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2021.07.16

ビス(ジュン)進化するインスタライブ/ライブコマースへの道

コロナ下でECシフトと販売スタッフ活躍の場の創出という観点から、インスタライブやライブコマースを展開する企業が増加。1年以上を経た今、習熟を重ねている各社の取り組みをレポートする。 今回は、「ViS(ビス)」や「vis-`a-vis(ビザビ)」を手掛けるジュン。 ビス プレスの渡部瑛后さんに、インスタライブ配信における現状を聞いた。

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本格的にSNSやインスタライブを始めたのは、今年の1月くらいからだというビス。

ライブ配信自体は、2020年のオンライン展示会中で行っていたが、かなりゲリラ的で簡易的なものだったとのこと。

「私が本社に移動した今年の1月末から、インスタライブなどのSNSに力を入れる方針になったんです」とプレスの渡部さん。

もともとは福岡の天神地下街店スタッフとして働いていた渡部さんは、3年ほど前からインスタライブの配信を始めていた。

「個人アカウントですが、ファッションSNSのWEAR(ウェア)が2万人、インスタで5千人のフォロワーがいたこともあり、会社にインスタライブの提案をしたら、承諾を得たので始めました」。

配信を始めると、店舗アカウントのフォロワー数が伸び、店舗やブランドに対する認知も広がったという。

その後、2021年1月に本社へと移動となった。

ちなみに、現在も天神地下街店は65店舗中でフォロワー数が一番多いという。

「天神地下街店は、独自にインスタの更新をしていて、いまもフォロワー数は伸びているんですよ」と渡部さん。

会社としてはコロナ前からインスタライブに力を入れていたが、認知もない中、配信も毎週ではなく、スパンを開けて行っていたこともあり、視聴者数が伸び悩んでいて、購買までは繋がらなかった。

「そこでSNSやインスタライブに注力することになりました」とビス プレス&プロモーションの石井英里奈さん。

現在、ビスのインスタライブの配信は週2回。

金曜日の昼、ランチタイムの12時半にプレスルームからと、土曜の20時半に店舗から定期配信しているという。

渡部さんによるとコメントやDMなどでの質問内容は、昼の配信の方が濃いらしい。

「ちょっと見ようかなみたいな感じの30分間の配信なのですが、お客様との繋がりが出来やすいのは昼の配信なのかなと考えます」。

夜の配信を行う店舗は、現在は色々な店舗で回しているそうだ。

「配信はフォロワーの多い公式アカウントから行っていますが、店舗のインスタライブをまだまだ活用出来ていないこともあり、公式と店舗のインスタを連動させるような形にしています」とのこと。

ライブ中のコメントに関しては、アカウント名が非表示の人も多いという。

「DMで質問が来て、それに対してライブで答えて、購入するという流れもあったりしますね」という感じで、もともと実店舗に買い物に行きたいが話しかけられるのが得意ではない、或いは話しかけたいと思っていても聞けないタイプの客が多いようだ。

「ECは、商品の詳細がより分かりやすくないと購入に繋がらないんですよ」と渡部さん。

インスタの画像ひとつとっても色などに気を使わないと客には伝わらない。

そういった点から、配信においての色や素材感、フィット感を伝えるためには、細かく説明していくしかないという。

「”カメラを寄せて見せたらどう見えるか?”などの見え方を細かく研究して、動画データを撮って、Reels(リール)などに残していきたいと考えています。ECでの接客におけるSNSの良さを生かした取り組みとして、強化していきたいですね」と。

さらに「現在はMDに基づいて、その時期の投入商品の紹介が中心なのですが、今後はテーマをもってやっていきたいと考えています」と渡部さんは続けた。

番組によってテーマを持って、視聴者を絞る方向は考えているようだ。

また、新ラインであるビザビの配信も、現在はビスの公式アカウントから行っている。

「ビサビのアカウントが成長し切れていないこともありますが、お客様からは”好きになりました”というお声をいただいたり、ご友人に紹介してくださっているようです」と、ブランドの広がりを感じている。

