jo0jiによる東名阪Zeppツアー『jo0ji tour 2026「よあけまえ」』が、5月22日、東京・Zepp Haneda公演にてファイナルを迎えた。2024年11月の初ワンマンライブからすべてのツアーを観てきた音楽ライター・矢島由佳子による、オフィシャルレポートをお届けする。

 

2026年上半期は、jo0jiにとって、より一層多くのリスナーと出会う時期になった。それも日本国内のみならず、世界中で。実際、この日jo0jiが「今日初めて(jo0jiのライブに)来た人ってどれくらいいます?」と呼びかけた際、たくさんの手が挙がった。

 

1月より放送されたTVアニメ『呪術廻戦』「死滅回游 前編」のエンディングテーマを担当し、虎杖悠仁の複雑な心情と自身の経験を重ね合わせて書いた“よあけのうた”は、国境を越えて多くの人の心に深く突き刺した。3月には初の海外ライブとして、台湾の音楽フェス『2026 大港開唱 MEGAPORT FESTIVAL』に出演。6月には『呪術廻戦』の劇伴ワールドコンサート『Jujutsu Kaisen in Concert』でイギリス、オランダ、フランスを回り、その後8月にはマレーシア・クアラルンプールと、再び台湾でのライブも控えている。そして11月からは、全国10都市を巡る自身最大規模のワンマンツアー『jo0ji one-man tour 2026 「いかり」』を開催することが、この日発表された。

 

『jo0ji tour 2026「よあけまえ」』東京公演は、これまでもjo0jiのライブを観たことがある人なら、さらなる進化に感動を覚えたことだろう。舞台に組み立てられた豪華なセット、クリエイティブユニット・Margtによる映像、洗練されたライブアレンジとダイナミクスを獲得したバンドサウンドなど、ステージにまつわるすべてがレベルアップしていたと同時に、何よりjo0jiの歌の感情や情景を表現する力が最高到達点に達していた。ひとりで自分の部屋で作った音楽が、多くの人の大切なものになり、誰かの人生に影響を与える。そういったポップミュージックの幸福と、そこに伴う責任を、jo0jiは全身で吸収しているように見えた。だからステージ上のjo0jiは、今までよりさらに大きく見えた気がした。

 

開場中は、青色に染まった会場に、海の音が流れていた。開演時間になると暗転し、海底へと潜っていくような音に変わる。舞台には、2階建てのセットが組まれている。ピアノが聴こえ始めると、橙色の間接照明に灯りがつき、2階でぽろぽろとピアノを弾いているjo0jiの姿が見える。今も地元・鳥取で暮らしているjo0jiだが、彼が音楽制作をしている部屋は2階にあるという。自分の部屋で音楽制作をしている場面を再現し、“よあけのうた”の1番までをピアノで弾き語るところから、ライブはスタートした。

 

そこから船のサーチライトが海上で交差する照明演出の中で、jo0ji、DATTAM(Gt)、クマガイユウヤ(Gt)、柿沼大地(Key)、KNOB(Ba)、TK-808(Dr)、安齋励應(Manipulator)によるバンドセッションで、航海へ出るようなサウンドスケープを描く。ビートやピアノの音の粒で星空や海面を浮かばせたあと、メロウなアンサンブルを挟んで、ロックの熱量が全開なギターソロを奏でる。そして一瞬暗転したあと、“≒”のイントロとともにステージ真ん中に立っているjo0jiに光が当たる。そこで大歓声が上がる。スクリーンでは夕焼けの陽射しが水面に線を描き、その先でオレンジ色に照らされる中で歌うjo0ji。“≒”の最後で花火が上がると、囃子が鳴り、“明見”へ。“言焉”で《明日君の前に幸せが訪れますように》と、“謳う”で《でも大丈夫、僕らにはうたがある》と歌うjo0jiは大きな包容力を放出していて、「この人が何かを変えてくれるのではないか」という期待をして心を委ねたくなるような、アーティストとしての説得力が溢れ出ていた。

 

