



2025年春夏コレクションを主に展開し、さらにGINZA SIX限定のカプセルコレクション「ムーン・プリント」と名付けたTシャツも登場している。アン ドゥムルメステールの世界によく登場する2003年秋冬コレクションに考案されたこの月のモチーフは、長きにわたりブランドのビジュアル言語における孤独とリズムという重要なシンボル、静かな変容の象徴として繰り返し使用されていた。新たなバージョンでは、ステファノ・ガリーチによる黒い空間に浮かぶ淡く不完全な月という、生々しい詩情を残しつつ、よりシャープでグラフィックな表現へと再構築している。暗くロマンティックなシルエットが夢の途中に浮かび上がり、鮮烈でミニマルな夜の句読点のように儀式的な存在感を放ったグラフィックとなっている。




ANN DEMEULEMEESTER GINZA SIX POPUP開催概要
期間:2025年6月4日〜7月8日
場所:GINZA SIX 3F(東京都中央区銀座 6-10-1)
営業時間:10:30〜20:30
STEFANO GALLICI(ステファノ・ガリーチ)
1996年、イタリア ウーディネ県テオールで生まれたステファノ・ガリーチは、この小さな村とベネチアの間で育った。パンクロック、インディー、ガレージの世界に足を踏み入れる中でファッションと出会い、音楽的表現と美的表現のつながりに魅了され、それを自身の創造的探求の基盤としている。2016年、ベネチアのIUAV大学ファッションデザインコースに入学。同校はマリア・ルイサ・フリサとマリオ・ルパーノのビジョンに基づき、ファッションを技術的および文化的な側面から探求している。最初の数年間で、彼は見習いとしてのさまざまな経験を通じて縫製やパターンメイキングの知識を磨いた。2017年、パリとアントワープを行き来しながら、9ヵ月にわたりハイダー・アッカーマンとのコラボレーションを行ったのちベネチアに戻り、2018年に卒業。翌年初めにミラノへ移り、アントニオリ・グループでの仕事に従事した。2020年、ブランドが買収された年、ガリーチはアン ドゥムルメステールのチームに加わる。2023年、クリエイティブディレクターに就任。彼のブランドに対するビジョンは、音楽的嗜好とアンの作品への敬意が融合したものであり、鮮やかで個性的なシグネチャーとして表現されている。
ANN DEMEULEMEESTER(アン ドゥムルメステール)
1985年ブランド設立。アントワープ・シックスの重要なメンバーとしてモード界を席巻した。エレガントなテーラリングと、黒と白を基調としたモノトーンの色調で、エッジの効いた反骨精神と洗練さが融合された、静謐(せいひつ)でダーク、ロマンチックな世界を創り出す。
2024春夏シーズンより、ステファノ・ガリーチがクリエイティブディレクターに就任。