アンビエント・キョウト2023では日本が世界に誇るアーティストである、坂本龍一、高谷史郎、コーネリアス、バッファロー・ドーター、山本精一による作品が出品される。
2回目となる展覧会の会場は、京都中央信用金庫旧厚生センターと京都新聞ビル地下1階の2会場で、今年は展覧会に加え、会期中にライブも開催される。アンビエント・ミュージックに多大な影響を与えたミニマル・ミュージックの巨匠テリー・ライリーが、東本願寺・能舞台で10月13日と14日の二日間ライブを行う。

今回のキー・ビジュアルを手掛けたのは、アイスランド出身の世界的バンド、シガー・ロスのアルバム『Takk...』などのアートワークを手掛けてきたアレックス・ソマーズ。ロゴデザインは、グラフィックデザイナー、田中せりが担当した。

アンビエントは、音だけを切り取って成り立つものではなく、その音楽が流れる風土や文化の一部となる音楽。またアンビエントには、これからの人間が環境・地球とどう向かい合っていくべきか、その新たな価値観の提示も含まれている。本展は、京都の風土・文化・人々と共に作り上げることを第一として開催する。

アンビエント・キョウトは、京都が「アンビエントの聖地」として国内のみならず国際的な評価・認知を得ることを目指している。このため今後、展覧会を開催し続け、京都と共に歩みを進めることで本展が文化として定着することを図っていく。

AMBIENT KYOTO 2023(アンビエント・キョウト2023)
参加アーティスト:
[展覧会] 坂本龍一 + 高谷史郎、コーネリアス、バッファロー・ドーター + 山本精一
[ライブ] テリー・ライリー
会場:①京都中央信用金庫 旧厚生センター(展覧会)
  :②京都新聞ビル地下1階(展覧会)
  :③東本願寺・能舞台(ライブ)
会期:2023年10月6日〜12月24日(休館日:11月12日、12月10日)*テリー・ライリーのライブ実施日:10月13日、10月14日
*コンテンツの詳細、チケット発売日、料金など詳細は後日発表

坂本龍一 (音楽家 / アーティスト)
1952年1月17日、東京生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、YMOの結成に参加。1983年に解散後は『音楽図鑑』『BEAUTY』『async』『12』などを発表、革新的なサウンドを追求し続けた姿勢は世界的評価を得た。映画音楽では『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞を、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞最優秀作曲賞、グラミー賞映画・テレビ音楽賞など多数受賞。『LIFE』,『TIME』などの舞台作品や、韓国や中国での大規模インスタレーション展示など、アート界への越境も積極的に行なった。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」を創設。また「東北ユースオーケストラ」を設立して被災地の
子供たちの音楽活動を支援した。2023年3月28日死去 。
https://www.sitesakamoto.com/

photo by Neo Sora (C) 2022 Kab Inc.

高谷史郎
1984年、京都市立芸術大学在学中に「ダムタイプ」のメンバーとして活動を始め、様々なメディアを用いたパフォーマンスやインスタレーション作品の制作に携わり、世界各地の劇場や美術館、アートセンターで公演や展示を行う。1998年からダムタイプの活動と並行して個人の制作活動を開始。近年の主な活動としては、2021年、坂本龍一とのシアターピース『TIME』をオランダ・フェスティバルで世界初演。2022年、ダムタイプは坂本龍一を新メンバーに迎え、ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展・日本館で新作《2022》を展示。2023年にアーティゾン美術館(東京)で、ヴェネチア・ビエンナーレ帰国展「ダムタイプ|2022: remap」展示。2024年春、『TIME』を東京・新国立劇場およびロームシアター京都で上演予定。
http://shiro.dumbtype.com

Cornelius(コーネリアス)
小山田圭吾のソロプロジェクト。1993年、Corneliusとして活動をスタート。6月28日にアルバム『夢中夢 -Dream in Dream-』をリリース。自身の活動以外にも、国内外多数のアーティストとのコラボレーションやREMIX、インスタレーションやプロデュースなど幅広く活動中。
http://www.cornelius-sound.com/

山本精一
兵庫県生まれ京都在住の音楽家、文筆家、画家。1986年から2001年までBOREDOMS(米ワーナーより発売)に作曲と、ギタリストとして参加。以後、ROVO、羅針盤、想い出波止場、PARA、MOST、TEEM、Ya-to-i、NOVO-TONO、CHAOS JOCKEY他、様々なジャンルにおいてワールドワイドに活動を展開する。特に90年代から2000年代にかけて、海外フェス、ロラパルーザ、グラストンベリーなどに多数出演。また、BOREDOMのメンバーとして、ソニック・ユースやニルヴァーナといった、オルタナティブ・ロックバンドとのツアーも多数行なっている。音楽家としての代表作はアンビエント作『Crown Of Fuzzy Groove』(ソロ)、『SOUL DISCHARGE 99』(BOREDOMS)、『ソングライン』(羅針盤)、『水中JOE』(想い出波止場)、『FLAGE』(ROVO)、『幸福のすみか』(山本精一&PHEW) 等 がある。湯浅政明監督アニメーション『マインド・ゲーム』、三池崇史監督の『殺し屋1』、矢口史靖監督の『アドレナリンドライヴ』などのサウンドトラックを手がける。エッセイストとしても「文学界」など様々な媒体に寄稿しており、『徒然草』が2008年の年間ベストエッセイに選出。1999年には妄想エッセイシリーズ『ギンガ』、2009年には『ゆん』、2014年に『イマユラ』を出版。さらに画家、写真家としての活動も精力的に行っており、個展や、自作のアートワークにおいて定期的に作品を発表している。
http://www.japanimprov.com/syamamoto/syamamotoj/

Terry Riley(テリー・ライリー)
作曲家・音楽家。1935年6月24日、カリフォルニア生まれの88歳。昔も今も、そして未来も、常に新しく、独創性に溢れる音楽を作り続ける音楽界の大巨匠。初期の名盤『in C』(1964年)はミニマル・ミュージックの金字塔として輝き続け、『A Rainbow in Curved Air』(1969年)はサイケデリックを代表する不朽の名盤となり、その後登場するアンビエント・ミュージックにも大きな影響を与えている。また、レイブ・パーティーの原型となった「AllNight Concert」の開催や、インド音楽から影響を受けた彼の作品はサンプリング/ループの原型となってクラブ・カルチャーにまで影響を及ぼすなど、1960年代から行なってきた革新的な音楽活動は、ジャンルを超え、今なお世界の音楽シーンの礎であり、未来を照らす光となっている。
横尾忠則、久石譲、ジム・ジャームッシュ等、大ファンを公言している表現者は数多い。
2020年より山梨県在住。鎌倉で月一度、ラーガ教室「Kirana East」も行っている。
https://linktr.ee/terryriley.jp

Photo by Masahiro Ikeda 横尾忠則氏のアートと共に @豊島横尾館
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