圧倒的な実力と個性的なキャラクターで、音楽イベントだけでなくバラエティ番組などでも人気を集めているボーイズグループ、OCTPATH。前回の『OCTPATH JAPAN TOUR 2023 -DISPLAY-』から約9か月ぶりとなる単独ライブ『OCTPATH LIVE 2023 -THE OCTPATH-』が、12月18日に立川ステージガーデンにて開催された。この日は、西島蓮汰が加入後、初披露となるメモリアルな日。OCTPATHのメンバーと共に同じオーディション番組で共演していた元練習生が加入ということもあり、ライブ前から新体制となる彼らの姿に、この日集まった2,000人のTHmeが胸を高まらせていた。
グループカラーである紫の光を浴びた8人のシルエットが浮かび上がると、客席からは悲鳴にも似た歓声が上がり、白く煌びやかな衣装に身を包んだ8人が登場。海帆が「Everybody SCREAM!!」と叫ぶと、彼らのデビュー曲である「IT’S A BOP」がスタート。新体制としてあらためてスタートを切ったこの曲は、西島の少し低く吐息が混じる歌声が重なり、これまでとはまた違った雰囲気をまとう。なによりも、久しぶりにステージに登場した彼らからは圧倒的な勢いと力強さがみなぎり、この日を待ちわびていたことが伝わってくる。まさに“覚悟はできてる”という歌詞にあるメッセージが手に取るように伝わってくるパフォーマンスに胸が熱くなる。続く爽やかでありながらエネルギッシュな「WAKE UP」では四谷のロングトーンが美しく響き渡り、爆発させるような力強いサビで会場の温度をさらに上げていく。
MCではメンバー全員が嬉しそうに客席に向かって「THme~!」と叫び、それぞれが自己紹介を開始。その後リーダーの古瀬直輝が「あらためて紹介させていただきます。西島蓮汰です!」「蓮汰が加入することは、OCTPATHみんなでたくさん話し合って出した結果です」と紹介すると、西島は「THmeのみなさま、はじめまして! 長崎県出身20歳の西島蓮汰と申します。まずはこうやってTHmeのみなさんに直接お会いすることができて本当に嬉しいですし、今日までの日をワクワクしていました」と、マイペースに初々しく話すと、メンバーたちから「よくできました!」と褒められてニッコリ。古瀬は「蓮汰が加入したOCTPATHはさらにパワーアップします!」と叫び、栗田航兵と小堀柊がコール&レスポンスの練習でさらに盛り上げると、海帆が無音のなか「暗転!」と発言し会場が暗転。ユニークな転換にざわつくなか、キュートで元気な「Like」がスタート。キャッチーなダンスを楽しそうにパフォーマンスする姿は、見ている人すべてを笑顔にしていく。西島の煽りからスタートした「Showtime」はTHmeの「OK!」というコールで高橋わたるの華のある歌い出しから、小堀の勢いある歌へとマイクを繋ぎ、それぞれの個性が輝きを増していく。古瀬は全方位にしっかりと見せていくパフォーマンスで魅了し、栗田は太田駿静と目を合わせハッピーオーラを振りまき、四谷真佑の高音の安定したボーカルが響き渡り、西島を中心に間奏でのパフォーマンスが始まり、その後海帆が会場を掌握するように中心でダンスをしていく。なにより、彼らが本当に楽しそうに、全身から嬉しい気持ちが溢れるようにパフォーマンスをしている姿が印象的だ
短いパートチェンジでそれぞれの魅力が開花していく「Playboy」でも笑顔を絶やさずパフォーマンス。デビュー当時からライブでパフォーマンスしてきたこの曲は、ライブを重ねるごとに成長を感じることが出来る。より艶やかさと多幸感が溢れ、それぞれの身のこなしがさらにクールに、そして魅力的に進化していることを確認できる瞬間だった。「Wild」では小堀がメンバーに持ち上げられるアクロバティックなダンスからスタートし、オリエンタルな雰囲気を漂わせながら、気迫に満ちたパフォーマンスを見せ、「Bump」へと繋いでいく。彼らのラップとボーカルという個性を全力で魅せるこの曲は、彼らの本質を表現する良曲と言っていいだろう。この曲も今後、披露されるたびに成長を感じさせてくれるはずだ。
VCRでは、それぞれが西島の加入に対してコメント。古瀬は「運命共同体として頑張っていく仲間」、四谷は「喜んでもらいたい」、太田は「安心してほしい」、海帆は「新しい科学反応が起きると思う」、高橋は「十人十色のように、8人が大切な色を持っているのでいいパフォーマンスを見せたい」、栗田が「海帆くんと柊、蓮汰のラップがしっくりくる」、小堀が「ワクワクがいっぱい」と、全員が笑顔で西島を歓迎。それを受け西島は「メンバーのみなさんが日本に来てわからないことを教えてくださって、本当に為になっているし、一緒に活動できることにワクワクしています」と話し、新たな絆が結ばれたことを感じさせた。
その流れで「Be with you」が披露されると、“足りないPieceが埋まっていくようなFeelin'”という歌詞が、今の彼らにぴったりと当てはまり、さらに“この絆は途切れない”という言葉が会場中に染みわたっていく。あらためて彼らの意思表明ともとれるこの楽曲が、懇願するように歌う声とともにこの日、THmeのもとへと響き渡った。
