声優・アーティストの内田雄馬によるライブツアーの追加公演「YUMA UCHIDA LIVE TOUR 2025 アトリエ ~Colorful~」が、10月11日・12日の2日間、神奈川・横浜BUNTAIで開催された。

ツアータイトルに冠された楽曲「アトリエ」にちなみ、公演ごとにコンセプトカラーを設定した今回のツアー。7月から8月にかけて行われた3都市4公演では、東京公演は“Red”、愛知公演は“Green”、兵庫公演は“Blue”と題し、それぞれのカラーに合わせたセットリストや演出が展開された。

そのフィナーレを飾る追加公演“Colorful”では、これまでのツアー各公演の色味と経験を集大成した、文字通りカラフルなステージを約2時間に渡って届け、アーティスト・内田雄馬の多彩な表情を見せるライブとなった。

キーボード・半田彬倫、ギター・佐藤裕晃、ベース・二家本亮介、ドラム・今井義頼から成るバンドの生演奏がサポートした本公演は、本ツアーの顔とも言うべき挑戦的なナンバー「アトリエ」でスタート。

ステージ上段上手側のアトリエ風のスペースに登場した内田が、2つのキャンバスを覆っていた布を両手で同時にはぎ取るとマーブル模様のペイントアートが登場。そこから“うちダンサーズ”と呼ばれる4人のダンサーたち(A-chan、RYOTARO、TAKAMASA、KEiTa)と動きをシンクロさせながら、力強いボーカルを会場いっぱいに広げていく。ラップパートも交えながら高速で展開していく、スリリングかつスピード感のある楽曲を、時に踊りながら歌いこなす実力は本物だ。

そして「Image」と“Colorful”公演ならではの選曲となる「1 LOVE 1」を続けて披露。レーザーによる光の演出も印象的だったエレクトロニックな前者、「最後の日です!今日は全力で盛り上がっていきましょう!」と呼びかけ、“余白だらけのキャンバス マーブル模様 重なり合う one by one”という歌詞をなぞるように、色彩豊かに輝くライトの下で大合唱を作り上げた後者、そして本公演の推奨ドレスコードとなる3色以上のカラーアイテムを身につけながらペンライトを振って楽しむオーディエンスの光景は、まさにカラフルそのものだ。

ブリッジムービーを挿み、バルーンこと須田景凪と初めてタッグを組んだ「ハートエイク」のアニメーションMVを背にしながら、その世界観に入り込むように感情たっぷりに熱唱すると、続いてはスムーズな美声が心地良い「ERROR」へ。

声優という職業柄もあってか、楽曲ごとに色を変える歌唱表現の引き出しの多さに圧倒される。そしてTVアニメ『あひるの空』エンディング主題歌にして、彼のライブにおける鉄板曲に育っている「Over」。マイクスタンドをステージ脇に思い切り蹴飛ばすパフォーマンスやコール&レスポンスで、会場のボルテージをさらに引き上げていく。

MCで「初めての“内田雄馬”もそうじゃない“内田雄馬”も、この場にいる全員が“内田雄馬”です!」と、ファンネームが自分の名前と同じ“内田雄馬”の彼らしい挨拶で会場の気持ちをひとつにすると、「今日はいろんなカラーを楽しんでいただければ」と告げて次曲「春の夜風」へ。

tonunが提供したチル&メロウなテイストの本楽曲。内田は生演奏ならではのグルーヴに乗りながら、ステージ上段に置かれたソファーに腰掛けたり、アトリエ側に移動してご機嫌に踊ったりと、ステージを自由に使いながら伸び伸びと歌唱する。

さらに、デビュー曲「NEW WORLD」とスタジアムロック級のスケール感あるアンセム「FROM HERE」では、内田自らエレキギターを弾きながら歌唱。

後のMCで、今回のツアーおよび“Colorful”というテーマに合わせ、活動当初から歌っているこの2曲にギター演奏という新しい色を足す狙いがあったと語っていた通り、いつもとはまた違った内田雄馬のクリエイティブを示す時間となった。続く、うちダンサーズと共にダンスを踊りながら披露した「Buzzer Beater」では、バスケットボールのシュートするモーションなどを取り入れたアクティブな動きでも魅せる。

