――まずは「New York, New York」が生まれた経緯から教えてください。
SHUKI「去年『RUNWAY』っていうアルバムを出してツアーを回ったときくらいから、やっぱりもうちょっとバンドサウンドを軸にやったほうがいいんじゃない?っていう話し合いを続けていたんですね。それで去年の末に“来年どういう曲を出そうか?”と話したときには、もうバンドサウンドでいこうっていうことが決まっていたんですよ。僕らは今までメロディをすごく大事にしていたので、サビのメロディが出来上がったら曲にしていましたし、そのメロディがいいかどうかも、例えば弾き語りで判断するというようなことをやっていたんです。でも、その話し合いでは、メロディが立つというよりも、もっとトラックで自分たちのキャラクターや世界観がわかるものを作っていこうという方向になりました」
――曲作りの方向性が変わったんですね。
SHUKI「そうですね。ただ、そうは言っても新しい試みではあったので、なかなか最初のほうはうまくいかなくて。じゃあ、逆にどのくらいメロディを抑えてトラックを立たせたらいいのか?っていうのを試行錯誤しながらデモを何曲も作っていっていたんです。その中で曲を作っている部屋に向かっている途中で、たまたまワンコーラス浮かんだのが「New York, New York」のベース。でも、そのときはなんとなくメモ書きで残しておこうかなっていうくらいだったんですね。そしたら、僕のあとにKENJIがその部屋に到着したので、せっかくだからちょっと手伝ってって言って、ワンコーラス完成させたんです」
――別に曲として仕上げようとしたわけではなくて?
SHUKI「はい。それはそれで寝かせておいて、引き続きデモは作っていったので。でも、ある日、今度レコーディングする曲はどれにしようか? っていう話し合いをスタッフも含めてしたんですね。そのときにそれを流したら、みんな“いいじゃん”ってなって。それで、じゃあ、この曲で進めようかということになって、そこからフルコーラス作っていきました。だから、最初は、今までにないくらいフィーリングで作り始めた曲だったんですよ。でも、だからこそ逆にトラックだったり、他のものを入れる隙間ができたのかなって。今までは、よくも悪くもメロありきでいろいろやらなきゃいけなかったんですけど、今回はそうじゃない分、自由度が高くできた気はします」
――KENJIさんが最初にワンフレーズ聴いたときは、どんな印象だったんですか?
KENJI「いい曲になるのかな?これ……って思いました(笑)。でも、やりたい世界観とかはすごくわかったので、それを汲み取って、じゃあ、こんな感じかな?ってフレーズを入れていった感じです」
SHUKI「30分くらいで作ったもんね」
KENJI「そう。本当にサーっとしたメモ書き。でも、それをみんなに聴いてもらったとき、ある程度わかってもらえるくらいのクオリティまでは持っていった感じです」
――では、みなさんの反応が予想以上に良かったんですね。
KENJI「そうなんですよ。だから、正直言うと2024年の一発目はこれでいこう!ってなったときは結構不安でした。もともと僕はUKロックが大好きなので、やりたかった方向ではあったんですけど。やっぱりYUの歌詞が乗ったことで、世界観がちゃんとまとまったと思いましたね」
CHOJI「『RUNWAY』の中に入っていた「Umbrella」っていう曲と「Beautiful Chaos」っていう曲が、結構ツアーの要の曲になっていたんですね。それで、やっぱりバンドサウンドっていいよなって改めて感じましたし、4人でやる良さみたいなのもそのタイミングでみんなが思っていたんです。それもあって10周年の一発目はバンドサウンドでいって、お客さんのイメージをいい意味で裏切ろうみたいな気持ちもあって。だから、デモ曲の会議のときも、みんながそういうムードだったんです。僕もそうだったので、あとはいかにそこに自分のカラーを入れるかにチャレンジしましたね」
YU「今までだったらデモの中にあったキャッチーな曲から取り掛かる方が気持ちがラクだったんですよ。でも、今回は敢えてキャッチーさより自分たちがやりたい世界観が作り込めそうなサウンドから選ぼうという思いが全員の中にあったんです。「New York, New York」になったデモは余白があったので、それが一番出せそうだった。それで“大丈夫か?”という不安はありながらも(笑)、じゃあ、この曲でトライしようということになったんです」
――YUさんも不安だったんですね(笑)。
