声優・ミュージシャンとして活動する伊藤昌弘と、作編曲家・サウンドプロデューサーとして活動する廣澤優也による新たな音楽ユニット「OrJourney(オールジャーニー)」が、2025年7月20日「Flags」を引っ提げて活動を開始する。2人の出会いやユニット結成の経緯、これからの音楽性について、たっぷりと話を聞いた。
――まずは結成の経緯からお聞かせください。
伊藤 実は数年前からずっと、「いつか一緒に音楽をやりたいね」っていう話はしていたんです。
廣澤 最初にその話が出たのは飲み会の時だったよね。タンクトップ姿で、外でガリガリ君食べながら。めっちゃ寒い時期だったのに(笑)。
伊藤 そうそう。でもその時はまだ具体的な話はしていなくて、実際に動き出したのはそこから数年後になったんですよね。
――お二人は、そもそも「from ARGONAVIS」がきっかけで出会ったんですか?
廣澤 はい、初めて会ったのは「0-1st」(2018年7月「Argonavis 0-1st LIVE -始動-」)の打ち上げでした。「次から参加するボーカルの伊藤くんです」って紹介してもらって、茶髪のシュッとしたイケメンだなと(笑)。
伊藤 当時は髪の毛がまだこんなにボンバーじゃなかったですよね(笑)。あの日、廣澤さんが一緒にラーメンを食べに行ってくれたんですよ。優しくて話をよく聞いてくれる優しいお兄さんだと思いました。でも、仲はいいけどプライベートで遊びに行こう! という感じでもないんですよね。一緒に旅行もしたことがないですし。
廣澤 そうだよね。でも僕は伊藤くんだからしないわけじゃなくて、そもそも人と旅行に行こう! っていうタイプじゃない(笑)。
伊藤 実は僕もです(笑)。
――一緒にお仕事をするようになって、印象は変わりましたか。
伊藤 廣澤さんとはレコーディングで一緒に曲を作り上げる時間が長くて、その中での気持ちの距離感がすごく心地よかったですし、心強いなと思っていました。自分が大切にしているものに真摯に向き合ってくれて、自分より自分を肯定してくれる存在はすごく貴重で。
廣澤 僕たちは2人とも普通に人とコミュニケーションは取れるし、みんなと明るく楽しくやってはいけるんだけど、どこか周りを気にする内気なところがあるんですよね。恋愛漫画でよくある、お互い好きだっていうのはわかってるけど、付き合うか付き合わないか……みたいな状態が数年続いていた感じだったんです(笑)。
伊藤 でも本当に、当時はお互いに立場や責任もあったけど、心から信頼できる人と純粋に音楽やりたいなとはずっと思ってたんですよね。
廣澤 前に伊藤くんと話していて印象深かったのは、お互いの人生にとっての“幸せの置き場所”はどこにするかっていう話です。実は僕自身、ずっと作家やプロデューサーとして音楽活動をしていて、やりたいことはやりきったような感覚がありました。この先もこれを繰り返していくのか、新しい何かを追求するのか……って立ち止まる瞬間があったんですよ。何が幸せかって話になった時、伊藤くんが「どんなに形が変わっても、自分のやりたい音楽を続けることが幸せにつながると思う」って言っていて、すごく共感しました。その話の中でこの先の人生でどんな音楽活動をしていきたいか、と考えた時に今までまだ経験出来ていなかった自分自身がアーティストとして表現したいことやメッセージを体現していく事ことこそ自分の人生に足りなかったことなのでは?と答えが出ました。そのような活動が出来たら幸せですし、何より大切なことに気づかせてくれた伊藤くんとそれを一緒に出来るのならば、と覚悟を決めて挑戦しようと思ったら次第です。今となって思うのは伊藤くんは今まで出会ったボーカリストの中で一番好きな男なので、まさに本望でした。
伊藤 そうなんですよね。僕は新しい形で音楽をやろうとした時、一緒にやりたいのはやっぱり廣澤さんだなって思ったんです。それが今回、ついに実現することになりました。
2人ユニットになった理由と、光と旅を意味するバンド名の由来とは
――OrJourneyは2人組のユニットですが、バンドにする予定はなかったのでしょうか。
