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2020.06.10

日本人デザイナーTakaharu Osakoが手掛ける英国のハンドメイドブランド「(ki:ts)」が初のフラッグシップストアをロンドンにオープン。

セントラル・セント・マーチンズを卒業した大迫隆治による皮革小物を中心としたハンドメイドブランド「(ki:ts)(キーツ)」がロンドンの中心地に旗艦店となるコンセプトストアをオープン。上質なレザーコレクションだけでなく、日英のライフスタイルブランドがセレクトされ一堂に会す空間は、英国で暮らすデザイナー自身のセンスが反映されている。また、コロナウイルス感染者のために働く方に敬意を表し実施している取り組みにも注目していきたい。

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1998年に渡英して以来、約20年間ロンドンを拠点に活動する日本人デザイナー、大迫隆治が2009年にスタートした英国ブランドのキーツ。ブランドネームは、英国ロマン主義の詩人「JOHN KEATS(ジョン・キーツ)」に由来しており、「KEATS」を発音記号に書き換えたもの。一式やセットを意味する「KITS」と解釈でき、新しい価値観でライフスタイル全般を提案している。皮革小物を中心に展開するキーツは、耐久性が高く世界最高と言われるイタリアのタンナーの天然製品を使用したハンドメイドブランドで、自然な表面構造としなやかなグリップを維持するために、大部分を手作業による上質な植物なめしとクロムなめしのみを使う徹底したこだわりを持つ。まるで人生のように変化していく革の風合いを物語の一部として楽しめるよう、革本来の個性を生かしたデザインが特徴だ。



ロンドンの中心地のメリルボーン地区にオープンしたブランド初の旗艦店。店の向かいには、有名百貨店のセルフリッジが軒を連ねる。



日本で培った物作りの技術に、英国での生活の中で得たモダンなエッセンスを融合させたキーツは、ブランド立ち上げから10年を迎え、昨年末に初のフラッグシップストアをオープンした。ロンドンの中心地のメリルボーン地区、有名百貨店のセルフリッジと同じ通りにオープンした旗艦店では、キーツのレザーハンドバッグやアクセサリーを中心に、店内の5割は英国と日本に関連するブランドをセレクト。英国ブランドは、バーミングガムで手作りされたオーガニックスキンケアブランド「honest(ホーネスト)」、二酸化炭素排出量削減を目指すジュエリーブランド「BARJEWELLERY(バージュエリー)」、他インテリアやライティングブランドが揃い、日本からは、日本古来より伝わる香り文化の歴史を追求するフレグランスブランドの「TOBALI(トバリ)」や有田焼の匠の技で作られた久保田稔製陶所の「久右エ門」のセラミックフィルターなど、ファッションに限らずライフスタイルに寄り添ったラインナップが魅力。これらは、日本にバックボーンを持ちながら英国で生活するデザイナーの視点により、ファッションの領域にとらわれず、生活用具にフィーチャーし集められており、両国の優れた伝統技術や温もりを感じるハンドメイドアイテムや最新テクノロジーを使った商品まで並ぶ。固定概念に縛られず、新しい視点や解釈を持って表現することで来店する人が楽しめるような空間、場所作りがコンセプトになっている。

ショップアドレス

(ki:ts)
31A Duke Street London W1U 1LS United Kingdom



英国と日本のデザインを融合させたハンドメイドのレザーバッグ。 上から「Cube Bag Soft – S」28000円(以下すべて税別、商品は英国からの出荷のため、送料及び関税は別)、 「Cube Bag Hard – M」38000円、 「Cube Bag Soft – M」31000円

フルグレインカウレザーを使用したモダンなデザインの財布「Contrast Wallet」各24000円、 別売りのショルダーストラップ「Wallet Shoulder Strap」各6000円

ブランド立ち上げのきっかけになったベルトも充実。 「Plait 510 Belt」各14000円

無駄のないシンプルなフォルムのフルグレインカウレザーベルト。「Narrow Belt – 15」各9000円



キーツの2020年春夏コレクションは、持っていて楽しく、元気になるような鮮やかなカラーリングのプロダクトがラインナップ。100年程前に起こった前衛芸術活動の「デ・ステイル」にフォーカスしたフォルムと色の要素をシンプルに表現したコレクションに仕上がっている。中でも人気なのは「Cube Bag」「I-O Bucket」で、とくにカラフルな「Cube Bag」の スモールサイズが春夏コレクションのキーアイテムだ。また、ストアオープンに合わせて英国ブランド「Black Score(ブラックスコア)」とのコラボレーションを発表しており、ストアを位置する「31番地」のグラフィックを描いたイラストのTシャツ、スウェットシャツ、キャンバスのショッピングバッグやワインボトルバッグがストア及びオンラインストア限定アイテムとして発売中だ。



カラフルなキューブ型のレザーバッグは、今シーズンのキーアイテム。「Cube Bag Soft – S」各28000円

旗艦店オープンを記念したブラックスコアとのコラボレーションによるキャンバスのショッピングバッグ「31 31 31 Shopper」2000円

キャンバスのワインボトルバッグもブラックスコアとのコラボレーションによるスペシャルアイテム「31 Wine Bottle Bag」1400円



キーツでは、今シーズンのブランドテーマに「STAY TOGETHER」を掲げ、20年春夏コレクションの売上10%をチャリティーするキャンペーンを実施している。これは、全世界で猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大による状況下で、感染者のために働く医療従事者やボランティア参加者に敬意を表し、最前線で働く「NHS(英国・国民保険サービス)」の人々にチャリティーという形で協力を表明した取り組みの一環だ。デザイナーの大迫氏は「イギリスではソーシャルメディアの呼びかけから、医療従事者などに感謝の意を伝えるために、3月26日20時に”Clap for Carers (医療・介護従事者に拍手を)”が行われ、全国のバルコニーや窓、家の前から一斉に拍手や口笛などが鳴り響きました。今でも毎週木曜日の20時には、どこからともなく夜風にのってパラパラとした拍手が鳴り始め、次第に拍手の波は大きくなっています。これは英国の風物詩とも言えるかもしれません。激変した生活の中でも優しさと希望を失わず、この危機を乗り越えようという皆の強い意志が感じ取れ、また1週間頑張ろうという気になっています。」と言い、英国のリアルな現状を教えてくれた。早い段階でチャリティーを決め、前に進むために未来に向けた積極的な取り組みを続けている。

デザイナープロフィール

ロンドンのセントラル・セント・マーチンズ芸術大学のファッション学部を卒業後、「Alexander McQueen(アレキサンダー・マックイーン)にて数年働き、その後「Jas M.B.(ジャスエムビー)」にてバックデザイナーを務める。2009年に自身が手作りしていたベルトがバイヤーの目に留まり、それをきっかけにキーツをスタート。当初は、ハンドメイドのベルトを限定したお店のみに展開していたが、2013年にジャスエムビーを退社し、様々な企業のデザインやバイヤーなどのコンサルタント業務を行いながら、キーツの商品を自身のハンドメイドから英国の職人・工場へ生産をシフト。新たにバッグコレクションを加え現在に至る。1998年に渡英して以来、約20年以上ロンドンを拠点に活動を続けており、2019年12月にロンドンの中心地であるメリルボーン地区(セルフリッジの向かい)に初のフラッグシップショップをオープンした。

デザイナーの大迫隆治氏



(おわり)

取材・文/成清麻衣子(フリーライター)

成清麻衣子(なりきよ まいこ)
文化服装学院卒業後、PR会社を経て独立。媒体執筆の他、プレスリリースやウェブサイトのライティング、カタログ制作も行う。







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