YU「歌詞ができるまでは(笑)。でも、サウンドはすごく好きだったんですよ。デビュー前まで4人で作っていたデモとかを振り返ると、こういう音楽が作りたかったんだなと思いますから。結局、当時はそういう曲をメジャーでリリースすることはなかったんですけど、10年前に表現したかったものが今の僕たちだったら表現できると思いましたし、時代の流れの中で今こういう曲を出すことがノスタルジックで自分的にもグッとくる。そういう思いがデモの段階で生まれましたね。それに今年は10周年なうえにSnow Manに「LOVE TRIGGER」を提供して、それがミリオンにもなったので、自分たちがやるべきことはやったっていう気持ちにもなっていたんですよ。だったら、あとはやりたいことをやるべきかもとも思えた。そういうタイミングもマッチして、じゃあ、タイトルも含めて本当にお気に入りになる曲にしたいっていう気持ちが芽生えましたね」
――YUさんは、以前ニューヨークに住んでいたことがあるそうですね。
YU「高校時代に。だから、いつか“ニューヨーク”というタイトルのついた曲を作りたいとはずっと思っていたんですよ。このトラックはUKサウンドっぽいんですけど、その曲で敢えて“ニューヨーク”を歌うのがI Don’t Like Mondays.っぽいなって僕は思ったので(笑)、これで書き上げられたらカッコイイじゃん!って思えて、そこから広げていったんです」
――すごく疾走感のある曲なのでサウンドは爽快なんですけど、歌詞は、めちゃめちゃせつないですよね。
YU「そうですね(笑)。そこもコントラストというか、このサウンドにどういう世界が乗るといいかな?っていうことも考えました。それに“ニューヨーク”という街をどう登場させるべきかもすごく悩んだところ。今、僕は日本にいるので、その日本にいる僕が歌っても感情移入できるフレーズって何だろう?って考えましたね」
――それで過去を振り返る曲に。
YU「そうです。<君のくちびるがニューヨークを思い出させる>っていうフレーズがサビにあるんですけど、そういう形で登場させることにしたんですよ。いろんな歌詞にトライして、その中にはニューヨークの街を全体に散りばめたものもあったんです。でも、これを今の自分が歌うのは違うなっていうような試行錯誤があって、“思い出す”っていうところでニューヨークを使うのが一番しっくり来たんです。ニューヨークっていう街は僕にとってポジティブなイメージだけでもないんですよ。もちろん大好きな街ですし、ロマンチックで大人で、いつも刺激がある街ですけど、同時にすごく焦燥感を感じる街でもあるなって思っていて。だから、そういうものを歌詞の世界に込めたいなと思って、僕の持つイメージを言葉にしていった感じです」
――先ほどもYUさんの歌詞があってこそとおっしゃっていましたが、メンバーのみなさん的には歌詞が出来て、実際にレコーディングしてみてたときは、どう感じましたか?
CHOJI「すごく楽しかったです。4人だけじゃなく、歌詞の補助をしてくれている人も交えて、“Dメロの歌詞を変えたいな”とかって言いながらフレキシブルに進んでいったんですね。それにみんなの中にしっかりイメージがあったせいか、結構歌い方のニュアンスとかにもリクエストしたりしていたんですよ。それにYUが見事に応えてくれたので、とにかく楽しかったですね」
YU「みんな、この曲に対するイメージが一致していたんですよ。だから、こういうアプローチがいいんじゃない?って言われると、ああ、そうだよね、みたいな感じになりましたし、もちろん僕の中にもイメージはありましたね。この曲はサウンドが結構疾走感があってバン!という感じなんですけど、それに合わせて僕もバン!と歌っちゃうのは今の僕たちがやることじゃないなって思ったんですよ。そこをグッとこらえることで、内側にある葛藤みたいなものを表現できるんじゃないかなって思っていたんです」
――最後のほうで感情が強く溢れてしまう。そういう流れがありますよね。だから、自問自答しているような印象を受けました。
YU「そうですね。恋愛ソングのカテゴライズではあると思うんですけど、どっちかっていうと僕の中では自分に対する歌というか、自分の葛藤を歌っているようなイメージです」
SHUKI「歌もトラックと一緒の温度感でいると、ただの青春ソングみたいになっちゃうと思うんですよ。だから、やっぱり歌はどこか違う世界にいてほしいなって思っていて。それがこういう内容の歌詞になることによって本当にコントラストがついたので、僕らっぽくなりましたし、いいバランス感なんじゃないかと思います」
――演奏面ではこだわった点はありますか?