廣澤 実は、最初に「やろうよ」という話をしていた時、志を同じくしていた仲間は何人かいたんです。でも時が経つにつれて、彼らは本業のほうでやりたいことができたり、その結果責任ある立場になったりしたんです。やりたいことをやれている環境を大事にしてほしい気持ちは僕も伊藤くんもあったので、結果としてこの2人になりました。
伊藤 そうですよね。みんなで幸せになりたいし、その人がその人らしくいられる場所で活躍してもらえたら……と応援したい気持ちがありました。
廣澤 それで、僕がポニーキャニオンの友達と雑談する中で「こういうことをやりたいんですよね」と伝えたら、今担当してくれているOrJourneyプロデューサーを紹介してくれたんです。プロデューサーからも「ぜひやらせてください!」とすごい熱量で口説いてくださって……まだバンド名も決まってないし何も作ってないけど、それだけ可能性を信じてくれるのはすごく嬉しいし素敵だなと感じ、一緒にやらせていただくことになりました。
――廣澤さんがいわゆる“裏方”ではなく、演奏者としてステージに立つことになったきっかけはどのようなことでしたか。
廣澤 最初はすごくふわっとしていたんですが、伊藤くんが「一緒にステージに立ちたい」って言ってくれたんですよ。酔っ払ってたから覚えてるかわからないけど(笑)。
伊藤 覚えてますよ!(笑) それこそ最初はバンドにしようと思っていたのもありますが、一緒にやるなら表も裏もないよねと。廣澤さんには、聴いてくれる皆さんから見える場所にいてほしいという気持ちが強かったんです。スポットライトを浴びてほしいし、彼の素晴らしいところを皆さんに見てほしいなって。
廣澤 でも本当に、かなり久しぶりですね。僕は元々10代~20代でバンドをやっていましたし、その後もマニピュレーターとしてサポートに入ったことはありますが、楽器を持ってステージに立つのは10数年ぶりだと思います。元はギターで、曲を作る時に鍵盤を弾いたりすることもあるんですが、今回のユニットでベースを選んだのは「今からギターって感じでもないよな」と。失った筋肉をもう一度筋トレで付け直して……というのが苦手なので、好きな楽器でもあるベースをやろうと思いました。
――伊藤さんがボーカルのみではなく、ボーカル&ギターになっている理由は何ですか?
伊藤 プロデューサーからギターボーカルを提案していただいたんです。僕自身、ギターが大好きで、実際にギターを手にするとステージでの緊張が和らぐんですよ。表現の幅が広がりますし、アウトプットが一つ増えた感覚があります。 OrJourneyとしては、バンドらしいサウンドと雰囲気を大切にしたいし、ギターを弾きながら歌うことで音楽に一体感が生まれ、バンドの魅力をより強く届けられると感じています。
――では、バンド名の意味と、名付けたきっかけをあらためてお聞かせください。
廣澤 ヘブライ語の「Or(オール/光)」と、英語の「Journey(ジャーニー/旅路)」を組み合わせた造語です。この名前には、これから挑戦していく先の光に向かって、ファンの皆さんと一緒に歩んでいく旅という意味を込めました。皆さんの支えになるような、光になれるようにという願いも込めています。
――この名前は廣澤さんが付けられたんですよね。
廣澤 はい。僕は坂本真綾さんの「光あれ」という曲が大好きで、「光」という単語を調べていくうちに「オール」という言葉を知り、伊藤くんの好きなバンドの「ジャーニー」をくっつけたらいい感じになったので、打ち合わせに持ち込みました。
伊藤 今は、スタッフ内で略称として「オルジャ」と言ってますね。文字で書くと「OrJ」で。実は、ちょうどさっきファンネームが決まったところなんですよ。せーの……
伊藤・廣澤 「Our Journey(アワージャーニー)」です!
廣澤 「Or」に「u」(=you/あなた)を入れて「あなたたちの旅でもあるよ」という意味合いを持たせました。ハッシュタグは、ひらがなの「わじゃじゃ」になる予定です。
――こちらも7月20日が初お披露目になるんですね。バンドのロゴもすごく素敵です!
