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――MIYAVIさんは、ミュージシャンのみならず、俳優、UNHCRでの難民キャンプ訪問、さらにはピアジェのゲームチェンジャーに選ばれていたり。そういった活動が今作にも影響を与えていますか?
「難民キャンプの訪問は大きいですね。それこそ<Long Nights>とかは、そういう人たちの心にも響くようなものであってほしいという想いを込めて創りました」
――難民キャンプでの映像を見ると、それこそ音楽は国境を越えるという証のような光景でした。
「そうは言っても、ギターを弾いた時よりサッカーボールを見せた時のほうがキッズは俄然盛り上がったけどね(笑)。今年も、テイラー・ギターズからアコースティックを、アディダスからサッカーボール、オーディオテクニカからはヘッドホンなんかをドネーションしてもらって。もちろん僕もパフォーマンスしたりしたんですけど、サッカーボールを“ジャジャーン”て出した時の子どもたちの食いつきがハンパなかった(笑)ただ、僕とドラムのBOBOのパフォーマンスを観て、将来はロックスターになりたいって言う子も出てきたり、やっぱり彼らとのコミュニケーションは嬉しかったな。それ以上に嬉しかったのは、1年前には学校にも行けず勉強できなかった子どもたちの何人かは学校に通えるようになっていたこと。学校に通えて本当に嬉しそうなその子たちの目の輝きを見ていると、ご飯が食べられて、学校にも行けるっていうのはあたり前のことじゃないって強く思うし、それは自分の娘たちにもよく言って聞かせています」
――そうした体験がMIYAVIというアーティストの血肉になっているわけですね。一方、俳優やモデルといった活動はいかがですか?
「なんなんですかね(笑)?演技にしろ、ピアジェのゲームチェンジャーみたいな活動にしろ、声を掛けてもらって自分にできることがあればドンドン挑戦したいと思っています。ただ、一番はやっぱり、自分のギターで世界を踊らせること。それこそが自分の人生だと思っています」
――9月からは、まさにオーディエンスを踊らせるべく、ツアーがスタートしますが、ステージは、やはりBOBOさんとふたりで?
「今回はステージにDJも入ります。アルバムにはドラムとギター以外の音もいっぱい入っているので。でも今はまだフットワークを軽くしたいので大人数にもしたくないし。そのうち僕もサンタナとかプリンスみたいにいろんなミュージシャンを入れてツアーをすることになると思いますが、今はこのスタイルで突っ走りたいです」
――今までのライブを見ていると、MIYAVIさんは自分で何でもやられるから他はいらないのかと思ってました(笑)。
「別に器用さを見せたいのかって言ったら決してそうじゃなくて、必要だからやってたんですけど、でも、ああいうループマシンを使って自分でやってることとか、DJみたいなことをギターでやっていることに気づいてくれる人の少なさと言ったら(笑)。僕がどれだけ、歌いながら、ギター弾きながら、足元を――それこそカズダンスのように――細かく動かしてようが、結局そこじゃないんですよね。ライブでいろんな楽器を一度に動かしていることも、レコーディングで緻密な作業をしていることも、そんなことはリスナーには関係なくて。そういうものを全部飛び越えて、そもそも普段音楽自体聴かない人、ロックを聴かない人たちでさえ反応するような、彼らの心に響いて、人生にコミットするくらいの音楽を作るのが僕らミュージシャン側の責任だと思うんです。それが、最初に言ったあるべき形のロックミュージック。“子どもが聴いてもいいんじゃない?”っていう」
――『Fire Bird』が自然と身体が揺れるようなダンサブルな作品になったのは、そういう理由があったんですね。
「踊れる作品にしようっていうのはありましたね。今後はもっともっとシンプルになっていくと思います。なんか、前作から音に対しての距離感や音楽の作り方が変わったんですよね。生きてるんですよね、音と一緒に」
――MIYAVIさんの音楽と人生が地続きになってきた、と?
「うん。それは歌に対しても、ギターに対しても、ビートに対してもそうだし、音以外の、例えば家族に対しても、今後はそうなっていくはず。“Who you are?”とか“Who MIYAVI?”という段階からMIYAVIそのものになっていくというか。今までは、どこかで線引きがあったんですよね。もっと言えば国境だってそうで、日本とアメリカを行き来しながらもどこかで区別してた。でも、今はその敷居とか垣根がどんどんなくなってきてて、よりシンプルになったし、シンプルだからこそ、より意味のあるデコラティブにもできる。それをアメリカに行って学びました。ある種、現時点での答えが今回の『Fire Bird』なんですけど、僕自身はすでに次を目指して歩き始めています」
(おわり)
取材・文/片貝久美子
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