アップアップガールズ(2)が、6月15日(日)に東京・恵比寿LIQUIDROOMでワンマンライブ『にきちゃんの春ツアー2025ふぁいなる〜my own color, my own dream〜 ーにきちゃんほーちゃん大行進ー』を開催した。
2017年2月に結成されたアップアップガールズ(2)(以下、にきちゃん)は、2023年5月から高萩千夏、鍛治島彩、佐々木ほのか、島崎友莉亜、新倉愛海という現在の5人体制となってアイドルシーンを盛り上げてきた。本公演は、4月から行ってきた全国ツアー『にきちゃんの春ツアー2025〜my own color, my own dream〜』のツアーファイナル公演であり、2018年4月に加入しグループを牽引してきた佐々木ほのかの卒業ライブとなる。鉄壁なコンビネーションを誇るメンバー5人は、現体制の有終の美を飾るべく観客と一体となって熱いライブを繰り広げた。
ライブでは、新体制にきちゃんの初の新曲「ビリーバー」が初お披露目され、新体制で挑む最初の単独ライブが7月12日に原宿RUIDOで開催されることが発表された。
オープニングアクトには、アップアップガールズの新プロジェクトのUP UP NEW AGE ネオアゲが登場(IROHAは欠席)。にきちゃんの「全部青春!」をフレッシュに歌唱し、先輩であるにきちゃんの記念すべきライブに華を添えた。
大勢のファンが集まる会場はすでに熱気たっぷり。大きな「ほのか」コールと佐々木のメンバーカラーの赤のペンライトが波打つ中、「OVERTURE」とともにメンバー5人がステージに登場。島崎の歌で始まる「君と僕の軌跡」からライブはスタートした。出会いの奇跡と、一緒に歩んだ軌跡の素晴らしさを感情たっぷりに歌うにきちゃん。彼女たちは、続けて「Dong-Dong-Dong!!!!!!!!」を投下し、会場を一気にお祭り騒ぎの空間へとチェンジさせた。
観客に自己紹介したにきちゃんはライブパートに戻ると、佐々木がメインボーカルとなって「どしゃぶりのテラス席」を歌唱する。佐々木は切ない感情を見事に歌で表現し、にきちゃんで培ったスキルの成長をしっかりと見せてくれた。続けて佐々木がセンターを務める「にきちゃんわんだーらんど」が披露される。この曲では、一転しておもちゃ箱をひっくり返したような楽しいステージを展開。さらに、にきちゃんはディスコチューン「ぱーれぇ〜」で観客をノリノリにし、「ギリギリバーニング!」では全力の歌とダンスをたたみ込み、観客と一体となって大ヒートアップした。
にきちゃんは次々とカラフルな楽曲で観客を楽しませ、ライブは終始大熱狂という状態が続く。メンバー5人は、ラップチューン「カスタムにきちゃん2025ver.」をブチかまし、別れと再会を誓う歌詞が響く「EVER REMEMBER」をエモーショナルに歌唱。パワフルなビートが炸裂する「U(2)Zone LINE」で、メンバー5人はかっこいい姿を見せ、「ワッチャウッ!!」ではヘドバンを連発しながら観客とともに狂乱状態。
怒涛のライブは勢いを増し続け、デビュー曲「二の足Dancing」でさらにボルテージ上昇。鍛治島の特技・鼻リコーダーも飛び出し、会場の熱量はさらにアップ。そして夏の高揚感が詰まったナンバー「ナツメグ」ではメンバーと観客が共鳴し合い、凄まじい盛り上がりとなった。
気づけば、メンバー5人での歌唱は残り1曲。にきちゃんは、5人体制での最後の新曲「いつだって、君も」を届ける。エモさと疾走感あふれる楽曲を、メンバーは感情を込めて歌唱。いつだってひとりじゃないというメッセージが会場に響きステージは暗転した。
そして再びライトアップされたステージには、4人の新体制となったにきちゃんの姿が。高萩が「新生にきちゃんです! 私たちはまだまだ見たい景色があります。叶えたい夢もあります。私たちはみなさんと一緒にこの夢を追い続けたい。みなさんを笑顔に幸せにしたい。たくさん、みなさんに最高を届けます! それが私たち、にきちゃんなんだ!!」と思いを語り、初披露の新曲「ビリーバー」を歌唱する。夢を追い続ける熱い思いを、メンバーは温かいメロディに乗せて元気いっぱいに届けていく。頑張る気持ちの詰まったミッドテンポのロックチューンが全ての観客に届き、会場は大きな拍手に包まれた。
MCで高萩は、新体制にきちゃんとしての最初の単独ライブを7月12日に原宿RUIDOで開催することや多くの夏フェスに出演することなどを告げる。まだまだ止まらないにきちゃんをアピールしてライブ本編は終了となった。
まだまだヒートし続ける観客は、大きな「ほのか」コールをシャウト。するとステージに真っ赤なドレスを着た佐々木が登場する。現在19歳の佐々木は、約14年間のアイドルのキャリアがある。彼女は地元・福岡で5歳の頃からアイドルとして活動を開始し、中学1年のときににきちゃんに加入した。今ではにきちゃんのセンターを務め、グループ活動以外でも、グラビアや配信ドラマなどでも注目を集める存在となっている。