廣澤 「OrJourney」のOとJが太陽と月みたいに見えるのを元に、10パターン以上のデザインを作ってもらって、僕たち2人で選ばせていただきました。僕にとって、伊藤くんって太陽みたいな存在なんですよ。シャイなところはあるけど、彼の存在が周囲を照らしてくれるみたいな感じというか。
伊藤 えっ、ありがとう。僕にとっての廣澤さんは……自分の歌に人一倍コンプレックスがあった僕に、まだ完成形じゃなくても、道の途中の歌声でもいいんだって言ってくれたのが衝撃だったんですよね。足りないことやできないことばかりを追い求めてた僕だけど、どんな自分でも自信がなければ誰にも届かないじゃんって。それはもう、上手い下手は関係なく。それに気づかせれてくれた存在なんですよね。
廣澤 こんなこと言ってますけど、みんな伊藤くんの歌に心を動かされてますから!
OrJourneyの音楽性と先行配信曲「Flags」について語る
――それでは、OrJourneyの音楽面についてお聞かせください。誰が曲を書くか、どのような方向性にするかなどはどのような話し合いをされたのでしょうか。
廣澤 そのへんは結構アバウトなんですよ。現時点でのデモは僕と伊藤くんが書いている曲が半々くらいですし。やりたい方向性やOrJourneyとしての音楽は、これから活動していく中で固めていきたいと思って試行錯誤している段階ですね。僕個人は今伝えたいメッセージや心境を、主に作詞や曲調で表現していますが、とにかく「やりたいことを自由にやる」っていうのが僕たちの中の決め事です。
伊藤 OrJourneyとして発表はするけど、今までの自分たちの歩みや培ってきたものが(曲に)込められていると思います。僕の作った曲には、知らない間に自分の中に残っているものが出ている気がして……だから方向性などは特に意識していません。とにかく今出せるものを、という気持ちで曲を書きました。
――伊藤さんは、ユニットとして自作曲を発表することについてどう感じていますか?
伊藤 そうですね……今は「久しぶりに曲を書くの怖いなあ」と思ってます(笑)。
廣澤 自分をさらけ出すのって怖いよね。
伊藤 そうなんですよね、歌詞を書くのってすごく悩むんですよ。でも、今は自分に向き合う内省的な時間が必要で、なおかつそれを作品として昇華して、その曲が誰かに伝わったり響いたりしてくれることがひとつの幸せだし、僕が求めて焦がれていることなのかもしれないなとは思ってます。
――活動していく中で、そうしたものが見えてくるのかもしれませんね。方向性はガチガチに決めているわけではないということですが、音楽面のテーマ的なものはあるのでしょうか。
廣澤 まず大前提として、伊藤くんの歌を存分に楽しめる音楽にしたいと思っています。そこに、その時僕たちが思っていることや好きな音楽、やりたいことを楽しんでやれていけたらいいなと。「流行りに乗って行くぜ!」という感じではなく、やっぱり音楽とは真摯に向き合って、嘘偽りなくやりたいことをするのが大事なのかなと思っています。
伊藤 僕も音楽のテーマは特に固定せず、その時に表現したい音を自由に追求したいと思っています。売れ線やファンの期待に応えることも一つの表現として尊重しつつ、自分たちの衝動や好奇心を大切に、挑戦を楽しみながら音を作っていきたいです。どんな価値観も受け入れ、「今」を本気で表現することが僕たちの“核”だなと。
――このインタビューが掲載される7月20日、先行配信として「Flags」が公開されます。これは廣澤さんが作詞作曲を担当されたんですね。
廣澤 「Flags」は僕らの新しい決意表明であり、1つの旗を立てるようなイメージで曲を作りました。旗を立てたここが僕らの居場所であり、これから帰って来る場所であり、皆さんの場所でもありたいみたいな。そういう楽曲にしたいという気持ちがありましたね。
――なるほど。歌詞でもそうしたメッセージが強く伝わってきますね。
廣澤 僕らは年齢も年齢なので酸いも甘いも知っていて、体力も気力も落ちてますし、新しいアーティストもどんどん出てくるし(笑)……みたいにいろいろある中で、「でも夢を追いかけるのはいつだっていいんじゃない?」「今がタイミングじゃん」という。いろんなものに抗っていきたい、そんな歌詞を書かせていただきました。
伊藤 前に廣澤さんが、さっきも話に出た「このまま同じ人生を歩んでいくのかな」みたいに感じている方たちにも、「今から挑戦したっていいんだ!」って感じてもらえる存在になりたいって言っていたんです。すごく共感して、一緒に頑張りたいって思いました。それに、廣澤さん自身のそういう夢や目標みたいなものを聞けたのがとても嬉しかったんです。これからも一緒に歩んでいけるって確信しましたし、そうしていくためにも、この曲がいろんな方に届くといいなと思っています。
――先ほども出ていたように、コンテンツでの活動はそれぞれの人生にとってかなりの比重があると思います。伊藤さんはキャラクターとして歌うことと、“素の自分”として歌うことの違いについてはどう考えられていますか?
