──先日、『横浜ReNY beta 2nd anniversary presents 「夜間飛行 vol.11」』でMETANICKの初ライブがありました。ライブの手応えはいかがでしたか?(取材は7月下旬)

「すごく緊張して挑んだライブでしたけど、うっかりマイクを持たずにステージに上がってしまって(苦笑)。もう、すごくかっこよく、堂々と登場したんですよ。そしたら、“あれ? マイクがないぞ…!?”って」

──それはかなり焦りますね(笑)。

「スタッフさんに“マイクがないです!”と合図を送って、マイクを受け取って…そうしていたら緊張も吹っ飛んでしまって、楽しくやれました(笑)。ライブに向けて何回もリハをしたりしっかりと準備をしていたので、スタッフの皆さんが“(リハも含めて)1番よかったよ”と言ってくれていたので、いいステージにできたのかなと思います」

──最終的には楽しく初ライブができたんですね。

「はい。私は元々声優をやっていて、事務所の後輩もライブに誘っていたんですけど、その子たちが(フロアの)真ん中ですごく楽しんでくれていて。それを見て、和みながら楽しく歌えました」

──ライブで歌っていて盛り上がったのはどの曲でしたか?

「Debut Digital Single「わたしのリアル」が、歌詞にすごく共感できるというか…私らしい曲だとも思っていて。ラップから始まって“ぶちかますぞ!”みたいな気持ちで歌えるので、盛り上がりました」

──「わたしのリアル」は、METANICKとして初めて世に出した曲で、今回リリースされた『乙女怪獣E.P.』にも収録されていますが、その中でも最もハードな曲というか…。

「そうですね。エグみがある曲です」

──その曲が“私らしい”というAKARIさんって、どんな人なんだろう?…って気になりますが(笑)、歌っていて特に気持ちが昂るところはありますか?

「1番気持ちを込めて歌えるのは、2Bメロの<指先ひとつで世間を量り 誰か燃やしてニコニコと笑い 正しさ他人に語る>というところです。そこが現代のSNS的と言うか、風刺のような感じがあって、気持ちを込めやすいです」

──METANICKは“共感系メタルアニソンユニット”というコンセプトを掲げていますが、鬱屈とした気持ちを発散させてくれる曲ですし、それで救われるところもある曲ですね。

「はい。その後のサビで<ここは衝いた孤独なダンスホール 誰とだって繋がれる きっとそうだ一人じゃない>という流れになっているのも、すごくポジティヴになれて好きです」

──AKARIさんは、以前から人前で歌ったり、それこそライブ経験があったのでしょうか?

「いえ、そんなに慣れていないというか…カラオケとかで友達とはしゃぐのは楽しくて好きなんですけど、ライブ会場で人前で歌うのは、METANICKが初めてでした」

──友だちとバンドをやっていたりとかは?

「全然やってなかったです。北海道が地元なんですけど、そもそもライブにもあまり行ったことがなくて。でも、音楽の仕事、歌う仕事をしたいという想いはずっと持っていました。それがレコーディングなのかライブなのか…形にこだわらずに歌いたいとは思っていました」

──そういった想いを持ちつつ、METANICKとして活動するときが決まったときにはどう思われましたか?

「オーディションのお話をいただいたときは、“いやぁ、受からないでしょ?”と正直、思っていました。でも、音楽制作をやっている方々に、“こういう歌を歌える声優がいるんだ”というアピールになればいいという気持ちから挑戦してみました。でも、オーディションに受かっても現実味があまりなくて(苦笑)。レコーディングするまで、“本当に私が歌を出すんだ…”みたいな、どこか自分のことではないような感覚でした」

──そういった状況での初ライブとなると、相当不安が大きかったと思いますが、どういう気持ちで臨んだのでしょうか?

「結局、“やるしかない!”という感じでした。声優のオーディションに臨むときもそうですが、緊張して本番を迎えることには慣れていますし、私は本番に強いと思っているので、もちろん不安はありましたけど、ステージに立てば自分はやってくれるだろうと(笑)。とにかく自分を信じて臨みました」

──かっこいいですね!

──AKARIさんは小さい頃はどんな子供でしたか?

「“この子、話すといっぱい喋るんだ?”みたいな子っているじゃないですか? そんな子でした(笑)。友だちといるときはすごく喋るけど、初対面だと“人見知り?”と言われるような感じでした。あと、親や親戚から“万年反抗期”とも言われていて、それこそ「私のリアル」がリリースされたときに、“AKARIらしいね”って。家族から見ても私はこういう感じらしいです(笑)。反骨心のようなものを持っている子供だったと思います」

──自他共に“らしい”と認める曲という意味では、本当に“私のリアル”なんですね。

「もう完全にそうですね」

──どんな音楽が好きでしたか?