SHUKI「僕らはふだんDTMで作曲するので、特にドラムはレコーディング当日に初めて叩くみたいなことがあるんですよ。でも、やっぱりバンドサウンドを大事にするんだったら、ライブでどう聞こえるかっていうのもあらかじめわかってレコーディングしたいと思ったんですね。だから、レコーディング前にスタジオに入って演奏してみながら、ここはこうしたらいいんじゃん? ってアレンジとかも話し合ったうえでレコーディングに臨みました。そうやって録ったので、たぶんライブもわりとパワーを損なわずにできるんじゃないかと思っています」
――ライブでの再現性を大事にしたんですね。
SHUKI「そうですね。やっぱりライブでは、バンドの生音が一番強さを出せるので、そこは大事にしました」
――人間の手で生で生み出す音って、絶対に大切ですよね。
KENJI「大切です。特にこの10周年で改めてバンドっぽくしていきたいっていうのがあったので、生で録る意味みたいなのはすごく大事にしましたね。ドラムとベースに関しては、僕らは打ち込みでやる曲も結構多いんですよ。でも、今回は生でトライしようっていうのも一緒に決めてやりました」
――人間が弾いているからこその熱量みたいなものを感じました。
YU「僕もトラックを聴いて、メンバーが弾いている姿が見えました。そこにバンドらしさを感じたので、それが聴いてくれている人にも届けばいいなと思っています」
CHOJI「ギターはベースやドラムと違って、何本かのギターを重ねて録るんですね。だから、演奏内容というよりは、音色をどう配置するのかっていうことをすごく考えました。でも、そこを一切妥協なくやれたので、
自信を持ってバンドサウンドです!っていうことが言えますね」
――ギターが作品の中にキラキラ感みたいなものも出していますよね。
CHOJI「そうですね。高音の伸び成分というか空気感みたいなものって、いつもはシンセサイザーで出すことが多いんですよ。でも、今回はそれもギターで出したいっていうことだったので、いろいろと相談しながらじっくり進めていきました。だから、ライブも楽しみにしていてほしいです」
――期待しています。ところで、この楽曲で描かれているのはニューヨークですが、みなさん自身に街や国の思い出ってありますか?
KENJI「去年バンドで行ったスペインは、最高でしたね。ライブもめちゃめちゃ楽しかったんですけど、街が良すぎて8割旅行みたいな感じでした(笑)。日本以外のどこかに住むんだったらスペインに住みたいって思うくらい素敵でしたね」
――何が、そんなに魅力的だったんですか?
KENJI「ごはんはおいしいし、人も優しかったし」
SHUKI「治安も気候もいいし」
KENJI「そう!治安も全然良かったんですよ。もちろん危ない場所もあるんでしょうけど、それはどこの国に行ってもあるものだと思うので基本的に過ごしやすかったです」
CHOJI「僕もスペインです。最後の日にひとりで電車に乗って出かけたんですよ。それがすごく印象に残ってますね。スペインに限らず仕事で行く海外っていいなって思います。以前アルゼンチンやブラジルにも行ったんですけど、プライベートだったらまず行くことはない。だから、行けてよかったです」
SHUKI「僕は去年ライブで中国を4ヵ所回ったのが思い出深いです。ワンマンで、しかも全ヵ所チケットが売り切れるなんて思ってもいなかったので、それにまず驚きました。それに固定概念を覆されたのが、ライブハウスのスタッフがみんな優秀で仕事熱心だし、どんなちっちゃなライブハウスにもLEDパネルが置いてあったこと。今まで日本にいて思っていた中国のイメージが実際にツアーをやってみて全然変わりましたね。もしかしたら、今まで海外でライブしてきた中で、一番スタッフを信頼できた気がします」
YU「そうだったね」
SHUKI「それにお客さんの反応も同じアジアなのに日本と全然違うんですよ。すごく盛り上がる。そのへんも含めてカルチャーショックでした」
YU「確かに中国は、いい意味でカルチャーショックを受けましたね。何も不自由しなかった。山東省の煙台っていう僕らも初めて聞くような場所で1万人規模のフェスに出させてもらったときも、スタッフも含め、めっちゃ優秀。っていうかグローバルなんですよ。みんな英語もしゃべれるし、コミュニケーションも取れるので。あと、中国ツアーのときは機材周りを担当してくれる中国人の男の子が一緒に回ってくれたんですけど、その子もめちゃくちゃ優秀ですげえなって思いました。例えばイヤモニとかも、僕のちょっとした表情を汲み取ってやってくれたりしましたから。だから、人種とか関係なく繋がれた気がしましたね。それはファンの人も同じで、会場全部が仲間に感じた。音楽を通じて国境を超えてひとつになるってこういうことか! って感動しました」
――それってニュースとかを見るだけでは得られないものですよね。
YU「そうですね。実際現地に行ってみんなと触れ合うと全然違う。だから、自分が見たり聞いたり感じたことを信じたほうがいいなって思いましたし、成長させられました」
――それと先ほどYUさんがSnow Manへの楽曲提供の話をなさっていましたが、「LOVE TRIGGER」は本当に話題になりましたし、大ヒットしました。ご自身たち的にも手応えを感じましたか?