伊藤 ありがたいことに、キャラクターとして歌うことには“枠”や“カラー”が決まっているので、ある種の完成形というか、どこに向かうべきかというしっかりした1つの目標があるんですよ。そこに変化を付けていくわけですが、OrJourneyはそれがないので、「OrJourneyの歌」を作っていくことになるんですよね。やっていくうちに生まれていくものもあると思いますが、だからこそ「OrJourneyって言ったらこうだよね」とか「伊藤の歌はこうだよね」っていうしっかりした形を作っていきたいし、その過程を楽しみにしています。キャラクターとしての歌と違いを出さなきゃ……みたいな感じではなく、自分の中の一部としていろいろなものが混ざっていけばいいなと。今までしてこなかった表現も含めて、豊かなものにしていきたいです。
――レコーディングでのレピソードはありますか?
廣澤 マイクや機材選びも面白かったよね。
伊藤 楽しかったー!(笑)
廣澤 マイクの特性で声色や聴こえ方が違ったりするので、今までだったらこっちだよね、みたいなのがあるんですよ。「Flags」を聴いていただいた方には「伊藤くんの歌だ!」って感じていただけると思うのですが、今回は伊藤くん本人の歌声を活かす上で、マイクや機材を選んでいったんです。そういう話ができたのも、新しい挑戦であり第一歩という感じがありましたね。
伊藤 やっぱり、今までずっと一緒にレコーディングしてきた経験が強いなと思います。これまでの“正解”があるからこそ、できることなので。
廣澤 まだ伊藤くんが知らない伊藤くんらしさみたいなのも眠っているかもしれないしね(笑)。
伊藤 マジか!(笑)
廣澤 歌や音楽性はもちろん人間性も、もっと伊藤くんのことを知ってもらえたら、もっと多くの人に伊藤くんを好きになってもらえると思うので、僕はそれを引き出すお手伝いをしながら、メンバーとして一緒にやっていけたらなと思ってます。僕と伊藤くんが過ごした時間や歩みの全てを誠心誠意、音と言葉に詰め込みました。僕から伊藤くんに対してのメッセージでもあるし、きっと伊藤くんからファンに対してのメッセージでもあるような、この旅を通してそんな楽曲に育っていけたらと願っています。
――これまで、廣澤さんがたくさんの機会で伊藤さんと歌を作ってこられて、感じていることを教えてください。どのあたりが好きなどもあれば。
廣澤 いやでも実は、レコーディングの時の伊藤くんって……悪い言い方をすると、結構ウジウジしてるんですよ(笑)。それこそキャラクターものだと、設定やシナリオとか含めて「こういう感じですかね……?」みたいな。でもそういう苦悩や葛藤を乗り越えて、ひとつの表現として「これだ!」っていうのが出来て感動する姿がすごく人間らしいなって。キャラクターや演技やファンの皆さん、音楽にすごく真剣に向き合ってるんです。
伊藤 やっぱりキャラクターとして歌うのは、どこまでが自己表現でどこからが演じることなのかっていうのがめちゃくちゃ難しいんですよね。僕がもっと演技を極めた人だったら「ここまでがキャラでここからが伊藤」ってできるのかもしれないけど、そこはもう廣澤さんを頼って一緒に作ってもらってました。でも「これが正解だね!」っていうひらめきみたいなものは、2人とも共通していると思います。
廣澤 いろいろなものに対する真摯な姿勢がすごく好きだし、総じて伊藤くんは人間くさいなって思うんです。すごく人間くさい歌、それがとても好きですね。
伊藤 インタビューの最初に“幸せの置き場所”について話が出ましたが、やっぱり音楽にしろ何にしろ、僕は良いものを作ろうと誰かと手を取り合うことがすごく好きなんです。成功とはまた別の話だけど、それが自分の中の宝物になってるんですよね。たまたまそういう経験をできるのが僕にとっての歌だったし、廣澤さんとはそんな体験をたくさんさせてもらってるなって思っています。
これからのOrJourneyが目指す未来とは
――OrJourneyは2025年7月20日にデビューし、10月には1st EPがリリースされますね。
廣澤 今レコーディングしている歌は全部めちゃくちゃ良いです!