「小さい頃からいろんなジャンルを聴いていたんですけど、メタルには触れていなかったです。小学生の頃はボカロとかアニソンを聴いていたり、あと、K-POPも好きで聴いていましたし、最近はJ-POPもよく聴くので、本当に広く浅くという感じでした」

──ボカロやアニソンといっても幅広いですけど、どんな曲が好きでしたか?

「ボカロは小説とかを全部買って読んだぐらいハマっていたカゲロウプロジェクトをすごく聴いていました。アニソンは、アニメ好きの友だちとカラオケに行っていて、その子が歌っている曲を聴いて覚えました。よく歌ったのは『涼宮ハルヒの憂鬱』の「God knows...」とか、最近だったら『ぼっち・ざ・ろっく!』の曲をよく歌っていました。ガールズバンド系が結構好きです」

──メタルには触れていなかったけれど、ロックやバンドサウンドは好きだったんですね。

「パッション的に激しい音楽は好きでした。他にもいろいろ聴いていましたけど、好きでよく聴いていたのは激しい音楽だったと改めて思います」

──今回リリースされた1st Digital E.P.『乙女怪獣E.P.』ですが、タイトル曲「乙女怪獣」はTV アニメ『乙女怪獣キャラメリゼ』のOP テーマとしてオンエアされています。楽曲を聴いたときにどんな印象を持ちましたか?

「この曲を書いてくださったのが、(作詞)結城アイラさんと(作曲・編曲)本多友紀さんなので、メタルとアニソンと可愛い乙女心がすごくいい具合に融合されていて、とてもキャッチーな曲だと思いました」

──そんな楽曲をAKARIさんはどう歌おうと考えましたか?

「Aメロが主人公の女の子のコンプレックスが強く出ている部分で、Bメロに場面転換があって、サビで決意して成長していくように、段階を分けて考えました。根が声優なので、“こういう歌い方しよう”と言うよりは、“ここはこういう心情で喋ろう”という気持ちで、歌うときは考えています」

──『乙女怪獣キャラメリゼ』の主人公、赤石黒絵に共感する部分はありましたか?

「あまり性格は似ていないと思うので、歌うときは少し難しかったです。“どういう気持ちなんだろう?”とかなり考えました」

──そうでしたね。ここまでの話を振り返ると、AKARIさんはどちらかというとぶちかますタイプというか…。

「(笑)。黒絵ちゃんは少し内気な子ですからね」

──AKARIさんは感情を素直に表に出すタイプなのでしょうか?

「結構はっきりしていると思います。言いたいことを我慢するのがすごく苦手で、モヤモヤしてしまいます(笑)」

──なるほど(笑)。

──『乙女怪獣E.P.』には、『乙女怪獣キャラメリゼ』のインスパイアソングとして「MAIDEN」と「DO!」も収録されています。

「最初にMETANICKの曲として聴いたのが「MAIDEN」で、元々オーディションの課題曲だったんです。METANICKの曲に対して、“速いよね”とか“大変だよね”と言っていただくんですけど、私はボカロを通っているので、意外と“速い”というのを感じていないかもしれないです。早口も得意なので。“ちょっと息が持たないなぁ…”とは思いましたけど(笑)」

──(笑)。歌っていて気持ちよさもありましたか?

「ありました! ロングトーンが大好きで、「MAIDEN」にはたくさんあって。それがすごく気持ちいいです」

──「DO!」に関してはいかがですか? この曲もヘヴィな楽曲ですけど。

「『乙女怪獣E.P.』収録曲の中でもかっこいいというかクール寄りな曲だなと思うんですけど、歌詞を見ると、最後の<大切だって思うあなたへ>とか、メッセージ性としては優しさもあると思って。この曲の作詞も結城アイラさんなので、かっこよさとその中にある優しさみたいなものを表現したいと思いました」

──“かっこよさはありつつも優しさ”を、というのも表現するのが難しそうですが、スラッと歌えましたか?

「そんなに苦戦した記憶はないです。そういえば、この曲はレコーディング当日にキーを1つ上げたんですよね。“今のキーだとなんかこなしてる感がある”とレコーディング中になりまして」

──それくらいサラっと歌えていた感じだったんでしょうね。

──改めて『乙女怪獣E.P.』はどんなE.P.になったと感じていますか?

「METANICKらしさがありつつ、全曲が激しいですし、メタルで、それぞれの曲に特徴があって。でも、どの曲も持っているメッセージ性が違っていて。そういう意味では、聴き比べていただいて、いろいろ感じられるE.P.になっていると思います」

──そのE.P.をリリースして、ここからMETANCIKとしてどんな活動をしていきたいですか?


