションを交えての「酔いのブルース」、「いつ歌っても恥ずかしいんですよ。手汗がすごい」と笑わせるもファンを喜ばせた「僕の中には君がいる」、そして「伝えるよ」と続け、時間に余裕があることがわかると「曲、増やそうかな?」と、どこまでもファンサに徹する真田。

急きょ選んだのは「と・も・子…」「Happy hour」「草原越えて…」の3曲。「と・も・子…」では、吉 幾三の完コピと言えるほど達者な津軽弁と情感のこもった歌に、師匠への敬意と真田の努力家としての一面を窺わせ、「Happy hour」からはステージを下りてファンとハイタッチ。客席に笑顔の花々を咲かせた。その後「渋谷で…どう?」「酔えねぇよ!」を歌って「どうもありがとうございましたー !!」とステージ袖に下がった真田だが、それで終わりではないことをファンはわかっている。と、言うのもまだあの曲を歌っていないから!

高まるナオキコール。レーシングスーツに着替えた真田が登場すると、ステージに向けられたファンの寄せ書き入り横断幕のサプライズに気付いて感激する真田。ファンから「泣いて!」の声が飛ぶと「僕、泣く時は決めてるんです。年末の嬉し泣きと、歌詞を間違えた時に誤魔化すために泣く、この2つです」とファンを笑わせつつも横断幕に書かれた「ロード・トゥ・紅白 ナオキ!」のメッセージに応えるかのように疾走感もたっぷりに今年の勝負曲「246」を熱唱、暑い浅草での熱いイベントを締め括った。

終演後も2ショット撮影会に臨むなど休む間もなくファンサに努めた真田。個性あふれるハスキーボイス、少年時代から野球で鍛え上げた根性、師匠やファンへの感謝を忘れない誠意に満ちた人柄などなど、スターの座に就くための条件は揃っている。「246」で目的の地へ快走する。

(おわり)

取材・文/永井 淳
写真/藤村聖那

「真田ナオキのUSEN渋声横丁」presents「ナオキにまつわる246!」@浅草花劇場SET LIST

1. 恵比寿
2. 酔いのブルース
3. 僕の中には君がいる
4. 伝えるよ
5. と・も・子…
6. Happy hour
7. 草原越えて…
8. 渋谷で…どう?
9. 酔えねぇよ!
10. 246

真田ナオキの「USEN 渋声横丁」

LIVE INFO

■テイチクエンタテインメント90周年企画 テイチク×BSNラジオ「Oh!演歌」(イープラス
2024年8月22日(木)穂々-hoho-(新潟)
出演/北山たけし、松原健之、伊達悠太、真田ナオキ

■真田ナオキ “2024浅草秋の宴”(ぴあローソンチケットイープラス

2024年10月11日(金)浅草公会堂(東京)
演奏/ASA-CHANG&ラッキーセブン

真田ナオキ「246」 DISC INFO

2024年8月21日(水)発売
イベント盤A/TEE-24601/1,100円(税込)
テイチク

真田ナオキ「246」 

2024年8月21日(水)発売
イベント盤B/TEE-24602/1,100円(税込)
テイチク

真田ナオキ「246」 

2024年8月21日(水)発売
イベント盤C/TEE-24603/1,100円(税込)
テイチク

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