ENHYPEN 5thミニアルバム『ORANGE BLOOD』のメディアショーケースはオンラインで全世界に配信され、各国のメディアが注目した。

5thミニアルバム『ORANGE BLOOD』は、愛する存在と再びつながり、幸せに満ちた少年たちを歌った『BLOOD』シリーズの第2作。『ORANGE BLOOD』では、与えられたこの瞬間に最善を尽くす少年の“カルペ・ディエム”愛を表現し、タイトル曲の「Sweet Venom」では、活きていることを実感させる甘い「君」への毒を歌うというコンセプチュアルなもの。

この日のショーケースではいち早くMVとパフォーマンスが公開された。MVは、メンバーがマネキンのように止まった“マネキンチャレンジ”や、首の動きが印象的なキャッチーなダンスが中毒性を持つ仕上がりに。一度聴いたら忘れないサウンドも魅力的だ。

今作のカムバックについて聞かれると、HEESEUNGは「『ORANGE BLOOD』ならではの色が感じられますし、僕たちが表現したいムードを感じられて、気に入っています」と嬉しそうに話し、JAKEは「本当に一生懸命準備をしました。また新しいENHYPENがお見せできるアルバムなので楽しみにしていてください」と自信満々。

前作のリリースから6ヵ月間、どう過ごしていたかを聞かれると、SUNGHOONは「僕たちは海外ツアーに行きましたが、その間も、今回の舞台に向けて練習をしていました。よりみなさんに愛していただきたい気持ちを込めて努力をしていました。この思いがみなさんに届くことを願っています」と話し、日本ではK-POPのボーイグループとして史上最短記録で東京ドーム公演を行ったことに触れられると、NI-KIは「東京ドームでの単独コンサートはすべてのアーティストの目標なので、最初に聞いたときはビックリしました。ドーム公演では7人が大きく成長したと思います」と話した。さらにJUNGWONは、日本で行われたSUMMER SONICにも参加しましたが、あれほど大規模なフェスへの参加は初めてだったので、情熱的な感覚を肌で感じることが出来てすごく良かったです」と振り返った。

この『ORANGE BLOOD』がどんな作品かと聞かれると、JAYは「前作の『DARK BLOOD』の後のストーリーを盛り込みました。「君」と再び会った少年は、すべてが初めてであるかのように恋をし、ドキドキしますが、永遠かと思っていた力を失い、世の中のどんなものも無限ではないことを悟ります。その与えられた瞬間に最善を尽くす恋を、もっとも温かいオレンジの色で表現したアルバムになりました」。SUNOOは「『ORANGE BLOOD』には、僕たちENHYPENの感情が溶け込んでいます。初めて対面したENGENE(ENHYPENのファンネーム)のみなさんに感謝を感じると同時に、僕らには愛される資格があるのかという疑問があったんです。そんな内面の疑い、物足りなさを取り除いて、繋がりを妨げるものを乗り越えたいと思っています」と熱く想いを述べた。

常に彼らが大切に思っているENGENEの存在。彼らはどんな時にENGENEとの絆を感じるのかと聞くと、HEESEUNGはその関係性を輪ゴムにたとえ、「僕たちはいくら離れていても、引っ張った輪ゴムが戻ってくるように、すぐ戻ってくることが出来るんです」と話し、SUNGHOONは「ステージの上からENGENEの大合唱を聴くとき、同じ表情をしているときに、幸福感を感じ、ENGENEのみなさんと感情を分かち合っている気がします。さらに僕たちの掛け声のように繋がっているように思います」と笑顔で話した。

アルバムのタイトル曲である「Sweet Venom」について聞かれると、SUNOOは「BITE ME」の延長線上にある曲で、犠牲で自分の愛を証明した後、世の中の“有限さと必滅性”に気づいた少年が、全身に毒が広がっても「君」のそばで耐えることを誓うという曲になっています。最初にこの曲を聴いたときに、これこそがタイトル曲だと思いました。さらに、すぐに口ずさめるような中毒性のある曲だったので、大ヒットの予感もしました」と話し、JAKEは「この曲は韓国語、英語、そしてベラ・ポーチさんと一緒にうたった3つのバージョンが存在します。英語は初めてトライをしたのですが、単純に韓国語の歌詞を訳したのではなく、新しく作詞をしたので、どちらも違う歌詞と声を楽しめると思いますし、すごく新鮮に感じてもらえると思います」と話した。

実はこの曲の作詞には、JAYが参加。「これまでも作詞に参加したいと話していたので、この曲に作詞として参加できたことはすごく嬉しいです。さらに、ENHYPENにあう歌詞とは何なのかということを考えながら作詞をしました」と、新たな才能をのぞかせた。

今回のパフォーマンスに関しては、JUNGWONは「ENHYPENといえばダークで強いパフォーマンスを思い浮かべると思いますが、今回はほのかな色気、センチメンタルさを感じだれるようなパフォーマンスを用意しました。これまでと違った姿を見せられると思います」と教えてくれた。このパフォーマンスでは、甘い毒が身体に広がる現象を描いたダンスで、静かに近づき、牙をむくヴァンパイアを表現。SUNOOとNI-KIがその場でそのダンスを見せると歓声が上がった。

NI-KIは収録曲の「Still Monster」について、「傲慢と呪いに関連した、不完全な愛をテーマにした曲」と説明。「タイトルのモンスターを形象化するためにダイナミックでワイルドなダンスを採用しました」と話し、JAKEはお気に入りの曲として「Orange Flower(You Complete Me)」をあげ、「君」への感謝、恋に関する確信、勇気、誓いをオレンジの花にたとえていることを明かし、「多くの方に愛されると思います」と語った。

HEESEUNGは「Mortal」をあげ、「永遠に生きることはできないということへの美しい情緒をロマンチックに歌う、キレイなサウンドが気に入っています」と話した。

この日は、世界中の記者から届いた質問に答えるシーンも。東京ドームでの手ごたえを聞かれると、NI-KIは「HYBEの先輩であるBTS先輩やSEVENTEEN先輩たちが公演したところですので、僕たちにとって意味深い場所でした。ドームでENGENEのみなさんに歌っていただき、ペンライトでウェーブを作ってくださり、胸がいっぱいになりました。ただ、これで終わりではないので、満足せず、7人の旅がようやく始まったと思い、先輩たちのような位置に立てるように全力で頑張っていきたいです」と熱い思いを打ち明けた。

彼らにとって大きなターニングポイントになるであろう、挑戦に満ちた今作について、たくさんの想いを語ったショーケース。自信にあふれた今作を持って、さらなる飛躍を誓う彼らの意欲を感じられた瞬間だった。

(おわり)

取材・文/吉田可奈
(P)&(C) BELIFT LAB

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