アップアップガールズ(2)(以下、にきちゃん)が、全国7都市を巡る『アップアップガールズ(2)ツアー2024 〜 可能性は無限大!にきちゃんと笑顔満開春ツアー 〜』のツアーファイナル公演を、5月11日(土)に東京・恵比寿LIQUIDROOMで開催した。

 【ライブレポート】

4月6日の神奈川公演を皮切りに、大阪、愛知、千葉、福島、福岡と全国各地で楽しく熱いライブを行ってきたにきちゃん。昨年5月に、高萩千夏、鍛治島彩、佐々木ほのか、島崎友莉亜、新倉愛海という現在の5人体制になったにきちゃんにとって、今回のツアーは1年間のグループの結束力、成長度を見せる場でもあった。昨年12月5日のZepp DiverCityワンマン、今年3月3日の日比谷野外音楽堂ワンマンという2つのビッグマッチと今回のツアーを通じて、彼女たちのチーム感、パフォーマンス力はさらにアップ。にきちゃんは、恵比寿LIQUIDROOMでのツアーファイナルで、いま持つ全ての力をフルで開放するライブを繰り広げた。

大勢の観客が集まる会場に「OVERTURE(2)」が流れ、にきちゃんがステージに登場。大歓声が上がる中、ライブは激しいビートが炸裂する「U(2)Zone LINE」からパワー全開でスタート。早くもボルテージみなぎるにきちゃんは、間髪入れず「ワッチャウッ!!」を投下。メンバーも観客も熱いテンションでヘドバンを連発した。一転してグルーヴ感たっぷりのディスコナンバー「ぱーれぇ〜」が披露されると、メンバー5人と観客はノリノリで踊りまくる。ライブ冒頭から、何が飛び出すかわからない楽しいにきちゃんワールドが展開された。

自己紹介タイムで、高萩は「ツアーファイナル始まりました! みんなが後悔しないように、うちらは燃え尽きるぐらい思いっきりがんばります。みなさんも私たちに負けずにライブを楽しんでってください!」とライブの意気込みを口にし、鍛治島は特技の鼻リコーダーで爆風スランプの「Runner」を吹き、「みんなー! 最後まで走るぞー!」とリアルに鼻息荒く本公演への気合いを見せた。

ライブに戻るとにきちゃんは、「にきちゃんわんだーらんど」「正解ですっ!」「恋はアップ(2)Summer」といった楽曲で楽しくポップな空間を作り出す。

さて今回のツアーでは、MC中にメンバーによるはちゃめちゃな恋愛連続ミニドラマが展開されていた。メンバー発案で鍛治島が脚本を手がけたストーリーも、ここ恵比寿で遂に最終回。モテモテヒロイン役の高萩とイケメン男子役の佐々木の恋は見事成就し、ハッピーウェディングを迎えるという展開で無事終幕。そこからのかわいいポップチューン「愛について考えるよ」が披露され、恋愛のキラキラ感をさらに輝かせた。曲が終わると、ほんとにステージの幕が閉まる。だが、幕の隙間からメンバーが顔を出し、鍛治島が「みんなー! まだライブは終わるわけないよね。まだまだ楽しんでいくよね!」と声を上げ、カリプソフレイバーの「2学期サマーっ!!」が歌われる。ウキウキの夏感を届けたあとは、「2回目の青春」で、がんばり続ける気持ちがあればいつだって青春だというメッセージを力いっぱいのパフォーマンスで表現した。

会場は異様なまでの盛り上がりを見せ続けて、ライブ中盤戦に突入。メンバー5人は「強がりライライライ」を情熱的にパフォーマンスし、「OVER DRIVE」では観客と一緒にタオルを回してテンションをアップさせる。デビュー曲の「二の足Dancing」で観客は歓声を上げジャンプしまくり、大サビで鍛治島は必殺の鼻リコーダーを炸裂させた。ますますブーストしていくにきちゃんは、つんく♂の手がけた「Be lonely together」でダイナミックなパフォーマンスを魅せ観客を圧倒。突き抜けるような夏の青空をイメージさせる「ナツメグ」を披露すると、メンバーの全力のパワーに観客も大きな声援で応え、会場は強烈な盛り上がりとなった。