SHUKI「一番嬉しかったのは、曲が「恋する警護24時」というドラマの主題歌になったこともあって、僕たちが作ったということを発表するよりも前に宣伝のために流れたんですね。それを聴いた方が、“これ、アイドラじゃない?”とか“すごくアイドラっぽい”って言ってくれていたんですよ。それを見て、僕ららしさを楽曲提供のタイミングで出せたのはよかったなって思いました」
YU「僕らも自分たちらしさを入れ込んだ上で提供させてもらいましたし、自信を持っていたんですよ。そこにSnow Manの力が加わった結果、ヒットにつながったので素直に嬉しかったですし、間違ってなかったなっていう気持ちにもなりました。きっと曲が採用されたのも、今まで僕たちが培ってきた世界観も加味したうえでのこと。この10年、自分たち的には迷ったり悩んだりもしてきましたけど、それでも続けてきたことによって、ここでひとつ認められた気がした。だから、本当に無意味じゃなかったなと思っています」
――Snow Manのリーダー、岩本 照くんがアイドラのファンだそうですね。
YU「そうなんですよ。この間のライブにも来てくれたりしてたので。今回の曲はコンペだったので、僕らが採用されるって決まっていたわけじゃないんです。でも、声をかけていただきましたし、岩本くんの初の単独主演ドラマということでもあったので、これは絶対に決めに行きたいと思ってガチガチに作り込みました」
――Snow Manのみなさんの歌が入ったものを聴いたときは、どんな印象を受けましたか?
YU「驚きました。特にこういうふうに歌ってくださいって思ったわけじゃなかったんですけど、自分だったらこういう感じで歌うかなっていうのを借歌で入れさせてもらったんですよ。それをここまで再現してくれるのか!? って思ってビックリした部分もありましたし、それ以上に彼らなりの表現も入れ込んでくれていましたから。だから、すごいグループだなって改めて思いましたね」
KENJI「ダンスが入ることも想定して曲は作ったんですけど、実際にダンスも含めて見たときは不思議でした。自分たちは振付を考えたことがないので(笑)、振りが付くとこんな感じになるんだ!って。でも、Snow Manのファンが言ってくださった中で多かったのが“本当にSnow Manっぽい曲を作ってくださってありがとうございます”っていうものだったんですよ。僕ら的には結構自分たちを出したつもりだったんですけど、そう言ってくださるっていうことはSnow Manと僕らの組み合わせがよかったっていうことかなって改めて思いました」
YU「そう。意味のあるコラボだったよね」
KENJI「僕ら的にも楽曲提供したい気持ちが強かったので、本当にいい形でそれが叶ってよかったです」
――Snow Manのみなさんも大人な年齢の方が多いので、「LOVE TRIGGER」に必要な色気もしっかり表現されていますよね。
KENJI「そうですね。そこを出してくれてありがとうございますって思いました」
YU「これ以上の楽曲提供って、なかなかないんじゃないかと思います」
CHOJI「僕は自分たちの曲が発売2日でミリオンを超えるなんて!って、半分夢みたいな感じでしたね(笑)。でも、岩本くんはずっと僕らのことを応援してくれていて、“いつか曲を作ってください”とも言われていたので、それをこのタイミングで実現できたのが、すごく嬉しかったです」
――アイドラの10周年をさらに勢いづかせる、ひとつのプロジェクトになりましたよね。そしてツアーのほうも、まずは現在、日本国内を回る「Island Tour」が開催中です。その後10月からはアジアツアー「”FOCUS”ASIA TOUR」がスタートします。それぞれ、どんなツアーにしたいと考えていますか?