そこから、うちダンサーズのダンスとバンドのソロ回しが会場の熱気を高めると、ネイビーの衣装に着替えた内田がステージに登場し、ライブは後半戦に突入。

照明やスモークが物々しい雰囲気を作り出すなか、上松範康(Elements Garden)がアーティスト・内田雄馬に初めて書き下ろした重厚なシンフォニックロック「シンギュラリスト」を威風堂々と歌い上げ、先ほどまでカラフルだった世界を一面ダークに塗り替える。

さらにラウドなミクスチャーロック「Hope」に繋げ、飛び跳ねたりヘドバンしたりとアグレッシブにパフォーマンス。かと思えば、続く「Relax」では、彼のライブでは恒例となっているスマホでの撮影OKタイム“内田雄馬化コーナー”を設け、ステージを所狭しと、動き回りながら歌唱。

バンドメンバーと向き合いながらセッションするように歌ったかと思えば、反復横跳び風のステップからターンなどアクション多めのステージングでファンが撮影したくなるポイントをサービスたっぷりに作り上げた。

その後のMCで、今回のツアーに込めた想い、「皆さんと色んなカラーを作っていく」「新しい想像を膨らませるようなライブ」を目指したことを改めて口にした内田は、「本当にたくさんの色が生まれました。なのでファイナルもたくさんの色で彩りたいと思います!」と呼びかけて、ライブ本編最後の楽曲「Color Your Life」を歌い始める。

“この世界そのものが僕のキャンバスだ”“これからも重ねて 集めて 僕だけの色を!”という歌詞は、まさに彼がこのツアーを通じてファンに伝えたかったメッセージそのものなのだろう。

色とりどりのペンライトで染まった客席を見回しながら、心から楽しそうに、ソウルフルな歌声を会場中に響き渡らせる。その色んな人の色んな色が合わさったカラフルな景色が感動を呼ぶなか、ラストは内田の「みんな本当にありがとう!」という言葉に合わせてみんなでジャンプして締め括られた。

アンコールは、“どこにも行かない”“1人にさせない”という真っ直ぐなメッセージが内田らしい「I'm here」でスタート。

白いライトや映像を効果的に用いたステージ演出が、彼のエモーショナルな歌声をさらに際立たせる。その後、足掛け3か月に渡ったツアーを振り返り「声優をやりながら音楽と向き合ってきて、良い循環が生まれた3か月間だったと思います」と語る内田。彼の人生においてとても充実した時間になったようだ。そして「引き続きみんなと一緒に人生を楽しんでいければと思います!」と宣言すると、出会いと未来を祝する歌「Congrats!!」とココロを震わせるファンキーなナンバー「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」を立て続け、“内田雄馬”たちの楽しそうなシンガロングを引き出す。

ラストナンバーは、10月3日に配信されたばかりの新曲「私でよかった!!!」。内田が結城圭介役で出演する現在放送中のTVアニメ『デブとラブと過ちと!』のエンディングテーマにして、“ありのままの自分”を肯定してくれる温かなロックチューンだ。

再びギターを手にした内田は、聴き手の心に真っ直ぐ突き刺さるようなクリアボイスで朗々と人生讃歌を歌い上げる。“Let's sing 声を上げて 最高なLife!”と繰り返すパートでは会場中がクラップで心を通い合わせ、最後は大合唱でひとつになって大団円を迎えた。

新しいクリエイターとの出会いで生まれた楽曲や新しいチャレンジが多数盛り込まれ、内田雄馬のさまざまな表情と表現に触れることができた今回のツアー。彼がMCで「自分の知らなかったものを好きになる、新しいものを試すきっかけになるライブになれば」と語っていた通り、いろんな気持ちや感情に出会うことのできるライブだったように思う。本公演の映像が11月21日(金)20時より配信されるので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。

来年2月にファンクラブイベントが開催決定!

Beside YU “4th“ Fanclub Event ~FuYU~

開催日:2026年2月21日(土)
(昼公演)開場 14:00 開演 15:00
(夜公演)開場 17:30 開演 18:30
会場:東京・豊洲PIT

詳細はファンクラブサイトをチェック!

10月12日(日)公演の配信が決定!

YUMA UCHIDA LIVE TOUR 2025 アトリエ 〜Colorful〜

配信日時:2025年11月21日(金)20:00〜
※アーカイブあり
チケット料金:¥3,500(税込) 
※別途システム手数料 ¥500(税込)

配信チケットのご購入はこちらから!

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