MCタイムに入ると、メンバーがライブの感想を語っていく。新倉は、「このツアーはもちろん、今日こうして公演をやって改めて思ったことは、私はライブに夢中になってる時間が楽しくて仕方ないなという思いでした。みんなもおんなじ気持ちでいてくれたらうれしいです。そして、この楽しくて温かい空間をこれからも守っていけるように、もっともっとがんばりたいです。みんなが日常で何かあったときに、私たちは「にきちゃんのライブが帰ってくる場所だよ」ってみんなを待っていられるように、いつでも堂々とステージに立っていたいです。もっともっとにきちゃん守っていけるようにがんばります! そして、またみんなのところにたくさん会いに行けるように、全力で走って行きたいです!」と、ツアーを経て感じたライブへの熱い気持ちを口にした。
高萩は、「昨年12月のZepp DiverCityから、3月に日比谷野音でワンマンライブをして、今回の春ツアーという怒涛の半年をみなさんと一緒に送れてとてもうれしいです。ライブをしてて、みなさんの顔がちゃんと見えてるし、どこのライブでも「あのときあの人が来てくれたな」とか「あのときあの人はすごい笑顔だったな」とか、忘れられない景色がたくさんあります。今日のツアーファイナルで見えてるこの景色を、私は忘れないです。今回は“可能性は無限大!にきちゃんと笑顔満開春ツアー”というツアータイトルでしたが、それを実際にやってこれたなって思えるくらい、みんなの笑顔がたくさん見れました。みんなの笑顔、最高にかわいいです!(笑) 私たちは、これからも大好きなにきふぁみ(にきちゃんのファン)の笑顔や幸せをいっぱい吸収して、そして倍にして返せるようにがんばります。そして、この夏も一緒に盛り上がっていきましょう!」と、タイトル通り、笑顔にあふれたライブができたことの喜びを語った。

ライブもいよいよラストスパート。にきちゃんは、島崎の感情を込めた歌から始まる「君と僕の軌跡」を歌唱し、これからも大勢のファンと一緒に物語を作り続けていきたいという思いをしっかりと伝えた。そして、ライブ本編のラストチューンは「Dear your heart」。にきちゃんは、歌で幸せを届けたいというアイドルとしての覚悟を、明るく熱く観客に届ける。観客の「ラララ〜」の大合唱に合わせてメンバーが歌うというコンビネーションが展開され、会場は最高潮に熱い一体感に包まれた。

ステージを終えたメンバーは、にきちゃんの今後の予定を伝えていく。6月8日に札幌SPiCEで本ツアーの追加公演『アップアップガールズ(2)~可能性は無限大!にきちゃんと笑顔満開春ツアー EXTRA in Sapporo~』が行われること、7月7日に上野恩賜公園野外ステージで、にきちゃん、アップアップガールズ(プロレス)、東京女子プロレスとの合同イベント『Up! Up! TJPW(2)~にきちゃんと一緒に七夕まつり~』が開催されることを告げる。そして新たなライブの予定として、にきちゃん、アップアップガールズ(仮)、アップアップガールズ(プロレス)による恒例合同イベント『アップアップガールズ(フェス)2024』が、7月15日にVeats Shibuyaで開催されることを発表した。
高萩が「改めまして、ここまでみなさんと一緒に駆け抜けることができて、ほんとにみんなの笑顔をたくさん見ることができて、私たちも幸せで、笑顔満開になりました!」とツアーの成功を口にして、ライブ本編は締めくくられた。

まだまだ熱々の会場に大きな“にきちゃん”コールが響き続け、メンバー5人がステージに戻る。アンコールで歌われたのは「HIGH COLOR NEW COLOR」。彼女たちは、大切なものを見つける旅を続けていこうという人生的なメッセージを鮮やかなメロディで歌っていく。メンバーと観客はグループのイメージカラーの白いペンライトを掲げ、会場全体が美しい光の波に包まれる。全員がハートフルなマインドと笑顔になって楽曲はフィニッシュ。
高萩が「私たちはこの景色を忘れないですし、この景色をまだまだもっともっと大きくしていきたいです。ここからがスタートです。この夏も、みんなで思いっきり盛り上がっていくぞ!」と声を上げ、観客も大きな歓声で呼応しアンコールが終了した。

しかしボルテージの高まったファンの“にきちゃん”コールが鳴り止まず、彼女たちはステージに戻る。メンバーが「ナツメグ」の“一瞬を永遠に感じる物語ー!”というフレーズを歌い、それに合わせて会場の全員が手を上に掲げる。にきちゃんとにきふぁみが気持ちを共有し、まさに大団円となった。その後も、まだまだ名残惜しいファンが“にきちゃん最高!”を連呼し続けるという、これまでのにきちゃんのライブには無い新しい光景が広がってライブは終了となった。

ツアーで築き上げた、かわいく楽しく熱いにきちゃんの魅力が凝縮された恵比寿LIQUIDROOMでのツアーファイナル。見た人全てを笑顔にさせるにきちゃんのステージ力のすごさは、終始沸きまくっていたフロアの熱量が証明していた。そんなにきちゃんのパワーは、ここから夏に向かってさらに上昇していくこと間違いなし。にきちゃんの、今後の活動を欠かさずにチェックして欲しい。

一覧へ戻る