その後のMCで、四谷が西島に対し、「このメンバーに助けられたとかある?」「四谷に助けられたとか…」と促すと、西島は「わたるくんが僕のレコーディングの時に2時間くらいずっととなりにいてくれて」と話すと、高橋以外のメンバーみんなから「邪魔じゃない⁉」と突っ込まれるシーンも(笑)。四谷は自分の名前があがらないことに納得ができないようでさらに聞くと、西島は「海帆くんがいろんな曲を覚えるときに休日もおさえてくれて、心から感謝しています」と伝えるも、「ちょっとカウントが間違っていて、直輝くんに“もしかして海帆に聞いた?”って言われました」と暴露。結局名前が上がらない四谷は少しいじけるとメンバーに慰められるなど、デビュー当初から変わらない、相変わらずのわちゃわちゃ具合で仲の良さが伝わってくる瞬間だった。
その後、ドラマ『パーフェクトプロポーズ』の主題歌に決定した新曲「Daydream」を初披露。それぞれのボーカルスキルが活かされる、爽やかなメロディが響き渡る楽曲と、サビではTikTokでバズりそうな顔周りのダンスをしながら、それぞれがアイコンタクトをしつつ楽しそうに歌う姿は、見ている側に幸せを与えてくれる。続く、太田の指揮から始まる「our Good Time」では、これまで以上の多幸感に包まれ、THmeとハイタッチのジェスチャーやクラップで一体になり、会場はひとつに。それぞれがじゃれ合うようなパフォーマンスが愛おしい。「Perfect」では“いつでも僕がいるよ”とすぐ近くで声をかけてくれるような、幸せを運んでくれるパフォーマンスで楽しませていく。彼らが本当に楽しんでいることが伝わるからこそ、THmeも笑顔になり、幸せが伝染していく。そのまま本編ラストの疾走感あふれる「Sweet」ではそれぞれがTHmeの表情を嬉しそうに隅々までみている姿が印象的だった。
アンコールでは、海から浮かび上がるように青と緑の光を浴び、黒い衣装に着替えた彼らが登場。西島がスタートを切る新曲「OCTAVE」を初披露。これまで以上にクールでハードな楽曲は、彼らがネクストレベルに達したことを感じさせる。たたみかける重低音が響き渡る攻めたラップに四谷の対照的な美しいハイトーンが重なり、彼らだからこそ歌える、ミステリアスで緊張感漂う楽曲が完成。確実に彼らの新章を感じさせる名曲となった。
古瀬はこの曲に対し「デビュー当初から常に上の音域、領域を超えていく、ダンス、ボーカルを見せていく姿を表現しました」とコメント。あらためて、彼らの今後が楽しみになる楽曲だった。
最後にそれぞれがこの日の感想やTHmeへの愛を伝えるなか、小堀は「いつも辛い時期などにTHmeに支えられ、あなたに助けられています。もし、僕たちのことを応援してくださる方の辛い時期を、すべてなくすことが出来ると無責任なことは言えないですが、“OCTPATHがいてくれたから頑張れるんだよな”という歌を歌っていくし、夢を乗せてもらえるようなアイドルになれるように頑張っていきます」とあらためて決意を表明。栗田は「THme! 大好きだよ! 僕は毎日会いたいので明日もどこかで待ってます!」と話し、会場を笑顔で包んだ。これまでラストのMCでは涙を流してしまうことが多かった太田はこの日は終始笑顔で「来てくれる人に幸せを届けるのが僕の使命だと思っています!」と叫び、ラストに古瀬は「全員ひとりひとりが主役になった伝説のステージになったと思いませんか⁉ 幸せな時間をありがとうございました!」と笑顔で伝えた。
その後全員がタオルを振り回し、ラストとなる「Come Alive」を全員がわちゃわちゃとじゃれ合いながら歌い上げ、会場の奥の奥まで指を差し、何度も「ありがとう!」と発し、その日の感謝を伝えていた。
最後の最後に、8人全員が手をつなぎ、太田がマイクを通さずに、2,000人の前で「THmeの世界が愛で溢れますように!」と叫ぶと、大きな拍手に包まれ、幕を閉じた。
新たなメンバーと共に、また一歩前に、そして確実に大きな階段を上り、ネクストステージに駆け上がったOCTPATH。2024年はさらなる飛躍を遂げることを確信できる、素敵な一夜だった。そんな彼らは2月9日にZepp Nambaにて、そして2月11日には、Zepp Hanedaにて4回目のファンミーティング『THme’s Valentine』を開催。11日夜には、Zepp Hanedaにて彼らの冠番組である『ストイックOCTPATH!』のイベントも開催することを発表。すでに2024年も精力的に活動する予定が満載の彼らの活躍を楽しみにするとしよう。
『OCTPATH LIVE 2023 -THE OCTPATH-』 セットリスト
2023年12月18日(月)開場:17:30 開演:18:30
会場:立川ステージガーデン
M1. IT'S A BOP
M2. WAKE UP
M3. Like
M4. Showtime
M5. Playboy
M6. Wild
M7. Bump
M8. Be with you
M9. Daydream (2月21日発売タイトル曲・初披露)
M10. our Good Time
M11. Perfect
M12. Sweet
〈encore〉
M13. OCTAVE (2月21日発売タイトル曲・初披露)
M14. Come Alive