“駄叉”、“BAE”、“ゑ喪”、“escaper”を歌ったゾーンは、まるでミュージカルを観るようでもあった。jo0jiはいつも、自分や身近な人のことを歌っているからこそ、楽曲からは人間くさい感情や生活がリアルに立ち上がる。しかもjo0jiは、編曲をアレンジャーとタッグを組んで作り上げているものの、自分自身で細部までこだわりを持っているタイプのソロアーティストで、各曲には明確な情景のイメージがある。これらの楽曲が鳴ると、jo0jiのライブ表現力もあいまって、ステージ上は次々と異なる場所へと移り変わり、その中で物語が繰り広げられているように見えた。

 

中盤では、「かずー(jo0jiの祖母)が死んだとき、悲しい曲、お別れの曲を聴いていたんですけど、なんかしっくりこんくて。ええ勢いでものを言うばあさんだから、しみったれたようなものは合わないのかなと思って。それで作ってみるかと思って、かずーらしく爽やかに別れを書いてみた曲」と語ったあとに“cuz”をピアノ弾き語りで歌い、そのまま“よあけのうた”とともにリリースした新曲“わかれのうた”を届けた。jo0jiの歌は、そばにある。そんなことを改めて感じさせてくれる場面だった。「アーティスト」と「リスナー」のあいだに境目を作ることなく、同じ目線で、同じ今を生きる人間として言葉をかけてくれる。日本の歌謡曲やフォークに根ざした歌と、鳥取で生まれ育った環境から滲み出るjo0jiの音楽に宿る土着感は、未来に向かって技術も経済も発展させることが正義とされる社会で戦う私たちの心に、そっと安心感を与えてくれる。

 

その後は、“条司”、“Nukui”、“眼差し”、“雨酔い”と、温かい合唱やクラップなどが起こる楽曲を続けていく。ますます「アーティスト」と「リスナー」の境目がとろける時間だ。そして「これからがスタートという気持ちでやっていこうと思います」と、『よあけまえ』というツアータイトルを付けた理由を語ってから、jo0jiの始まりの曲である“不屈に花”。

 

そして、最後2曲でクライマックスを迎えた。特にこの2曲は、jo0jiの心の底から振り絞るような歌の迫力に息を呑んだ。

 

まずはピアノの前に腰を据えて、その姿がアップでスクリーンにモノクロで映し出される中、“onajimi”を歌い始めた。その演出は親密な空間を引き立たせ、jo0jiは自分と身近な人間のことを歌っているという、彼のスタンスを表現しているようだ。そして後半にいくにつれて、バンドのスケール感が増し、オーディエンスをぐいぐいと引き込んでいく。アウトロでは「今日から俺ら、お馴染みね!」とファンに呼びかける。身の回りのことを歌っていたら、みんなの歌になるはずだという、jo0jiの音楽の理想が美しく形になっていることを証明する、圧巻の1曲だった。

 

そこから、ピアノにかけてあったジャケットを羽織り、階段を上がっていく。ステージは真っ白に照らされて、バンドメンバーとともに黒いシルエットが浮かび上がる。何が始まるのだろうかと期待を高めたところで、ステンドグラスが映る。そこで“よあけのうた”のイントロが始まった。ジャケットを着たjo0jiの格好は、“よあけのうた”のミュージックビデオを彷彿とさせる。自分の部屋で生まれた“よあけのうた”のアニメ尺(89秒尺)が、アレンジャー・江﨑文武の手腕によって編曲が加わり、“onajimi”を作ったあと、長く困難な制作期間を抜けて”よあけのうた”のフル尺を完成させたという、jo0jiの歩みをそのまま描くセットリストになっていた。

 

アンコールでは、5月16日大阪公演のあと、つまりはほんの数日前に作ったという新曲“東風(こち)”を、できたてほやほやの裸な状態のままギター弾き語りで届けた。名古屋、大阪公演を経てjo0jiが感じた、リスナーやライブに関わるすべての人への感謝を込めた曲だという。地元で“不屈に花”を作ったときには想像もしていなかった環境に今いたとしても、ポップアーティストとしての立場を自分なりに引き受けて、《僕はこの日々を愛している》と自ら肯定するような歌だった。最後は、明日からみんなが120%で歩いていけるようにという願いを込めて“ひかりのうた”で締めくくった。

