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――まずは杏子さんのキャリアをざっくりおさらいしましょう。1984年、BARBEE BOYSとしてメジャーデビュー、1992年にBARBEE BOYSが解散。そしてソロへという流れですね?

「92年の2月にバービーが解散して、その年の8月にシングル(「DISTANCIA」)を出したのかな。実は解散コンサートをやる1年前から解散が決まっていたんだけど、その時点では、OLに戻ろうと思っていたんです。でも、まわりの人たちに “CDを出せばライブができるよ” って言われて、じゃあソロでやってみようと。ダメだったらお嫁に行けばいいし!みたいなね(笑)」

――バンドでという考えはなくて、最初からソロでやろうと?

「いやー、しばらくバンドはいいかなって。バービーと出会ったおかげでデビューして、でもそれが解散して……解散ていう言葉がトラウマになるくらいショックだったから、他の人と組むって考えは全くなかったですね」

――そしてオフィスオーガスタを立ち上げることになるわけですね?

「うちの社長(森川欣信オフィスオーガスタ社長)は、バービーの初代ディレクターだった人なんですけど、解散の話が出たころに、 “解散してソロでやるならいっしょにやろうぜ” って誘われて。ありがたいことに、当時いろんな人から声をかけてもらったんですけど、いちばん最初に声をかけてくれた森川さんといっしょにやろうって。それがオーガスタの立ち上げに繋がってゆくという」

――山崎まさよしさんが初めて事務所に行ったときに、杏子さんがお茶出ししてくれてビビった的な都市伝説が(笑)。

「あー、普通にやってましたよ。スタッフの女の子が銀行とかに行っちゃうと私しかいなかったから。こう見えてOL経験ありなので、お茶出しくらいね(笑)」

――バービーで8年、ソロで24年ということは、もう圧倒的にソロ期のキャリアが長いわけですが、ご自身は、そんな時間の経過をどう感じていますか?

「んー、あんまり感じてないかな。もちろんバービーは私にとって大事なものだし、時空を超えて自分の中で常に新鮮なまま存在し続けている感じ。解散するとき、きちんと終わらせたつもりでいましたけどね。終わらせないと前に進めないと思っていたし」

――逆に、僕なんかは青春時代にバービーの洗礼を受けたので、いまだに “バービーの杏子さん” というイメージなんです。

「うん、そういうのもありだよね。時間的な感覚で言うと、今の時代はもはやボーダレス、タイムレスだから。まさにOKAMOTO’Sとかリンダは、リアルのバービーを知らない世代でもバービーの音楽に触れておもしろがってくれて。今は好きって気持ちがあれば時間的な制約を受けないし。私もそんな感じかな。バービーの杏子じゃなくて、福耳の杏子として私を知ってくれている人もいるし。昔はリアルタイムで体験したことに意味があったかもしれないけど――たとえば私なんかは、ビートルズを体験できていないことの出遅れ感があったり――今の人たちは、どの時代の扉も簡単に開けるじゃない?」

――8月10日のライブ(「いまみち杏子のお・も・て・な・し 夏のヒ・ト・サ・ラ・イ【仮】」)はイマサさんに、ENRIQUEさん、KOISOさんまで登場して。確かにバービーの音って今でも新鮮に感じました。

「なんでかな(笑)。当時から演奏力が優れていたっていうのもあるのかな。イマサがギター弾くだけでバービーの音になるから。リンダも言ってたけど “イマサ節が出てますね” って。ENRIQUEが前の方に仕掛けてきたときも鳥肌が立ちましたね。ここだ!ってタイミングで前に出てくる。KOISOのドラムもよかったな。リンゴ・スターみたいな独特のタイム感がね。ああいうドラマーはなかなかいないなって改めて思いました」

――そのライブでも披露していた最新シングルの「イカサマ美男子feat.リンダ」ですが、どういった経緯で、イマサさん、リンダさん、OKAMOTO’Sのふたり(ハマ&オカモトレイジ)という豪華なフォーメーションが実現したんですか?