CHOJI「去年アルバム『RUNWAY』とその後のツアーで新生I Don’t Like Mondays.の世界観っていうのをひとつ示せたと思っているんですね。でも、去年のツアーに参加できなかった人もいると思うんです。「Island Tour」は、本当にいろんな地域を細かく回るので、ふだん来れない方にもぜひ来ていただきたいと思っていますね。そして、その勢いで10月に始まるアジアツアー「”FOCUS”ASIA TOUR」になだれ込んでいきたいと思っています」
――実際にライブに参加すると、音源では感じられない熱量を感じますしね。
CHOJI「そうだと思います。CDは、だいぶ抑えめなので(笑)。目で見えない部分のイメージを作るのがCDで、ライブには、CDでは表現しきれないパワーがついてくる。だから、それを楽しんでもらいたいです」
SHUKI「今までは主要都市しかいけなかったんですけど、10周年ということで「Island Tour」では、初めて行く場所を多くしたんです。当然初めて僕らのライブに来るというお客さんもたくさんいると思うので、すごくいい経験になるんじゃないかと思いますね。特に沖縄はバンドで行くのは初めてですから。それに去年からバンドを軸にバンドサウンドでやっていこうって決めた以上は、やっぱりライブを重ねることが大事。そこで精度がどんどん上がって行くと思いますからね。そういった意味でも、これだけライブができるのはいいチャンスだと思います。そして10月からのアジアツアー「”FOCUS”ASIA TOUR」では、バンドサウンドを海外でやるとどういう反応になるんだろう? っていうのが楽しみ。もし、日本から来られる人がいるのなら、これだけ近い距離でも、こんなにカルチャーが違うんだっていうことを体感できるいいチャンスだと思うんですよ。だから、旅行がてら来ていただけると嬉しいです」
KENJI「Island Tour」のようにいろんなとこを細かく回ることって、本来はデビュー前にやっておくべきことだったと思うんですよ(笑)。でも、それを自分たちにバンド力がついた10周年のタイミングですることによって、デビュー当時よりはずっと楽しんでいただけるステージをみなさんにお届けできると思うんです。だから、それを感じていただけたらと思いますね」
――「”FOCUS”ASIA TOUR」に関してはいかがですか?
KENJI「去年の『RUNWAY』っていうアルバムで、自分たちがやりたい音楽って、こういうことだよねって気づけたんですよ。ただ、「RUNWAY TOUR」をやってみて、今のアイドラの世界観を表現するには、まだまだ曲が足りない! とも思ったんですね。それだけに今回のアジアツアーには、その足りなかった曲を全部埋めていき、今の自分たちの完成形を持って臨みたい。そう思っているので、今までで一番進化したI Don’t Like Mondays.を見ていただけるんじゃないかと思います。もちろん、そこで終わるわけではないですけど、ひとつの完成形は見せられると思いますね」
――ということは、アジアツアーまでには、もっと曲を作ることになるわけですね?
KENJI「そういうことになりますね(笑)。今、めちゃめちゃ作っています(笑)」
YU「バンドとしてのことはメンバーが全部言ってくれたので、僕はボーカルとしてつけ足すと、実は去年、発声の仕方を結構変えたんですよ。でも、まだそれが完璧な形になっているわけじゃない。だから、「Island Tour」までにはある程度の形にまでして、秋から始まるアジアツアーでは、もう解き放たれたいと思っています。そういう意味でも、楽しみにしてもらいたいですね」
――発声方法を変えたのは、もっとボーカリストとしてのご自身のクオリティを上げたいと考えたからですか?
YU「そうですね。当時やっていた発声では限界を感じていたので。だから、「RUNWAY TOUR」は、そこから変えながらやっていたんですけど、今もまだ日々変化している感じなんですよ。だから、アジアツアーでは、完全に変化した自分を届けたいですね」
(おわり)
取材・文/髙橋栄理子
写真/平野哲郎
LIVE INFO
■I Don't Like Mondays. "FOCUS" ASIA TOUR
10月19日(土)cube garden(札幌)※2部公演
10月27日(日)ダイアモンドホール(名古屋)
11月2日(土)YEBISU YA PRO(岡山)
11月3日(日)SIXONE Live STAR(広島)
11月9日(土)DRUM LOGOS(福岡)
11月16日(土)なんばHatch(大阪)
11月23日(土)darwin(仙台)※2部公演
12月1日(日)Zepp DiverCity(東京)
■I Don't Like Mondays. "Island Tour"
2024年4月30日(火)club GRINDHOUSE(徳島)
5月1日(水)DIME(香川)
5月3日(金)DRUM Be-7(長崎)
5月5日(日)B.9 V2(熊本)
5月6日(月)SRホール(鹿児島)
5月8日(水)サロンキティ(愛媛)
5月9日(木)X-pt(高知)
5月18日(土)CLUB Cocoa(函館)
5月19日(日)ELLCUBE(苫小牧)
5月21日(火)MEGA STONE(帯広)
5月23日(木)オニオンホール(北見)
5月25日(土)Casino drive(旭川)
6月1日(土)桜坂セントラル(沖縄)