「私としては、出来るだけお客さんに寄り添うことを大事にしたいと思っています。ライブに来てくださったお客さんが1番楽しめるように…どうしていくのか?はいろいろ試行錯誤していきたいですけど、そこが1番大事にしたいところです」

──まずはライブに来てくれた人たちにちゃんと楽しんでもらいたいのが1番なんですね。

「はい。それでMETANICKを愛してもらいたいです」

──こんなライブをしてみたいとか、夢や目標はあったりしますか?

「みんなが自由に声を出せるようなライブですね。あと、客席に下りて行ったりするライブ…ああいうこともしてみたいです」

──客席に行くのも、例えばライブハウスのフロアをもみくちゃにされながら突っ切っていくのか、トロッコに乗って客席エリアを回るのか、いろいろありますよね?

「もみくちゃにされたいです(笑)。あと、大きな球体の中に入るのとかもありますよね?」

──球体の中に入ってお客さんの上を渡っていくみたいな? だいぶはっちゃけるのが好きなタイプですね(笑)。

「(笑)。ああいうエンタメ的に面白いライブに興味があります。あと、海外でもライブをしたいです。SNSなどのコメント欄に外国の方も多いので、現地に行ってライブしてみたいです」

──行ってみたい国はありますか?

「ヨーロッパに行ってみたいです。なんだか旅行感覚みたいに言ってしまっていますけど(笑)」

──実際に現地を知ることも大切ですからね。アニメフェスも海外で開催されていたりして、そこに呼ばれる可能性も全然あるでしょうし、そういう未来を想像したりしますか?

「します。かっこいいですよね、仕事で海外って(笑)」

──間違いないですね。METANICKの特徴として、楽曲ごとにデスボイスを専任で担当するゲストメンバーを迎えていますが、AKARIさんもデスボイスをやってみたかったりしますか?

「レコーディングに参加してくださったmaki the nitewalkerさんに“どうやって出すんですか?”と聞いて、いろいろ教えてもらったんですけど、ちょっと何を言っているのか解明できず…(苦笑)」

──声優さんの声帯の使い方とは全然違う分野ですからね。

「私にはちょっとまだできなそうです…」

──今後、AKARIさんはどんなシンガーを目指していますか?

「人を救える歌を歌いたいです。“みんな、頑張ろう!”という歌だけではなくて、気持ちが鬱屈としているときに、同じように鬱屈とした歌を聴くと逆に元気が出ることってありますよね? METANICKは“共感系メタルアニソンユニット”なので、いろんな人に寄り添える歌を歌っていきたいです」

──AKARIさんもそうやって音楽に支えられてきたことはありますか?

「あります。辛いときに音楽を聴いたりしていました。それこそ初ライブの日にすごく緊張していたんですけど、THE FIRST TAKEで、T.M.Revolutionさんが「HOT LIMIT」を歌っていた動画を本番前に楽屋で見ながら元気をもらっていました(笑)。“こんなに大御所の方がこんなにもすごくパワフルに歌っているんだから、私も頑張ろう!”って」

──確かに元気が出ますね(笑)。お話に出てきた“頑張る”という言葉の使いどころは、共感を生むためのポイントになってきそうですね。

「私にも頑張りたいときというか…“あのときにこの歌があってよかった”と思える曲があります。コロナ禍で落ち込んでいたときがあったんですけど、『アイドリッシュセブン』が好きだったのでその曲とか、あとは江口拓也さんの曲を聴いたりしていました」

──それはどの曲なのかを教えてもらえますか?

「『アイナナ』は「Viva! Fantastic Life!!!!!!!」がすごく好きで、この曲を聴くと“人生、頑張ろう!”と思えます。逆に江口さんは寄り添って励してくれる「ハローグッバイ」という曲です。どっちのタイプの曲にも支えられていたんです。“頑張りたい”と思うときに聴く音楽って、人によって違うと思うので、私はいろんな人のシーンに合う、いろいろな歌を歌っていきたいです!」

(おわり)

取材・文/山口哲生

RELEASE INFORMATION

METANICK『乙女怪獣E.P.』

2026年7月1日(水)配信

METANICK『乙女怪獣E.P.』

LIVE INFORMATION

東武鉄道 presents ANIMAX MUSIX NEXTAGE 2026

2026年9月11日(金) 開場18:30/開演19:00(終演21:00予定)
会場:Studio Dee(東放学園映画アニメCG専門学校 B2F)
MC:吉田尚記(アナウンサー)
出演アーティスト:高島一菜(Hinano)、天空のシラバス、METANICK、吉武千颯

ライブ配信URL >>>
METANICKへの投票はコチラ >>>
※投票期間:2026年9月11日(金)21:00~9月17日(木)12:00

東武鉄道 presents ANIMAX MUSIX NEXTAGE 2026

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