「デジタル上での接客は、これから重要になってくると思います。もしコロナが収束したとしても、ケータイから買えてしまう便利さを知ってしまっているので、お店に行く以外の選択肢として、お店と同じくらい重要なコンテンツになると感じています」と現状のSNSへの感想を述べる。

「お店も売り始める以上、お店に負けないようにやらないといけないですし、WEBならではの良さを出していかないと、お店と食い合ってしまう。同じ会社の中では余計にそうなってしまうかな」と、今後の課題についても触れた。

2021年7月1日には、女優でモデルの高橋愛さんを起用し、彼女が参画したコラボアイテムのローンチ配信をブランド公式アカウントと、高橋愛さんのオフィシャルアカウントから行ったという。

ライブ配信では、シークレットページを用意し、そこから購入した場合は割引価格になるという仕掛けを作ったとか。

「今回で6回目となるコラボ企画ということもあり、待ちわびているファンの方も多いので注目度も高かったと思いますが、当日のインスタライブの視聴者数は800名以上、初日の売り上げも予想以上の結果で、現在も継続して伸びています」と渡部さん。

インスタグラムのフォロワー数は500名ほど増加、しかも離脱がほとんどないという。

また、ファンによる着用投稿やDMからの相互やり取りにも繋がっていることから、ブランドファンの獲得において確かな手ごたえを感じた。

「今後も配信ベースでのイベントを増やしていき、ファン作りに繋げていきたいです」と抱負を語る。

コロナだから「お店に行けない」「行きづらい」という緊急時の代替案となったEC。

そしてライブ配信も含めて両輪の方向へと運用の在り方が変わりつつある現状を見ると、今後の小売における大きな課題のひとつとなるのは間違いないだろう。



「個人アカウントでファッションSNSのWEAR(ウェア)が2万人、インスタで5千人のフォロワーがいたこともあり、会社にインスタライブの提案をしたら、承諾を得たので始めました」と、3年ほど前からインスタライブの配信を始めていた渡部さん。


「デジタル上での接客は これから重要になってくると思います」。

ライブ配信中の渡部さん


女優でモデルの高橋愛さんが参画したコラボアイテム。現在ウェブ先行発売中で、店舗は7月23日より販売される。



(おわり)

写真/野﨑慧嗣
取材/久保雅裕
取材・文/カネコヒデシ





久保雅裕(くぼ まさひろ)
(encoremodeコントリビューティングエディター)

久保雅裕(くぼ まさひろ) encoremodeコントリビューティングエディター・ウェブサイト「Journal Cubocci(ジュルナル・クボッチ)」編集長。杉野服飾大学特任教授。繊研新聞社在籍時にフリーペーパー「senken h(センケン アッシュ)」を創刊。同誌編集長、パリ支局長などを歴任し、現在はフリージャーナリスト。コンサルティング、マーケティングも手掛ける。2019年、encoremodeコントリビューティングエディターに就任。

カネコヒデシ
カネコヒデシ メディアディレクター、エディター&ライター、ジャーナリスト、DJ。編集プロダクション「BonVoyage」主宰。WEBマガジン「TYO magazine」編集長&発行人。ニッポンのいい音楽を紹介するプロジェクト「Japanese Soul」主宰。そのほか、紙&ネットをふくめるさまざまな媒体での編集やライター、音楽を中心とするイベント企画、アパレルブランドのコンサルタント&アドバイザー、モノづくり、ラジオ番組製作&司会、イベントなどの司会、選曲、クラブやバー、カフェなどでのDJなどなど、活動は多岐にわたる。さまざまなメディアを使用した楽しいモノゴトを提案中。バーチャルとリアル、あらゆるメディアを縦横無尽に掛けめぐる仕掛人。





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