マイクを握った佐々木は、「約14年間アイドルを続けてきたんやけど、5歳で始めて19歳になりました。こうしてマイナスな気持ちじゃなくプラスな気持ちで卒業をできるのが、ほの的にはすごくありがたいというかうれしくて。女優さんって道を見つけられて卒業するって、すっごい贅沢じゃないですか? しかも、こんなにたくさん応援してくれてる人がいてくれて。ほんと、最初から最後までね贅沢な女やなってめっちゃ思います(笑)。それも、こうして愛をくれるみんながいるからだなって。ほのはこれから、にきちゃんのみんなとは別の道に進むけど、全力で頑張るけん。みんなもお仕事とかいろいろあると思うけん、一緒に頑張って、一緒に人生楽しくしていきましょう(笑)。これからもよろしくお願いします!」と、約14年間のアイドル人生に別れを告げ、新たな道へと進む思いを笑顔で福岡弁を織り交ぜて語った。
そして佐々木は自身のソロ曲「ほーちゃんくい〜んだむっ!!」を投下。アイドル最後のソロステージでしっとりしたバラードを歌う、という普通さは破天荒な佐々木ほのかには似合わないと言わんばかりに、彼女は楽しさ全開のポップチューンを満面の笑みで歌唱する。実に明るく元気な佐々木らしいパフォーマンスを見せてくれた。
きれいなドレス姿の佐々木のもとにメンバーが駆けつけると、佐々木へのメッセージをそれぞれが語っていく。
新倉は「ほーちゃんと一緒に活動してきて、なんでも挑戦しようとするところとか、元気さや明るさやパワーに、私もたくさんの勇気をもらいました。私もいろんなことに挑戦したいなって思えるようになりました。私がほーちゃんにもらったみたいに、私も、ほーちゃんやみなさんの背中を押してあげるようなアイドルになりたいなと思いました。ここまで一緒に活動できてほんとにうれしかったです!」と感謝を語った。
島崎は「ほーちゃんとたくさん長い時間一緒に活動させていただきました。人としてアイドルとしてたくさん尊敬できるとこがあるし、一緒に成長して来れた仲間みたいに勝手に思っちゃってるとこがあるんです。一緒に楽しいことをしたり、一緒に夢を追いかけたりした心がつながってる仲間だと思ってるので、ほーちゃんが卒業しても私自身も頑張っていきますし、心からほーちゃんのことを応援しています!」と、いつまでも仲間であることを口にした。
鍛治島は「ほーちゃんと出会って長いんですけど、私はほーちゃんと同じグループだったことが人生で一番ラッキーだったなって思ってるんです。それくらいに感謝してるし、ごめんって思うこともいっぱいあるし。もっともっと一緒に活動したい気持ちもあったけど、ほーちゃんは今が一番輝いてると思います。私も負けてられたいなってすごい思います。これからも「オレたちは離れても仲間だぜ!」ってことで、にきちゃんを実家だと思って安心して旅立ってください!」と、にきちゃんが実家であることをアピール。
そして高萩は「一番お世話しました、リーダーの高萩です(笑)。今日は絶対に泣かないって目標でここまで来たんですよ。それが佐々木のアイドル像だと勝手に思ってるからなんです。こんなに笑顔で卒業を見送れることって今まで無かったし、こんなに笑顔で最後を走り抜けられる人って、私は長くアイドルを続けてきて初めて出会いました。私はこの子がアイドルという世界からいなくなるのがすごい悔しいです。でも、佐々木は新しい道で頑張るって決めたので、それを応援したいです。そして、私たちはこのすごいアイドル・佐々木ほのかを越えていきたいって思います。そう思わせてくれたのが、佐々木のすごいところだなって思うので大尊敬してます。あと、私は佐々木がたくさん大人になるところを見れて、ほんとにひとりの人間を育てあげられた達成感も味わってます(笑)。ほんとに大人になったなと思うし、とても可愛い姿で卒業して、ほんとにかっこいいです!」と、佐々木が大人に成長したことのうれしさを語った。
心のこもったメンバーからの言葉を受けて、佐々木は「卒業するときに、この4人のメンバーがおってくれてほんとによかったなって結構ガチで思ってます。8年間って長い時間をともにした仲間やけんね。なんか愛されてるって感じです。こんなに優しくされたことないし、こんなに愛をもらってる感覚ってほんと無いなって。だからなんかほんとに幸せだなー!って、今この場で感じております。ほんとにありがとうございます!」と、素敵な仲間と出会えた喜びを素直に語った。
ハートフルな空間となった会場に、5人のにきちゃんは温かいメロディが響くバラード「しあわせの半径」を届ける。さらに、生きることの素晴らしさを伝える人生讃歌「Life Is Beautiful」を元気いっぱいに披露。メンバー5人と観客は拳を突き上げアンコールを締め括った。
だがしかし、まだまだ会場の熱気は冷めやらない。観客の強烈な「ほのか」コールで5人のメンバーがステージに戻る。そして、最後の最後のナンバー「Dear your heart」が披露された。5人のにきちゃんはフルパワーで君への思いをエモく熱く歌い、観客と「ラララ」のコーラスを会場いっぱいに響かせて、ライブは感動的にフィニッシュ。
佐々木ほのかの卒業ライブは、まさににきちゃんらしい楽しく熱く感動的なライブとなった。佐々木は新しい道に進み、そして新体制にきちゃんはノンストップでこの夏を駆け抜けていく。魅力たっぷりなにきちゃん、佐々木ほのかのこれからの活躍にぜひ注目してほしい。