 

jo0jiの歌は、自由だ。具体的に言うならば、たとえば小節の頭から歌い出すのではなく3拍目あたりから文章を始めるなど、メロディに対する言葉の置き方や譜割りに、かなりの独自性がある。または突然、変則的な拍子が入ってきたりもする。それでも難しくなく、むしろ親しみやすい音楽として聴かせられるのは、先述した安心感や土着感、人懐っこさが滲み出ているからこそ。自身の名前を漢字でタイトルに冠した“条司”は、型や枠からはみ出ても自由に泳いでいけばいい、と歌う曲である。音楽も人間も、はみ出たところにこそ、人から深く愛される成分が宿るのだと思う。これからもjo0jiは、音楽の中で自由に泳いでいくのだろう。《そのまま、走っていればいいのさ》。

テキスト:矢島由佳子

<Setlist>

1. よあけのうた(Anime size Piano ver.)

2. ≒

3. 明見

4. 言焉

5. 謳う

6. 駄叉

7. BAE

8. ゑ喪

9. escaper

10. cuz

11. わかれのうた

12. 条司

13. Nukui

14. 眼差し

15. 雨酔い

16. 不屈に花

17. onajimi

18. よあけのうた

19. 東風(未発表曲)

20. ひかりのうた

 

11月1日からの全国ツアー”jo0ji one-man tour 2026「いかり」”も開催決定!

 2026年1月クールTVアニメ『呪術廻戦』「死滅回游 前編」のエンディングテーマ「よあけのうた」が大きく話題となったjo0ji(ジョージ)の東名阪Zepp tour ”jo0ji tour 2026「よあけまえ」”が5月22日(金) Zepp Hanedaで行われ、終演後に今年の11月1日からの全国ツアー”jo0ji one-man tour 2026「いかり」”の開催が発表された。本ツアーでは全国6か所のZeppを含む10公演を行う。

チケットは jo0ji ファンクラブ「潮風交流センター」での最速先行がスタートしている。詳細はHP・SNSをチェックしてみてほしい。

<ライブ情報>
jo0ji one-man tour 2026 「いかり」
 (ジョージ ワンマンツアー ニーゼロニーロク イカリ) 

2026年
11月1日(日)  神奈川 KT Zepp Yokohama   16:00 / 17:00
11月3日(祝・火) 石川 金沢 EIGHT HALL   16:15 / 17:00
11月8日(日)  大阪 Zepp Namba(OSAKA)   16:00 / 17:00
11月14日(土)  香川 高松 festhalle   16:15 / 17:00
11月15日(日)  広島 BLUE LIVE HIROSHIMA 16:15 / 17:00
11月22日(日)  北海道 Zepp Sapporo   16:00 / 17:00
11月28日(土)  福岡 Zepp Fukuoka   16:00 / 17:00
12月5日(土)  愛知 Zepp Nagoya   16:00 / 17:00
12月13日(日)  東京 Zepp DiverCity(TOKYO)   16:00 / 17:00
12月19日(土)  宮城 SENDAI GIGS   16:00 / 17:00
1F スタンディング 
¥6,000(税込) 
2F 指定席 ※石川・香川・広島公演を除く
¥7,000(税込) 

北海道のみ 1F 指定席 ¥7,000-(税込)
 ※ドリンク代別途
※営利目的の転売禁止、転売チケットの入場不可
※小学生以上有料/未就学児童入場不可
【チケット情報】
 jo0ji ファンクラブ「潮風交流センター」最速先行
2026年5月22日(金)21:00~6月14日(日)23:59まで
https://smam.jp/2512_ticket_26052201/

▼jo0ji初のファンクラブイベント
jo0ji FCライブ 「磯遊び」
2026年
7月3日(金) なんばHatch 18:00 / 19:00
7月5日(日) Zepp Shinjuku(TOKYO)17:00 / 18:00
7月11日(土) 米子市文化ホール 17:00/18:00

東京 1F スタンディング ¥6,000(税込)
大阪・鳥取 全席指定 ¥7,000(税込)

[チケット情報]
先着チケット受付中
https://www.sma-ticket.jp/artist/jo0ji
※ドリンク代が別途必要となります。(鳥取公演除く)
※小学生以上有料/未就学児童入場不可
※枚数制限:2枚まで
※ご同行者様はFC非会員でもご入場いただけます。
 
<jo0ji official fan club”潮風交流CENTER”>
https://smam.jp/jo0ji/

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