「男性とのコラボがずっと続いたので、次は女性とコラボしたらおもしろいかもねって。リンダにオファーして、OKをもらって。イマサとのイベントでお披露目したいなと思ったから、イマサに “曲書いてっ!リンダだよ相手は” って言ったら即答で “やる!” って(笑)。せっかくだから、生きのいいリズム隊とやりたいなと。ミュージシャンのオーガナイズはイマサに任せていたので、まさかハマくん、レイジくんが参加するなんて知らなかったんですけどね」

――YouTubeで見たらレコーディング風景がとても楽しそうで。

「そうですね。わりとすんなりレコーディングが進んで。仮歌もなしに録ってしまって。イマサの、プロデューサーとしての判断が早いので。スタジオに入って、最初、リンダも私も、ガイドボーカル的に歌入れしてって思ってたんですよ。そしたら(イマサ、ハマ、レイジの)3人がにこにこしながらスタジオから出てきて、 “おっ、サウンドチェックが終わったのかな?” って思ったら、 “もう録れたよ” って(笑)」

――そうやってレコーディングして、いっしょにステージにも立って、杏子さんから見たリンダさんの魅力って?

「真似しようと思っても真似できない、ちょっと小悪魔的な――シャウトしなくても人の心を鷲掴みする――存在感。あと、ちゃんと自分のスタイルとこだわりを持ってステージに立っているなって。ライブで歌った<マイティーウーマン>も、最初は、KONTAパートを歌うってことをすごく意識してたんだけど、私が “女子ふたりで歌う時点で全然違う曲なんだからリンダの感じで押し切っていいんだよ” って言ったら、 “迷いがなくなりましたっ!” って、俄然突っ込み気味に歌ってくれて。カバーだけどちゃんとオリジナルの<マイティーウーマン>になったと思います」

――ライブ、すごく盛り上がりましたもんね。このメンバーでアルバムも!なんて想像してしまうんですが……

「んー、それはないかな(笑)。これは今回だけのスペシャル。でも、そのうちリンダのバンドと対バンしたりして、ふたりで歌うチャンスがあったらいいな」

――バービー時代からずっとですが、杏子さんてまわりが放っておかないというか、客演したり、されたり上手ですよね?

「そうですね。そういう点では恵まれているというか、感謝しています。この間(GIRLS' FACTORY 16で)も、ももクロの有安杏果ちゃんと<泣いたままでlisten to me>をやったり。ギターはイマサでね。杏果ちゃんは前にも<Chibi>をやったんですけど、ハーモニーもすごく綺麗に出せて。そういうコラボって刺激になりますね」

――コラボといえば、もうすぐオーガスタキャンプですね。今年は秦 基博さんプロデュースで。そろそろリハですか?

「まさに明日からリハです。それぞれに “あれやる?” 、 “これやる?” みたいなミーティングは結構密にやってますし、オーガスタ食堂の試食会もガチです(笑)。ステージングは、秦チームがベーシックを決めて、どの曲を誰とやるって詰めていくんです。ヤマ(山崎まさよし)は秦のCD全部持って帰ったみたい。秦の音源全部、データで貰っているのに。 “まんまのCDで聴きたいから” って(笑)。そんなふうに、それぞれが思いを込めて選曲して、秦プロデュースのオーガスタキャンプをつくるって感じです」

――楽しみですね。さて、それ以降の杏子さんのご予定は?

「<イカサマ美男子feat.リンダ>のプロモーションをしつつ、年末にはカウントダウンライブとか――去年は(米米CLUBの)シュークリームシュとフラッシュ金子のユニット、シューク・フラッシュ!のイベントに参加させてもらったんですけど――今年もまた何か楽しいイベントをやりたいですね」
(おわり)

取材・文/高橋 豊(encore編集部)



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