伊藤 本当にめっちゃ良いですよね。それから、来年の3月には初のワンマンライブを行う予定で、それもすごく楽しみにしています。
――では、今後ユニットとしてやってみたいことがあれば教えてください。
伊藤 音源も大事なんですが、やっぱり「このユニットはライブがいいよね」って言ってもらえたら嬉しいし、音楽の良さを直接皆さんに伝えられる機会をたくさん作っていけたらなと思っています。
廣澤 対バンもしたいし、フェスにもしたいしね。あとは何かの間違いで、メンバーが10人くらいになったりとか(笑)。無理にメンバーを増やすつもりはないんですが、「絶対に2人でなければ」と思っているわけではないんです。様々なクリエイターの方ともコラボしてみたいですね。
伊藤 それもまた「旅」っぽくて面白いですよね。
――それでは、2人にとって「歌や音楽とは何か」を聞かせていただけますか。
伊藤 「初恋相手」かもしれません。鳥の雛が最初に見た存在を親と思い込むじゃないですけど、それに近い感じです。音楽や歌で人生が変わってしまったなと辛い気持ちになったこともあるけど、こんな歳になってもまだピュアな気持ちになれるものがあるのは幸せなことだし、理屈じゃないんだなと思っています。歌を歌うことが空気を吸う感覚になるくらい当たり前になっていけばと思いますし、そういう瞬間をどれだけ増やせるかで初恋が叶う気がします。今のところ、まだ叶ってはいないんですが(笑)。
廣澤 僕にとっての音楽は「祈り」ですね。歴史的に見ても、音楽や歌って誰かの祈りだったりするじゃないですか。僕にとってもそういう、神聖なもののような気がしています。
――もうひとつ、バンド名にちなんで「光」と「旅」についても聞かせてください。
伊藤 僕にとっての「光」は「愛」とか「情熱」かな。
廣澤 「旅」は「人生」を感じますね。旅と旅が入り乱れて、人と人の巡り合わせになるのかなって思うんですよ。自分自身も、どこにでも行けるような身軽さを持っていたいなと思っています。
――それでは最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
伊藤 この活動が皆さんにとっての光になれるよう、そして自分たち自身を幸せにするために、廣澤さんと新しい旅を始めることになりました。僕たちもその光を追い求めていきたいと思いますので、ぜひこれからの活動を見ていていただけたらと思います。
廣澤 ありのままの伊藤くんが伊藤くんらしく歌ったり泣いたり笑ったり、そんな素のままでいられる場所であり、多くの人に受け入れてもらえる居場所づくりをしていけたらなと思っています。僕もその中でやりたいことを自由にやって、幸せになれたらなと。嘘偽りのない活動をしていきたいですし、関わり合う人たちすべてと音楽に真摯に向き合っていきたいです。ご縁があれば、ぜひこの旅にお付き合いいただけたら嬉しいです。
TEXT by 玉尾たまお
【BIOGRAPHY】
繊細かつ圧倒的な歌唱力を持つ声優・俳優の伊藤昌弘(ボーカル&ギター)と、数々の大型作品への楽曲提供で知られる作編曲家・サウンドプロデューサーの廣澤優也(ベース)による2人組音楽ユニット。ヘブライ語の「Or(光)」と、英語の「Journey(旅路)」から付けられたユニット名のとおり、“ファンとともに光へ向かって進む旅”をテーマに掲げ、ジャンルに縛られない多彩なサウンドを展開。「やりたいことを自由にやる」をモットーに自らの幸せを追求しながら、聴く人に寄り添うような音楽を目指す。